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龍神寵愛録

龍神寵愛録
   ★★★
 その日の午後、俺は船での長旅を終えて奥津島へと辿り着いた。念願叶っての上陸に気持ちは逸っていたが、まずは目当ての場所の確認だ。周囲を見回してみると、船着場の前に観光掲示板が設置されていることに気が付いた。近付いて一通り眺め、意気消沈して思わず呟く。
「……使えねぇ」
 板の上には十数ヶ所に及ぶ島の観光名所が表示されていたが、その中に目的地は見当たらない。あまり有名な場所ではないのか、事前にインターネットなどで調べた際にも詳細な情報は得られなかった。とは言え、現地までの大雑把な道程だけは調べてある。たいした距離ではなさそうで、道すがら島の人に尋ねれば徒歩でも辿り着ける筈だ。島の日差しは予想していた以上に暑く、別に急いで行く必要もないが、その程度の苦労で済むなら構うことはない。何しろ以前から一番に訪れたいと思っていた場所だ。
 取り敢えず行ってみるかと踵を返した瞬間、不意に右の脛に何かが当たった。見ると、つばの広い麦藁帽子が風に押されるようにして脚に触れている。屈み込んで帽子を拾い上げ、辺りに目を配ると、白いワンピースを着た少女が駆け寄ってくるのが見えた。
「あ、あのっ、すみませんっ。急に風が強くなってっ」
 少女はそう言って俺の正面で立ち止まり、豊かな胸に手を当てて呼吸を整え始めた。やや青味掛かったストレートの黒髪を腰まで伸ばし、顔はあどけなく愛らしい。一瞬、旅疲れと暑さによる幻じゃないのか? と自分の視覚と聴覚を疑ったほどの美少女だった。つまりは彼女がこの帽子の所有者ということらしい。
「……良かったよ、すぐに持ち主が見つかって」
俺は相好を崩しながら帽子を差し出した。少女は深々とお辞儀をし、次いで帽子を両手で丁寧に受け取ってもう一度頭を下げ、顔を上げてにっこりと笑った。
「この島に観光にいらした方ですよね? どちらからいらしたんですか?」
「ん? ああ、東京から」
「えぇ? すごい、都会の人なんですね。それで、どちらに行かれる予定なんですか?」
「んと、あっ、そうだ」
 少女の問い掛けにふと思い付き、俺はジーンズの後ろポケットから島のガイドマップを取り出して開くと、略地図の上の赤丸を指差して問い返した。
「この赤く囲った場所、ここにある岬に行きたいんだけど、細かい道とか判るかな? あまり詳しいことが判んなくてさ。このマップにも、ここの掲示板にも出てないし」 
「え? ここって、もしかして『海の御先』ですか? 何もない所ですよ?」
 俺の示した場所を見て少女は目を丸くした。島の人たちが件の岬のことを『海の御先』と呼んでいるということは、オヤジからも聞いていた。
「うん、その名前で合ってると思う。別に何もなくてもいいんだ。ずっと前から行ってみたかった場所だから」
「もし宜しかったら、私がご案内しましょうか? 道だけでなく現地まで。柵とかなくて危ない場所でもありますし」
「迷惑じゃないの?」
 そう尋ねながらも、俺は思いがけない幸運に胸を高鳴らせた。帽子を拾ってやったことで気を使ってくれているのだろうが、今の俺にとっては願ってもない申し出だ。こんな可憐な少女と二人で歩けるのなら、陽光なんて何でもない。
「はい、暇を持て余していたので大丈夫です。あ、私、鳴海雫って言います。十六歳です」
「俺は後藤凪、同い年だね。よろしく」
「はいっ、よろしくお願いしますっ」
 そう言って雫は優し気に微笑んだ。
   ★★★
 『海の御先』と呼ばれる岬には思い入れがあった。何故なら、俺を産んですぐに亡くなった母さんの思い出の場所とのことだったからだ。幼い頃から自宅の居間には岬を背に笑う母さんの写真が飾られていて、それを見て育った俺にとっては憧れの場所だった。青く澄み切った空と海、そして大地には鮮やかな色彩の花々。オヤジから母さんの思い出話と共に島と岬のことを聞く度に、いつの日か訪れてみたいという思いは強くなり続けた。
「凪君、どうですか? 気に入りました?」
 そう尋ねてきた雫に即答できないほど、俺は陶然としていた。『海の御先』はその場所も、そこから眺望できる景色も望外に素晴らしい所だった。神秘的と言っても過言ではない。肌に触れる風、寄せる波のざわめきと海鳥たちの鳴き声、潮と草花の香り、そして岬の広大さ。写真では知ることの出来なかった音や匂いに包まれながら、本当に来て良かったと俺は心から思った。
「……すげぇ」
 声を振り絞るようにしてそれだけを告げると、そよぐ風に麦藁帽子から覗く後ろ髪をなびかせながら、雫は満足そうに微笑んだ。
「私、島でこの場所が一番好きなんです」
 まるで自分が褒められたかのように嬉しそうに雫は笑い、俺は何とも安らかな気持ちになった。岬までの道中でも、雫は少しだけはしゃいだ素振りでありながら、初対面の俺に対して誠実に対応してくれていた。出会ってくれたことに感謝しながら俺は穏やかに笑い返し、次いで島での生活について質問してみることにした。この先のことを考えれば、色々と知りたいことは多い。そう考えて言葉をかけようとした刹那、一際強い風が吹き、目の前のワンピースの裾が大きく捲くれ上がった。
「きゃっ!」
 雫は必死に両手で押さえたが、俺の目には二つの白さがはっきりと焼きついた。内腿の艶めかしい白さと、レースの付いたショーツの白さだ。
「み、見ましたっ?」
 焦った様子で雫が質問してきた。既に風は治まっているのにも関わらず、ワンピースの上から内腿を押さえたままだ。頬は赤く、少しだけ拗ねているようにも見える。
「白」
「忘れてくださいいっ! 見なかったことにしてくださいいっ!」
 駄々を捏ねるように叫ぶ雫の様子が可愛らしくて、俺はもう一度言葉をかけた。
「でも、似合ってた」
「もう言わないでくださいいっ! 嫌ああっ!」
 雫が再び声を上げるのと同時に先刻以上の強い風が吹き、被っていた麦藁帽子が頭を離れて宙に舞い上がった。雫の伸ばした手をすり抜け、俺の方へと漂ってくる。咄嗟に駆け寄って帽子を掴んだ俺に、雫がそれまで以上に大きな声で叫んだ。
「凪君っ、ダメえええっ!」
 その言葉に気がついて視線を移すと、俺の足元には地面がなく、身体が遥か下の海面に向けて落下し始めていた。
   ★★★
 気が付いた時には目の前に雫の顔があった。目を閉じて俺の唇に口を付けている。その理由を考える間もなく、俺は咳き込んで海水を吐いた。
「凪君? 大丈夫っ?」
 息苦しさと口の中の潮辛さに耐えながら上半身を起こして頷き、俺は咽続けながらも懸命に呼吸を整えた。途中までの記憶はある。海面に叩きつけられた痛みで気を失う前に、間近に雫の姿を見たのは幻覚ではなかったのだろう。砂浜の波打ち際、雫は衣服を濡らしていて、恐らくは俺を助ける為に岬から海へと飛び込んでくれたのに違いなかった。
「よかったぁ! 無事でよかったぁ!」
 未だ呼吸を乱している俺に雫は抱きつき、顔に頬擦りを始めた。余程心配してくれていたらしい。俺はそんな雫の背中に力なく手を回し、宥めるようにそっと擦った。
「……大丈夫、だよ。助けて、くれたんだろ? ありがとう」
 そう言うと雫は瞳を潤ませながら俺を見上げ、脱力したように真横へと倒れ込んだ
「ちょっ、大丈夫か?」
「はい。ホッとしたら、なんだか身体の力が抜けちゃっただけです」
 雫はそう言って微笑んだが、俺としては目のやり場に困る。砂浜に倒れた雫の身体に波が被り、白いワンピースが更に濡れ、ブラもショーツもはっきりと判るほどに透けていたからだ。助けられた上にそんな姿を楽しむ訳にもいかず、俺は視線を移動し、すぐ背後に先刻まで立っていた岬があることに気付いた。見上げてみると相当な高さだ。下手をすれば二人とも死んでいたかもしれない。
「……ごめん、俺のせいで」
 俺は雫に向き直り、視線を外しながら謝った。
「こんな時は、謝らなくてもいいんですよ」
 雫は穏やかな口調でそう言ってくれたが、俺がもっと注意してさえいれば、こんな目に合わせることもなかった。そう考えるだけで、自らの馬鹿さ加減にやり切れない気持ちになってくる。自分だけならまだしも、他人を巻き込んでしまったことに深い後悔の念があった。
「でも、俺の不注意で落ちてさ。最悪の場合、二人とも死んじゃってたかもしんねえし……」
「でも、生きてるじゃないですか。二人とも生きてる。だから平気です。きっと、龍神様がまだ生きてなさいって、そう言ってくださってるんだと思います」
「龍神様?」
 俺が問い掛けると雫はゆっくりと身体を起こし、少しだけ照れたような表情で淀みなく語り始めた。
「この島の神話です。龍神様というのは、この島に棲んでいる神様なんです。大昔、さっきの『海の御先』に風と共に舞い降りて来て、この島の娘と恋に落ちて、それからずっと島を守ってくれているって、そんなお話が島には昔から伝わってるんです。だからきっと、その龍神様が凪君と私を守ってくれたんだと、そう思います」
 東京にいた頃にこんな話をされたなら、俺は曖昧な笑みを浮かべて聞き流していたと思う。神話や伝承を否定はしないが、特に関わり合いたいと思うほどロマンチストではないからだ。だが、雫の言葉と態度には安易に侮ることのできない程の重さがあった。神秘的とも思える岬を見ていたこともあって、俺はその神話を信じてみたくなった。
「そっか。じゃあ、こうして雫さんと出会えたのも、竜神様のおかげかな?」
 雫は首を小さく縦に振り、次いで恥ずかしそうに身体を竦めながら、躊躇いがちに言ってきた。
「あの、私のことは、その、呼び捨てで構いません。その方が、えっと、う、嬉しいです」
 その赤く染めた頬も素振りも可愛らしくて、俺は笑いながら要求に応えることにした。
「判ったよ、雫」
「……えへへ、ほんとにそう呼ばれちゃいました」
 雫は手のひらを自らの頬に添え、嬉しそうに笑った。
   ★★★
 その後、岬に戻って夕暮れ間近まで雫と話し、町に移動する途中で別れると、俺は新たな住まいへと足を向けた。何となく雫には話しそびれてしまっていたが、この島に来た目的は観光ではなく、東京からの転居だ。二人家族の相方であるオヤジは、都内での仕事が一段落してから島に来ることになっている。何でも、隣の本津島という大きな島に現在勤めている会社の出張所があり、そこへの転勤を以前から熱望していて、やっと移動の許可が出たらしい。わざわざ別の島に住むこともないと思うのだが、母さんの生まれ育った島なら話は別だ。俺以上にオヤジは島に住むことを楽しみにしているようで、遅くとも明後日の朝までには到着するとのことだった。
 そのオヤジの手書きの地図を頼りに借り受けたという家を見つけると、俺は玄関の鍵を開けて中へと入ってみた。外観からも判ってはいたが、かなり広い家のようだ。確認してみると、一階は十二畳ほどの和室が一部屋、同じ大きさの洋間が二部屋、そしてリビングの隣にキッチン、一度に数人は入れそうなほどに広い風呂場、脱衣所とトイレといったところらしい。二階は八畳ほどの和室が二部屋、同じ大きさの洋間が三部屋、それにトイレと簡易キッチンまである。三階は外階段から上れるテラスになっていて、アウトドア用のテーブルや椅子が用意されていた。先日、各種の手続きと引越し荷物の受け取りをする為に、オヤジが一人で島に来た時に設置したのだろう。荷物の大半はダンボールに入ったまま一階の洋間に置きっ放しになってはいたが、一階のキッチンには新規購入したらしい冷蔵庫やテーブルなども置かれており、今晩から暮らすことは充分に可能そうだ。
 二人で住むには無駄に広過ぎるが、それでも俺はこの家が気に入った。オヤジの話では、この借家は築半年程、新築時から誰も住んではおらず、土地も建物も隣宅の南雲ヤエというお婆さんの所有物とのことだった。何故にこんなに広い別宅を建てたのかは不明だが、格安の家賃とのことで、俺たち親子にとっては有り難い。
 早速挨拶に出向こうと、俺は手荷物のバッグの中からオヤジに渡されていた手土産品を取り出した。食品用の小型断熱ケースの中にある細長く重い包みの中身は、家主のお婆さんの好きな長野県銘菓の塩羊羹とのことだ。それをケースから取り出して片手に持ち、もう一方の手でジーンズの前ポケットから借家の鍵を取り出すと、バッグに入れておいた携帯から着信音が鳴り響いた。慌てて鍵をポケットに戻して携帯を取り出し、液晶画面を確認すると、電話をかけてきたのはオヤジだった。特に電話をしてくる理由に心当たりはなく、多少嫌な予感がしたものの、俺は通話ボタンを押した。
「――もしもし、俺だけど。島には着いたよ。今、借家を見て回ってたとこ」
『すまん、凪。急に出張が決まってな、島に行けなくなった』
 どうも予感的中のようだ。経験上、オヤジが予想外の行動をしてきた時は大抵碌なことがない。とは言え、そんな感慨に耽っている訳にもいかず、俺はきつい声で問い掛けた。
「出張? どこだよ? 引っ越しは中止なのか?」
『いや、いつ頃になったらそっちに行けるか全く判らんが、取り敢えずはお前、そこに住んでろ。出張先はニューヨークでな、単身赴任で行く』
「ちょっと待てよっ、オヤジがこの島に住むって言い出したんだろうがっ、俺一人でどうすんだよっ」
『身の回りの世話については、隣の南雲さんとこにさっき電話入れといたから。一人暮らしもいいもんだぞ、俺もこれから満喫する。仕送りは大目に送るから』
 淡々とした口調でオヤジは言った。元からこういう人間と判ってはいても腹が立つ。
「オヤジが栄転で、俺が左遷みてーじゃねえかよっ」
『お前、上手いこと言うな。あ、そうそう、住民票や学校なんかの手続きは、先日全部済ませてあるから。そんじゃ、忙しいから切るぞ。達者でな』
「ちょっ、待てっ、切るなーっ!」
 俺の大声と間を置かずして、一方的に電話は切られた。
   ★★★
 折り返しオヤジに電話を掛けて散々文句を言い、仕送りの割り増し額を確認した後、俺は当初の予定通り家主の元へ挨拶に伺うことにした。玄関に鍵を掛け、手土産を持って隣宅の玄関のチャイムを押すと、現れたのは人の良さそうなお婆さんと、快活そうなショートカットの少女だった。隣に越してきた者だと告げると、二人は俺を家の中に招き入れてくれた。
茶の間に通され、木製のローテーブルを挟んで向かい合う形となり、俺は改めて丁寧に頭を下げた。
「初めまして。隣に越してきた後藤凪です。あの、これ、つまらないものですが……」
 そう言って俺が差し出した包みを受け取りながら、お婆さんが口を開いた。
「私は南雲ヤエ、おばぁ、と気軽に呼んでおくれ。話はお父さんから聞いてるよ。何かあったら、何でもこの火凛に言いなさい」
 ヤエがそう言うと、隣の少女が頭を下げた。
「な、南雲火凛です。よ、よろしくお願いします」
 形式ばった挨拶は苦手なのか、火凛は少しばかり緊張し、戸惑っている様子に見えた。何か話しかけてやった方がいいのかと俺が迷っていると、ヤエが独り言のようにポツリと呟いた。
「本当に男の子で良かった。やっと、この日が来たねぇ……」
「え? 俺のことですか? どういう意味です?」
 俺がそう尋ねると、ヤエは驚くべき事柄を語り始めた。
 話によれば、俺は島で信仰されている神、雫の語ってくれた龍神の生まれ変わりであり、龍神に仕える『御先の巫女』と呼ばれる三人の巫女たちに寵愛を授け、いずれその内の一人を伴侶として選ばなければならないと言うのだ。俺の母さんも以前は島の巫女の一人だったが、任期中に転生した龍神は現れず、故に任期途中で一般人へと戻ってオヤジと結婚したとのこと。母さんの生まれ育った場所が奥津島だということはオヤジに聞いていたが、巫女の話は初耳だった。元巫女はほとんど女児しか産まないが、稀に先代の龍神が亡くなったのと年月を経て同日付に男児が産まれ、その男は龍神の生まれ変わりとして信仰の対象になるのだと言う。聞いてみると、先代の龍神が数百年以上前に亡くなった過去の日付を現在の暦に置き換えたと言う日は、確かに俺の誕生日と一緒だった。
 更に隣の借家は、生まれた直後から俺が龍神であることを確信した上で、親父の転勤時期を見込み、家族共々住まわせることを目的として建てた家だと言う。つまり、俺にこの島に永住して欲しいが故に、わざわざ家まで用意したと言うのだ。信仰の対象として死ぬまで島で暮らすなど予想もしなかったことで、容易く了承などできる筈もない。
 あまりにも突拍子のない話で受け入れられない、と俺は龍神扱いを固辞したのだが、島の長老的な立場であるというヤエは頑として譲らず、件の三人の巫女たちを呼び寄せて紹介するとまで言い出した。
   ★★★
 隣宅を訪れてから約二時間後、俺の目の前には巫女装束姿の四人の少女たちが並んでいた。巫女は三人とのことだったが、火凛の妹である小学生の凛音という少女も様々な島の神事の手伝いをしており、故に同席させたと言う。少女たちが揃って俺に平伏したのを見計らって、ヤエは巫女たちの説明を始めた。
 驚いたことに一人目は雫で、御先の巫女の最高位にあたる『恵みをもたらす海の巫女』であると言う。幼少時に出家し、現在は巫女用の家で一人暮らしをしているとのことだ。その態度は恭順を示すかのように丁寧で礼儀正しいものの、表情は硬く、先刻二人でいた時の明るさや無邪気さは微塵も感じられなかった。巫女としての責任感がそうさせているのは明らかだが、無理をして感情を押し殺しているようにも思えた。
 二人目は御剣そよぎという名の、雫以上に青味掛かった髪をポーニーテールに纏めた少女だった。御先の巫女の第二位にあたる『守りを司る風の巫女』で、雫と同様に巫女用の別宅で一人暮らしをしているとのことだ。本人は意識していないのだろうが、顔に掛けた眼鏡の奥の眼差しは少しばかりきつく、態度にも戸惑いが感じられる。生真面目さと不器用さ、そして気の強そうな印象を受けた。
 三人目は火凜、御先の巫女の第三位にあたる『繁栄をもたらす火の巫女』とのことだ。赤味掛かった髪をショートヘアにしており、些細なことでも表情がよく動く。そよぎ以上に態度がぎこちないのは、先の挨拶の時と同じく、堅苦しい礼儀作法が不得手な為だろう。容姿や眼差しから察するに、本来は活動的で気さくな性格であるように思えた。
 念の為にヤエに確認してみたところ、単に巫女たちに寵愛を授ければいいだけの話で、他に龍神として俺が何かしらの役目を負うことはないとのことだった。寵愛とは即ち性交、もしくは性行為であるという。四人の少女たちも頬を染めながらヤエの言葉に頷き、今後、寵愛を賜るべく俺の言葉に絶対服従し、どんな奉仕も厭わないと言ってきた。三人共に十六歳の高校二年生で、タイプは違うが美少女揃いだ。言われて三人の顔や身体つきを見ている内に、こんな少女たちに傅かれて暮らすのも悪くないような気がしてきた。状況に流されているのは判っているが、それほどに魅力的な提案ではある。
 その後、俺と同居する予定だったオヤジがニューヨークへ長期出張となった旨をヤエが話すと、三人揃って今晩からでも俺の家に住み、引越し荷物の片付けも手伝うと言い出した。流石にそれは拙い。荷物の中には自慰用の写真雑誌やDVDなども入っている。俺は料理も掃除もそれなりに得意なので必要ない、と言って断ろうとしたのだが、生活全般の面倒を見るのも巫女としての役目と三人から迫られ、明後日からとの条件で同居を受け入れることにした。
 そのやり取りをヤエは微笑んで見守った後、更にとんでもないことを言い出した。まだ十一歳の凜音も補佐として同居させ、望むなら寵愛を与えても構わないと言うのだ。凜音も眼鏡越しに瞳を潤ませて頬を染め、嬉しそうに頷いている。腰まで達した長い黒髪の上からカチューシャ代わりに白いリボンを付け、幼い顔は端整で愛くるしいほどだ。美幼女と言っていい。こんな少女に何かしらの性的行為をするのはどう考えても犯罪だが、保護者であるヤエと当人が寵愛を望んでいるのならば警察に訴えたりはしないだろう。確かにこの時点から色々と教え込むのも楽しそうではある。理想的な女性へと育て上げられるかもしれない。
 とんでもないことになったと思う反面、俺は正常な男の反応として、この成り行きを喜んで受け入れることに決めた。身体は細身だが年齢以上に胸と尻は豊かに見える雫、身体つきは雫以上に豊満で腰も細くくびれていそうなそよぎ、胸も尻も雫より薄そうだが年相応の身体つきに思える火凛、そしてどう見ても幼女体型の凛音。こんな四人の美少女を好き勝手に出来るのならば、名目上くらいは信仰神の生まれ変わりになってやってもいい。ヤエの言葉を信じるならば、役目は少女たちに寵愛を授けるだけだ。もし先々に俺の不利益になるようなことがあれば、その時点で対処を考えればいい。
 それでも一時腕を組んで考えてから、俺は重い口調でゆっくりと言った。
「……判りました。ですが、はっきり言いいますと、出来るかどうかは判りません。それでも構わないということでしたら、新たな龍神としての役目、務めさせて頂きます」
 俺が決意を告げると、その場の皆、長老のヤエまでもが口元を綻ばせ、後に四人の少女と共に真剣な顔で平伏をしてきた。
こうして龍神としての俺の生活が始まることとなった。
   ★★★
 その後、皆と一緒に茶の間で夕食を御馳走になり、雫とそよぎが自宅へと帰ると、ヤエは火凛と凛音に席を外して部屋に行っているように言い、改めて俺に頭を下げた。釣られて俺も頭を下げると、ヤエは顔を上げて注意をしてきた。
「龍神たるもの、頭を下げなくともよい。常に堂々として頂きたい。特に巫女たち、あの子たちの前では、不遜なくらいで丁度いい」
「……はあ」
 言われて俺は頭を掻いた。傲慢に振舞っても構わないのなら俺としても楽だが、何しろ相手は初対面だ。多少は言葉を交わしたとは言え、どの程度まで許されるのか加減が判らない。
「驚いたとは思うがの。じゃが、何も心配はいらんよ。寵愛に関しても、あの子ら四人は既に受け入れる準備が出来ておる」
「は?」
 俺は思わず奇声を上げた。巫女と言うだけあって、全員が処女だろうと思っていたからだ。それはつまり、凛音も含めて経験があるということなのだろうか。巫女になるに当たって誰かに処女を奪われたり、張型を使う儀式などがあるのだとしたら、勿体無さ過ぎて涙が出てきそうだ。
「いらぬ勘違いをしているようじゃが、巫女となった以上、恋愛事も自ら身体を慰めることも禁止させておる。四人とも間違いなく未通女じゃよ。断言してもいい。身体でなく、気持ちの話じゃ」
 俺は黙って首を捻った。四人揃って処女ならば当然嬉しいが、寵愛を受け入れる気持ちと言われても、今日初めて会った俺にそれほどの好意を抱いているとは思えない。
「仰っている意味が、よく判りません」
 俺が正直にそう言うと、ヤエは楽しそうに笑った。反応を楽しんでいるのは明らかだが、気分を害するような嫌味な笑い方ではない。
「まあ、そうじゃろうな。あの四人は幼い頃に巫女となった時から、転生した龍神、つまりお前さんのことを、ずっと待っておったんじゃよ。会ったこともなく、今日まで名も知らせてもらえなかったお前さんから、いずれ寵愛を授けられることを心待ちにしておった」
「……言い方は悪いですけど、それって幼児期から洗脳を受けていたって、そういうことですよね? 逆に、可哀想な気がします」
「それは勘違いというものじゃ。寵愛を受けるのが嫌であるとか、好いた相手がいるとかであれば、巫女の任期中であっても辞めればいいんじゃからな。強制は一切しとらんよ。それに、寵愛とは人として当たり前のことじゃ。ありのままに生きようとすれば、それを与え、得ようとするのは自然なことじゃよ。男も、女もな」
 何となく言い含められている気がしないでもないが、性行為を求めるのは確かに人として当然の事でもある。俺は黙って頷いた。
「じゃからな、あの娘たちは未通女とは言え、然程の回数をこなさなくても、すぐに身体を馴染ませてくるじゃろう。心はもう、お前さんの方を向いておるんじゃからの。心というのは不思議なもんでの、例えどんなに痛かろうとも辛かろうとも、それに耐えることが愛情の証と思えるならば、恐らくは凛音でさえもそれに耐え、耐えることによって更に強い想いを抱くじゃろう。だからこそ、優しく大事に扱ってやって欲しい。お前さん、好きな相手は虐めたくなる性質かい?」
 ヤエはそう問い掛けながら、じっと俺の目を見た。それはつまり、俺に加虐的な嗜好があるのかと問い掛けているのだろう。この状況で嘘を吐いても仕方がない。
「そうですね。虐められるよりは、虐めるのを喜ぶ方だと思います」
「ほっほっ、正直なことじゃな。娘たちが望むのならそれもいいじゃろう。じゃが、気持ちだけは優しく、大事にな。それは忘れんでくれんかね?」
「努力はするつもりですけど。はっきり言えば、その時になってみないと判りません」
 俺の言葉を聞いて、ヤエは心底愉快だとでも言うように大口を開けて笑った。
   ★★★
 ヤエとの対話を終え、借家に帰ろうと玄関で靴を履いていると、不意に火凛が姿を見せた。どこへ行くのかと問われ、借り受けた家に戻ると言うと、必要なら添い寝もするので今晩は泊まって行って欲しいと言い出した。確かにヤエの言う通り、今日会ったばかりでも、既に心は俺を受け入れているのかもしれない。だが、だからといって添い寝などしてもらったならば、結果的に身体を開かせることになりかねない。俺は家の片づけがあるからと言って火凛の申し出を断り、そのまま自宅に帰ることにした。が、それなら自分が泊まりに行くと火凛は言い、あまりの積極性に面食らった俺の腕を掴むと、引き立てるようにして借家へと連れて行った。
 玄関の鍵を開けて家の中に入ると、火凛は素早く電灯のスイッチを押してリビングの室内灯を点けた。聞くと、この家が建てられてから定期的に掃除に来ていたので、凡そのことは判っており、今日は食材も補充しておいたと言う。確かに築半年を経過している割に家の中は綺麗で、キッチンに置かれた外国製の大型冷蔵庫の中には、言葉通りに様々な食材がぎっしりと入っていた。先刻は気付かなかったが、他に見覚えのない調味料なども揃えられていて、俺はその甲斐甲斐しさに申し訳ない気持ちになり、ヤエの言葉も忘れて火凛に頭を下げた。
「お風呂の準備をしてきますから、ナギ様は休んでいてください」
 火凛は俺の態度に苦笑いすると、そう言って風呂場へと向かった。俺はその間に荷物置き場となっている洋間へと行き、見られたら困る物をダンポールごと押入れの中へと隠した。次いで電灯のスイッチの場所を確認しつつ二階へと上がり、改めて各部屋を眺め、自室を選ぶことにした。
 明日には机やベッドなど引越し荷物の第二陣が届く予定で、それで荷物の運び入れは完了となる。自分の荷物はいいとしても、既に到着しているオヤジの荷物は東京へ送り返さねばならない。加えて同居する四人の部屋も割り当て、その荷物の運び入れもある。思った以上に忙しくなりそうで、俺は溜息を吐きつつ、取り敢えず自分の部屋を決めた。元々は俺とオヤジが住む筈だった家だ。自室くらいは先に決めてしまっても構わないだろう。
 そう考えていると、階下から火凛の呼ぶ声が聞こえた。試しにドアを閉めてみると全く聞こえなくなる。各部屋共に防音対策もなされているようで、これならばいずれ寵愛を授ける際にも声を気にすることはないだろう。だが、隣の部屋同士だと勝手が違う可能性もある。一度機会を見て、各部屋や場所の音漏れの状態を確認しておいた方がいいかもしれない。
「ちょっとナギ様、聞いてんの?」
 不意に部屋のドアが勢いよく開けられ、不貞腐れた表情で火凛が部屋に入ってきた。その言葉遣いに俺が驚いていると、火凛はすぐに慌てた素振りで自分の口を押さえた。
「あっ、すっ、すみません、ナギ様。つい、うっかり……」
 そう謝りながら火凛は肩を竦ませ、上目遣いで俺の様子を窺ってきた。その極端な変わり様に、思わず俺は笑った。
「別にいいよ、普段の言葉遣いで。その方が一緒にいて楽だろ?」
「いえ、それはダメです。ちゃんと立場をわきまえないと」
「自然に接してくれる方が嬉しいんだけどな」
 俺がそう言うと、火凛は目を丸くした。
「ほんと? いいの?」
途端に遠慮のない口調になったところをみると、予想通り今までは無理をしていたらしい。だが、この方が火凛には似合っている気がする。
「もちろん。その方が火凛さんに親しみが湧くし」
「あの、それじゃ、お言葉に甘えて。それと、私のことは呼び捨てにして欲しいな」 
 雫にも同じことを言われたなと思い、俺は再び笑った。この分だと、そよぎにも言われるかもしれない。
「で、どうしたんだよ? 火凛?」
 呼び捨てにして俺が問い掛けると、火凛は頬を染めて嬉しそうに微笑んだ。
「お風呂の準備できたよ。一緒に入る? 身体洗ってあげよっか?」
   ★★★
 性欲は溜まっていたが、俺は火凛の言葉を遠慮して一人で風呂に入ることにした。共に裸で風呂などに入ったら、その場で事に及んでしまうかもしれないからだ。流石に初体験が風呂場というのは可哀想な気がする。また、相手のことをよく知りもしないで交わるのも、何となく失礼な感じがした。明後日からは同居するのだし、急がなくても時間はたっぷりとある。そう思ってシャワーを浴びていると、入り口の磨りガラスの向こうから火凛の声がした。
「ねえ、ナギ様。裸じゃないなら入ってもいい?」
「駄目に決まってんだろ。火凛が裸じゃなくても、俺は裸なんだぞ」 
「私、見ても笑わないよ?」
 物凄く失礼な言い方をされた気がして、俺は思わず息を噴いた。こんなことを言われて我慢をしていたら、後々何を言われるか判らない。ここは勃起した陰茎を間近に見せて、多少は怯えさせてやった方がいいかもしれない。手早く扱き始めると欲求不満であったが故に陰茎は僅かな時間で完全に勃起し、俺は薄く笑いながらガラスの向こうへと声をかけた。
「裸じゃねえなら、いいぞ。入ってきても」
 俺がそう言うと風呂場のドアが開き、身体に大きなバスタオルを巻いた火凛が照れ笑いしながら入ってきた。俺の目を見て恥ずかしそうに俯き、勃起状態の陰茎に目を留めると、たじろいだ様に後退さっていく。
「ご、ごめん。やっぱ、無理かも。なんていうか、物理的に無理っぽい」
 そう言いながらも、火凛は真っ赤な顔をして一物を見続けている。そんな火凛の素振りを見て、俺はもっと意地悪をしてやりたくなった。性交はせずとも、ここまできたら多少の悪戯は構わないだろう。
「ここも洗ってくれんじゃねえのか?」
 言いながら火凛に近付いてその身体を抱きしめ、バスタオルの越しの下腹部へと陰茎を押し当てて、その感触に俺は少しばかり驚いた。どうせタオルの下には水着でも着ているのだろうと思っていたのだが、何も身に着けていないらしい。からかうつもりじゃなかったのか、と問い掛けようとして、俺は火凛の顔から怯えの色がなくなっていることに気付いた。顔は紅潮したままだが、抱きしめられて拒むこともなく、うっとりと目を細めている。
「おい、火凛? お前、こんなことされてて怖くねえのか?」
 俺の問い掛けに、火凛は首を小さく横に振った。
「……怖いよ。だけど幸せ。私たち、巫女の任期中は、こんなことしちゃダメだって言われてたから。でも龍神としてナギ様が現れて、ナギ様とならこんなこともできるんだなって思ったら、なんか嬉しくなっちゃって。だから、ナギ様がしたいなら、しちゃっていいよ。さっきは初めて見たからびっくりしたけど、覚悟は出来てるから」
 言い終わってから火凛は俺の唇にそっとキスをしてきた。ほんの一瞬のことだったが、それでもう俺は我慢が出来なくなった。交わることなく可愛がってやるのなら、別に場所は風呂場でもいい。俺は火凛の巻いていたバスタオルを外して床に落とし、目の前の裸体を優しく抱きしめ直してやった。火凛はそんな俺の背に手を回し、申し訳なさそうに呟いた。
「あんまりジロジロ見ないでね? 私、雫やそよぎほど、胸、大きくないし……」
 そう言って目を伏せた火凛の唇を、今度は俺が奪ってやった。
   ★★★
 俺は火凛を風呂場の壁際に立たせたまま何度も唇にキスをし、後に舌を首筋から鎖骨へと這わせながら、ゆっくりと乳房を揉みしだいた。本人が恥じているほど身体は貧弱でなく、予想通り年相応に出るところは出ている。火凛は初めての愛撫を受けてくすぐったそうに身を捩じらせていたが、薄紅色の乳首を俺が口に含んだ途端、小さく喜びの声を上げた。その反応に俺は嬉しくなり、片乳首を舌先で弄びながら無毛に近い局部を手のひらで包み、そっと揉み解してやった。
「んはぁ、ナギ様ぁ、んんっ、恥ずかしいよおっ、ふあっ、こんなの恥ずかしいっ」
 俺は火凛の訴えを無視し、その右手を取って陰茎へと押し付けた。火凛も何をしたらいいのか判ったようでらしく、恐る恐るといった様子でそれを握ってきた。流石に扱きはしないが、ぎこちなく触れてくる指先の感触が心地いい。俺は乳首から口を離し、耳元で優しく囁いてやった。
「火凛、そのまま、握った手を上下に動かせ」
 火凛は秘所を嬲られながらも、俺の指示に従って懸命に手を動かし始めた。動かし方は拙いものの、何しろ相手は全裸の美少女だ。微かに濡れてきた秘裂に触れ、甘い体臭を嗅ぎ、その恥じらいの声を聞いているだけで陰茎がどんどん硬くなっていく。
「はふぁ、私触ってるぅ、ふはぁ、ナギ様のを触ってるぅ、はうぁ、触られて触ってるぅ」
 状況に興奮してきているのだろう、火凛の息は徐々に荒くなってきている。いい機会でもあるので、俺は淫語を教え込んでやることにした。
「火凛、言ってみろよ? チンポ握りながらマンコ触られて気持ちいいって」
「くはぁ、そんなの嫌あっ、ふうぁ、そんな言葉は嫌あっ、んくぁ、言いたくないいっ」
「言ってくれたら、ここも気持ちよくしてやるから」
 俺はそう言って局部を揉みながら一本の指を陰核に当て、何度も軽く擦り上げてやった。
「はくふあっ、そこダメえっ、んんくあっ、そんなのダメえっ」
「でも気持ちいいだろ? 言ってみろよ? クリトリス触られて気持ちいいって」
 火凛は嫌々をするように首を振ったが、それでも陰核を責め続けてやると、やがて一物を扱きながら左手で俺の頭を抱き寄せ、乳房に押し付けながらか細い声で言葉を口にした。
「んくひあっ、クリトリスうっ、あはひあっ、クリトリス触られて気持ちいいっ」
 一旦堕としてしまえば後は容易い。俺は陰核に触れていた指先を陰唇の中に少しだけ挿し入れ、愛液を塗りたくるようにして膣口を撫で上げた。
「次はここだ。ほら、オマンコ気持ちいいって言ってみろよ? 俺の何を握ってるのかもな」
「あひはあっ、オマンコ気持ちいいっ、ふくひあっ、ナギ様のおちんちん触ってえっ、はくああっ、オマンコ触られて気持ちいいっ、んくひあっ、オマンコが気持ちいいっ」
 全身を震わせて喘ぎながらも、自らの激しい快楽に合わせるかのように、火凛は陰茎に触れている手の動きを加速させた。そろそろ俺も射精間近だが、何とか先に高みに導いてやりたいところだ。俺は指を勃起した陰核に戻して摘み上げ、もう一方の手で乳首も摘まんでやり、それらを同時に激しく擦り上げてやることにした。
「んはひはあっ、一緒はダメええっ、かひはふあっ、身体がおかしくなっちゃううっ」
「我慢せず、気持ちよくなっていいんだぞ? ほらっ」
「はくふああっ、だってこんなの知らないよおっ、きひくはあっ、ヤダヤダ怖いよおっ」
 巫女として自慰は禁止とヤエが言っていた通り、知識としては知っているのだろうが、火凛は絶頂を迎えたことがないらしい。ならば初めての絶頂は俺の手で与えてやりたい。俺は更に指の動きを速めながら、安心するように言葉をかけた。
「火凛、気持ちいいのを怖がったりするな。これから先、何度だってお前のことを気持ちよくしてやるから、その第一歩だと思って素直に受け入れろ」
「ふくひはあっ、だってだってえっ、んんくひはあっ、もうダメえっ、ダメええええええっ!」
 初めての絶頂を迎えて火凛は俺に強くしがみ付き、全身を小刻みにひくつかせた。感極まった短い声と息を吐き続け、恍惚感に満ちた顔で余韻に浸っているようだ。俺は火凛を引き剥がして風呂椅子に座らせ、限界直前の陰茎を自ら扱いて、その勃起した乳首の上へと精液を浴びせてやった。
   ★★★
 火凛の様子が落ち着いてからは互いに身体を洗い合い、一緒に浴槽へと浸かった。火凛は俺に背中を預けて抱っこされ、何度も首を伸ばしては頬にキスをしてきた。そんな愛らしい素振りのお返しにと俺は背後から乳房と陰核に触れてやり、火凛は再び歓喜の声を上げて高みへと昇りつめた。その後はふざけあって相手の身体に触れては笑い合い、長い入浴を終えた後、元の服を身に纏おうとしていた火凛に俺は自分のパジャマを与え、自身は荷物の中から別のパジャマを着て眠ることにした。
 ベッドは明日届く荷物の中に含まれており、取り敢えず今晩は布団を敷いて寝るしかない。二階の和室に布団を運んで就寝の準備をすると、火凛は当たり前の顔をして俺の隣に並んで横になり、布団の中でパジャマを脱いで全裸になった。だが、俺はセックスまでしてしまうつもりはない。そのことを告げると火凛は少しだけ拗ねた顔になり、それでも一緒に裸で寝てみたいと言い出した。既に互いの身体を見せ合っていたとは言え、そんな状況で同衾して俺に我慢が出来る筈がない。正直にそう言うと、ならば一緒に裸で寝ても大丈夫なように陰茎を満足させてあげたいと火凛は言い、俺はその言葉に頷いた。
 一度は暗くした部屋の灯りを点け、布団の中で一物を握らせると、火凛は照れ臭そうに扱きながら俺の唇にキスをしてきた。その態度はまるで昔からの恋人のようで、俺は愛撫を受けながら自然にその身体を抱き寄せて口腔に舌を挿し入れた。舌を絡ませ合い、互いの唾液を飲んでいる内に段々と堪らなくなってくる。俺は陰茎への愛撫を止めさせ、火凛の脚を大きく広げると、その間に座り込んで陰核を舌で舐め上げてやった。
「んくひあっ、ナギ様それ気持ちいいっ、はうふあっ、クリトリス気持ちいいっ」
 火凛は俺の行為を拒むことなく、身体の力を緩やかに抜いて快楽を受け入れている。出会ったばかりとは言え、俺も既に火凛に惹かれており、故に丹念に舌を這わせていると、風呂場の時以上に愛液が満ちてもくる。その甘酸っぱい体液を心行くまで味わうと、俺は先刻までのように火凛の隣に横になり、自分の陰茎を扱き始めた。
「火凛、俺の顔を跨げ」
 俺の指示に火凛は頷き、四つん這いになって掛け布団の中に潜り込むと、ぺろぺろと陰茎を舐め始めた。俗に言うシックスナインの体勢だ。俺は逆向きに顔を跨らせ、火凛の秘所を舐めながら自慰をするつもりだったのだが、どうも勘違いしたらしい。それでも滑る舌の感触は心地よく、止めさせる気にはなれなかった。尚も自分で一物を扱きながら掛け布団を退かし、空いた手と舌を使って目の前に晒された秘所を弄び、合間に陰茎に舌を這わせる火凛を観察していると、二度目の射精が近付いてくる。遠慮がなくなってきているのか、やがて火凛は自分から尻を動かして舐めて欲しい場所を俺の舌先へと移動させてきた。その場所を舐め、吸い、甘噛みし、指で撫で、擦り、弾いてやると、その度に火凛は身悶えして陰茎への愛撫を中断し、切ない声を上げ続けた。
「はふあひあっ、こんなに気持ちいいこと覚えちゃったらぁ、くふひはあっ、私ダメになっちゃうよおっ、んくふはあっ、ナギ様そこいいっ、うはひはあっ、クリトリス気持ちいいっ」
「そろそろ出すぞ」
「うくふはあっ、判ったあっ、ふはくうあっ、飲んであげるうっ、はむっ、んぶむごっ、んべおれっ、むぼごおっ」
 そう言って火凛は亀頭を口に含み、激しく舌を絡めてきた。そこまでする必要はないと言おうと思ったのだが、快楽に負け、そのまま俺は火凛の口腔へと白濁液を放った。
「んぶごぼもっ、ぶむぼもごっ、んごくっ、むぶぼおれっ、んぶぐぼもっ、んごくっ」
 必死になって火凛は精液を嚥下し続け、正直、その一途さには感動した。巫女の役目とは言え、初めて会った男の精液を飲むなど処女のやるべきことではないとも思えるが、それだけ俺を受け入れようとしてくれているのだろう。そんな想いに応えるべく、俺は精液を放出しながら火凛の秘所へと武者振り付いた。
   ★★★
 互いに相手の性器を舐め合い、追加で火凛を二度ほど悦楽の極みに昇らせてやった後、俺は元のように並んで眠ることにした。陰茎は再び勃起していたが、これ以上性行為を続けていると本当に我慢ができなくなる。火凛は未だ蕩けた顔をしながら、そんな俺の耳に口を寄せてきた。
「ナギ様、ほんとにしなくていいの? 私ならいいのに。それに、その、安全日だよ?」
「このまま勢いでしちゃうのもなんだしな。今日は止めとこう。それより、俺の飲んで大丈夫だったか? 嫌だったら、別にそこまですることないんだぞ?」
「大丈夫、嫌じゃないよ。苦くて生臭かったけど、ナギ様のなら飲んでも平気。きっと他のみんなも躊躇わずに飲むと思うよ? 喉にくっ付くから飲み込むのは大変だったけど、ゴーヤーほど苦いって訳でもないし」
 まさかウリ科の植物と比べられるとは思っていなかったので、その言葉に俺は笑った。
「もう、笑わないでよ。それに、男の人は飲んであげると嬉しいんでしょ? 雑誌に書いてあったよ? だから平気。ナギ様が喜んでくれるなら、私、何でもするよ?」
 火凛はそう言って一物を握り、優しく扱き始めた。風呂場の時と違い、拙さが取れて格段に気持ちがいい。その言葉と快楽に俺は恍惚となり、思わず火凛の身体を抱き寄せて呻いた。
「くっ」
「うわぁ、ナギ様の声、可愛い。私、もっと頑張るね」
 火凛は蕩けた顔で俺の唇にキスをし、そのまま身体中に舌を這わせ始めた。首筋、胸、脇に唾液を塗し、乳首を舌先で転がしながら一物を愛撫する手の動きを早めてくる。その愉悦に俺は抗いきれず、夢中になって火凛の身体を弄った。
「んれっ……ナギ様が感じてくれてるうっ……んちゅっ……もっと気持ちよさそうな顔を見せてえっ……れおっ……んはあっ……ナギ様のおちんちん、どんどん硬くなってきたあっ……」
 自らの行為に興奮しているのか、火凛は俺の胸に乳房を押し付けて徐々に喘ぎだした。それでも手の動きは緩めず、絶妙の力加減で擦り上げてくる。
「はふうっ……ナギ様の臭い好きいっ……はくうっ……頭がボーっとしてきちゃううっ……」
 妖艶な表情で小鼻をひくつかせる火凛を見て、俺は自身の欲求に逆らえなくなった。身体の向きを変えて布団の上に火凛を押し倒し、陰茎を取り上げて自分で扱きながら亀頭で淫裂をなぞってやる。火凛は少しばかり焦った顔をしたが、すぐに笑って俺を招くように両腕を差し出してきた。
「はくふあっ……好きなようにしてえっ……んくはあっ……私の初めてあげるううっ……」
 陰茎で嬲っている秘裂からは絶え間なく愛液が溢れ、そうしてしまいたい気持ちもあったのだが、俺は首を横に振った。今の火凛の様子なら嫌がることはないだろう。
「言ったろ、今日はしねえって。けど、今からお前の処女膜に精液ぶっ掛けてやる。お前のマンコは俺のもんだって、チンポ汁の臭いを付けてやるからな」
 その言葉に火凛は快美的な笑みを浮かべ、目を細めて頷いた。
「んふはあっ……好きなだけ掛けてえっ……ふくはあっ……オマンコに臭い付けてえっ……はうひあっ……私はナギ様のものだからあっ……くふはあっ……オマンコ気持ちいいっ……」
「出すぞ、受け取れっ」
 そう告げると同時に、俺は亀頭を火凛の膣口へと当てて精液を放った。
   ★★★
 日曜日の朝、自宅へと戻っていく火凛を見送った後は、予想通りの忙しさだった。午前中の早い時刻に引越しの荷物を受け取り、隣の本津島から来たという引越し業者三人の手伝いを借りて各部屋に家具などを設置し終えると、細かな品々の配置と片付け、それに加えてオヤジの荷物の纏め上げだ。お昼になると火凛が弁当を持って差し入れに訪れ、朝食をカップめんで済ませていた俺に豪勢な食事を取らせてくれた。火凛の話によると、夕方までには雫とそよぎも来訪する予定で、二人の大きな荷物は本日の夜までに島の運送屋が運んでくれることになったとのことだった。その前に俺は火凛の部屋からベッドなどを運び入れようと思ったのだが、当人がそれを断った。取り敢えず雫たちの荷物も火凛の家の倉庫に運び、明日の昼間、島民数名の協力を得てヤエが家に運び入れ、設置まで行なう手筈になっているらしい。部屋の割り当てが終わった時点で希望する配置図を描いてさえおけばいいとのことで、俺は更なる肉体労働が不要となったことに深く感謝した。ついでにオヤジの荷物の運送業者への引渡しもヤエに頼むことにした。
 その後の片付けは火凛にも手伝ってもらい、夕方になって雫とそよぎが家に来ると、俺は凛音も呼び寄せ、リビングで今後の共同生活の取り決めをすることにした。途中、そよぎが火凛の口調に不満を述べたが、構わないと俺が言うと大人しく引き下がった。そんな気遣いも嬉しい、と俺はそよぎに声を掛け、気を取り直した様子を確認してから話を進めた。まずは部屋割りだ。俺と火凛と凛音は二階の洋間、雫とそよぎは二階の和室を使うことにし、食事は一階のリビングか三階のテラスで取ることとした。
 借家の所有者であるヤエからは、信仰神の生まれ代わりとして島で暮らす以上、好きなように改装や改築をしても構わないとの許可は得てある。部屋の模様替え等は各個人の好きにすることにし、未だ各人の家にある小荷物などの運び入れの算段を話し合っていると、凛音が急に隣の自宅に出かけてくると言い出した。何か持ってきたい物でもあるのかと笑って見送ると、すぐに戻ってきて俺にヤエ名義の貯金通帳とカードを差し出した。今後は色々と物入りが多くなりそうだとヤエに話したところ、これを使えと渡されたらしい。通帳には島で生活する分には不必要なほど多くの金額が記されていた。
 俺は慌ててヤエに会いに行った。分不相応な金を貰う訳にはいかないと告げると、引っ越し祝い金として取っておけと言う。その代わり巫女たちを幸せにするよう努力しろと言われ、俺は迷った挙句に頷き、有り難く施しを受けることにした。
 自宅に戻り、皆に必要な物を尋ねて紙に書き出し、島で手に入らないものはインターネットの通販で後日購入することにした。過疎化の進んだ島とは言え、電話や携帯、インターネットなどのインフラは整備されている。隣の本津島に行けばホテルやデパートなどもあるようだ。コンビニエンス・ストアがないのは少し痛いが、まあ仕方がない。これで取り敢えずは住居に関しての話し合いが終わった。次いで炊事や洗濯などの当番だ。食事については日替わりで俺と火凛と雫で、料理が苦手だというそよぎは毎日の掃除、洗濯は巫女三人で交代で行なうことにした。自分も何か手伝いたいと言ってきた凛音には、気付いた時に適当に手伝ってくれればいいと話し、これで一通り話も済んだと思って息を吐くと、四人が俺をじっと見つめていた。何か決め忘れたことでもあったかと尋ねると、寵愛の順番を決めてくれと言う。交代制で俺の相手をする気なのは判ったが、それは今後の様子を見て決めようと告げ、その日のリビングでの話し合いは終わった。
   ★★★
 翌日の月曜日から俺は学校に通い始めた。奥津島高校という名前だが、棟は違うものの小中高合同の学校だ。聞けば全校生徒の数は俺を含めて四十一人しかいないらしい。内四人が俺と今夜から同居するということは、他に三十六人の生徒がいることになる。同学年の女生徒が他に三人いると聞いて、俺は顔を合わせるのが楽しみになった。だが、俺が龍神の生まれ変わりということは、他の生徒や島民たちに極力秘密にしておく必要がある。多くの人に性急に明かすと島での生活に支障が出る恐れがある、とヤエに忠告されていたからだ。考えてみれば、特に告げる必要もない。
 高校二年生用の教室に入ると、確かに女生徒が三名、他に男子生徒も一人いた。火凛が皆に俺を紹介してくれ、俺も各人から挨拶を受けた。
男子生徒は眼鏡をかけた利発そうな奴だった。少し目付きが悪いのは、転校生である俺に不信感を持っているからに違いない。自らを海斗と名乗り、それが苗字か名前かは聞かなかったが、正直、男はどうでもいい。
 次に挨拶してきたのは、肩までの髪を頭の後ろでツインテールにした気の強そうなそうな少女だった。平良静江という名前で、身体つきはは雫と火凛の中間というところか。少しきつい顔立ちだが、まあまあ好みではある。
 黒髪を後ろで括った女生徒は、来間小夏と名乗った。そよぎと同じポニーテールだが、髪は短く、そよぎよりも随分と大人しそうな印象だ。華奢な身体からすると火凛よりも肉付きは薄く、恐らくは貧乳、貧尻と言ったところだろう。
 最後の一人、吉野涼帆という少女は眼鏡をかけたあどけない顔つきで、少しだけ凛音に似ていた。違うのは背丈と黒髪をお下げにしている点だ。丁寧な口調で話し、小夏と同じように胸も尻も肉付きが少ない。
 各々の挨拶の後、一頻り皆で雑談をしていると、教室の扉を開いて小学生が入ってきた。ワンピースを着た生意気そうな女児で、気のせいか酒臭い。
「教室を間違えたのか? 小学生は向こうの棟らしいぞ?」
 優しく尋ねてみると、女児は俺を睨み付けてきた。
「お前が後藤か? 転校生なら最初に職員室に挨拶に来い」
 偉そうに言い放つと、女児は呆気に取られていた俺の一物を制服のズボンの上から強く握り締めてきた。
「ちょっ、待てっ、こらっ、子供が何やってんだよっ」
「お前、意外といい物持ってるなぁ」
恥じ入る様子もなく女児は笑い、次いで驚くべきことを言ってきた。
「まあ、この息子共々宜しくな。私が担任の如月珠江だ」
   ★★★
 その日の放課後。俺は雫の住んでいた巫女用の家へ残った引越し荷物を取りに寄ることにした。そよぎと火凛も同行すると言ってきたのだが、当の雫がそれを拒否した。見せたくないものでもあるのかと思い、俺一人で大丈夫とフォローを入れると、二人は渋々と引き下がったものの、明日の帰りはそよぎの家に、明後日は火凛の家に荷物を一緒に取りに行くことを約束させられた。火凛の家は隣なので必要があれば今夜にでも行くと言ったのだが、それでは駄目だと言う。どんな思惑があるのかは判らなかったが、俺は苦笑いしながら約束を交わした。
 雫と二人で高台にある家に行くと、残っていたという荷物は既に梱包されており、運送業者の中年男性が引き取りに来ていた。男は巫女である雫に恭しく頭を垂れ、差し出された手の甲に額を当てた後、ダンボール数箱をトラックの荷台に積むと、先に帰ったそよぎたちが待っている俺の家へと車を走らせて行った。雫に聞くと、相手の手の甲に額を当てるのは恭順の意を示す行為とのことだった。
 家に上がらせて貰って周囲を確認すると、既に各部屋の掃除などは終えてあった。不要な荷物はこのまま残しておき、場合によってはこの家にも時折寄るつもりでいるらしい。そよぎも同様にすると言っていた。まあ、いつまで全員で同居を続けられるのか判らない以上、そうしておくに越したことはない。だが、俺が運ぶべき荷物は茶の間の隅に置かれた大きなバッグ二つだけのようで、これには些か気落ちした。
「別に俺、必要なかったんじゃねえか?」
「いえっ、凪様っ、そんなことはっ」
 しどろもどろになって雫が答えるのを見て、俺は少し悲しくなった。初対面の時に俺と言葉を交わしていた時の雫は、俺のことを凪君と呼んでいた。その時に比べると、現在での対応は余所余所し過ぎる。俺としてはもう少し気を抜いて接して欲しいところだ。
「で、運ぶ荷物ってそれか?」
 あまり性急に多くを望んでも仕方がないだろうと思い、俺はそう声をかけた。
「はいっ、あのっ、大事な大事な物なのでっ、どうしても自分で運びたくってっ」
「え? 俺が運ぶんじゃねえのか? いいよ、ちゃんと運ぶから。雫は手ぶらで」
「そんなっ、ダメですっ、そもそも凪様にお持ち頂くなんてっ」
 恐らく元から巫女としての使命に忠実なのだろう。俺を使役することを拒絶するように、雫はブンブンと手を振りながら後退り、運ぶべき荷物に蹴躓いて仰向けに倒れた。俺は咄嗟に雫の頭の後ろに手を入れ、身体を横に抱きながら安堵の息を吐いた。
「あっぶねー、大丈夫か? おい?」
「はっ、はひっ」
 雫は頬を染めながら視線をさ迷わせている。と、その足元のバッグのチャックが少しだけ開いていて、そこから何かが顔を覗かせていることに気がついた。よく見ると、フェルト生地で出来たイルカの縫いぐるみのようだ。それを大事な荷物と言うのが可愛くて、思わず俺は笑ってしまった。
「えっ? 凪様? 何を笑ってらっしゃるんですか?」
「いや、悪い。自分で運びたいのが縫いぐるみなんて、女の子らしいなあって思ってさ」
「ええっ? んあっ! ったああぁああああっ! 見ちゃダメですうぅう~!」
 途端に雫は跳ね起きてバッグを両腕に抱え込み、顔を真っ赤にして俯いた。余程見せたくなかったのか、困ったことに涙目になっている。
「あ、悪い。でも、バカにしてんじゃねえよ。本当に可愛いなあって」
「もぉ忘れてくださいいいっ! 見なかったことにしてくださいいいっ!」
嫌々をするように全身を左右に揺らしながら、雫は叫び声を上げた。
   ★★★
 一頻り叫んだ後、雫はその場に座り込み、恥じ入る様子で項垂れた。
「落ち着いたか? 誰にも言わねえから、安心しろ、な?」
 そう声をかけると、雫はゆっくりと顔を上げた。まだ涙目のままだ。
「……私、巫女なのに、縫いぐるみが好きなんて、やっぱり変ですよね?」
「別にいいんじゃねえのか? 俺は可愛らしくっていい趣味だと思うけどな」
「え?」
 雫は呆気に取られた様子で、縋るような眼差しを俺へと向けてきた。
「俺さ、巫女として頑張ってる雫の方に違和感があんだよな。最初に会った時はもっと明るくて無邪気そうだったし。巫女である前に女の子なんだから、そのくらいの趣味はいいんじゃないかと思うけどな。それに、出来れば今後、出会った時みたいに接して欲しいんだ。あの時の雫の笑顔、凄く可愛かったしな」
 宥めるようにそう言うと、雫は満面の笑みを浮かべて近付き、俺の右手を取って額を押し付けてきた。先刻、運送業者の男が雫にそうしたように、恭しく頭を垂れて恭順の意を示している。突然のことに俺が少なからず狼狽えていると、雫はそのまま済んだ声で宣誓を始めた。
「……私、鳴海雫は凪様が決めることを、自分の運命として全て受け入れます」
 言い終えて顔を上げ、雫は言い出し難そうにしながらも俺に問いかけてきた。
「……凪様、私、出会った時のように、あの、凪君って呼んでも、その、いいですか?」
 真摯な表情で尋ねてくる雫はとても可愛く愛らしく、俺は穏やかな口調で答えた。
「もちろんだ」
 そう答えた瞬間、雫は嬉しそうに笑って俺に抱きついてきた。
「巫女になった時から聞かされていました。いつか私たち巫女の前に、必ず龍神様が現れるって。正直に言うと、初めて会った時、凪君が龍神様だったらいいのにって、そう思ってたんです。だから嬉しい。私、凪君のこと好きです。これからもっと大好きになります」
 そう言って雫は俺の唇にキスをし、次いで頬に何度も口付けをし始めた。押し付けられる柔らかな身体を身体を抱き返しながら、俺は自分の性欲が急速に高まっていくのを感じた。雫も勃起した陰茎が下腹部に当たっていることに気付いたのか、俺の目を見上げ、頬を赤く染めながら囁いてきた。
「私の心も身体も、全部凪君だけに捧げます。お好きなようにしてください」
 雫のその従順な言葉に、俺は思わず生唾を飲んだ。
   ★★★
「んはぁ……凪君こんなの恥ずかしいっ……はふぅ……お願いあんまり嗅がないでえっ……」
 自分の家の茶の間で立ったまま、雫はそう言って腰を震わせた。だが、自ら持ち上げている制服のスカートの裾を下ろそうとする気配はない。俺は構わずに真っ白なショーツ越しに雫の恥丘へと鼻を押し当て、存分に甘い体臭を楽しんだ。同時に左手で滑らかな尻たぶを撫で、右手で陰茎を扱く。膝下まで下ろしたズボンとパンツが若干邪魔だが、今さら脱ぎ捨てるのも面倒な程に一物は猛り狂っている。
「雫のマンコ、すげえいい匂いがする」
「ふはぁ……そんな言葉嫌あっ……んふぁ……せめてお風呂に入ってからあっ……」
「全部を俺に捧げてくれんだろ? こことかも俺のもんなんだろ?」
 俺は言いながらショーツの中へと指を一本入れ、陰核をそっと撫で上げてやった。
「んんあっ……嫌ダメなにこれえっ……あふはっ……そこダメダメえっ……」
 火凛同様、雫も快楽を全く知らないらしい。初めての愛撫に甘い吐息を漏らし、内腿を引き攣らせ始めた。火凛から聞いていた話では、男性に対する奉仕の仕方などについてはヤエから口頭で聞かされていたらしいが、自分が男性に性行為をされるという点については説明不足のようだ。恐らくはそよぎも凛音もそうだろう。色々と教え甲斐がある。
「本当は気持ちいいんだろ? 正直に言ってみろよ? 火凛は言えたぞ?」
「はくうっ……気持ちいいですうっ……ふくあっ……凪君に触られて気持ちいいっ……」
 火凛への対抗意識からか、雫は素直に指示に従った。とは言え、今後は共同生活をしていく以上、あまり他人と競い合うような真似はさせたくない。きっかけとしては効果があったが、今後は他の少女たちとの行為については話さない方がいいかもしれない。
「よく言えたな、偉いぞ。ほら、こういうのはどうだ? クリトリス気持ちいいだろ?」
 自分の発言を誤魔化そうと、俺は強めに陰核を擦ってやった。既に秘裂からは愛液が漏れ、雫の身体の震えは徐々に大きくなってきている。
「あくひあっ……すごく気持ちいいですうっ……んくはあっ……クリトリス気持ちいいですうっ……ふかはあっ……気持ちよくって全身が溶けちゃいそうですううっ……」
 身悶える素振りからすると、あと少しで果てさせてやることが出来そうだ。俺は陰茎を扱くのを止め、その手もショーツの中へと入れて膣口を擽ってやった。
「これも気持ちいいだろ? オマンコ気持ちいいって言ってみろ」
「はくふひあっ……オマンコ気持ちいいっ……かひはふあっ……オマンコ気持ちいいっ………んくふはあっ……怖い何かくるううっ……あひはうあっ……身体が変になるううっ……」
 予想通り、間もなく初の絶頂を迎えるらしい。その喜びに俺は更に両手の動きを加速させ、宥めるように囁いてやった。
「大丈夫、それがイくってことだから。俺が傍にいるから、安心して快感に身体を委ねて。気持ちいい時は気持ちいいって、イく時はオマンコイくって言ってみろ。そう言ってくれると俺も嬉しいから」
「はひゃうはあっ……クリトリス気持ちいいっ……んんくはああっ……オマンコ気持ちいいっ……あひふはああっ……くるくるくるうっ……ふひふあああっ……オマンコイくうううっ!」
 大きく身体を痙攣させながら雫は歓喜の叫びを上げ、何度か腰を跳ね上げた後、やがてぐったりと俺に凭れ掛かってきた。俺は被されたスカートの中から頭を出し、その全身を包み込むようにそっと抱き締めてやった。
   ★★★
 オーガズムの余韻に浸る雫を畳の上に寝かせた後、俺はスカートを捲り上げて再びショーツの中に手を入れ、容赦なく二度、三度と恍惚の頂点へと導いてやった。雫は俺の行為を拒むことなく受け入れ、下着に大きな染みを作りながら全身を痙攣させた。余程気持ちがよかったのだろう。途中からは俺の指先へと自ら陰部を押し付けてもきた。こうなればこっちのものだ。四度目の絶頂を堪能させてやった後、俺は自分で陰茎を扱きながら雫に声を掛けた。
「雫、ブラウスのボタン外して、ブラも取って、お前の胸を見せろ」
「はぁ……はいぃ……はぁ……判りましたぁ……」
 雫は言われた通りに制服の前を開き、次いで背中に手を回して白いブラのホックを外し、躊躇うことなく形のいい乳房を晒してきた。予想していたよりも双乳は豊かで、撫子色の乳輪と乳首が愛らしい。俺は半勃起していた乳首を空いた手の指先で摘み、優しく擦り上げてやった。
「どうだ? こうされるのも気持ちいいだろ?」 
「んくはぁ…凪君にされるのなら何でも気持ちいいですうっ……はふあぁ……おっぱい気持ちいいっ……はんあぁ……おっぱいの先っちょ溶けちゃいそうですうっ……」
 雫は蕩けた笑みを浮かべ、切なそうに腕や肩をくねらせた。元から感度がいいのか、触れていない方の乳首も尖り、腰までも悩ましく揺らしている。
「先っちょじゃねえだろ? そうだな、勃起乳首って言ってみろよ?」
「はふあっ……勃起乳首気持ちいいっ……くふあっ……勃起乳首が気持ちいいっ……」
 従順に言葉を繰り返す雫は、もはや淫悦の虜だ。忙しなく脚を開閉させ、自分の手で内腿を撫で回している。恐らくは局部が快感に反応しているのだろう。俺は努めて優しい口調で雫に言ってやった。
「いいぞ、下着の中に手を入れて。自分でマンコ触ってみろよ?」
「えっ? で、でもっ、それは……んはあっ……」
「巫女として禁止されてたんだろ? でも、俺が許可するならいいんじゃねえのか?」
 俺がそう言うと雫は目を丸くし、恐る恐るといった様子でショーツの中に手を差し込んだ。肩を竦めながら甘く鼻を鳴らし、それまでのような虚ろな瞳になっていく。
「どこ触ってんのか言ってみろ」
「くふうっ……オマンコの入り口を指で擦ってますうっ……あふはっ……これ気持ちいいですうっ……んふあっ……オマンコが溶けてきちゃいますうっ……」
 その返答に俺は満足し、雫の乳首を弄ぶのを止めた。
「次は空いた手で、俺がしてたみたいに乳首にも触れてみろ。脚も大きく開け」
 今度は迷うこともなく、雫は硬くなった乳首を摘み上げた。指の腹で何度も擦り、同時にショーツに入れていた手も大きく蠢かせ始めた。
「ふくはあっ……勃起乳首もオマンコも気持ちいいですうっ……はくふあっ……凪君の前でこんなあっ……あくふうっ……こんなの恥ずかしいのにとっても気持ちいいですうっ……」
 今までの態度を考えると、どうも雫には被虐的な資質があるようだ。もしそうならば加虐的な俺の嗜好に相応しい相手と言える。俺は陰茎を扱く手の動きを速めながら、雫の開かれた脚の間に胡座をかいた。
「本当は見て欲しいんだろ? 爪先立ちになって腰を上げろ。もっと脚を開いて俺の顔の前に触ってるマンコを持ってこい。どうかオマンコオナニー見てくださいって言ってみろ」
 いそいそと雫は指示通りの姿勢になり、びっしょりと濡れた下着の股布を俺の鼻先へと寄せてきた。濃厚な甘い性臭が何とも香しい。
「んふはあっ……凪君どうか見てくださいっ……あくひあっ……私のオマンコオナニー見てくださいっ……はくふうっ……見られてると思うと何だか余計に気持ちいいですうっ……」
「じっくり見ててやるから、もっと激しく手を動かせ」
「ふくひはあっ……オナニー見られて気持ちいいっ……あくひはあっ……オマンコも乳首も溶けちゃううっ……んくひはあっ……もうイくオマンコイっちゃいますうっ……」
「いいぞ、このままイけ。俺もそろそろ出そうだ」
「はうひふあっ……だったら私のお口にいっ……くふはひあっ……ちゃんと全部飲みますからあっ……んはひふあっ……私のお口の中に出してくださいいっ……」
 俺はその願いを叶えてやるべく再度場所を変え、雫の頭を跨いで口腔に一物を挿し入れてやった。雫は自慰を続けながら、憑かれたかのように陰茎に熱く滑った舌を絡ませてきた。その心地よさは背筋を震わせる程だ。何しろ一昨日の火凛との行為の後、俺は一度も精液を放っていない。当然、陰茎は程なく射精限界を超えそうになった。
「くっ、出すぞっ、飲めっ」
「ぶむおっ……んぶむっ……もぶごもっ……んごくっ……ぶむぼもごっ……んごくぶぼもっ……んごくっ……んぼっ……んんっ……もごっ……んごもぐぼもおおおおおっ!」
 何度も喉を大きく鳴らして白濁液を飲み下し、雫もまた高みへと昇り詰めて全身を大きく波打たせた。
   ★★★
 その日の夜。四人の同居の準備が取り敢えず整うと、俺は一階の和室に火凛の家から借りてきた布団を四組敷いた上で、凛音も含めて全員に裸になるように命じた。各人の覚悟が知りたかったからだ。果たして本当に全員が寵愛を望んでいるのか確認する必要がある。もちろん、俺が四人の裸を見比べてみたかったというのもある。どの程度までなら俺の言葉に従うのか、判断するのにも丁度いい。
 当たり前の話だが、突然のことに四人共に恥ずかしがった。だが、俺が自ら率先して全裸になり、次いで火凛が服を脱ぎ始めると、他の三人も先を争って服を脱ぎだした。一番深い寵愛を得ることが巫女としての自尊心に繋がるらしく、互いに負けたくないとでも思っている様子だ。しかし、これから一緒に暮らしていく以上、矢張りこの点については後に是正してやる必要がありそうだ。
 やがて全員が裸になると、俺はまず雫に声をかけた。
「じゃあ、雫からだ。俺の唇に、次にチンポにキスをしろ」
 雫は紅潮した顔で頷き、乳房も股間も隠さずに近付くと、仁王立ちになっていた俺に口付けをした。次いで屈み込んで陰茎を手に取り、愛おしそうに亀頭に唇を押し付けた。
「よし。終わったら布団の上に仰向けで寝て大きく脚を開け。そのまま両手でマンコを左右に広げて待ってろ」
 雫は媚びたような視線を俺に向けて頷くと、甘い息を漏らしながら指示に従った。豊かな乳房、撫子色の乳輪と乳首、そして僅かに毛の生えた陰部と膣内を見せながら、気持ちよさそうに目を細めている。おそらくは雫の家での行為でも思い出しているに違いない。
「次、そよぎ」
 許可も得ずに呼び捨てにしたにも関わらず、そよぎは嬉しそうに笑った。後に少しだけ顔を曇らせて俺の唇と陰茎にキスをし、雫の隣に並んで豊満な乳房と薄紅梅色の乳輪と乳首、生え揃った陰毛と膣奥を見せてきた。
「次、火凛」
 火凛は照れたように笑いながら指示に従い、二度の口付けの後、薄い乳房と薄紅色の乳輪と乳首、無毛に近い局部と体内の柔肉を俺の眼前に晒した。
「最後、凛音ちゃん」
 凛音は完全に裸の俺を怖がっていたが、微笑みながら手で招いてやると、真っ赤になりながらも二箇所に口付けをし、他の三人に並んで平らな胸とほんのり色づいた薄橙色の乳首、そして無毛の恥丘と幼い膣肉を見せてくれた。
 俺は四人の身体を眺めながら自分の陰茎を扱き、最初に雫の股間に顔を近づけた。
「雫、このマンコは誰のだ? 言ってみろ」
「はぁ…私、鳴海雫のオマンコは凪君のものですうっ……はぁ……オマンコだけじゃなくてクリトリスも勃起乳首も他の場所もおっ…はぁ……全部凪君のものですうっ……」
 雫の言葉に他の三人、特にそよぎと凛音は驚いた顔をしていたが、まあ、無理もない。第一巫女が淫靡な誓いを立てるとは思っていなかったのだろう。だが、雫に言わせることによって他の三人の淫語への拒絶感が減ったことは間違いない。俺は褒美に雫の陰核を丹念に舐め上げてやった。
「んくはぁ……クリトリス気持ちいいですうっ……はふうっ……オマンコが溶けるうっ……」
 雫は自然に俺の行為を容認し、自ら開いた膣穴から透明な液を漏らし始めた。合間にそれも舐め取ってやり、執拗に陰核を責め続けると、雫は声を荒げながら股間を俺の舌先へと当ててきた。
「はくふあっ……凪君もうイっちゃいますうっ……ふうはあっ……クリトリス舐められてイっちゃううっ……くふひあっ……ダメええっ……んくひあっ……オマンコイくうううううっ!」
 喜びの声を上げながら総身を痙攣させる雫の姿に、他の三人は呆けた顔をしながら身をくねらせた。陰茎の限界まではもう少し時間がありそうで、俺はそよぎの脚の間へと移動した。
「そよぎ、このマンコは誰のだ? お前も言ってみろ」
「わ、私の、御剣そよぎの、その、オ、オマ、オマンコは、龍神のものだ。ち、乳首や、他の場所も全部、龍神に捧げる。好きなようにして、その、構わない」
 俺は頷いてそよぎの陰部に顔を寄せ、雫と同じように陰核を舌で愛撫し始めた。
「あふうっ……こんなことっ……はくうっ……龍神があっ……んくあっ……こんなあっ……」
 そう言いながらも快感を得てはいるらしく、そよぎの柔肉は少しずつ濡れ始めてきている。四肢をのたうち回らせる反応を見ていると、案外四人の中で一番敏感なのかもしれない。更なる性的快楽を与えてやるべく、俺は陰核を口に含んでそっと吸い上げてみた。
「ひくはあっ……それはダメだ龍神っ……んひはあっ……ダメダメダメえええええええっ!」
 そよぎは叫び声を上げながら何度も何度も腰を跳ね上げた。俺としても驚いたが、それだけのことで本当に果ててしまったらしい。余韻が続いているのか、瞳を閉じて時に身体の一部を引きつらせている。立ち上がってそよぎの髪を撫でてやってから、俺は火凛の秘所の前へと座り直した。火凛の膣肉は既に濡れており、艶めかしい光を放っている。
「火凛、お前も言ってみろ。このマンコは誰のだ?」
「んふっ、私、南雲火凛のオマンコはナギ様のものです。オマンコもクリトリスもおっぱいも全部、ナギ様がしたいなら他の場所でもいいよ? 全部ナギ様にあげる」
 俺は目の前の陰核を舐めようとしたが、当の火凛が腰を捻ってそれを妨げた。
「火凛?」
「もう、折角こうやって開いて見せてるんだからね? ナギ様のおちんちんで気持ちよくして欲しいな。今日も安全日だから平気だよ?」
 少し迷ってから、俺は亀頭を火凛の淫裂へと当てた。その柔らかな感触を楽しみながら、陰茎を扱く手を速め、秘裂の中を掻き回してやる。
「はうくうっ……ナギ様のバカあっ……んくはあっ……入れちゃってもいいのにいっ……あはふうっ……でもこれも気持ちいいっ……ふうはあっ……オマンコ気持ちいいよおっ……」
 亀頭が膣口に当たる度に火凛は腰を寄せてくるが、この状況下で破瓜を迎えさせるつもりはない。ならば急いで高みに導いてやった方がいいだろう。俺は陰部を嬲る速度を上げ、同時に空いた手の指で陰核を擽ってやることにした。
「んはふあっ……それすっごい気持ちいいっ……ふひはあっ……ナギ様ダメだよイっちゃうよおっ……あひくふうっ……もうバカイっちゃうってばあっ……はくひふあっ……ダメ我慢できなぁいっ………イくイくイくイくオマンコイくうっ……オマンコイっ……くうううううっ!」
 火凛が達するのと同時に俺も射精したくなったが、何とかそれを堪えて凛音の前へと場所を移した。小さな膣の奥を覗き込みながら、凛音にも問い掛けてやる。
「凛音ちゃんにも聞くぞ? このマンコは誰のだ?」
「わ、私の、お、おまんこは、兄ぃ兄ぃのものです。心も身体も全部、兄ぃ兄ぃに捧げます。その、す、好きなようにしてください」
 凛音の誓いが終わると、俺は包皮の上から陰核を丁寧に舐めてやった。
「んっ……くうっ……あっ……兄ぃ兄ぃっ……んあっ……はぁんっ……兄ぃ兄ぃっ……」
 まだ性感が発達していないと思っていたのだが、舌が触れる度に陰核は尖って皮から顔を出し、膣には透明な愛液が微かに滲んできている。僅かに罪の意識を感じながらも、俺はその体液を舌で掬い取ってやった。途端に凛音はあどけない顔を快美に歪め、腰を律動的に揺らし始めた。
「んくっ……兄ぃ兄ぃ恥ずかしいっ……あふっ……恥ずかしいよおっ……」
 幼いなりに感度がいい様子で、これなら果てさせてやることも可能かもしれない。俺は陰茎を扱くのを止め、凛音の両脚を抱えて秘所へ吸い付いた。陰核だけでなく秘所にも舌を入れて優しく弄んでやる。甘酸っぱい体液の味と臭いとに酔いながら、頃合いを見て陰核を舌先で弾くと、凛音はプルプルと全身を小刻みに震えさせた。
「んんくうっ……あひっ……くはあっ……んんんっ……ああっ……あくはあああああっ!」
   ★★★
 四人全員に絶頂を与えてやった後、落ち着くのを待ってから、俺は改めて一人ずつ唇と陰茎にキスをさせた。もう躊躇いやぎこちなさは全くなく、全員が嬉しそうに二度の口付けを終えると、俺は布団の上に胡坐をかいて座り、一人ずつ順番に陰茎を舐めさせることにした。
「じゃあ、雫からだ」
「は、はいっ、が、頑張りますっ。……れろっ、んれっ、れろれっ、はむっ、んべおっ」
「もういいぞ。雫は俺の右隣に来い。次、そよぎ」
「わ、判った。……んろっ、はぷっ、んろっ、んれろっ、んぺろっ、んろっ、あむっ」
そよぎが一物に舌を這わせている間、俺は右に座った雫の乳房を揉みしだいた。
「はあぁ、凪君に触られてるぅ、んはぁ、おっぱい触られてるううぅ」
「交代だ。そよぎは俺の左に来い。次、火凛は咥えろ」
「うん。……はむっ、あもっ、れぼっ、ぶもれっ、んぶれっ」
それまで同様に、俺は右手を雫に残し、左手でそよぎの乳房を揉み上げた。
「んんぁ、凪くぅん、ふあぁ、乳首ダメぇ、はふぁ、そんなにされたらすぐ勃起しちゃうっ」
「んくぁ、龍神っ、はうぁ、その動かし方はあっ、はんぁ、そんな摘んだりなんかあっ」
「いいぞ、火凛は俺の前に立って自分でマンコ広げろ、舐めてやるから。次、凛音ちゃんは舐めるだけでいいぞ?」
「ううん、私も姉ぇ姉ぇみたいに、お口でしてみる。……あんむっ、んぼっ、れぶっ」
 凛音が亀頭を口に含んで舌を絡めてくるのを見ながら、俺は先刻までの行為に加え、目の前の火凛の陰核を舌先で何度も弾いてやった。
「んふあっ、凪くぅん、ふうあっ、勃起乳首があっ、んふあっ、溶けちゃいますうっ」
「はうあぁ、そこばっかり何度もおっ、んくふぁ、胸がおかしくなるうっ」
「あはあっ、ナギ様ぁ、んくはあっ、全部ナギ様のだよおっ、うくふあっ、全部ナギ様のおっ」
 三人の嬌声と凛音のぎこちない舌使いに、徐々に射精限界が近付いてきた。俺は火凛の局部から口を離し、全員に向かって指示を与えてやった。
「雫、そよぎ、火凛でチンポを一緒に舐めろ。凛音ちゃんは立って俺の前に」
 言葉一つで全員が場所を代え、三人の巫女が競うようにして茎部や亀頭に舌を這わせるのを見ながら、俺は凛音を中腰にさせて平らな胸の乳首を何度も舐め上げてやった。
「んぁ、兄ぃ兄ぃ、あぁ、くすぐったいぃ、ふぁ、兄ぃ兄ぃ、はぁ、兄ぃ兄ぃ」
「出すぞ、そのまま受けて舌で綺麗にしろっ」
 そう言うとそよぎが雫と火凛を押し退けて亀頭を口に含み、俺はそのまま精液を放った。そうしながらも凛音の乳首を味わい、片手で薄い尻を撫で上げ、もう片方の手で包皮から突き出した幼い陰核を優しく擦ってやる。
「んんあぁ、兄ぃ兄ぃ、はうあぁ、そこ気持ちいいっ、んんはぁ、兄ぃ兄ぃ気持ちいいっ」
 凛音は目を細め、又もや身体をプルプルと可愛らしく震わせている。視線を移すと、雫と火凛は舌で汚れた陰茎の掃除をしながら、合間にそよぎに口移しで精液を飲まされていた。四人のその痴態を前にして、放出し終えた陰茎に再び活力が漲ってくる。
 だが、四人の少女を自由に出来る状態とは言っても、安易に抱く気は俺にはない。貞操を大事にしてやると言うよりは、単に趣味の問題だ。恐らくこんな機会はこの先にないだろうし、それならば早々に喰ってしまうのも一つの方法ではあるのだが、処女のまま少しずつ望む方向に染めて行き、その上で一人ずつ心も身体も跪かせてみたい。それには各人の資質を見極めた上で方向性を決めることが肝要だ。その資質を見極める為にも、まずは交流を深めていかなければならない。好き勝手に身体を弄ぶのはその後だ。
「今日はこれだけだ。みんな頑張ったな、ありがとう」
 俺は凛音を抱き上げて起き上がり、その場の全員に儀式の終了を告げた。
「えっ? なんで? 最後までしないの?」
 俺の言葉が理解できないといった風に、火凛が目を見開いて問い掛けてきた。見れば雫もそよぎも、凛音までもが不思議そうな顔をしている。俺は安心させるように、穏やかに微笑んで答えてやった。
「全員が俺の行為を受け入れてくれた。なら、俺も皆を大事にしたい。だから今日はここまでだ。この先のことは一人ずつゆっくりとな」
 四人は揃って残念そうな顔をしたが、それでも今後の寵愛のことを考えてか、裸のままで俺の身体に抱きつき、嬉しそうに笑い掛けてきた。俺もまた四人へと笑い掛けながら、その身体を等しく抱きしめ返してやった。
   ★★★
 個別に風呂に入ってから就寝となり、俺は自室のパソコンで昨日紙に書き出したものを購入することにした。ついでに市販されたばかりだという『ネオピル』という名の新型の経口避妊薬も大量に注文した。備えあれば憂いなしだ。その避妊薬は呑んで十数分後から約二十四時間の効果があるとのことだったが、時期は自由に選べるものの、月に一週間ほどは薬を飲まない期間を作って生理期間を設ける必要があるらしい。凛音に生理がきているのかどうかは知らないが、一週間毎に生理期間をずらせば、常時三人とはコンドームなしで性交が出来ることになる。
 更に今後のことを考えて四人に着せる為の露出度の高い下着やコスプレ衣装、様々な淫具や一階の部屋を性交場所に特化するために必要な品々などを大量に注文し、全ての手続きを終えた頃には夜もかなり更けていた。何しろヤエから貰った金がある。これだけ使ってもまだ全然余裕があるほどだ。
 一応は状況を報告しておくかとニューヨークにいるオヤジへと携帯から電話をし、性行為以外の成り行きを伝えると、オヤジは大笑いした後に俺の立場を羨ましがった。あまりにも簡単に受け入れたのは、ヤエに以前から俺を新たな龍神とすることを聞いていた為だろう。母さんが巫女だったことを秘密にしていた件と、俺が龍神として暮らす予定になっていたことを黙っていた件とを詰ると、それほど急な話になるとは思っていなかったので後に話す予定だった、とオヤジは言い訳を始めた。話の最後には謝罪のつもりなのか、まだ当分は島には行けそうもないが、その分生活費を先日約束した割り増し額よりも多めに送ると言ってくれた。少女たちと同居を始めた以上、親が不在で金が増えるというのは大変に有り難いことで、それで俺も許す気になった。
 電話を切って欠伸をし、ベッドの上に身体を横たえた瞬間、ノックの音がした。
「開いてるよ」
 そう声をかけると、雫、そよぎ、火凛の三人がパジャマ姿でドアから入ってきた。全員、恥ずかしそうに笑っている。何事かと思って問い変えようとしたその時、雫が先に口を開いた。
「あのっ、そのっ、添い寝をして差し上げようかと思いましてっ」
 緊張しているのか、その声は声が上擦っていたが、そよぎも火凛も同調するかのように頷いてた。断るのも勿体無いが、どうも使命感で先を争っているだけのようにも思える。
「気持ちは嬉しいけど、今日は止めとこう。さっきも言ったけど、いずれ寵愛は一人一人にゆっくりと。そうじゃねえと、俺が我慢できなくなっちまうかもしんねえからさ」
「私は構わない。龍神がしたいのなら、今すぐ好きにしてくれていい」
「私も、ナギ様がしたいんだったら、いつでもいいよ?」
「も、もちろんっ、私もですっ」
 そよぎ、火凛、雫と続けて言ってきたが、俺は否定するように手を振った。
「それなりの覚悟をしてこの部屋に来たんだろうけど、今日はこれ以上何もなし。各自部屋に戻って寝てくれよ」
   ★★★
 火曜日の授業が終わると、俺は引き立てられるようにしてそよぎの家へと向かった。だが、既に近所の家に頼んでおいたという荷物を運送屋が運び去った後とのことで、昨日の雫の家と同様、俺の運ぶべき荷物はない。
「別に俺、必要なかったんじゃねえか?」
 家に上がってお茶の間に通された後、昨日と全く同じ口調で同じ言葉をそよぎに告げると、少し待っていてくれと言う。もしかしたら別に用意しておいた荷物でもあるのかと思い、俺は出された茶を飲みながら卓袱台の前に座って待つことにした。
「……龍神、その、入ってもいいか?」
しばらくすると、俺のいる和室の向こうの部屋から襖越しにそよぎが問い掛けてきた。
「自分の家だろ? どうしたんだよ?」
 そう問い返すと襖が開き、どう見ても全裸の上からバスタオルを巻いただけの姿でそよぎが部屋に入ってきた。乳首や局部は何とか隠れているが、少し動けば見えそうな格好だ。当然、俺は口の中の茶を全て噴き出した。
「ちょっ、お前っ、こんな昼間っから何してんだよっ!」
「落ち着け、龍神。今は夕方だ」
 冷静な口調でそよぎは言ってきたが、頬だけでなく全身が薄っすらと赤く染まっている。
「待て待てっ、落ち着けっ、まずは服を着ろっ!」
 大声で俺が怒鳴ると、そよぎはその場に膝を付き、次いで両手も付いて哀しそうに顔を伏せた。
「……私ではダメなのか? 私では龍神の相手に相応しくはないのか?」
 どうも深く落ち込んでいる様子だ。考えてみればそよぎには出会った時から生真面目で不器用そうな印象があった。俺はそよぎに近づきながら制服のワイシャツを脱ぎ、そっと肩から掛けてやった。
「お前は巫女の前に女の子だろ? 役目に振り回されんな。それに、俺はお前のことが嫌いじゃねえよ。お前にはお前の魅力があんだから、ダメとか相応しくないとか、もう言うな」
「……いいのか? こんな私でも、いいのか?」 
 項垂れたまま呟く様は、自問自答しているようにも見える。俺はそっとそよぎの肩を抱き、顎に手をかけて顔を上げさせ、その唇を奪った。口を離して微笑みかけてやると、そよぎは恥ずかしそうに、それでいて嬉しそうに笑い、俺の手を取って自身の乳房に強く押し当てた。
「おい?」
「さ、昨晩は、その、とても心地よかった。少しでも龍神に喜んでもらえることがしたい。これは役目ではなく、私の本心だ」
 素振りを見ていると、自分に自信がないのかもしれない。ならば、そよぎの為にも愛撫を与えてやるべきだろう。俺はタオル越しに乳房を揉み上げながら尋ねてみた。
「この家に布団は残ってるか?」
 その問い掛けにそよぎが頷くのを確認してから、俺はワイシャツとバスタオルとを剥ぎ取った。
   ★★★
 寝室として使っているという和室に布団を敷かせた後、俺は服を脱ぎ捨てて裸になり、そよぎと並んで横になった。何度も口づけを交わしながら互いの性器を弄り合い、ついでに淫語も教え込んだ。案の定、そよぎは乳首だけでも軽く達してしまう程に全身が敏感で、立て続けに三回ほど絶頂に導いてやると、従順に肉情に溺れるようになった。
「はふあっ……濡れ濡れオマンコが気持ちいいっ……んくあっ……もう最後までしてえっ……あふうっ……この勃起オチンポで私を龍神のものにいっ……」
 熱く湿った吐息と粘つく愛液とを漏らしながら陰茎を扱く様には気の強さなど感じられず、巫女としての清廉さも見当たらない。俺はその痴態を楽しみながら、陰核を指の腹で何度も優しく押し潰してやった。
「セックスはまだ駄目だ。それより、ほら、これ気持ちいいだろ?」
「んくひあっ……クリトリス気持ちいいっ……ふはひうっ……またイってしまううっ……あひはあっ……また濡れ濡れオマンコがイっちゃううっ……」
「まだ我慢しろ。もう俺も出すから、一緒にイこうな?」
「はふうあっ……なら早くうっ……ふはひあっ……早くオチンポ汁出してえっ……うくひあっ……全部飲むからあっ……ひはうあっ……綺麗にもするからあっ……」
 そう言ってそよぎは俺の手を払い、姿勢を変えて陰茎を口に含んだ。自分の快楽よりも俺への奉仕を優先してくれているらしい。俺は改めて手を伸ばし、そよぎの臀部を撫で上げた。
「んぶっ……もがっ……むぼっ……んごくっ……あむっ……んむっ……むちゅっ……」
 そよぎは尻をくねらせながら熱心に一物に舌を絡め、先走り汁を飲み込んでいる。考えてみたらまだ風呂に入ってないのだが、一向に気にしていないらしい。そんな素振りを見ている内に陰茎は臨界点を超え、俺はそよぎの口中へと精を吐き出した。
「んぶもごっ……むもぼおっ……んごくごくっ……んむぐもっ……むぐぼもおっ……」
 眼前の白い背中を震わせながらそよぎは精液を嚥下し、次いで再び射精直後の陰茎へと滑った舌を這わせ始めた。その蝕感は素晴らしく甘美で、呻き声を上げてしまいそうな程だ。お返しに俺は尻たぶを撫でていた手をそよぎの股間へと移し、膣口の周囲を指でなぞってやることにした。
「んろれろっ……むれろおっ……ぷはあっ……んくひあっ……まだ綺麗にし終わってないのにいっ……あくひあっ……そこ気持ちいいっ……ふひはあっ……オマンコイっちゃううっ……」
「飲んでくれた礼だ、遠慮せずイけよ」
「あひくふっ……イくイくうっ……んかひあっ……濡れ濡れオマンコイっくうううううっ!」
 十六歳の全裸少女は歓喜の声と共に腰を跳ね上げ、背筋を反らせたまま硬直し、やがて全身を弛緩させた。余韻に浸ってぐったりとしながらも、蕩けた笑みを浮かべて一物に再度舌を当ててくる。その隷属しきった様子を見ながら次は何をしてやろうかと俺が考えていると、不意に玄関の方から声がした。
「そよぎ様ぁ、こんにちは――!」
   ★★★
 そよぎの家にやってきたのは同じクラスの静江だった。隣室に隠れて話を聞いている限りでは、手料理の差し入れに来たとのことで、そよぎの身の回りの世話は今まで静江がやっていたらしい。道理で料理が苦手だというのに一人暮らしが出来ていた訳だ。引越しの荷物を頼んでおいた近所の家というのも静江の家なのかもしれない。
「ほんとに済みません。お風呂に入られようとしてるとこ、お邪魔しちゃって」
「もういいと何度も言っているだろう。で、用件はこの鍋の料理だけか?」
 顔は見えないが、明らかに困った口調でそよぎが言った。一方の静江は話し掛けられる度に嬉しそうに答えている。そよぎに傾倒していると言うよりも、同性愛者が好いた相手との語らいを楽しんでいるかのような雰囲気だ。
「はいっ。お口に合うといいんですけど。あ、それと、もうひとつあります」
「何だ? 何か相談事か?」
「いえいえ、そよぎ様がお風呂に入られるなら、私がお背中お流ししようと思いまして。全身隈無く洗って差し上げます」
「いつも言っているだろう? そういう冗談は勘弁してくれ」
「冗談なんかじゃありません。そよぎ様は巫女神様なんですから、肌の手入れなどは私のような下の者にお任せください。完璧に磨き上げて差し上げます」
「いらん。それと、今後はしばらくの間、巫女三人で合宿というか、同居することになったのでな。差し入れも当分は不要だ」
「ええっ? 雫様と火凛様もですかっ? わわ、私も住みますっ! 一緒に住みますっ!」
「いや、ダメだ。巫女以外の者を招くことは固く禁じられている」
「そんなぁ、こんな美味しい機会を逃すなんてっ。一緒にお風呂とかおトイレとか入りたいですうっ。お背中お流ししたり、拭いてあげたり、色々として差し上げたいですうっ」
 風呂はともかくトイレは無理だろう。と言うか、やはりそっち系の人なのか。多少は好みのタイプだっただけに残念だ。が、いずれ巫女三人と性的行為をする時にでも呼べば、二つ返事でやってきそうでもある。
「無理を言うな。とにかく、今日はもう帰りなさい。私も色々と準備で忙しいんだ」
「じゃあ、その準備を手伝わせて頂きます。その間にそよぎ様は入浴なさってください。絶対に絶対に覗いたり裸で押しかけたりしませんから。それならいいですよね?」
「いい加減にしなさい。準備は一人で出来る。さあ、帰りなさい」
「あんっ、今きたばかりなのに~」
   ★★★
 静江が帰った後、俺はそよぎと自宅に戻ることにした。聞けば、寵愛を得る為に家に呼んだだけで、特に持っていく荷物は残っていないとのことだったからだ。もしかしたら火凛も明日そんなつもりでいるのだろうかと、俺は少々頭が痛くなった。
 帰宅途中、そよぎは歩きながら目についた個々の場所についての説明をしてくれた。のんびりと海沿いを歩きながらそよぎの話を聞いていると、こんな穏やかな時間の過ごし方もいいと思えてくる。東京に住んでいた頃とは時間の流れが違うようだ。忙しさと喧騒に呑み込まれていた時には感じ得なかった、穏やかな安らぎがこの島にはある。高校卒業後は東京の大学に進学しようと考えていたが、四人の少女たちとの同居が続けられるのならば、ずっとこの島で暮らすのもいいかもしれない。
「――でな、龍神。その、つまり、そういうことなんだが、どうだろうか?」
 問い掛けられて我に返ると、そよぎが俺をじっと見つめて照れ臭そうに身を竦めていた。今後の暮らしに思いを馳せていた為、直前の言葉を聞き逃してしまっていたようだ。俺は正直に謝ることにした。
「悪い、考え事してて、ちゃんと聞いてなかった。真剣に聞くから、もう一度言ってくれ」
「いや、そんな大声で言ったわけではないのでな、謝るのは私の方だ。あの、つまりだな、まだ不安なんだ。私が龍神の傍にいていい存在かどうか。だから、その、もう一度、証をくれないだろうか?」
 そよぎは真っ赤な顔で囁くと、視線をさ迷わせ始めた。恥ずかしいというよりも、周囲に人がいないか確認しているよう素振りだ。俺も合わせて辺りを見回してみたが、夕暮れ時の波止場の影ということもあり、近くに人影はない。
「証をもう一度をって、キスのことか?」
 そよぎは黙って頷くと、目を閉じて唇を差し出してきた。俺は再度四方に目を配ってから、その唇にキスをした。そのまま抱き寄せ、頬に手を当てて優しく撫でてやると、そよぎはゆっくりと俺の背に手を回し、少しずつ力を入れて抱き付いてきた。そのぎこちなさが何とも可愛く思え、俺は口の中に舌を挿し入れて絡めてやった。そよぎも拙く舌を動かし、互いに唾液を飲ませ合った後に唇を離すと、その瞳は少しだけ虚ろになっていた。
「……私は龍神に気に入って貰えるよう、懸命に努力しよう」
 昨日の雫同様、そよぎは宣誓するかのようにそう言うと、その場に屈み込んで俺の右手を取り、自らの額を押し付けてきた。その直向きな物言いと態度に、俺は思わず尋ねてみた。
「そよぎ、無理はしなくていいんだぞ?」
「無理などしていない。無理などしなくとも、私、御剣そよぎは龍神の、あなたの全てを受け入れる。それをここに誓おう」
 真剣な口調でそう言うと、そよぎは立ち上がってもう一度唇を差し出してきた。今度は周囲の視線など気にもせず、俺はその唇を奪った。
   ★★★
 約束通り水曜日の放課後は隣宅、火凛の家だ。一旦自宅に戻ってから、火凛は雫とそよぎに絶対に来ないように念を押し、俺を引き連れて自分の家へと戻った。呆れたことにやはり持っていく荷物などはなく、単に自分の部屋を見せたかっただけらしい。凛音と二人で使用していたという部屋は広く、女の子らしい色彩に溢れ、インテリアなども可愛らしいものばかりだった。
「どう? ナギ様、私の部屋」
「いいんじゃねえか? と言うか、こっちの部屋の方が広いし居心地もいいだろ? 無理して同居なんかしなくてもいいんだぞ?」
「ふっふーん、それはダメぇ。雫もそよぎも私が見張ってないと何するか判んないもん。それで、ひとつ、ナギ様にお願いがあるんだけど?」
 床に敷いたクッションの上に胡坐をかいた俺に背中から抱きつきながら、火凛は甘えた口調で言ってきた。慕ってくれる以上は、俺にできることなら願いを叶えてやってもいい。
「何だ? 言ってみろよ?」
「あの、この前から雫、ナギ様のこと凪君って呼んでるよね? 私も、その、もっと親しく呼びたいんだけど……」
「別に構わねえぞ? で、何て呼ぶつもりなんだ?」
 そう問いかけると、火凛は背後から首を伸ばして俺の頬に頬擦りを始めた。
「もっと、その、恋人っぽく、ナギ、なんて、呼び捨てはダメかな?」
 実際に言われてみると違和感がない。元々快活的な火凛にはその言い方が合うようだ。
「いいぞ、呼び捨てでも。俺も呼び捨てにしてるしな」
「ほんとに? やったぁ、なんかこれで一歩抜きん出た感じ」
 俺は火凛の喜ぶ様に釣られて笑いながらも、その言葉には疑問を感じた。やはり話しておいた方がいいのかもしれない。
「なあ、火凛。俺のことで争ったりするのは止めてくれ。一緒に暮らしてるんだし、そんな必要なんてないだろ?」
「だって、ナギは一人しかいないもん。そうなると最終的には相手も一人でしょ?」
 少しだけ拗ねた口調で火凛が言った。やはりこういう親しみのある口調がよく似合う。まるで幼馴染とかそんな感じだ。
「必要なら三人、いや、凛音ちゃんも含めて四人に平等に接したいと思ってんだよ。あまり煽らないでくれよ、頼むから」
そう言うと、火凛ははしゃいだ素振りを止めて俺から身体を離し、正面に回って正座をしてきた
「だって私、巫女の中じゃ三番目だし……」
 火凛は真顔で俺を見つめ、少しだけ寂しそうな口調で言った。 どうも三人の巫女たちは其々に余計なコンプレックスを抱えているらしい。それを打ち消して自然なままの女の子にしてやるのが、当面の俺の役割なのかもしれない。龍神としてではなく、俺個人として可能な限りはそうしてやりたい。
「巫女の序列なんて俺には判んねえけどな。お前は女の子として三番目じゃねえだろ? もっと自信を持てよ。俺は順番なんか関係なく、お前は可愛いって思うぞ?」
「……ほんとに? 雫は? そよぎは? 凛音は?」
 俺を見つめる火凛の瞳には無邪気さも朗らかさもなく、ただ真実のみを知りたいという希求心のようなものが感じられた。ここで耳に優しい言葉だけを告げても意味がない。俺は正直な気持ちを話すことにした。
「正直に言うからな、これは他の人間に絶対に言うなよ?」
 その言葉に火凛が頷くのを待って、俺は語り始めた。
「まず雫は俺の理想のタイプだ。大人しそうに見えて責任感も強えし、無邪気なとこもあるしな。身体も好きだ。そよぎは不器用だけど、そこがまた可愛いとも思う。懸命さが伝わってくるし、もちろん身体も含めて好きだ。凛音ちゃんは可愛いし愛しい。あんな妹がいる火凛が羨ましいくらいだよ。抱っこしたいと思うし、その気持ちが募ったら最後までしちまうかもしんねえ。あんな幼い子に酷なことだとは思うけど、元から俺、好色だしな。で、火凛、お前だけど――」
 そこで言葉を切ると、火凛は黙って喉を鳴らした。
「お前とこうして話していると、不思議なことに何でも話せちまう気になってくる。気を使うとか使わねえとかじゃなくて、俺に安心感とかそういうもんを与えてくれてる。もちろん、お前の性格も容姿も身体も好きだ。四人共タイプは違うけど可愛いと思うし、俺はどんどん好きになってきてる。可能ならこの先、誰か一人なんて選ばずに全員と一緒にいたい」
「……好色で欲張りってこと?」
 苦笑いしながら火凛が問いかけてきた。その瞳にはつい先刻までの暗さがなくなっているようだ。
「まあ、そういうことだな。でもな、俺は自信を持って言えるぞ。お前のことも好きだ」
 火凛は呆れ顔をしながらも、徐々に笑い出した。一頻り腹を抱えて笑うと、正面から俺に抱き付いて唇にキスをし、元の位置に座り直して睦言のように囁いた。
「好きになってもいいんだよね? ナギのこと、今以上に好きになってもいいんだよね?」
「ああ、多分な。お前の婆ちゃん、おばぁもそのつもりで同居させたんだろ。それに、火凛が俺のことを好きになってくれたら、俺も、もっと火凛のことを好きになるしな」
 そう言うと、他の二人と同じく、火凛は俺の右手を取って甲に額を押し付けてきた。
「私、南雲火凜はもっともっとナギのことを愛します。どんなことも受け入れて、いつでも傍にいることを誓います」
「好色で欲張りだぞ?」
「いいよ、それでも。私も欲張りだし、ナギに色々とされたから、もう好色になりかかってるもん」
 そう言って火凛は少しだけ恥ずかしそうに笑った。
   ★★★
 その後、火凛と一緒に雑談をしているとヤエが姿を見せ、今日の昼間に宅配便が届いたと言って小包を差し出してきた。火凛は嬉しそうにそれを受け取り、いそいそと封を切って中身を取り出した。入っていたのは色取り取りの下着で、雫やそよぎ、凛音に頼まれた分も火凛が通販雑誌を見て注文しておいたのだと言う。ヤエから同居に当たって金銭を受け取った際、必要なものがあれば俺が買うから言えと全員に告げておいたにも関わらず、各人が自腹で購入するつもりだったらしい。俺は同封されていた支払い伝票を手に取り、記載されていた分以上の金を火凛に渡してやった。不測の事態に備えてある程度の金は常に持ち歩いている。今後は購入の際はちゃんと言えと伝えると、火凛は悪戯が見つかった子供のように舌を出して頷いた。ヤエはそんな俺たちを見て満足そうに笑い、もし所持金が足りなくなったら再度自分に言ってくれればいい、と話した後に部屋から出て行った。
 ヤエが姿を消すと、火凛は発注者別に下着を分け始めた。よく見ると、俺がネット通販で注文した物よりも際どい物が何点も混じっている。誰が注文したのだろうかとその行方を追っていると、露出度の高い下着は均等に各人に振り分けられていった。
「ちょっと待て」
 俺がそう声をかけると、火凛は手を休めて視線を向けてきた。
「どしたの?」
「これ、凛音ちゃんのか? こっちはそよぎか? これも、これも、中身丸見えだろうが」
 言葉通り、俺が指差したのはどれもこれもが透けている。凛音のパンツなんて子供用とは思えないほどの露出度の高さだ。単なる紐にしか見えない。
「うん、そうだよ? ちゃんと本人から頼まれた物。凛音のは少しサイズを調整してやんなきゃなんないかもしんないけど、そのくらいなら私が出来るし」
「いや、そういう問題じゃなくてだな。例えば凛音ちゃんのこれ。こんなの、学校に穿いて行けねえだろうが」
「当たり前でしょ、学校になんかに穿いて行かせないわよ。だって全部、ナギから寵愛を授かる時用のだもん。それとも普通の下着の方が良かった? ほら、アニメとかの絵の付いてるやつとか、苺柄のとか。そういうのがいいなら凛音に言っておいてあげるけど……」
 そう言われて不意に疑問が生じた。凛音は火凛の妹だ。
「なあ、お前、凛音ちゃんが寵愛を受けること、嫌だったり心配だったりしねえのかよ?」
 その問い掛けに、火凛は真顔で横に首を振った。
「……凛音はね、元々すごく引っ込み思案で、知らない人に懐くなんて、今まで見たことなかった。ナギが龍神だからって理由もあるとは思うけど、凛音は凛音なりにちゃんとナギのことが好きなのよ。だから嫌じゃないし、何も心配してない。同じ仲間として応援してあげたいくらいなの。ナギも凛音の望むようにさせてあげて」
 火凛の凛音に対する気持ちは判ったが、当人が紐を穿こうとするのは止めた方がいいのではないだろうか。と言うか、誰か入れ知恵している人物がいるような気がしてならない。
「ちなみにこれ、凛音ちゃんが自分でカタログ見て選んだのか?」
「うん。まあ、最初は私が薦めたんだけどね。雫やそよぎの透け透けのやつとかも」
「お前が犯人かよっ!」
 思わずそう叫んで、俺は苦笑しながら肩を落とした。
   ★★★
 雫やそよぎはともかく、あまり極端なことを凛音に教えないよう注意をすると、火凛は少しばかり項垂れた。俺と凛音の為に良かれと本気で思っていたらしい。多少は可哀想に思えて頭を撫でてやると、火凛は俺に抱きつき、もっと色々と好みとかをちゃんと教えて欲しいと囁いてきた。突然に好みとか言われても比較対象がないことには何も思い浮かばず、そうしている内に火凛の柔らかな抱擁を受けて陰茎が反応し始めてきた。火凛もそのことに気付き、手か口でしてあげようかと言ってきてくれた。俺は少しだけ迷ってから頷き、制服のズボンとパンツを脱いでクッションの上に座り直すと、後ろに座って背後から一物を手で扱くよう火凛に告げた。火凛は指示通りに俺の後ろに身体を密着させて座り、怯えることもなく手を回して陰茎を擦り始めた。
「どうかな? 気持ちいい?」
「ああ、凄く気持ちいい。火凛の手つき気持ちよくて、そんなに我慢もできなさそうだ」
「ナギになら一日中こうしてあげててもいいよ? 他もたくさん触ってあげる」
 火凛はそう言って空いていた左手を俺のワイシャツの内側へと潜り込ませ、艶めかしい手つきで胸や腹などを撫で始めた。思わず俺はその心地よさに浸ってしまい、堪らずに小さく呻いた。
「くっ」
「ふふっ、ナギが気持ちいい時の声ってほんとに可愛い。それにいい匂いがする。もっとうんと気持ちよくしてあげるね?」
 妖しい声で笑いながら火凛は両手を忙しなく動かし、倒錯的な状況に興奮しているのか、俺の身体に全身を強く押し付けて微かに震わせてきた。同時に俺の体臭も嗅いでいるらしく、背後からは鼻を啜っている音が聞こえてくる。俺も火凛の匂いに包まれながら愛撫を受け、陰茎の先からは我慢汁が溢れてきた。だが、このまま出したらワイシャツに飛び散りそうだ。
「火凛、そろそろ出るから前に回って飲んでくれ。この体勢だとワイシャツが汚れちまう」
「じゃあ、脱いじゃお? 脱がせてあげる」
 うっとりとした声で呟き、火凛は陰茎を扱きながらも俺のシャツの前ボタンを外し始めた。
「おい、火凛? ちょっと待てよ、おい?」
「ちゃんと脱ぎ脱ぎさせてあげるから心配しないの。飲んであげたいけど、ナギが出すとこ見てたいし。ナギは気持ちよく出していいからね? 後から全部舐め取ってあげる」
 瞬く間にシャツのボタンを外し終えると、火凛は半ば強引に片袖ずつ腕を抜き取り、結果的に俺を全裸にさせて再び胸や腹を触り始めた。無論、陰茎への愛撫は継続中だ。制服姿の少女に身体を弄ばれているという背徳感に背筋が震え、俺は耐え切れずにそのまま精液を放った。
   ★★★
 肌の上に飛散した精液を舐め取らせ、次いで舌で陰茎の掃除をさせた後、俺は火凛を裸に剥いてベッドの上で四つん這いにさせた。わざと大きな音を立てて陰部の臭いを嗅いでやると触れてもいないのに濡れ始め、そのことを指摘すると更に濡れ、今では白い粘着質の愛液に塗れている。口では恥ずかしいと言いながらも火凛は姿勢を変えようとはせず、脚を大きく開き、湿った陰毛も薄く色素を帯びた尻穴も、そして殆ど剥き出しになった陰核も全て曝け出したまま、従順に俺の行為を受け入れている。自ら陰茎を扱きながら、亀頭で火凛の身体のあちこちをなぞり始めて数十分。既に顔も乳首も尻も腋の下も、俺の先走り汁が充分に塗りつけられている。
「ふはあっ……ナギ恥ずかしいよおっ……はくうっ……こんなの恥ずかしいよおっ……」
「今度はここに塗り付けてやるからな」
 俺はそう言って濡れた亀頭を火凛の尻穴へと押し付けた。
「んくはあっ……ナギそこ嫌あっ……ふうはあっ……お尻は嫌あっ……くふううっ……お願いダメえっ……あふああっ……お尻はダメえっ……はひああっ……お願い許してえっ……」
 途端に火凛はガクガクと腰を震わせ始めた。だが、それでも逃げようとはしない。どうも尻穴に陰茎を当てられるのが嫌と言うよりも、そこから得る快感に戸惑っているような様子だ。もしかしたら一番の性感帯なのかもしれない。
「何だよ、お前、ここが気持ちいいのか?」
 試しに亀頭を外して左手の小指で菊門を擽ってみると、腰の震えは大きくなり、秘所からは愛液が大量に溢れてきた。
「あひはあっ……変な感じがするだけだもぉんっ……んくひあっ……気持ちよくなんかないよおっ……ふくひあっ……だから止めてえよおっ……うひはあっ……お尻は嫌あっ……」
「けど、すっげえ濡れてきてんぞ? いいぞ、別に尻で気持ちよくなっても」
「ひふはあっ……だってお尻だよおっ……はくひあっ……お尻で気持ちよくなっちゃうなんて嫌あっ……んふああっ……お願いナギ止めてえっ……ふひはあっ……恥ずかしいよおっ……」
「正直に言わねえなら、こうだ」
 俺は一物を擦る速度を上げながら、小指をゆっくりと尻へと呑み込ませていった。第一関節まで挿入したところで、そっと腸壁を撫で上げてやる。
「ひゃんふあっ……嫌それ嫌ああっ……んひくはあっ……ほんとにお尻で気持ちよくなっちゃうよおっ……いきひはあっ……それだけは嫌あっ……あはひはあっ……変な子になっちゃううっ……んきひいあっ……ダメ我慢できないいっ……ふくはひいっ……お尻気持ちいいっ……」
 火凛が腰を捩り始めたのを見て俺は指を抜き、少しだけ拡がったそこに再度亀頭を当てて擦り上げてやった。
「そろそろ出そうだ。ここに出してもいいよな?」
「はひくはあっ……なら早く出してえっ……んひいああっ……これ覚えちゃう前にいっ……あふくはあっ……出して早くお願いいっ……はくふはあっ……お尻がおかしくなるうっ……」
「少しだけ我慢しろよ?」
 尻穴に先走り汁を大量に塗り付けた後、俺はそう告げて亀頭だけを強引に火凛の腸内へと入れ、直腸の締まりに感嘆しつつ精液を放ってやった。
「あひっくひはあっ……お尻に熱いの出されてるうっ……んくひはふあっ……ヤダヤダ染みてくるよおっ……くふはへひあっ……お尻がお尻がああっ……かはひふはあっ……イっちゃうかもイっちゃううっ……私イっ……くっ……イくイくっ……イくうううううううっ!」
 悩ましく腰を揺らしたせいで自分から陰茎を半ばまで尻穴に挿入し、火凛は全身を小刻みに痙攣させ、後に腸壁を蠢かせながらシーツの上へと崩れ落ちた。くぐもった水音と共に陰茎が抜け、ぽっかりと開いた尻穴からは白濁液が流れ出てきている。隠微な光景だが、当初はここまでするつもりは俺にはなく、単に勢いに乗ってしまったに過ぎない。一応は謝っておいた方がいいかと、俺は火凛に声を掛けた。
「火凛、悪ぃ、なんつうか、その――」
「はふうっ……気持ちよかったぁ……んあっ……もうナギのバカぁ……ふはぁ……こんなの覚えちゃったらぁ……ふぅ……毎回して欲しくなっちゃうよぉ……はぁ……責任取ってよねぇ」
 その言葉に目を丸くした俺に、火凛は蕩けた笑みを浮かべてきた。
   ★★★
 木曜日の放課後、一旦自宅に戻ってから俺は凛音と近所の散歩に出た。手を繋いで歩き、途中の自販機で飲み物を買ってやろうとすると、凛音は俺と同じさんぴん茶を所望し、手渡したペットボトルを両手で抱え込んで嬉しそうに笑った。
 防波堤まで歩き、寄せる波を見ている内に、俺は疑問に感じていたことを凛音に尋ねてみたくなった。
「なあ、凛音ちゃん」
「……私も兄ぃ兄ぃに呼び捨てにされたい」
 凛音は寂しそうな顔をしてそう呟いた。そよぎに関しては儀式の後も呼び捨てにしまっていたが、これで四人全員、内三人に同じ事を言われたことになる。俺は少しだけ笑い、凛音の小さな頭を撫でてやった。
「凛音は、嫌じゃないのか? 俺にその、エッチなことされるの」
 俺の問い掛けに、凛音は真顔で首を横に振った。
「この先、もっとエッチなことされちゃうかもしれねえんだぞ? 凛音は正式な巫女じゃないんだろ? そこまで俺に尽くさなくてもいいんじゃねえのか?」
 正式な巫女でないのに俺を受け入れようとしているところが、以前から俺が凛音に対して抱いていた疑問だった。昨日、火凛から凛音が俺に好意を抱いていると聞いてはいても、当人の口から聞いた訳ではない。あくまでも巫女は三人、凛音は補佐的な役目をするだけの筈だ。その思いを確認するまでは、先日の儀式の時以上の行為は出来ない。まあ、先日の行為だけでも酷いことには違いないのだが。
「私もほんとは、姉ぇ姉ぇたちみたいになりたい。でも、島の巫女は三人だから。でも、兄ぃ兄ぃのことはちゃんと好き。だから全然嫌じゃない。もっと、その、されても、平気」
 そう言って凛音は頬を赤く染めながら微笑んだ。その愛くるしい表情に我慢できずに俺は小さな身体を抱き上げ、鼻の頭にキスをしてやった。すると凛音は少しだけ拗ねた顔をして目を閉じ、唇を差し出してきた。俺はもう一度指定された場所にキスをし、柔らかな頬に自身の頬を擦り寄せながら囁いた。
「龍神だっていうだけで皆に慕われてさ、何だか悪いみたいだよ」
「兄ぃ兄ぃ、それは違う。竜神様のことはあるけど、もうそれだけじゃない。まだ出会ってからそんなにたってないけど、姉ぇ姉ぇたちは、みんな自分の思いと考えで兄ぃ兄ぃと一緒にいるんだから……」
 優しく諭すような凛音の言葉に俺は頷いた。仮に四人が共に過ごした時間に関係なく、少しでも俺個人のことを好きになってくれているのならば、それほど嬉しいことはない。俺自身、今では四人に惚れてしまっている。
「本当にそうなら、俺は寵愛以外に、皆に何をしてあげればいいのかな?」
「……別に何も。ただ、兄ぃ兄ぃが姉ぇ姉ぇたちを大事にしてくれると嬉しい。姉ぇ姉ぇたちみんな、いい姉ぇ姉ぇたちだから」
「凛音のことは?」
「……私は兄ぃ兄ぃの気の向いた時だけ、それでいい」
 見ると、凛音は真剣な顔をしていた。自分よりも三人の巫女たちを大事にして欲しいと、本気で思っているらしい。その健気さに俺は感じ入り、凛音を抱き上げた腕に力を込め、もう一度小さな唇にキスをした。
   ★★★
 その夜、俺は凛音と風呂に入ることにした。誰かと入浴するなんて初日の火凛との一件以来だ。洗い場で身体を洗ってやり、一緒に浴槽に使って正面から抱っこしてやると、凛音は恥ずかしそうにしながらも俺の頬に何度もキスをしてきた。果たして性行為についての知識がどれだけあるのかと疑問になって聞いてみると、ヤエから手順については説明を受け、火凛の持っている女性向けの雑誌なども隠れて読んでいたという。それでも身体は小さく細く、陰茎を入れて秘所が裂けでもしたら可哀想だ。
「なあ、凛音。やっばりこの先、寵愛を最後まですんのは無理なんじゃねえか? もっと大きくなってからでもいいだろ?」
「……私が子供だから?」
「まあ、そういうことなんだけどさ」
「……私も、兄ぃ兄ぃと同じ年に生まれたかった」
 言って凛音は俺を見上げ、少しだけ涙目になった。ここまで言われた以上、俺は覚悟を決めることにした。痛みを全てなくしてやることは不可能だろうが、入念に愛撫をしてやれば多少は楽になるだろう。とは言え、他の三人も含めて今すぐ性交するつもりはない。少しずつ性的行為に慣らせ、性感を開発してやる必要がある。俺は凛音を強く抱き締め、務めて優しい口調で囁いた。
「じゃあ、その内にな」
「その内っていつ?」
「まあ、そんなに遠くない内にだ。それまでに怖くなったら言ってくれ」
 俺の言葉に凛音は首を横に振った。
「初めて兄ぃ兄ぃの、その、見た時はちょっと怖かったけど、もう怖くない。兄ぃ兄ぃになら何されても平気」
「じゃあ、いずれ凛音を俺のものにしちまうからな」
「はい」
 凛音は嬉しそうに笑うと、再び俺の頬に口付けを始めた。そんな様子が可愛くて、俺は少しだけ小さな身体を持ち上げて、愛らしい乳首を舌で舐め上げた。
「んっ、兄ぃ兄ぃ、あっ、くすぐったい、はぁ、兄ぃ兄ぃ、ふぁ、兄ぃ兄ぃ」
 首を竦めながらも、凛音は言葉の合間にキスを浴びせてくる。可憐な乳首は少しだけ硬くはなるものの、何ともいえない柔らかさだ。未成熟な身体の甘い匂いも相まって、俺の陰茎はどんどん固くなっていく。同時に尻を撫で、陰核を擦ってやると、凛音は天井を見上げてプルプルと身体を震わせてきた。
「はあぁ、兄ぃ兄ぃ、んあぁ、好きぃ、ふあぁ、兄ぃ兄ぃ大好きぃ」
 前回の儀式の時にも感じたのだが、幼女を喘がせるという背徳感が堪らなく心地いい。このままでは風呂場で交わってしまいそうだ。俺は後ろ髪を引かれながらも愛撫を中断し、凛音の唇にキスをしてから問い掛けた。
「今日は一緒に寝るか?」
 凛音は紅潮した顔で頷くと、屈み込んで俺の右手を取り、その甲に額を押し当てた。
「私、南雲凛音は、ずっと兄ぃ兄ぃのお傍にいます。一生お慕い申し上げます」
   ★★★
 一緒に寝ると言っても何もしないつもりだったのだが、子猫のようにパジャマ姿で戯れ付いてくる凛音を見ている内に性欲が我慢できなくなり、俺は上半身を起こして小さな身体を抱え込んだ。キスをして舌を絡ませながら上着の前ボタンを外し、乳首を優しく撫でてやると凛音はうっとりとした顔でくぐもった喘ぎ声を上げてくる。口を離して首筋、鎖骨、乳房、乳首へと舌を這わせてゆくとそれは明確な喜びの声となり、頃合いを見て乳首を甘噛みしてやると凛音は小さな叫びと共に高みへと昇り詰めた。
 余韻に浸る身体をベッドの上に横たえてズボンとパンツを脱がせ、自分も寝間着を脱ぎ捨てて裸になると、俺は凛音の脚を開かせてその間に座り、丹念に陰核と膣口を舐め上げてやることにした。秘所は既に僅かな愛液に濡れ、未成熟な淫臭を辺りに漂わせている。陰核を舌先で弾いてやる度に凛音は媚声を響かせて新たな蜜を漏らし、俺は次第にクンニリングスに夢中になっていった。
「ふはあっ……兄ぃ兄ぃ気持ちいいっ……んんくっ……おまんこ気持ちいいよおっ……」
 凛音はプルプルと身体を震わせながら膝から下を宙でバタバタと暴れさせ、淫裂への愛撫に酔い痴れているようだ。舌を目一杯に伸ばして膣口へと挿し入れ、内部の襞肉を荒々しく擦ってやると、凛音は大きく身体を反らして二度目の絶頂を迎えた。
「んくふあああっ……兄ぃ兄ぃイっちゃううっ……おまんこイっ……くうううううっ!」
それでも俺は容赦せずに膣内を嬲り、瑞々しく甘酸っぱい愛液を啜り込んだ。
「ひうっ……かはあっ……兄ぃ兄ぃダメえっ……んくひあっ……今はダメえっ……あひっ……んくあっ……またイっちゃううっ……またおまんこおっ……イっくうううううっ!」
 未だに一切教えていないにも関わらず淫語を話すのは、四人同時に相手にした時の雫や火凛の言葉を真似てのことだろう。たまにはああして淫語や性行為の平均化を図るのも効果的かもしれない。そんなことを考えながら自分で陰茎を扱き始めると、たいした時間もなく限界が近づいてきた。
「凛音、口開けろ。無理して飲まなくてもいいから」
 その言葉に凛音は焦点の定まらない目をしたまま大きく口を開け、俺は陰茎を中へと挿し込んで口腔へと精液をぶち撒けた。
「おぶうっ……んぐもっ……んごくっ……むぼおっ……ごくっ……んぶむぼっ……」
 余韻が続いているのか、凛音は蕩けた表情を歪めることなく粘液を飲み下していく。だが、無理をして尽くしてくれているようにも見える。俺は射精を終えた一物を口から抜いてやり、そっと頭を撫でてやった。
「吐き出してもいいんだぞ?」
 凛音は横に首を振り、何度も喉を鳴らした後に小さな声で呟いた。
「んくっ……けほっ、兄ぃ兄ぃのなら、んんっ、ちゃんと飲みたい。はぁ、この前、姉ぇ姉ぇたちがそうしてたように、私も飲んであげたかった。だから嬉しい」
 微かに咽せながら凛音は言い、俺は胸が熱くなって華奢な身体を静かに抱きしめた。
   ★★★
 翌日の放課後、待ち焦がれていた大量の荷物が届いた。通販で買った様々な品だ。船着場で伝票を確認した後にトラックで自宅へ荷物を運んで貰い、大きな物は二名の運送業者に設置も手伝って貰った。見られて困るものもあるので、予め同居の四人には手伝い不要と話して部屋にいるように指示しておいた。、
 これで一階の洋室の一つがキングサイズのベット三台、テレビ、小型冷蔵庫、ソファとテーブルなど揃えた性交用の大部屋となり、もう一つの洋室にはキングサイズのベット一台、X字磔台四台、拘束吊し台、M字開脚診察台、拘束可能な木馬などを揃えた調教部屋となった。二つの部屋に淫具などを入れたバッグやその他の細々とした物を配し終わると、取り敢えず調教部屋は鍵をかけて同居の四人には見せないようにすることにした。まだ全員が処女であり、下手に見せて嫌悪感や恐怖感を与えてしまう訳にはいかない。
 その後、リビングに全員を揃え、他の品物が入ったダンボールを開封した。服や下着、枕や雑貨などを所望した個人に振り分けた後、俺は避妊薬を巫女の三人に大量に渡した。凛音に渡さなかったのはまだ初潮前とのことだったからだ。すぐに薬を呑み始める必要はないが、随時携行するようにと告げ、先々のことを考えて生理期間の順番を決めておいた。まずは雫、そよぎ、火凛の順とし、毎日薬を呑み始めるのは俺の指示を待てとも告げた。三人は頷いたが、再び日替わりで相手をする順番を決めてくれと言ってきた。性行為に関しては全員まとめてでも構わないが、交代制で平等に二人きりでいられる時間を作って欲しいとのことだった。交流を深める為にも確かにその方が都合がいい。
 一時間近く話し合った後、金曜日から日曜日までは個別に遊びに行くなり、全員と交流を深めるなり自由とし、月曜日はそよぎ、火曜日は火凛、水曜日は雫、木曜日は凛音となるべく多くの時間を過ごすことを決めた。
 話が済んだ後、俺はこっそりと自室にも淫具を持ち込んで手頃なバッグに入れ、それをクローゼットの奥へと隠した。これで部屋、道具、衣類、避妊薬などの準備が整ったことになる。
 あと必要なものは何だろうと考えていると、夕食の準備が出来たと食事当番の火凛が呼びにきた。共にリビングへ行くと、普段より豪勢な食事が用意されていた。聞けば、渡しておいた食費で購入した材料とは別に、隣宅に届けられていた島民から各巫女への神饌なども含まれているとのことだった。同居を始めてからはヤエのところに各人への捧げ物が届くようになっているらしい。それにしても手の込んだ料理ばかりで、恐らく事前にかなりの時間を使って下拵えをしていたに違いない。
俺も料理は得意な方だが、火凛の腕前には遠く及ばない。そのことを告げると、火凛は嬉しそうに笑って、皆の前で俺の頬にキスをしてきた。
「ちょっとっ、火凛っ、勝手なことはダメでしょっ」
「む、そういうのもありなのか」
「……姉ぇ姉ぇ、いいなぁ」
   ★★★
 料理の腕前を褒められたことが余程に嬉しかったのか、その後の火凛はご機嫌だった。浮かれていたと言っていい。雫やそよぎに意味もなく笑いかけ、凛音を抱き上げて頬擦りをし、俺が風呂に入っている時には背中を流すと言って全裸で入って来ようとさえした。どうにか襲撃を抑えて次に火凛が風呂に入ると、リビングで雫とそよぎによる質問攻めが始まり、皆の前で料理の腕を賞賛した以外には特に何もしていないと事実を告げても態度は変わらず、何とか納得させて自室に戻った頃には俺は草臥れ果てていた。無論、荷物の運び入れの疲れもある。
 こんな日は早々と寝てしまうに限る。月曜日に提出する予定の宿題を済ませてベッドで眠りに就き、物音で目を覚ますと、ゆっくりとドアを開けて火凛が忍んでくるところだった。透けたネグリジェを着ている為、月明かりを受けて乳房とローレグの紐パンツが丸見えだ。俺が起きたことに火凛も気付いたようで、嬉しそうに微笑みながら布団の中に入り込んできた。俺の胸に乳房を押し付けながら、何度も何度も唇にキスを浴びせてくる。勝手に迫ってくるなと注意しようと思ったのだが、甘い体臭に酔い、思わず俺はその身体を抱き締めて口中に舌を挿し入れた。貪るように舌を絡め合い、合間に唾液を飲ませながら乳房をゆっくりと揉み解してやる。
「もごっ……んぶむっ……んれろっ……ごくっ……んんむっ……ぶむおっ……んぐむっ……」
 適当なところで口を離し、ネグリジェを捲り上げて乳首を口に含むと、火凛は気持ちよさそうに吐息を漏らしてパジャマの上から陰茎を擦ってきた。
「んはぁ、ナギのおちんちんすっごく硬くなってるぅ、んんぁ、ねえナギ最後までしちゃおうよぉ、ふうぁ、私なら大丈夫だからぁ、くうっ、早くナギのものになりたいよぉ」
 俺は乳房への愛撫を止め、ゆっくりと火凛に囁いた。
「まだ止めとこう。いきなり最後までしちまったら、歯止めが効かなくなりそうなんだよ」
「はあっ、それでもいいよぉ、ふはっ、私がいつでも相手になるからあぁ、はうっ、だから我慢しないでよぉ、くはっ、私をナギのものにしてよぉ」
 切ない声での誘い文句を聞いていると、もう俺としても我慢出来そうにない。下手に策など練らずにこのまま犯してしまおうと火凛のショーツの紐に手を掛けた瞬間、ドアが思い切り開かれる音がした。恐る恐る視線を向けると、雫とそよぎがパジャマ姿のまま仁王立ちになって睨み付けてきた。
「火凛の卑怯者っ、勝手に抜け駆けなんてダメなんだからっ」
「龍神、これはどうことだ? 火凛だけ特別扱いなのか?」
 昨晩、凛音と同衾することは全員が受け入れてくれたのだが、相手が違えば態度も違うらしい。火凛を見ると、悪戯が発覚した子供のように照れ笑いを浮かべている。もはや今晩はこれまでだろう。俺は火凛の身体に回していた手を戻して身体を起こし、ベッドの上で深々と土下座をすることにした。
   ★★★
 土曜日の午前中。休校日ということもあり、俺は島の散策に出かけることにした。何しろまだ知らない場所が多過ぎる。同居の四人の内、暇を持て余している人間に案内してもらおうと思ったのだが、自宅内には自室で雑誌を読んでいた雫しかいなかった。聞けば、そよぎは先日まで住んでいた家へ、火凛は知り合いの農家の収穫の手伝いに、凛音はヤエと一緒にどこかへ出かけ、皆戻りは夕方以降になる予定と言う。何となく出かける気が削がれ、俺はその場に座り込んでTシャツにスカートという軽装の雫の様子を眺め始めた。畳の上にうつ伏せに寝そべったまま無防備に脚を揺らしていて、時折裾からピンクの下着を覗かせている。しばらくそうしていると、俺の視線に気付いた雫が怪訝な顔を向けてきた。
「えっ? なに見てるんですか?」
「雫の尻と桃色の下着」
 俺は正直に言ったのだが、雫は顔を真っ赤にし、慌てて両手で自らの臀部をスカートの上から隠した。
「ちょっ、ダメですっ、こんな明るい内からっ、そのっ、私はいいですけどっ、ダメですっ」
 そんなつもりはなかったのだが、言われてみれば家に二人きりだ。何より従順に膣内を晒してきたこともあるのに今さら焦る様子が可愛くて、俺は少し意地悪をしてやりたくなった。
「なあ、雫。自分でスカート捲って見せてくれよ」
「ええっ? で、でもっ、じゃあ、お風呂に入ってから」
「今、見たいんだけどな」
 言ってから俺は雫に近付き、強引にスカートの中に手を入れて秘裂を指先で撫で上げた。
「んあっ、あっ、はふうっ」
「また雫のマンコも見たいな。雫は見られるの嫌か?」
「あくうっ、そんなことはないですけどっ、ふはあっ、やっぱりお風呂に入ってからっ」
「すぐ見たいんだ。雫も俺に今すぐマンコ見せたいだろ? 正直に言ってくれよ」
 ショーツの股布の部分から指を滑り込ませて膣口を直接擦ってやると、雫は愛液を分泌しながら悩ましく腰を揺らし始めた。
「くはあっ、凪君それダメえっ、はふうっ、ほんとに見せたくなっちゃうっ、ふうあっ、凪君にオマンコ見せたくなっちゃうっ、んくあっ、オマンコ触られるの気持ちいいっ」
 愛液が粘り気を帯びてきたのを確認してから指を引き抜くと、雫は慌てて振り返り、俺に視線を向けてきた。。
「えっ? ええっ? なんで止めちゃうんですかっ?」
「だって雫は嫌なんだろ? 仕方ないから自分の部屋でオナニーでもするよ」
 残念そうに呟いて部屋を出て行こうとすると、雫は取り乱した様子で俺の背中に抱きついてきた。
「わ、判りましたっ、今すぐに下着でもオマンコでもお見せしますっ」
「だったら一緒に風呂にでも入るか?」
「ええっ? そっ、そんな、いいんですかっ?」
 俺の言葉に雫は目を丸くした。同居が始まってから一緒に風呂に入ったことがあるのは凛音だけだが、事ある毎に他の三人からも共に入浴したいとの誘いは受けている。急に俺が許可を出したので面食らっているのだろう。
「でも止めとくか。風呂に入るだけで済まなかったら悪いしな」
「そ、それって、寵愛をってことですよねっ? 構いませんっ、凪君の好きにしてくださいっ」
 一転して瞳を輝かせた雫の一途さに満足し、俺は頬に手を添えて可憐な唇に口づけをしてやった。
   ★★★
 共に脱衣所で全裸になると、俺は洗い場の風呂椅子に座り、雫を背後から膝の上へと載せて両の乳房を優しく揉んでやった。挿入はせず、雫には陰茎に局部を押し当てて愛液で恥垢を洗い流すようにと命じた。そんなことは無理だと雫は言ったが、延々と乳房と乳首を弄んでいると少しずつ俺の一物を体液で濡らし始めた。
「んはあぁ……凪くぅん……ふはあぁ……凪くぅん……あふはぁ……好き大好きぃ……」
「ほら、どんどん出てくるぞ、雫のオマンコ汁。俺のチンポ濡らしてる」
「はふあぁ……だって気持ちいいんですうっ……んんあぁ……おっぱい溶けちゃうぅ……」
「何をされて、どこがどうなってんのか、ちゃんと言ってみろ」
「はくうっ……凪君のオチンポにオマンコ擦り付けてえっ……くふあっ……おっぱい触ってもらってますうっ……ふはあっ……気持ちよくてオマンコ汁が止まんないんですうっ……んくひあっ……凪君にエッチなことされるのどんどん好きになってっちゃううっ……」
 甘い体臭を振り撒きながら、両手を力なくだらりと下ろして喘ぐ雫は本当に可愛い。柔らかな陰部の肉感も心地よく、次第に俺は本気で雫を犯したくなってきた。念の為、脱衣前に避妊薬を飲ませたので中出ししても妊娠する心配はない。とは言え、やはり最初が風呂場というのは可哀想な気がする。処女はそれなりに雰囲気のある場所で奪ってやりたい。一先ずこの場では絶頂を与えることで我慢しようと考え、俺は片手で雫の乳首を摘んで擦り上げ、もう片方の手で包皮から僅かに顔を覗かせていた陰核をそっと撫で上げてやった。
「んふはあっ……そこはダメえっ……はうああっ……刺激が強過ぎるからダメえっ……」
 だが、言葉とは裏腹に雫は全く抵抗せず、腰を小刻みに揺らしながらも俺に身体を預けたままだ。愛液の漏れ出す量も徐々に増えつつある。
「そこってどこだ? ちゃんとクリトリスって言ってみろよ? 前に教えたろ?」
「はひあふあっ……ダメダメダメええっ……んんくひあっ……クリトリスが溶けちゃううっ……あひはうあっ……またイっちゃいますうっ……はうひああっ……おっぱいとクリトリスでイっちゃううっ……はひうはあっ……オマンコも蕩けてきちゃいますうっ……」
「じゃあ、このままイかせてやるから。イく時は、クリトリスイくって言えよ?」
 俺は指先に少しだけ力を加え、陰核を撫で、擦り、弾き、摘み上げた。同時に乳首を嬲って伊た手を乳房に押し当て、荒々しく揉み解してやる。途端に雫は背中を反らせて全身をビクビクと震わせ始めた。爪先を何度も跳ね上げているところを見ると、軽い絶頂を何度も迎えているようだ。達するまでもう少しというところだろう。
「はひゃうはあっ……凪君気持ちいいっ……んんくはああっ……クリトリス気持ちいいっ……あひふはああっ……くるくるくるうっ……ふひふあああっ……クリトリスイくううううっ!」
 大きく身体を痙攣させながら雫は歓喜の叫びを上げ、何度か腰を跳ね上げた後、やがてぐったりと俺に背中から凭れ掛かってきた。俺は乳首と陰核から手を離し、その全身を包み込むようにそっと背後から抱き締めてやった。
   ★★★
 あまりにも反応が可愛らしくて、俺は続けて同じ行為で雫を二回ほど高みに導いてやった。それ以後の雫は俺の言いなりだ。風呂場の床に跪いて愛液に塗れた陰茎を舌で綺麗にするように命じると、蕩けたような笑みを浮かべて自分の体液を舐め取っていく。未だぎこちない奉仕ではあるが、普段の清純さとの隔たりが大きく、俺の陰茎はそろそろ我慢の限界だ。
「雫、もう出そうだ」
 そう告げると、雫は少しだけ虚ろな目で微笑み、陰茎を握ったまま正面から俺の膝の上に跨ってきた。予想外の行動に俺が唖然としていると、信じられないことに腰の位置をずらし自分から一物を膣内に挿入し始めた。
「ちょっと待てっ! いいからっ! そんなつもりで言ったんじゃないっ! そんなことしなくていいからっ!」
 俺は慌てて雫の腰に手を当て、行為を中断させようとした。だが、雫はその俺の手の上に自分の手を重ねて抑え、縋りつくような口調で言ってきた。
「んんっ、凪君が一番気持ちよくなれるところで受け止めたいからっ、くうっ、私のことは心配ないですっ、つうっ、痛くても平気ですからっ、うくっ、私にそうしてくれたように、ひうっ、凪君にも気持ちよくなって欲しいですっ」
 そう言うと、雫は徐々に腰を沈めて陰茎を体内に呑み込んでいく。
「判ったから待てっ! 気持ちは嬉しいけど待てっ! もっと時間をかけてからだっ!」
「ひぐいいっ、こ、このくらいの痛みなら、んくひいっ、大丈夫ですからっ、くううあっ、凪君は気持ちよくなることだけ、ひくふあっ、考えてくださいっ、んっ、くうふああああっ!」
 亀頭の先にある抵抗感は処女膜だろう。それさえも強引に突き破るようにして、雫は途中から一気に陰茎を根元まで取り込んだ。事前の行為で愛液に濡れてはいるが、膣内が引きつっているのが判る。痛覚に顔を辛そうに歪ませながらも、涙目のまま懸命に笑い掛けようとしている雫を見て、俺は涙が出そうになった。出会って一週間でこんな風に身体を捧げてきたのは、俺に対する好意というよりも、やはり巫女としての使命の為だろう。本来であれば普通の恋愛をして、幸福感に満ちた状態で破瓜を迎えてもおかしくない筈だ。そうさせてやることが出来なかったのは偏に俺の責任だ。
「雫、もういいからっ! 抜いていいからっ!」
 しかし、雫は首を横に振った。
「くううっ、このままっ、んくあっ、お願い凪君っ、私のことを思ってくれるならっ、うくあっ、このまま出してっ、ふうあっ、このままあっ」
 真剣な口調で訴えかけてくる言葉を無視は出来ず、かといって無理矢理腰を振ることも出来ず、目の前の身体を強く抱き締めながら俺は雫の献身に対して本気で泣いた。雫はそんな俺を優しく抱き返してくれた。
   ★★★
 雫と繋がった状態で一頻り涙を流した後、俺は覚悟を決めた。きっかけがどうあれ、いずれは巫女としてでなく一人の女として俺を求めるよう、使命感など忘れるくらいの幸福感を与えてみせる。正直、それまでの俺には決意が足らなかった。性的な行為をしてはいたが、巫女としての義務感を残したままの少女たちと性交するのには抵抗があった。だが、その理由が愛情でも愛欲でもいい。雫だけでなく他の少女たちに対しても惜しみなく愛情と快楽を与え、必ずいつの日かは全員から愛される対象になってみせる。
 開き直ったと言われれば、恐らくそうだろう。単に状況に流され、複数の少女を独占するつもりであるに過ぎないと言われれば、全くその通りだ。加えてヤエに以前告げたように、俺には加虐的な嗜好さえもある。女性の立場からすれば今後の俺の行為は残忍な仕打ちとなるかもしれない。どうしても受け入れられないというのならば仕方ないが、例え周囲に傲慢と取られようとも、俺はそうすることに決めた。四人の女性を等しく幸せにし、その上で共同生活が成り立つよう、その分の努力はしていくつもりだ。
 そしてまずは現在、雫の想いに応えてやらねばならない。当人が望んでくれた通りにこのまま膣内に射精してやりたいが、それだけでは雫の膣を使った一方的な自慰ということになる。少しでも性交に慣らせ、痛みを和らげてやる為には、腰を動かしながら執拗な愛撫を与えてやるほかにないだろう。俺は涙の跡を優しく舐め取ってくれていた雫に問い掛けた。
「雫、動いても平気か?」
「はい、もうかなり痛みも引いてきましたから、お好きなようにしてください」
 確かにずっと動かずにいたせいで、雫の表情から苦痛の影は幾分引いているようだ。俺は雫の唇に短いキスをすると、左手で乳房を下から持ち上げて乳首を口に含み、右手は繋がった部分に当てて指先で陰核を擦ってやった。そうしながら微かに腰を動かしてみる。
「んあっ……私のことはいいですからぁ……はあっ……凪君優しいぃ……ふあっ……おっぱい気持ちいいですぅ……あうっ……クリトリスも気持ちいいですぅ……」
 気持ちよさそうに目を細めているところを見ると、俺に気を使って演技をしている訳ではなさそうだ。舌先に触れる乳首と指先の陰核は勃起し、膣内の滑りも良くなってきている。俺は雫の反応を確かめながら、少しずつ腰と舌と指先の動きを加速させた。
「はふあっ……凪君凪くぅんっ……ふはあっ……おっぱいもクリトリスもいいですうっ……んくあっ……すごく気持ちいいっ……あふあっ……凪君好き大好きいっ……」
 愛撫を受けて身体を捩りながら、雫の喘ぎ声は次第に大きくなっていく。血と愛液と先走り汁に塗れた膣内では柔肉がうねるように蠢き、陰茎全体を心地よく締め上げてくる。その感触と甘酸っぱい体臭と切ない声、そして乳首の甘さと身悶える雫の痴態に、早々と陰茎に射精限界が迫ってきた。俺は乳首から口を離し、雫の耳元で囁いた。
「そろそろ出そうだ。少しだけ速く動くから、痛い時はちゃんと言えよ?」
「はうああっ……はい大丈夫ですうっ……ふうはあっ……痛いけど気持ちいいですからあっ……うくはあっ……凪君の好きなようにいっ……ふうはあっ……私を使ってくださいいっ……」
 座位で貫かれた状態で俺の身体にしがみ付きながら、そう言って雫は腰をくねらせた。どうも陰核やGスポットを擦るより、子宮に亀頭を押し付ける方が快感が深いようだ。まだ痛みもあるのだろうが、そうしてやる度に全身をビクッと跳ねさせている。俺は陰核と乳房を揉みながら、亀頭の先で子宮を磨り潰すような動きに変えた。
「んくひああっ……ダメそこ気持ちいいっ……ひうはああっ……そんな奥まで奥ばっかりいっ……あひふはあっ……すごく気持ちいいっ……うくひああっ……気持ちよ過ぎますうっ……」
 痛みより快楽の方が勝っているのか、雫は恍惚とした表情で身悶えし始めた。やはり元から感度がいいのか、血の混じった愛液はちょっぴり粘りを帯びているようだ。破瓜の時点でここまで性感に目覚めれば充分だろう。
「このまま雫の子宮にぶっ掛けるからな、ほらっ」
 言い終わると同時に俺は雫の膣内へ精液を放った。
「ひうふはああっ……熱い熱いのが奥にいっ……あひふああっ……染みる染みてくるうっ……ふくひはあっ……なんで私またあっ……うくふひあっ……またきちゃいますうっ……あひっ……ふっ……くうあっ……あっ……あくふうっ……イっ……く……イくうううううううっ!」
 叫びながら大きく腰を跳ね上げた雫を見て、俺は呆気に取られた。精液を体内に浴びたことで絶頂を迎えたらしいが、何しろさっきまでは処女だったのだ。元から感度がいいなんてレベルの問題じゃない。恐らくは精液が染み込む痛みが引き金になったのだろうが、それはつまり予想通りに被虐的な資質があるということに他ならない。
「はひいっ……んっ……くはああっ……ふぁ……ああっ……ん……くふぅ……はぁ……」
 高みから戻ってきた雫は弛緩した表情で余韻に身を任せている。俺は半開きになった唇にキスをし、頭を撫でてやりながら言った。
「これでもう雫は俺の女だ。よく頑張ったな、大好きだぞ」
「はあぁ……私もぉ……んんっ……んくっ……大好きですぅ……はぁ……凪君大好きぃ……」
 うっとりとした口調で言うと、雫は子猫のように俺の唇をぺろぺろと舐め始めた。
   ★★★
 一度性交で絶頂させたとは言え、可能な限り快楽を与えて幸せな初体験にさせてやりたい。
俺は雫の両脚を抱えて駅弁の体位にすると、濡れた身体で繋がったまま移動し、自室のベッドで正常位となって二回戦目を開始した。執拗に子宮を責め、身体中に触れ、舌の届く範囲を舐め上げてやると、雫は拒むことなく快感を受け入れ、俺の射精を待たずして果てた。それでも俺は容赦なく余韻に震える身体に悦楽を叩き込み、再び射精すると同時に三回戦目へと突入した。三度目の射精を迎えようとしていた時には、雫はもう痛みに顔や身体を引きつらせることなく、射精と同時に本日六回目の絶頂を存分に味わいながら喜びの声を上げた。
 血と愛液と三回分の精液にまみれた膣に萎えかけた陰茎をいれたまま小休止し、互いの身体に触れて穏やかに笑い合っていると、不意に雫が甘えた口調で囁いてきた。
「あの、私の身体、変じゃなかったですか? その、なんて言うか、気持ちよかったですか?」
「当たり前だろ、凄く気持ちよかったよ。ありがとな。俺、すげえ幸せだ」
「わ、私も、その、幸せです。それに、き、気持ちよかったです。こんなに凄いなんて、思ってもいませんでした。まだ、信じられないくらいです」
「俺とのセックス、気に入ってくれたか?」
「そ、そんな言い方、その、気に入るとか、気に入らないとかじゃなくて、私は凪君がしたいなら、あの、いつでも……」
「じゃあ、本当はセックス、嫌だったのか?」
「……もう、意地悪です。その、き、気に入りました」
「気持ちよさそうに俺にしがみ付いて、大声出してたもんな。可愛かった」
「ちょっ、わ、忘れてくださいいっ、意地悪ですうっ」
 顔を赤らめ、雫は拗ねたように唇をツンと突き出した。合わせて乳房が揺れるのを見て、俺は堪らずにその先端を唇で甘噛みしてやった。
「んあっ、それ、んんっ、気持ちいいです、ふあっ、え? ええっ?」
「ん? どうした?」 
 その口調に疑問を感じ、俺は唇を離して問い掛けた。雫は答えずに身を竦め、恥ずかしそうに視線を左右にさ迷わせている。
「おい? 雫?」
 もう一度尋ねると、雫は俺の目を上目遣いで覗き込みながら、小さな声で呟いた。
「……凪君の、また大きくなってきてます」
 俺は苦笑しながら雫の唇にキスをし、そのまま腰を動かし始めた。
   ★★★
 四度目の射精を終えてから再び一緒に風呂に入り、服を着てリビングで遅い昼食を取り始めた時には十五時を過ぎていた。雫は陰部に違和感が残っているようで、少しだけ蟹股になってしまう自分を恥じていたが、そんな素振りも可愛らしかった。何しろ島での初めての性交相手だ。白いワンピースの中の肉体を思うがままに味わったのだという思いが、俺に深い満足感を与えてくれていた。
 雫が食事当番の日ではあったが、当人は体力的にも限界間近な様子で、料理は俺が作ることにした。椅子を並べ、食べさせてやると告げると、雫は嬉しそうに口を開けて料理が運び込まれるのを待ち、咀嚼する度に幸せそうに笑った。
「次は何が食べたい?」
「あの、えっと、御浸しがいいです」
 雫は俺のTシャツの裾をぎゅっと握り締めたまま、幼子のように甘えてくる。その仕草は再び性交したくなってしまうほどに可愛らしい。が、残念なことに俺に余力があっても雫にはないだろう。それに食事を与えているだけでも愛しさは募っていく。こんな触れ合いも悪くはないと思いながら、俺は春キャベツとちりめんじゃこの御浸しを箸に取った。
「ん、ほら、口開けて」
「はい、あ~ん」
「ちょっとおっ、なにやってんのよおおおおおおっ!」
 そう叫びながらリビングに入ってきたのは火凛だった。農作業の手伝いは終わったらしく、頭にタオルを巻き、頬には微かに泥がついていた。汗を吸ったのか白いTシャツは所々濡れていて、桃色のブラジャーが透けている。
「あ、火凛、おかえり」
「おい、火凛。お前、その格好で帰ってきたのか? 下着が透けてるぞ?」
「そんな言葉で騙されないんだからああっ! なに二人でやってたのよおおおっ!」
 火凛はテーブルを挟んで俺と雫の前に立ち、眉間に皺を寄せて睨みつけてきた。食事を取らせていただけだと俺が説明する前に、雫が口を開いた。
「なにやってたって、その、寵愛を……。すごかった、もう、ほにゃ~んって感じ」
 雫は言わなくてもいいことを口走った挙句、俺に抱きついて胸に頬擦りを始めた。案の定、火凛は恐ろしい形相になり、視線を俺だけに向けてきた。
「ねえ、ナギ? どういうこと? なんで雫だけなの? 私は?」
 まさか雫が勝手に挿入したので勢いで続けてしまったとも言えず、俺は必死に言い訳を考えたのだが、狼狽している為に頭が回らない。その間に雫は身体を起こすと、火凛を無視して俺の唇にキスをしてきた。
「んちゅっ、凪君大好き、んっ、んむっ」
「ちょっ、雫、待てっ、今は駄目だろっ」
 俺は唇を触れ合わせながらも言ったのだが、雫はうっとりとした顔で口付けを浴びせ続けてくる。
「……今はダメってなによっ、ちょっと雫っ、説明しなさいよっ!」
 火凛の叫び声を聞きながら、後の展開を考えて俺は僅かに身を凍らせた。
   ★★★
 程なくして帰ってきたそよぎと凛音も交え、その日の夕刻、リビングで臨時会議が行なわれることになった。誰がどこから用意してきたのか、壁には『大反省会』と大きく書かれた紙まで貼られていた。皆が自席に座ると、俺と雫は三人から質問を受け、全ての行為について説明させられた。が、雫が自分から強引に交わったと言い出した時には、俺はそれを否定した。元から性交するつもりで風呂場に誘い、雫が自分から迫ってくるように計っただけだと話し、強行にその言葉を繰り返して四人に認めさせた。雫の身勝手な行為を庇うというよりも、俺が望んで抱いたのだと当人に信じさせてやりたかったからだ。今では身体を交えて本当によかったと思っている。その気持ちを雫にも理解して貰いたかった。雫は恥じ入るように肩を竦めながらも真剣な眼差しで俺を見つめ、やがて思いが伝わったのか、嬉しそうに微笑んだ。
「はい、そこ、デレデレしない」
 会議の進行役である火凛が雫の態度を見て注意した。そよぎは腕を組んで思案顔、凛音は困ったように笑いながら、両手に持った湯飲み茶碗に時々口を付けている。
「……つまり、龍神は雫を相手として選んだということか?」
 そよぎの言葉に一同全員が押し黙った。言われてみればその通りで、誰か一人を選んで性交を重ねた以上、これで共同生活は終了となってしまうのかもしれない。全員に等しく愛情を与えることが可能と思っていたのは、俺の考えが足りなかったせいだ。
「……じゃあ、ナギは、私たちのこと、もういらないの?」
 一頻り沈黙した後、火凛が真顔で問い掛けてきた。以前からそうだが、火凛には気兼ねなく何でも打ち明けてしまいたくなるような雰囲気がある。可能であれば一人を選ばずに全員と一緒にいたいとも話してあるので、その点を再確認したいとでも思っているのだろう。しかし、今さら全員を相手にしたいなどと言っても失笑を買うだけかもしれない。俺が言葉を詰まらせていると、雫が不意に椅子から立ち上がった。
「自分勝手だとは思うけど、私は今まで通り全員で暮らしていきたい。寵愛は頂いたけど、これで全部決まってしまうなんてことないと思う。だから、その、出来ればそうして欲しい」
「……ふむ、寵愛は龍神が相手を選ぶための、一つの方法であるというわけだな」
「……そっか、まだ相手を選んでる最中ってことか。うーん、でもなぁ、まずは本人の意思を聞かせてもらわないと。ねえ、ナギは全員に寵愛を与える気があるの? 全員と最後までする気はほんとにあるの?」
 見れば、そよぎや火凛だけでなく、凛音までもが俺をじっと見つめている。この状況下では隠し事をせず、笑われようが怒られようが構わずに本心を告げてしまうべきだろう。俺もまた雫の隣で椅子を立ち、全員を見回しながら語ることにした。
「全員に寵愛を与える気は、ある。これこそ自分勝手で傲慢な言い草だろうが、可能な限り平等に接して、共同生活が成り立つようにしたいと思ってる。そんなのは許せないと言うなら、おばぁには俺から話しておくから、気兼ねせずに同居を止めてくれて構わない。でも、許してもらえるのならば、俺は全員を幸せにしたい」
 俺の言葉を聞くと、全員が再度押し黙った。其々が思いを巡らせているのだろうが、俺にとっては判決を待つような気分だ。
「……私は構いません。ずっと傍にいますから、凪君の好きなようにしてください」
 然程長い沈黙にもならずに、雫が立ったまま言った。
「……いいだろう。龍神の気持ちを聞かせて貰った以上、私もそれに応えたい」
 相変わらず腕を組みながら言って、そよぎは口元を綻ばせた。
「私は、兄ぃ兄ぃが決めたことなら何でも……」
 凛音は小声で言い、真っ赤になった顔を隠すかのように俯いた。
「んじゃ、私もいいよ。じゃあ、次の寵愛は私だよね、ナギ?」
 火凛はそう言って首を傾げ、俺の返答を待ち切れないかのように、テーブルの向かいから身を乗り出してきた。その肩に隣席から手を伸ばして強引に椅子に座り直させると、そよぎは俺に視線を向けた。
「順番からすると次は私だろう? 龍神?」
   ★★★
 結局、次の寵愛の順番はじゃんけんで決めることになり、そよぎと火凛に混じって凛音も参加し、困ったことに凛音が勝った。次がそよぎ、その後が火凛というのはいいが、凛音はまだ小学生だ。いずれは交わるつもりでいたものの、どう考えてもまだ早い。俺は異論を申し立てたのだが、凛音は悲しそうに目を伏せ、決まったことだからと巫女三人には突き放された。つまり、凛音に対しても一人の女性として対等に接して欲しいということらしい。どんなことでも辛くはない、と当の凛音も言うので、取り敢えず俺は一緒に風呂に入ることにした。一昨日と同じように身体を洗ってやってから浴槽に入り、脱衣所でパジャマを来た後、凛音を連れて自室に行こうとすると雫が話し掛けてきた。どうも風呂から上がるのを脱衣所の前で待っていたらしい。聞けば、凛音のことが心配なので自分も同席させて欲しいと言う。俺は構わないが凛音が嫌がるかと思って尋ねてみると、それでもいいとのことで、俺は雫も連れて行くことにした。が、今度は階段の前でそよぎに捕まり、雫と同じことを言われた。この分だと火凛もどこかで待ち伏せしているかもしれない。凛音は火凛の妹だが、雫やそよぎにとっても大切な存在で、それだけに初体験の行く末が心配なのだろう。案の定、自室のドアの前で待ち受けていた火凛も連れて、俺は一先ずリビングで話し合うことにした。
 たいした時間も取らずに決めたことはといえば、昨日準備の整った性交用の大部屋で凛音の初体験を行なうこと。その準備の間に他の三人は風呂に入ってくるということの二点だ。雫たちを風呂に入らせたのは、凛音が不要に怯えないよう、以前四人を相手にした時と同じく裸で同席させるためだ。全員が裸の状態ならば、不必要に恥ずかしがることもないだろう。当初は入浴の必要はないと言ったのだが、裸を見せるなら綺麗にしてからにして欲しいと言われ、そういうものかと思って俺も了承した。当然、凛音も事の成り行きには頷いている。むしろ実姉を含めた三人が自分の身を案じてくれていることが嬉しいといった素振りだ。
 大部屋に飲み物などを運び入れてからは凛音と他愛もない話に興じ、数十分後、三人が手早く風呂を済ませて客間に来ると、俺を含めて全員が裸になった。俺はまず並べたベットの上に凛音を横たえて口付けを交わし、首やうなじを舐め、乳首を口に含めながら乳房と陰核に手を回した。火凛は切ない声を上げ始めた凛音の右手に、そよぎは左手に、そして雫は枕元に座って見守り続けている。次いで俺は凛音の脚を大きく開かせると、その間に座って陰核を舌で責め上げてやることにした。どうやらそこが凛音の一番の性感帯のようだったからだ。なるべく多くの快楽を与え、陰茎を受け入れる準備をしてやらねばならない。その間、火凛とそよぎには凛音の乳首への愛撫を、雫には舌を挿し入れて口腔への愛撫を指示した。四人がかりの愛撫を受けた凛音は小学生とは思えないほどに乱れて愛液を漏らし、何度も軽い絶頂を迎えているようだった。それでも執拗に行為を続けていると、一際大きく身体を震わせて果てた。
 ここまで来ればいいだろうと思い、俺は勃起した陰茎に手を添えて、凛音の膣口へ亀頭を押し当てた。巫女三人には愛撫を止めて元の位置に座るように言い、小さな身体に覆い被さりながら、凛音の虚ろな目を見て囁いた。
「凛音、入れるぞ?」
「ふはあぁ……兄ぃ兄ぃ……はふはぁ……嬉しい……んくはぁ……兄ぃ兄ぃ……」
 硬くきつい膣の中にゆっくりと陰茎を進めていくと、処女膜の抵抗感がある。少しずつ押し広げるようにすると、凛音は目を閉じて歯を食い縛った。それでも俺を拒絶することなく、必死に痛みに耐えようとしている。俺はキスをして舌を入れ、労わるようにそっと唾液を絡ませ合った。そうしている内に陰茎を根元まで呑み込むことなく亀頭の先が行き止まりとなり、俺は口を離して凛音に笑いかけてやった。
「ちゃんと入ったぞ、凛音」
 凛音は顔を歪ませながらも笑い返し、唇を突き出して俺の鼻の頭にキスをしてきた。
   ★★★
 雫たちに愛撫を再開させ、凛音の反応を見ながら少しずつ少しずつ腰の動きを速め、数十分の時間をかけて俺は幼い膣内に精液を放った。流石に一緒に絶頂することはなかったものの、凛音も身体中に愛撫を受けて気持ちよさそうな表情を浮かべていた。
 俺は繋がったまま身体を起こし、雫に凛音の顔を跨いで陰核を舐めてやるように言うと、そのまま二回戦目に突入することにした。両の乳房をそよぎと火凛に弄られ、陰核と膣内を犯された凛音は辛そうな顔をしながらも身悶えし、目の前の雫の陰部を舐め始めた。俺もまた空いている手をそよぎと火凛の秘所に当てて陰核を擦ってやり、完全に乱交の様相となった。
 途中でそよぎと火凛もこのまま処女を奪って欲しいと言い出し、念の為に風呂上りに三人揃って避妊薬を呑んでおいたと聞くに及んで、俺はそうすることにした。だが、まずは凛音だ。他の三人を一旦退かせてから俺は凛音を抱きかかえ、膝の上で座位から背面座位と身体の向きを変えさせ、改めて雫には陰核を、そよぎと火凛には乳首を責めさせた。腰を動かしながら下腹部を擦ってやると、凛音は俺の胸へと背中を預け、切なそうに身体を捩らせてきた。単に快楽が勝っているだけのようだが、それでも多少は痛みが引いてきているようだ。俺は再び様子を見ながら腰を加速させていった。
「大丈夫か? 我慢できなくなったら言えよ?」
「んくうっ……平気だよ兄ぃ兄ぃっ……はふあっ……おっぱいもお豆も気持ちいいっ……ふくあっ……おちんちんもどんどん気持ちよくなってきてるうっ……」
 お豆とはクリトリスのことらしい。そんな言葉は教えていないが、ヤエにでも聞いたのかもしれない。それはともかく、快感に浸っているのは確かなようで、秘所からは愛液が絶え間なく溢れてきている。雫と同じく、どうも子宮を擦られるのに弱いらしい。俺は抽送運動の向きを修正し、亀頭にゴツゴツと当たる子宮を撫で上げるような動きに変えた。
「はひゃあっ……兄ぃ兄ぃそれすごいっ……ふくひあっ……それすごい気持ちいいっ……んくひいっ……イっちゃうイっちゃうっ……ふはひあっ……おまんこイっちゃううっ……」
 プルプルと全身を引きつらせているところを見ると、軽く何度も達しているらしい。これなら今度は一緒に悦楽の極みへと昇ることが可能かもしれない。俺は自分の射精限界に合わせて膣を貫く速度を調整し、努めて優しい口調で凛音に話し掛けた。
「もうちょっと我慢出来るか? 出来るなら一所にイこう」
「ふくひあっ……我慢するうっ……はうくあっ……兄ぃ兄ぃと一緒がいいから我慢するうっ……くはふうっ……兄ぃ兄ぃ大好きいっ……んはひあっ……だから早く私の中にいっ……」
 天井を見上げて深い吐息を漏らしているところを見ると、そんなに長い時間は持たないらしい。凛音の膣内はきつく締まって心地いいのだが、まだ射精には間がある。ここは先に果てさせてしまった方がいいかもしれない。そう考えていると、急に雫が俺と凛音との接合部を舐め始めた。火凛とそよぎも陰嚢を優しく揉んでくる。同時に達するように気を回してくれたのだろう。新たに加えられた奉仕は確かに気持ちよく、陰茎の限界が加速して近付いてきた。
「くっ、出すぞ凛音っ、受け取れっ」
 呻きながらそう言って、俺は凛音の子宮に向けて二度目の精液を放った。
「んはくひいっ……また熱いのがいっぱい入ってくるうっ……はひくふあっ……兄ぃ兄ぃイっちゃうイっちゃううっ……かはっ……くうはっ……ひっ……おまんこイくうううううっ!」
   ★★★
 凛音の中に二度目の射精をし終えた後、俺はそよぎを四つん這いにさせ、雫と火凛と共に丹念な愛撫を与えることにした。二人は羨ましそうな顔をしてそよぎの豊満な乳房を片方ずつ弄び、特に火凛は悔しさもあるのか、雫以上に激しく乳首を責め立てた。流石に嬲るというレベルまでには達していなかったが、以前から少しは感じていたように、火凛には加虐的資質があるようだ。無論、被虐的な資質もあるのは間違いないが、雫は被虐奴隷、火凛は加虐奴隷と特化して育ててみるのも面白そうではある。
 二人が胸を愛撫している間、俺は二度の射精で萎えてしまった陰茎を扱きながら、そよぎの背後に回って亀頭で膣を撫でてやっていた。凛音との性交時から興奮していたのだろう。既に秘所は白く濁った愛液に溢れており、陰茎を揺り動かす度に淫靡な糸を引いてきた。これだけ濡れていれば痛みも然程感じないかもしれない。陰茎の準備も万端となり、俺は膣口に亀頭を当てると、そよぎに向かって言葉を掛けた。
「そよぎ、そろそろ入れるぞ」
「くうあっ……構わないから早く入れてえっ……ふはうっ……雫はもう少し加減してえっ……あひあっ……火凛そんなに強く噛むなあっ……はふあっ……龍神早くううっ……ひはうっ……この二人にイかされるのは困るからあっ……んくあっ……早くオチンポ入れてえっ……」
 それはそれで楽しく眺めていたい光景だが、この先にも機会はあるだろう。俺は希望通りに腰を突き進め、処女膜に当たったところで一旦動きを止めた。
「我慢出来なかったら言えよ?」
 そう言ってからゆっくりと陰茎を差し込んでいくと、そよぎは微かに身を震わせた。
「大丈夫か? 抜いた方がいいか?」
「んひあっ……違うっ……ふはあっ……痛みはあるけど気持ちいいっ……はふうっ……これなら大丈夫だから早くうっ……あくうっ……早く私も龍神のものになりたいいっ……」
 その言葉に安堵し、俺は更に腰を前へと進め、やがてそよぎの膣は陰茎を根元まで咥え込んだ。
「そよぎ、全部入ったぞ。お前もこれで俺の女だ」
「ふくあっ……嬉しいっ……はうあっ……濡れ濡れオマンコがジンジンするうっ……あふうっ……好きなように動いてえっ……私のことも勃起オチンポで可愛がってえっ……」
 俺は腰を動かし始め、徐々に速度を上げていった。
「はひうあっ……こんなこんなあっ……ふくひあっ……勃起オチンポ凄いいっ……あはひうっ……私初めてなのにいっ……んひはあっ……龍神のオチンポ凄く気持ちいいっ……」
 矢張りそよぎは雫以上に感度がいいらしく、苦痛よりも快感が大きく勝っているようだ。継続して乳房を責めている二人の働きもあるが、そっと背中に触れてやるだけでも大きく喘いでくる。膣内も素晴らしく、何ヶ所かで陰茎をぎゅっと締め上げたまま不規則に蠢いている。一見無愛想なそよぎを後背位で犯しているという征服感も心地よく、俺は手加減せずに膣肉の感触を楽しむことに決めた。
「おらおらっ、そよぎっ、気持ちよかったら何度でもそう言ってみろっ」
「あはひあっ……勃起オチンポ気持ちいいっ……んくはあっ……濡れ濡れオマンコ気持ちいいっ……くひふあっ……何でこんなどうしてえっ……はひくあっ……初めてなのにイっちゃいそうっ……んひふあっ……龍神イっちゃうもうイっちゃううっ……」
「一緒にイきたくねえのかよっ? 俺がイくまで堪えてろっ」
「ひゃはうっ……もう無理もうダメもう無理いっ……ふくひあっ……イくイくイくうっ……あひふあっ……濡れ濡れオマンコイっちゃうっ……くはひあっ……イっ……くうううううっ!」
 そよぎは尻を跳ねさせながら歓喜の叫びを上げたが、だからといって途中で止めてやるつもりはない。
「なら、俺が出すまでイき続けてろっ」
そう言って、俺は抽送の速度をそれまで以上に速めてやった。
   ★★★
「んくはひああっ……またイくイくううっ……濡れ濡れオマンコイっ……くうううううっ!」
 俺が精液をぶち撒けてやると、そよぎは初の膣内射精を受けて歓喜の声をあげ、何度目かの絶頂を迎えて前屈みの姿勢から動かなくなった。陰茎を引き抜いて確認すると、瞳が白目がちになっている。まあ、無理もない。ざっと数えていただけでも五回は達していた筈で、精液を放つ前から全身をガクガクと痙攣させていたのだ。取り敢えずは呼吸もしており、身体に力の入らない状態で長い余韻を楽しんでいるだけだろう。横を見ると、凛音も未だ虚ろな目をして脚を開いたまま血と愛液と精液を垂れ流している。記念写真でも撮っておきたいところだが、まだ相手が一人残っている。俺はシーツの上に仰向けになると、手招きして火凛を呼んだ。
「火凛、来い。上に乗ってチンポをマンコで扱け」
「うんっ」
 嫌がるかとも思ったのだが、火凛は嬉しそうに笑いながら俺の腰を跨いで項垂れた陰茎を手にし、指示通りに亀頭で淫裂をなぞり始めた。火凛もまた既に愛液を溢れさせており、その滑る感触が堪らなく心地いい。雫も寄ってきて火凛の両乳房を背後から揉み始め、俺の膝に陰部を押し当てて気持ちよさそうに喘ぎだした。
「うはあっ……やっとナギのものにして貰えるうっ……ふうあっ……おちんちん少しずつ硬くなってきて気持ちいいっ……あくうっ……ほらナギ判るうっ……んはあっ……私のオマンコもうトロトロだよおっ……くふあっ……ナギに抱かれたくてこんな濡れてるのおっ……」
「はくうっ……凪君お膝もっと曲げてくださいっ……んんあっ……凪君の身体どこも気持ちいいっ……ふうあっ……私のオマンコもトロトロになってますうっ……」
 二人の痴態を見せられて陰茎は勃起し続け、程なくして完全に準備が整った。
「火凛、いいぞ、入れてみろ。但し、痛かったら途中で止めておけよ?」
 火凛は頷き、挿入を楽しむかのようにゆっくりとゆっくりと陰茎を膣内に取り込み始めた。だが、その表情は僅かに辛そうだ。
「雫、胸じゃなくて、火凛の尻穴を触ってやれ」
 その言葉に火凛は驚いた顔をしたが、雫は素早く片手を乳房から離して俺の指示に従った。
「ふくあっ……火凛はここが気持ちいいのっ? はふうっ……お尻の穴が気持ちいいのっ?」
「ひくはあっ……そんな一度になんてダメえっ……ふくひあっ……おちんちんと指が入ってくるうっ……あひくあっ……ナギも雫もダメ許してえっ……」
 そう言いながらも火凛はうっとりと目を細め、顔を歪ませることなく陰茎を根元まで咥え込んだ。雫が具体的に何をしているのかは見えないが、火凛の言葉通りなら指を尻穴に挿し込んで腸壁でも擽っているのだろう。
「火凛、動くからな」
 そう言って俺が腰を動かし始めても、火凛は身悶えるばかりで素振りに痛みの陰はない。
「はあんっ……火凛のお尻の中、暖かくてヒクヒクしてるうっ……んはあっ……もう凪君にここも触ってもらったんだぁ……うふあっ……凪君いつかは私のも触ってくださいいっ……」
 意外な加虐性を見せながら雫は火凛を責め、同時に俺の膝頭を体液で濡らしていく。いつの間にか乳房を揉む手は乳首へと移され、数本の指を使って執拗に擦り上げてもいる。
「んくひあっ……おちんちんが動いてるうっ……ふひはあっ……オマンコ痛いのに何なのこれえっ……はくひうっ……雫もっと優しくしてえっ……あふうあっ……お尻の穴が拡がっちゃうよおっ……くひはあっ……もうダメどっちも痛いのに気持ちいいよおっ……」
 肩を竦めながら大きく喘ぎ、火凛は全身をくねらせてきた、二穴責めの感覚は衝撃的だったようで、抽送を始めて間もないというのに絶頂が近いらしい。その膣内は蕩けるように熱く滑り、柔肉の奥は小刻みに蠢いている。
「火凛、まだイくなよ? 俺と一緒にイこうな?」
「ふくひはあっ……もうイっちゃってるよおっ……はひくふうっ……さっきからずっとイっちゃってるのおっ……くひはふあっ……でも大っきいのがきちゃううっ……ひはくうあっ……ナギ早くおちんちん汁出しちゃってえっ……あふくはうっ……大っきいのがきちゃううっ……」
「ふくひあっ……凪君私もイっちゃいそうですうっ……んくはあっ……凪君のお膝にオマンコ当ててイっちゃいそうですうっ……くふあっ……オマンコ凄く気持ちいいっ……」
 火凛だけでなく雫も淫欲に捕らわれているらしい。感度のいいことが巫女の条件にあるとは思えなかったが、俺としては面倒がなくて有り難い。俺は片手を伸ばして火凛の陰核を指先で弾いてやりながら、更に腰の速度を上げた。
「もう少しだからな、二人とも我慢しろっ」
「んかはひあっ……もう我慢できないよおっ……あひくはあっ……お願いナギ早くうっ……」「ひふうあっ……凪君私も私もおっ……あひはあっ……もう我慢が出来ませぇんっ……」
 俺は反復運動を自分本位の動きに変えて火凛の膣奥を何度も亀頭で打ち付けてやり、そうしている内にやっと陰茎に臨界点がやってきた。
「火凛、出すぞっ。お前の分だっ」
 そう告げて膣壁に精液を浴びせてやると、火凛は俺に覆い被さって強くしがみ付き、身体を小刻みに揺らしてきた。
「はくひはあっ……こんなに熱くて染みるなんてえっ……あひくふあっ……でもでも気持ちいいっ……くるくるくるくるうっ……くひはへあっ……大っきいのがくるうっ……はへくひふああっ……イくイくイくイくうっ……かはあっ………おちんちん汁でイくうううううっ!」
   ★★★
 極限に達して呆けたままの火凛の膣から陰茎を引き抜き、その身体をベッドの上に横たえてやると、俺は雫に向かって手招きをした。雫も火凛と同時に果てていたようで、体力の限界なのか身体をよろめかせている。それでも這うようにして傍まで来ると、雫は指示も待たずに胡座をかいた俺の膝の上にそっと座り込んだ。
「はぁ……凪くぅん……はぁ……私にもしてくれるんですかぁ?」
「悪いけど、すぐには無理だな、もうチンポ痺れてるし。復活するまで少し抱っこしててもいいか?」
「はぁ……もちろんですぅ……はぁ……凪君好き大好きぃ……」
 雫はそう言って抱き付き、俺の肩に頭を乗せてきた。その背中を撫でながら視線を移すと、凛音もそよぎも既に安らかな寝息を立てている。恐らくは火凛も体力的に限界だろう。当然、八回目の射精を終えた俺もだ。陰茎には混じり合った体液と血がこびり付いているが、風呂に入る気力もない。とは言え、この場で雫を放置するのも可哀想だ。もう一回くらいは何とかなるだろう。
「雫は体力まだあんのか?」
「はぁ……凪君がしてくれるならぁ……はぁ……もう少しくらいは平気ですぅ……はぁ……凪君こそ大丈夫ですかぁ? はぁ……もしお疲れなら今度でもいいですよぉ?」
 だが、雫の目蓋は徐々に閉じてきている。もう眠いのだろう。壁時計を見ると午前三時半近く、既に真夜中だ。
「少しだけ待ってくれれば平気だから。でも、横になってもいいか?」
「はぁ……はいぃ……はぁ……ほんとは私も少しだけ横になりたいですぅ……はぁ……凪君の隣でそうしてもいいですかぁ?」
 俺は頷き、雫の身体を抱えたまま身体を横たえた。見ると、シーツの彼方此方に血や体液の染みがついている。通販で買っておいた予備のシーツに替えなくちゃな、と思いながら、俺は睡魔に抗い切れずに目を閉じて眠りへと落ちた。
   ★★★
 目が覚めた時には昼間だった。相変わらず全裸の状態だったが、ベッドの上で毛布を掛けられ、確認してみると陰茎に付着していたはずの血や精液などは綺麗に拭き取られていた。シーツも俺が寝ていた箇所以外は新しいものに取り替えられており、壁時計の針は十四時十七分を示していた。十時間近く眠っていたことになる。俺は慌てて起き、脱いだ服が見当たらないため毛布を身体に巻いてリビングに行ってみることにした。
 リビングでは四人揃って食事を取っている最中だった。全員私服に着替えており、聞けば、皆で一緒に入浴したらしい。確かに風呂場は四、五人同時に入っても無理のない大きさだ。混ざれなかったことを残念に思いつつ尋ねてみると、俺とほとんど同時に火凛も寝てしまい、一人残された雫は個別に毛布を掛け、後片付けなどをし終えてから眠ったとのことだ。其々が起きたのも昼過ぎで、故に食べているのは朝食だと言う。一緒に食べるかと聞かれて俺は頷き、いそいそとキッチンへ向かう火凛を見て少しだけ笑った。昨日の昼間の雫と同じく蟹股だったからだ。多分、そよぎも凛音も同じ状態だろう。
「皆、まだ痛むか?」
 新たな食事を用意してくれた火凛が自席に戻ってから、俺はそう尋ねてみた。
「私は、もう大丈夫です。まだちょっと、脚は開いちゃいますけど」
「私も平気だ。歩く時には違和感があるが、痛みは和らいでいる」
「私はちょっとだけ痛いかも。でも、治まっては来てるし、走らなければ問題ないよ」
「私、まだ少し痛い。でも平気。兄ぃ兄ぃと、その、出来ただけでも嬉しいから……」
 雫、そよぎ、火凛に続いて申告してきた凛音の言葉に一同が満足そうに笑った。思いは同じということだろう。俺にとってもそう思って貰えるのは嬉しいことだ。出会って一週間程度だが、もう四人がいない生活なんて考えられそうにない。
「今日は休むとしてだな、完全に痛みが引くまでは、前に決めた順番は無しにしておくか」 
 俺としては気配りのつもりだったのだが、そよぎは首を横に振った。
「平気だ、明日までには治す」
 どう治すつもりなのかは判らなかったが、考えてみれば順番だからと言って別に無理して性交することもない。俺は笑って何度か頷くと、目の前に並べられた料理を食べる為に自分の箸を手に取った。
   ★★★
 月曜日のそよぎは朝から頬を赤く染めていた。授業中も俺の方を見ては赤くなって俯き、一旦顔を戻した後、また振り返って見つめてくる。雫と火凛は少しばかり拗ねた表情をしていたが、それさえもお構いなしだ。放課後に家に帰る途中では腕を絡めて身を寄せてもきた。
「ちょっと、そよぎ。凪君が歩き辛そうじゃない」
「そうそう、もうちょっと私たちに遠慮してよ」
「今日は私が独占していい日なのだろう? 本当ならば学校を休んで二人でいたかったところだ。それに、明日は火凛の日だろう? あまり私に言うと、そのまま明日言い返すぞ?」
 勝ち誇った顔でそよぎはいい、悔しそうな雫の前で俺の頬にキスをしてきた。明日のことでも考えているのか、火凛は少しだけにやけ顔だ。凛音はそんな皆の様子を微笑ましく見つめている。どうやら一番幼い少女が一番の大人のようだ。
「もう、そよぎがそういうつもりなら、私だって順番の日にはもっとベタベタしちゃうから」
「雫がどうしようと構わんが、それなら私はその次の番の時にもっとベタベタするだけだ」
「ねえ、ナギ、明日は学校休んで本津島にでも行かない? デートしようよ」
「ちょっと待て。お前らなあ、こんなことで喧嘩すんだったら、順番の取り決めなんて止めるぞ? こんな調子で共同生活なんて出来ねえだろうが」
 俺がそう言うと三人は黙り込んだ。
「……節度が大事」
 慰めるような口調で三人にそう言った凛音に俺は笑いかけ、そよぎを振り払って近付くと、ランドセルごとお姫様抱っこして自宅まで運んでやることにした。凛音は心底嬉しそうに微笑み、俺の首にそっと腕を回してきた。
「そんな、凪君、私もそれして欲しいです」
「待ってくれ龍神、私にも頼む」
「何だかんだ言って、凛音って要領いいのよね。実の妹ながら一番の強敵かも……」
   ★★★
 自室で宿題と予習を終えた後に全員分の夕食を作り、食べ終えて洗い物を済ませた後は風呂だ。当初の取り決めから、一番風呂には可能な限り俺が入ることになっている。俺はどうでもいいのだが、自分の後の湯に龍神である俺を入れることは出来ないのだそうだ。
 自室で着替えを用意して脱衣所に行くと、既にそよぎが全裸で待ち受けていた。どうも一緒に入る分には構わないらしい。雫たちが何も言ってこないのは、一応は同意を得ているからだろう。俺は苦笑しながら服を脱いで裸になった。
「一緒に入るのは構わないけどな、またしちまうかもしんねえぞ?」
「当然、そのつもりだ。だから毎日薬を呑むように言ったのだろう?」
 確かに昨日、俺は朝食を取り終えた後に、これからは特に指示がなくても毎日避妊薬を呑んでおくようにと全員に告げた。各人の処女を奪った後では、機会と余力があれば迷わずに性交を挑むつもりだからだ。それにしても一昨日処女を失ったばかりだというのに、そよぎのこの落ち着きは何なのだろう? 俺は意地悪く尋ねてみることにした。
「そんなにそよぎはセックスが気に入ったのか?」
「む、その、何というか、龍神に触れられるのは嫌ではないが、なんだな、そういうことではなくてだな、確かに心地よいが、その、特別気に入ったとかではなく……」
 顔を赤くして言いよどむそよぎが妙に可愛くて、俺は更に意地悪をしてやりたくなった。まずは残念そうに言ってみる。
「気に入らなかったんじゃ、自分でするしか仕方ねえな」
そう言って俺は、自分の勃起した陰茎を見せ付けるようにして扱き始めた。
「なっ、龍神、なにを?」
 恐らく男の自慰など見るのは初めてなのだろう。そよぎは目を丸くしながら、怯えたように後退さっていく。
「何って、そよぎの裸を見てオナニーしてんだよ。あんまり嫌な思いはさせたくねえけど、それぐらいはいいだろ? それとも、もっと協力してくれんのか?」
「きょっ、協力って、なっ、なにをすればっ、そのっ」
「そうだな、そこの壁に手をついて、立ったまま尻をこっちに突き出してみろよ?」
 そよぎはぎこちなく頷いて、指示通りに尻を差し出してきた。俺はその背後に立ち、擦り続けている陰茎の先で陰唇の間をなぞってやった。
「んあっ、龍神っ、ふあっ、こんなことっ、はうっ、こんなことっ」
「安心しろよ、そよぎの嫌なセックスはしねえから。チンポでマンコをなぞられるの、気持ちいいだろ?」
「はうっ、そんな私はっ、くあっ、嫌だなんてっ、んくっ、そんなことは一度もっ」
 やはり一番敏感なのはそよぎのようだ。こんな行為だけでも陰唇から僅かに蜜を溢れさせ、先走り汁と交じり合って何とも淫靡な様相を見せてくれている。
「でも、好きでも気に入ってもいねえんだろ? 悲しいけど、これで我慢するから」
 言って、空いた手で背筋を撫で上げてやると、そよぎはもどかしそうに左右に尻を揺らし始めた。合わせて愛液の量も増え始めている。
「ふはあっ、好きいっ、んくはっ、好きだからあっ、はうあっ、こんなことはあっ」
「こんなことが、どっちなんだよ? 止めて欲しいのか? もっとちゃんとセックスして欲しいのか? 言ってくれなきゃ判んねえだろ?」
 少しだけ亀頭を陰唇の間に入れ、膣口を直接擦ってやる。このまま入れても大丈夫かと思えるほど愛液は白く濁り始め、粘度も増してきた。
「はうあっ、してえっ、ひふあっ、セックスしてえっ、んくひっ、龍神の好きなようにいっ」
「じゃあ、言ってみろよ。そよぎの濡れ濡れオマンコに勃起オチンポ入れてくださいって。言えなきゃ俺が何度出そうがこのままだ。俺はどっちでもいいぞ?」
 ついでとばかりに背中を愛撫していた手を回し、大きな乳房を揉んでやると、そよぎは自分から腰を陰茎に押し付けてきた。俺は挿入してしまわないように注意深く腰を引いて、膣口だけを責めてやる。が、陰茎もそろそろ限界だ。
「早く言え、そよぎ。言わなきゃ、このまま出すからな」
「くふうあっ、言うからちゃんとセックスしてえっ、あふひうあっ、そよぎの濡れ濡れオマンコにぃ、はふくはあっ、勃起オチンポ入れてくださいいいっ!」
「偉いぞ」
 俺は膣奥へと一気に陰茎を突き入れ、そのまま子宮へ精液を浴びせてやった。
「んくひうはああっ、熱いのがあっ、あくふひいいっ、一番奥にぃ、くっはあああああっ!」
 腰をブルブルと震わせながらそよぎは膣内を締め上げてきた。多少はまだ痛むのだろうが、矢張り快感の方が勝っている様子だ。その反応に感触に満足しながら、俺は淡々と言ってやった。
「お前の好きなセックスで、もう一度出すからな。このまま頑張れよ?」
   ★★★
「んひはあっ……勃起オチンポすごいっ……ひふはあっ……濡れ濡れオマンコ気持ちいいっ……あひはあっ……セックス大好きぃ……ふひはあっ……勃起オチンポ大好きいっ……」
 脱衣所で俺が二度目の膣内射精を終えた頃には、そよぎは痛みを訴えることもなく快楽の虜となった。相変わらず尻を突き出したまま両手を後ろに伸ばして俺に掴まれ、背後から陰茎で膣を突き刺すように責められても拒絶する素振りは全くない。教えた淫語を躊躇わずに口にし、揺れ動く乳房の先を尖らせ、膣内の精液と共に愛液を周囲に撒き散らしている。性交自体はまだ二回目だが、身体の相性がいいとしか言いようがない。感じるほどに膣内は陰茎をきつく締め上げ、その柔肉の感触が堪らなく心地いい。
「そよぎ、そろそろまた出すぞ? さっき教えたおねだり言ってみろ」
「あくひあっ……オマンコ穴の奥までえぇ……んくひはあっ……熱いオチンポ汁で臭い付けしてくださいいっ……ひふはあっ……勃起オチンポ気持ちいいっ……うくひはあっ……私もまたイきそううっ……はふひあっ……濡れ濡れオマンコまたイきそううっ……」
「いいぞ、一緒にイこうな。ほら、受け取れっ」
「ひきくはあっ……奥まで熱いのがあっ……んくひいいっ……染みるのが気持ちいいっ……あきひふはあっ……イくイくううっ……はひくはああっ……濡れ濡れオマンコイくうううっ!」
「どうだ? 中出し気持ちいいだろ?」
「んひいいっ……中出し気持ちいいっ……はうああっ……中出し気持ちいいっ……あひっくはぁ……まだ出てるうっ……くひあはあっ……まだ中出しがあっ……あ……くっ……はぁ……」
 背を弓なりにさせて何度も腰をくねらせた後、そよぎは脱力して首を下ろした。脚が未だ震えているのは絶頂の余韻ではなく身体に力が入らない為だろう。俺は掴んでいた腕でそよぎの上半身を引き上げると、背後から抱き締めて一物を引き抜いた。膣から混じり合った互いの体液をボタボタと垂らしながら、そよぎは横顔を俺に向けて弛緩した笑みを浮かべた。気の強さなど感じられない依存しきった顔だ。俺は頬にキスをしてやってから、耳元に口を寄せて優しく問い掛けた。
「どうだった? 今日のセックスも気に入ったか?」
「……大好きぃ」
 普段とは違う甘い口調で囁いたそよぎの唇に、俺は笑って口付けをした。
   ★★★
 一緒に風呂に入った後、俺は雫の破瓜の時と同じようにそよぎを連れて自室へと移動した。とは言え、流石に二人ともパジャマを着てからだ。駅弁体位で移動中に誰かに会ったりしたら喧嘩の元になりかねない。
 ベッドの上で再び互いに全裸になると、俺はそよぎの身体中に舌と指先を這わせた上で、正常位で交わり始めた。既に三回射精しているが、もう一、二回はいけそうだ。それ以上になると明日が辛くなる。その内、一日の上限回数を決めて全員に告げておいた方がいいかもしれない。
「くひあっ……勃起オチンポ気持ちいいっ……んひあっ……セックス大好きいいっ……」
 痴態を晒し続けるそよぎを前にして、俺はあることを思いついた。
「なあ、そよぎ。お前、今度からセックスの最中だけは敬語を使って、ご主人様って言ってみろ。他の時は今まで通りでいいから。いいな?」
「はふあっ……判りましたご主人様あっ……ふうあっ……オチンポ気持ちいいですうっ……んくあっ……ご主人様のオチンポおっ……あふはっ……ご主人様の勃起オチンポおおっ」
 そよぎは提案を受け入れながら強くしがみ付き、両脚を俺の腰に絡めてきた。子宮を突かれるのと同時に、陰茎の根元で陰核をも刺激して欲しいらしい。俺は腰の動きを変え、望むようにしてやることにした。
「ひうはあっ……それいい気持ちいいですううっ……んひああっ……すごくてオマンコがああっ……あひふあっ……濡れ濡れオマンコがおかしくなるううっ……ふくはあっ……またイくイきそうですううっ………はへああっ……ご主人様イっちゃうイっちゃいますううっ……」
 四人の中で一番大きな胸を絶え間なく俺に押し付けながら、そよぎはだらしない顔で喘ぎ続けている。眼鏡越しに虚ろな目をして一突き毎に股間から水音を立てる様は、平素の硬い態度からは想像も出来ないほどの淫靡さと愛くるしさだ。徹底的に快楽を叩き込み、もっと淫らな身体へと開発してやりたくなる。
「もう少しで俺も出すから、それまで我慢しろ」
「はくひああっ……無理ですううっ……あはくふあっ……イきたいイきたいですううっ……んふくああっ……身体が勝手にいいっ……うひはうあっ……勝手にイっちゃううっ……くうあああっ ご主人様早くううっ……ひうはああっ……早くオチンポ汁出してくださいいいっ……」
「そんなに精液が欲しいか? おねだりしてみろよ?」
「くふあひあっ……オマンコ穴の奥の奥までええっ……んくひはああっ……熱いオチンポ汁で臭いをああっ……ひうあはああっ……もうダメイくイくううっ……ひゃうはああっ……濡れ濡れオマンコイくうううっ! ひくっくあはああっ……あひゃあああっ……んくううあっ……」
 例えそよぎが全身を跳ね上げて絶頂を迎えていようとも、俺としては手加減する気は毛頭ない。とは言え、膣内の柔肉のうねりと締め上げは殊更激しく、射精の限界が近いのも確かだ。俺は更に腰の動きを加速させ、破瓜の時と同様に、そよぎに絶頂の余韻の中で精を浴びる喜びを教え込んでやることにした。
「出すからな、こぼさずに受け取れよ?」
「うくひあはっ……ダメ今はダメですうっ……はうあひあっ……まだイってるからダメですうっ……あひふああっ……今出されたら本当におかしくなるうっ……ふうひはあっ……お願いですからちょっと待ってええっ……んくひはあっ……今はオチンポ汁出さないでええっ……」
「無理だな、ほらよっ」
「あひゃくひはあああっ……あひっ……くはあっ……イくイくイくイくううっ……ああっ……オチンポ汁でええっ……んくふあああっ……オチンポ汁でオマンコがイくううううううっ!」
   ★★★
 翌朝。脱衣所にある洗面台の鏡を覗くと、目の下に隈ができていた。無理もない。風呂場で三度、自室で四度射精し、そよぎの膣から陰茎を引き抜いた時には夜中の四時を過ぎていた。その後は一緒に自室のベッドで眠りについたものの、俺が目覚めた時点でもそよぎはぐったりとしていて、今日は学校を休むように言い聞かせたところだ。つい勢いで回数を重ねてしまったが、やはり上限の目安はあった方がいいかもしれない。
「あっ、おはよっ」
 そう言って二階の脱衣所に入ってきたのは火凛だった。嬉しそうに笑いながら横に並んで自分の歯ブラシを取り、俺を見つめて一瞬で険しい顔つきになった。
「ちょっとナギ、どしたの? なんか顔色悪いよ? クマもできてるし」
「……睡眠不足と体力不足だな」
「ええっ? そよぎが無茶させたの? ちょっと私、文句言ってくるっ!」
「待て待てっ、無茶させたのは俺だ」
 歯ブラシを持ったまま脱衣所を出て行こうとする火凛を、俺は慌てて止めた。火凛は不貞腐れた顔で俺に視線を戻し、怒気を含んだ声で尋ねてきた。
「ふぅん、そよぎとするの、そんなに良かったんだ?」
「何か流れでな、つい」
「……今日は私の番なのに」 
 拗ねた口調で言いながら、火凛は俺の額に左手を当てた。
「……うん、熱はないみたいね。良かった。でも、今日は学校休んで」
「そよぎにはそう言った。けど、俺は大丈夫だ」
「ダメ、無理しないで休むの。私も休んで看病したげるから」
「いや、それじゃお前に迷惑かけるし」
「いいの。ナギは龍神なんだからね? もしものことがあったら大変なんだから。そよぎの看護も私がするから、部屋に戻って寝てなさい」
 言われてみれば、こんな状態の俺を外に出すことは巫女として出来ないのかもしれない。
「……判ったよ」
 俺がそう言って自室に戻ろうとすると、火凛は素早く腕を掴んできた。
「ちょっと待って。そよぎはまだナギの部屋にいるの?」
「ああ。一度起こして休むように言ってから、また眠るように言った。もう寝てんだろ」
「じゃあ、ナギは私の部屋のベッドで寝てて」
「何でだよ?」
「同じベッドで寝てたら、またしちゃうかもしんないでしょっ!」
 そう言いながら、火凛は俺の腕の肉を強く抓った。
   ★★★
 お昼過ぎまで火凛のベッドで眠ってから、俺は朝食を取る為にリビングへと向かった。が、階段で火凛に会い、食事は部屋に運ぶから寝ていろと言われ、指示に従うことにした。布団に包まって二度寝の誘いと戦っていると、程なくして火凛が大きなトレイの上に食事を載せてやってきた。てっきりお粥か何かを出されると思っていたのだが、ベッド脇のテーブルに並べられたのは肉と野菜の炒め物、きのこのチーズ焼きなど、スタミナ食と言っていいものばかりだった。
 火凛は甲斐甲斐しく俺の口に料理を運び入れ、食事を取り終えると口元についた油を舌で舐め取ってくれた。聞けば、そよぎも既に食事を終え、シャワーを浴びた後に自室に戻って寝ていると言う。様子を見た限りでは何事もないとのことで、俺は安堵の息を吐いた。
「じゃあ、俺もシャワー浴びて自分の部屋に戻るか」
 俺が言うと、火凛は今朝のように額に手を当ててきた。
「うん、別に熱もないみたいだからいいよ。でも、大丈夫? 私も一緒に入って洗ってあげよっか?」
「襲い掛かっちまうかもしんねえぞ?」 
「それはダメ。そりゃ、私だってナギに触れて欲しいけど、今日は我慢するから、ナギも我慢して。風邪でもひいたら大変だもん」
 窘めるようにそう言うと、火凛は心配そうに俺の目を覗き込んできた。寵愛を得ること以上に、本気で俺の身体のことを気遣ってくれているらしい。そんな火凛の素振りに、俺は胸が熱くなった。
「なあ、キスぐらいはいいだろ?」
 堪らずにそう言うと、火凛は自分の唇に右手の人差し指と中指の腹を押し付け、その指を俺の口に押し付けた。
「今日はこれで我慢すんの。私だってイチャイチャしたかったんだからね?」
   ★★★
 何となく火凛に気後れして一人でシャワーを浴び、自室に戻るとシーツが取り替えられていた。恐らく替えてくれたのは火凛だろう。見ると、ゴミ箱の中のティッシュなども綺麗に片付けられていた。
 布団に潜り込んではみたものの、充分に睡眠を取ったせいか寝付けず、俺は諦めて起きていることにした。折角なのでシーツの交換や諸々のお礼がてらに話でもしようと思い、ついノックするのを忘れて火凛の部屋のドアを開けると、部屋の主は慌ててベッドの布団の中で上半身を起こしたところだった。
「ちょっ、ちょっとっ、ノックぐらいしてよねっ!」
火凛は布団から顔だけを出し、不躾な俺の訪問に対して怒鳴ってきたが、僅かに息が乱れ、顔も赤い。他人の心配をしている間に風邪でも引いたのかと思い、俺は熱の有無を確認しようとベッドに近付いた。
「ダメっ、近寄んないでっ!」
「火凛? どうかしたのか?」
明らかに平素と違う態度だ。何か焦っているようにも見える。
「別にどうもしてないから出てって! い、今、き、着替え中なんだからっ!」
 それは悪いことをしたと思い、部屋を出て行こうとして何かが頭に引っかかった。他に誰もいなかったのにベッドの中で着替え? 俺は踵を返してベッドに近付き、喚く火凛を無視して強引に掛け布団を剥いでみた。案の定、火凛は全裸で、その素振りから察するに自慰をしていたらしい。驚いたことには、捨てたのだとばかり思っていたティッシュの山と、俺が先刻まではいていたパンツまでもが布団の中に隠されていた。
「……お前なあ。隠れてオナニーしてたのかよ?」
 俺はそう言って苦笑いしつつ、溜息を吐いた。火凛は掛け布団を取り返して隠れるように頭から被り、不機嫌そうな口調で囁いてきた。
「……だって、ナギたちがした後の片付けしてたら、我慢できなくなっちゃったんだもん」
「いつもこんなことしてたのか?」
「い、いつもじゃないもん。一昨日、ナギと最後までした次の日に初めてしてみて、今日で二回目。でも、パンツとかの臭い嗅いだのは今日が初めて。ほんとだからね?」
 言いながら火凛は被った布団を少しだけ持ち上げ、俺の様子を窺ってきた。恥ずかしさ以上に、俺の動向を気にしているらしい。俺は並んで座ると、布団の上から火凛を抱き締めた。
「バカだな、お前は。したかったら言えよ。体力がある時なら相手してやるから」
「……だって、無理させたくないし。でも、我慢できなかったし。嫌いになった?」
「いや、可愛いなって思っただけだ。嫌いになるどころか余計に好きになった」
「ほんとに? だって私……」
「それだけ俺としたいと思ってくれたんだろ? でもな、パンツはともかくティッシュは止めとけ。そよぎに見つかったら怒られるぞ。あいつの臭いも付いてんだし」
「……判った。今度からはパンツだけにする」
 真剣な口調の火凛の言葉に俺は笑った。
   ★★★
 聞けば自慰でまだ達してはいなかったとのことで、俺はそのまま火凛を抱くことにした。火凛は俺に負担を掛けさせたくないと言ったが、強引に唇を奪ってやると、拒むことなく俺の身体を抱き締めてきた。仰向けに寝かせて舌を絡ま合い、乳房を揉みながら乳首を口に含み、足を開かせて陰核だけを丹念に舐め上げてやると、俺の口に自ら秘所を押し付けてもきた。合間に俺も服を脱いで裸になり、膣内に舌を挿し入れて甘酸っぱい愛液を心ゆくまで味わった後、淫語を教え込みながら膣口を亀頭で何度も擦り上げた。既に薄紅色の乳首は勃起し、無毛に近い陰部は唾液と愛液に溢れていたが、頃合を見て陰茎を挿入した途端、火凛は顔を歪めた。どうやらまだ痛みがかなり残っているらしい。
「止めとくか?」
「くふぁ……いいからしてっ……はふぁ……もっとナギのおちんちんに慣れたいのっ……」
 俺は火凛を抱え上げ、正常位から座位へと体位を変えるとゆっくりと腰を動かし始めた。同時に尻穴を指で擽ってやると、火凛の顔から徐々に苦痛の陰が消えていく。
「はふあっ……ナギ気持ちいいよおっ……ふうあっ……おちんちんも気持ちよくなってきたあっ……んくうっ……もっとお尻触ってみてえっ……あはあっ……どっちも気持ちいいっ……」
「お前は本当に尻が好きだな」
「あふうっ……だって気持ちいいんだもぉんっ……くはあっ……自分でも恥ずかしいけど気持ちいいんだもぉんっ……んふあっ……こうなったのはナギのせいなんだからねえっ……」
 俺は苦笑いしながら火凛の菊門に左手の中指を呑み込ませていった。
「じゃあ、その内、ここにもチンポ入れてみるか?」
「んくひあっ……お尻に入ってくるうっ……ふはあっ……どっちも気持ちいいっ……あはふうっ……ナギがしたいなら入れてもいいよおっ……はくひいっ……お尻におちんちん入れてもいいよおっ……くふあっ……私の身体全部ナギのものだもぉんっ……」
 火凛は目を虚ろにしながら俺に強くしがみ付いてきた。絶頂前の特有の仕草だ。そこに俺がいるのを確かめるように腕に力を込め、甘く鼻を鳴らしながら悦楽に酔った表情を浮かべている。熱く滑る膣内ときつく締め上げてくる腸内の感触に俺もどんどん昂ぶり始めた。
「可愛いぞ、火凛。お前の身体全部、俺のチンポの臭いにしてやるからな」
「はふうあっ……してしてえっ……くふひあっ……ナギのおちんちんの臭い大好きなのおっ……ふひくあっ……もう病み付きになっちゃってるんだからあっ……んふはあっ……もっともっとナギのものにしてえっ……あふくうっ……私にたくさん臭い付けてえっ……」
 小振りな乳房を震わせて喘ぐ火凛は本当に可愛い。その性格もあって、生意気な幼なじみが素直に甘えてきたような錯覚に陥りそうになる。そう感じると同時に背筋に震えが走り、俺は陶酔しながら火凛に囁いた。
「火凛、出すぞ。お前のマンコに臭い付けだ」
 言って膣奥へと精液を放ってやると、火凛は俺に身体を密着させたまま小刻みに四肢を引きつらせてきた。
「あひくひはあっ……熱いの出されてるうっ……んくひはふあっ……イっちゃうかもイっちゃううっ……かはひふはあっ……私イっ……くっ……イくイくっ……イくうううううううっ!」
   ★★★
 充分に余韻を楽しませてやった後、俺は膣から陰茎を抜いて火凛に自慰を命じた。火凛は渋ったが、俺も自分で陰茎を扱くので見せ合おうと言うと、少しだけ拗ねた顔をしながら両手で乳房を揉み始めた。その行為は次第に激しくなり、やがて火凛はM字に足を開いて淫裂を指でなぞり始め、俺は褒美に汚れたままの陰茎を鼻先に近づけてやった。
「ちゃんと俺のチンポの臭い、覚えろよ?」
「んくっ……もう覚えたよぉ……はあっ……すごい臭いのぉ……あふっ……けど好きになっちゃったぁ……ふあっ……ナギのおちんちぃん……うはぁ……臭いおちんちん好きぃ……」
 呆けた瞳で一物を眺めながら、火凛は犬のように小鼻をひくつかせている。その倒錯的な様子に俺も興奮し、亀頭の先走り汁を火凛の鼻の下へと何度も塗り付けてやった。
「んはあっ……おちんちん凄い臭いがするうっ……ふくあっ……私どんどん変な子になってちゃうよおっ……はうあっ……この臭いだけでイっちゃいそうだよおっ……」
「こういう時は変になったっていいんだぞ。お互いがよければそれでいいんだ。それに、どこまで変になったって、俺は絶対にお前のこと嫌いになったりしねえから。ほら、ちゃんと臭い嗅いで、自分が何してるのか言ってみろよ」
「はふあっ……今はクリトリス撫でながらぁ……くふうっ……オマンコに指入れてんのぉ……あはあっ……ナギから貰ったおちんちん汁をぉ……ふはあっ……オマンコの中に塗りたくってんのぉ……んくうっ……ナギに見られながらオナニーするの気持ちいいっ……」
「大好きな尻の穴は触んなくていいのかよ?」
「はふうあっ……お尻はナギ専用だもぉん……あはふあっ……この前は雫に指入れられちゃったけどおっ……ひはああっ……自分でする時は我慢してぇ……んふはあっ……後でいっぱいナギに触ってもらうのぉ……ふはああっ……だから今は我慢すんのぉ……」
 一応は火凛なりに節制しているらしい。その甘えた口調と言葉に俺は嬉しくなり、顔や身体の彼方此方に我慢汁を塗りまくってやることにした。
「はふひああっ……おちんちん擦り付けられるの気持ちいいっ……ふはひくあっ……どんどん臭いが濃くなってくるうっ……ふひはああっ……ナギもうイっちゃうよおっ……んひはああっ……ナギも一緒にイこうよおっ……あふひはあっ……ナギと一緒にイきたいよおっ……」
「そろそろ俺もイきそうだ。火凛の顔にかけてもいいか?」
 俺がそう言うと、火凛は恍惚として頷いた。
「んんくはあっ……うんかけてえっ……あはひはあっ……ナギになら何されてもいいよぉ……はうくああっ……早く早くうっ……ふはうはあっ……ああっもうダメかもぉ……あひはふあっ……イくイっちゃううっ……はふあひあっ……先にイくから見ててえっ……んくひはあっ……ナギ見て見てええっ……あひゃはあっ……オマンコイっ……くっ……くうううううう!」
 一本の指を根元まで膣内に取り入れながら、火凛はだらしなく口を開けて身体を震わせた。その弛緩した顔や口中へと、俺は白濁液をぶち撒けてやった。
   ★★★
 その翌日、俺は学校から帰宅するとすぐに雫を部屋に呼んだ。このところ性行為ばかりしていたので、自らの欲望を抑えることが出来なくなっている。ベッドの上で四つん這いにさせて愛撫した後、ショーツの隙間から怒張した陰茎を膣に突き立ててやると、制服姿の雫は気持ちよさそうに尻をくねらせた。
「はふあっ……凪君のオチンポ気持ちいいっ……くはあっ……オマンコ溶けちゃうっ……」
「もう全然痛くねえのか?」
「あふうっ……はい大丈夫ですうっ……くふうっ……気持ちいいだけですうっ……ふはうっ……だってずっとして欲しかったんですうっ……んくあっ……だってこの前は私だけえっ……」
 雫の言いたいことは判る。他の三人の少女を奪った場で、雫だけ抱いてやらなかったのが矢張り寂しかったらしい。もちろん、その分も含めて相手をしてやるつもりだ。
「じゃあ今日は限界まで付き合えよ? 雫のマンコを使いまくってやるからな?」
「ふはあっ……嬉しいですうっ……はんあっ……いっぱい私のオマンコ使ってくださいいっ……くはあっ……凪君にセックスしてもらうの大好きいっ……」
 ショーツの股布に染みを作りながら、雫は背を反らして快楽に震えている。捲り上げたスカートから覗く臀部は十六歳とは思えないほどに艶めかしく、何とも眺めがいい。と、俺は不意に先日言われたことを思い出し、下着を少しだけ下ろして雫の尻穴を指先で擽ってやった。
「んくひあっ……凪君そこお尻ですうっ……あひふはっ……そこはお尻の穴ですうっ……」
「この前、雫が言ったんじゃねえか。いつかは私のも触ってくださいって」
「はくひいっ……でもまだお風呂にも入ってないのにいっ……くはふあっ……お尻の穴を弄られるなんてえっ……かはひあっ……せめて洗って綺麗にしてからあっ……」
「何だよ、お前もここ、気持ちいいんじゃねえのか?」
「あひふはっ……気持ちはいいですけどおっ……ふひはあっ……でもお尻なんてえっ……」
 反応を見ていると単に恥ずかしいだけで、快楽を得てはいるようだ。試しに小指をゆっくりと挿し込んでやると、雫は腰を跳ね上げてきた。
「ひくはふあっ……ダメ凪君止めてえっ……はひくふあっ……指入れちゃダメですうっ……」
「お前だって火凛の尻に指を突っ込んだんだろ? ほれ、もうすぐ全部入るぞ」
「んひかはあっ……ダメ今はダメですうっ……くふはうあっ……お風呂の後なら何してもいいですからあっ……はふんくあっ……お願いですから今は許してくださいいっ……」
 もちろん、俺に許す気はない。根元まで呑み込ませた指で腸壁を擦り、同時に陰茎の抽送速度も速めてやると、雫は下半身をうねらせて大量の愛液を漏らしてきた。膣内も陰茎を強く締め上げて蠢き、その感触に射精を我慢し切れそうにない。
「もうちょっと耐えろ。もう出すから」
「ひはくふうっ……ダメ凪君待ってえっ……あくはひあっ……今出されたら変になっちゃううっ……かひくはあっ……お願いせめて指を抜いてからにしてえっ……」
「無理だな、ほれ、受け取れ」
 淡々とした口調で言葉を返してやり、俺は雫の膣内へと射精した。併せて腸内の小指の動きも激しくしてやると、雫は何度も尻を上下に振り上げ、そのまま硬直した。
「はうっ……あひっ……かはっ……んんあっ……あっ……ああっ……く……ふ……」
「おい、雫?」
 不審な素振りに俺が言葉を掛けた瞬間、雫は大きく口を開いた。
「んかひくふはあっ……オマッ……オマンコおっ……イっ……イくうううううううっ!」
 雫は叫びながら改めて腰を淫らに振り回し続け、やがて全身を弛緩させてシーツの上へとうつ伏せに倒れ込んだ。
   ★★★
 正気に戻るのを待ってから、俺は雫を連れて風呂へ入った。購入しておいたソープマットを洗い場に広げ、その上に仰向けに寝かせてマットプレイ用のローションを全身に塗り付けてやると、雫は自分から大きく脚を拡げて局部を晒しながら昇天した。当然、次は俺の番だ。マットの上で同じく仰向けになると、俺は雫に陰茎を入れさせ、次いで騎乗位で腰を振るように指示を与えた。物欲しそうな目で勃起した一物を見つめていた雫は二つ返事で言葉に従い、とても先日まで処女だったとは思えないほど淫らに腰を動かし始めた。
「あふうっ……凪君のオチンポ素敵ですうっ……はあんっ……オマンコ気持ちいいっ……ふはあっ……凪君はどうですかあっ……んはうっ……私のオマンコ気持ちいいですかあっ……」
「当たり前だろ、いい気分だ」
「はうあっ……嬉しいですうっ……かはあっ……凪君の前だとおかしくなっちゃいますうっ……あはあっ……どんどんエッチな女の子になっちゃううっ……」
「もっとスケベになってくれていいんだぞ? 俺もその方が嬉しい」
「んくあっ……じゃあなりますうっ……ふはあっ……凪君好みのスケベになりますうっ……」
 雫はそう言って俺の胸に両手を付け、腰の動きを速めてきた。自ら亀頭を子宮に打ち付け、股間から水音を響かせてくる。
「あふうっ……奥に当たるの気持ちいいっ……くふあっ……硬いオチンポ気持ちいいっ……はひあっ……凪君私なってますうっ……んかはっ……もうスケベになってますうっ……」
「じゃあ、両手をマットの上に付けて立ち膝になれ。お前のスケベマンコ見せてみろよ?」
 そんな言葉にも嫌がることなく、雫は上体を後ろに反らしてM字に脚を開き、膣で陰茎を扱く様を見せつけてきた。粘液に塗れた陰核から妖しい光を放ちながら、何度も何度も一物をカリ首まで抜いては一気に根元まで取り込んでいく。
「いい眺めだぞ、雫。お前のマンコがチンポしゃぶってんの、丸見えだ」
「ふくはあっ……見られてるうっ……うくふあっ……こんなの恥ずかしいのにいっ……」
 確かに羞恥心はあるのだろう。雫の全身は真っ赤だ。だが、それを喜んでいるようにも見える。被虐的資質の持ち主だけに、露出狂の気もあるのかもしれない。
「お前、スケベマンコ見られんの嬉しいんじゃねえのか? 正直に言ってみろよ?」
「はんうあっ……恥ずかしいけど気持ちいいですうっ……んくひあっ……大好きな凪君に見られてると思うとおっ……あひはあっ……ドキドキしちゃうんですうっ……ふひうあっ……凪君が望むならどんな姿でもお見せしますうっ……くふはうっ……凪君大好きいっ……」
 俺と出会うまで性欲を抑え込んでいた為か、性行為を受け始めて短期間でありながら既に快楽に抗えなくなっているようだ。そよぎも火凛も含め、未だに初々しさは残しているものの、確実に俺に性的従属してきている。ならば近日中にでも育成方針を決め、段階を踏んで立派な性奴隷に仕上げてやるのも面白い。しっかりと愛情を示してやりながら日常的に性交を繰り返し、女として生まれてきたことの喜びを味合わせてやろう。俺は腕を伸ばして陰核を指先で弾き、わざと意地悪な口調で囁いてやった。
「見て欲しかったら言え、私は専用のチンポ穴ですって。言えたらじっと見ててやるぞ?」
「はひふあっ……私は凪君専用のオチンポ穴ですうっ……くはひあっ……だから見ていてくださいいっ……んくあひっ……私のスケベオマンコがオチンポしゃぶるの見ててえっ……」
「偉いぞ、雫。じっと見ててやるからな。もっとスケベらしく腰振ってみろ」
 俺の言葉に雫は妖艶な笑みを浮かべて頷き、上半身を更に反らして大きく脚を開いた。爪先立ちになって腰を突き出し、内腿を震わせ続けている。
「んはひあっ……凪君もっと見てえっ……あふはうっ……スケベオマンコ見ていてえっ……」
   ★★★
 ソープマットの上で膣内射精をしてやってから、雫は以前にも増して甘えてくるようになった。一緒に浴槽に入っている間も俺に正面から抱き付き、再び勃起し始めた陰茎に尻を押し付けて擽ったそうに笑っている。風呂場に来てから四回は果てているはずだが、まだ余力があるらしい。
「初めて会った時は雫と風呂に入るなんて考えられなかったけど、船着き場で出会ったのも偶然じゃねえのかもな」
「はいっ、きっと先代の龍神様が凪君と私を会わせてくれたんです」
「でもよ、もし俺が龍神じゃなかったら、雫は別の奴とこうしてたかもしんねえんだろ? 今さらだけど本当に龍神でよかったよ。他の誰かに雫たちを渡すなんて、もう考えられねえ」
 冗談交じりにそう言うと、雫は顔を曇らせて少しだけ俯いた。
「ほんとは、巫女になった時から怖かったんです。いつか出会う龍神様が自分勝手で乱暴な人だったらって。そんな人だったら、私、巫女を途中で辞めていたと思います」
 雫の言葉に俺は相槌を打った。確かにそういう逃げ道もある。
「でも凪君は優しいし、この前、全員を幸せにしたいとも言ってくれましたし。私も巫女の役目とは言え、そよぎや火凛たちと喧嘩するのは嫌でしたから、あの時は凄く嬉しかったです。もちろん、その前から凪君のこと、好きになってましたけど」
「けどよ、俺だって自分勝手で乱暴だぞ。それに、お前ら全員を都合よく性処理に使ってるだけかもしんねえだろ? そういう疑問とかねえのか?」
「疑問なんてないです。もしあったとしても、凪君は私たちを巫女としてではなく、女の子として扱ってくれるじゃないですか? 私も、多分、他のみんなも、それがとっても嬉しいんです。そんな凪君の、その、性処理なら、喜んでお引き受けします」
 雫はそう言って俺の唇に短いキスをし、自分の発言に照れたように笑った。
「そんなこと言ってると、本当に俺専用の性奴隷にしちまうぞ?」
 再び冗談めかしてそう言うと、雫はぶるっと身体を震わせて深く息を吐いた。
「おい、どした?」
「す、すみません。凪君が性奴隷って言うのを聞いたら、急に背筋が震えちゃって……」
 自分の資質が判っていないのか、雫は困惑した顔をしている。この先のことを考えると、はっきり言ってやった方がいいのかもしれない。
「なあ、マゾって言葉、知ってっか?」
「えっ? あの、エッチの時とかに、虐められて喜ぶ趣味の人のことですよね? マンガの台詞とかで見たことはあります。どんなことをするのかまでは判りませんけど……」
「俺、雫はマゾだと思うんだよな。ちょっと目を閉じてみろ」
「は、はいっ。でも私、そんな趣味なんか……」
 拗ねた顔をしながらも、指示通りに雫は目蓋を閉じた。
「ちょっと想像してみろ。縛られて身動きできない状態で俺に無理矢理犯される場面とか、首輪付けられて裸で外に散歩に行くとことか、後はそうだな、俺の前で小便垂れ流したりとか」
「んっ、そんなっ、くっ、はぁ、酷いです、んんっ、ふあっ、そっ、そのっ、他にはっ?」
 徐々に身体をくねらせながら、雫は息を荒げ始めた。どうも真性らしい。
「他に? 後ろからチンポ入れられて尻を打っ叩かれたり、マンコの中に小便されたり、尻穴に火の付いた蝋燭入れられたりとか。どうだ? 聞いてて、どんな気分だ?」
「んはぁ、なんだか凄くエッチな気分になっちゃいましたぁ、はうぁ、私ぃ、変ですぅ」
「それはな、雫が心の奥底でそういうことを望んでるからなんだよ。俺にそういうことして欲しくないか? たっぷりといやらしいことされて、マゾの性奴隷になりたくはないか?」
「あはぁ、でも私そんなのおっ、くはぁ、そんな変な趣味になったら凪君に嫌われちゃうぅ」
 雫はうっすらと目を開け、嫌々をするように首を振った。とは言え、自分でも気付いていないのか、陰茎に何度も強く腰を押し付けて来ている。
「嫌ったりする訳ねえだろ。雫がそうなってくれたら嬉しいくらいなんだから」
 その言葉に雫は安堵したような顔になり、俺に強くしがみ付いてきた。
「はぁん、だったらなりますぅ、んんぁ、凪君専用のマゾの性奴隷にぃ、くふぁ、私なりますぅ、んれっ、凪くぅん、れろっ、大好きですぅ、ぺおっ、凪君が龍神様でほんとによかったですぅ、んちゅっ、いっぱい私に酷いことしてくださぁいっ、んろれっ」
 雫はそう言いながら何度も俺の唇を舐め上げてきた。お返しに撫子色の乳首をそっと指で撫でてやると、うっとりと頬を擦り寄せながら陰茎に局部を押し当て、切なそうに息を漏らした。
   ★★★
 風呂から出て皆と一緒に夕食を取った後、俺は雫と共に調教部屋に入った。雫は並べられた器具に目を丸くしていたが、裸に剥いて後ろ手に模造毛皮の付いた赤い手錠を掛け、足枷を付けてM字のまま両脚を閉じられないようにしてやると、ベッドの上で秘所を晒したまま発情しきった顔になった。その状態で両乳首と陰核にクリップ式のローターを付け、膣にバイブ、尻穴にはローションを塗ってから細身のアナルバイブを挿入しやって準備は完了だ。各淫具のスイッチを入れると雫はのたうち回って淫声を上げ、俺はその様を楽しみながら自慰を始めた。
 俺が顔や身体に精液を放ってやった頃には雫は十数回目の絶頂を迎え、焦点の合っていない瞳で天井を見上げ、口から涎を垂らしていた。マゾとして目覚めさせる前に快楽漬けにしてやるのが俺の狙いだったのだが、目論見は見事に当たったようで、そんな状態でも陰茎の臭いを嗅がせてやると雫は条件反射のように舌を出し、亀頭や茎部に纏わり付いた体液を丁寧に舐め取り始めた。
「んぺおれっ……あむれおっ……ぷはあっ……オチンポ美味しいれすぅ……むろれもっ……」
「チンポ綺麗にしたら、またスイッチ入れてやるから。どうだ、奴隷って気持ちいいだろ?」
「あむれおっ……んぱぁ……はい幸せれすぅ……ふはぁ……淫乱オマンコとお尻マンコと勃起乳首でイかされまくってへぇ……んふぁ……オチンポ掃除もさせてもらえてぇ……はひぁ……とっても幸せぇ……あふぁ……凪君専用のオチンポ奴隷にしてもらえて嬉しいれすぅ……」
 部屋に来てから教え込んだ新たな淫語を躊躇いもなく口にし、雫は身体を弛緩させたまま微笑んだ。少しだけ呂律が回っていないのは未だ余韻が続いている為だろう。このまま徹底的に堕としてやるのも悪くない。とは言っても明日は学校があり、俺の都合で欠席させる訳にもいかない。睡眠時間を考慮すると、雫を調教できるのは残り二時間程度というところか。
「次はどこに出して欲しい? また顔や乳首に掛けてやろうか?」
「んぺろれっ……はふぅ……だったら今度はオマンコの中に欲しいれすぅ……くはぁ……オチンポ汁を一番奥に掛けて欲しいれすぅ……んふぁ……でも、お尻マンコでもいいれすよぉ?」
「準備もあるし、尻はまた別の機会だな。後で浣腸器渡して使い方教えてやるから、今度からは自分で尻の中掃除して、いつでも使えるようにしとけよ?」
「かはぁ……はい判りまひたぁ……あはぁ……お尻マンコにオチンポ入れられるの楽しみれすうっ……はうぁ……想像したら淫乱オマンコが濡れてきちゃいましたぁ……」
 雫は改めて陰茎に舌を這わせながら腰を前後に揺らし始めた。二本のバイブのスイッチを入れられるのが待ち遠しいといった素振りだ。抜け落ちないようにゴムバンドで留めてある二本のバイブは、どちらも雫の体液で濡れ光っている。俺は手早くそのスイッチ入れ、動きを最大にしてやった。ついでに三つのローターのスイッチも入れてやると、雫は舌を出したまま全身を大きく震わせ始めた。
「んひはくあっ……きたきた凄い気持ちいいっ……あひくはへっ……身体が全部溶けちゃいまふうっ……かはくひあっ……イくイくイくすぐイっちゃううっ……ふへあひうっ……どこがイくのか判んないけどイっくううううっ! ひきはへえっ……またイくイく止まんないいっ!」
 淫悦に酔い痴れる雫の痴態を見ながら、俺は硬度を上げるべく再び陰茎を扱き始めた。
   ★★★
 膣内に二度射精した後に体液を拭き取ると、俺は裸のまま調教部屋のベッドで雫と一緒に眠ることにした。雫は息も絶え絶えだったが、それでも並んだ俺の項垂れた一物を延々と触り続けて勃起させ、耳元で甘く囁いてきた。
「はぁ……カリ太オチンポまた元気になりましたよぉ? はぁ……凪君もっと犯してくださいぃ……はぁ……オチンポ欲しくて淫乱オマンコずぶ濡れになってるんですぅ……」
 その態度と言葉はまるで痴女で、どうも一気に開花させ過ぎてしまったらしい。勢いで色々と教え込むのではなく、矢張り綿密な調教計画を立てた方がいいだろう。他の三人も含めて今後はそうしようと反省していると、雫は俺の手を取って自分の秘所へと押し当てた。
「はぁ……ほらこんなにオマンコ汁でトロトロなんですぅ……はぁ……凪君にオチンポ嵌めてもらいたいって涎垂らしてるんですよぉ……はぁ……オマンコセックスしたいですぅ……」
「無茶言うな。学校があんだから、少し寝とかねえと体力が持たねえだろうが」
「はぁ……そよぎとした翌日は二人して休んだじゃないですかぁ……はぁ……私も休んでもいいですからぁ……はぁ……もっともっとスケベな奴隷になりますからぁ……」
 雫はそう言うと返事をする間もなく掛け布団の中で俺を跨がり、上半身を密着させたまま素早く陰茎を膣口へと押し当てて取り込み始めた。
「おいこら、ちょっと待て」
「んくはぁ……この入ってくる時が堪んないですうっ……あくふぅ……凪君は何もしなくていいですからあっ……はふあっ……私が一人で動いて最後はお口で綺麗にしますからあっ……」
 俺の言葉にも動じることなく一物を根元まで呑み込むと、雫は忙しなく腰を動かし始めた。平素が清純に見えるだけにキャップに興奮しないこともないが、本音を言えばもうしばらくは初心な反応を楽しみたかったところだ。俺の自業自得とは言え、適応し過ぎだろう。
「なあ、おい。また今度たっぷりとしてやるから、今夜はもう寝ようぜ?」
「はふあっ……これで最後にしますからあっ……くはうっ……硬いオチンポ気持ちいいっ……ふくあっ……お尻の穴までヒクヒクしてきちゃいますうっ……」
 もうこうなったら育て過ぎたことを悔やんでも仕方ないだろう。俺は溜息を吐いてから、自分でも腰を動かし始めた。
「おらおらっ、ならちゃんと俺をイかせろっ、肉便器っ。お前は俺専用の精液便所なんだからなっ。俺がチンポ汁排泄するまでしっかりと身体で尽くせっ」
「くひはへあっ……その響き素敵いいっ……ひうはへあっ……凪君専用精液便所おおっ……うひくはあっ……オチンポ汁大好き便器ですううっ……あふくはあっ………たっぷり排泄してくださいいっ……んきひはあっ……便器の奥までオチンポ汁塗れにしてくださぁいいっ……」
 嬲る言葉に過敏に反応し、雫は上体を起こして激しく腰を使い始めた。掛け布団が剥がれて少しばかり肌寒いのだが、性交に夢中になって気にもしていないようだ。
「とっとと出して終わりにすっからなっ? マンコの中に出してやれば満足なんだろうがっ」
「あひはへあっ……はいお願いしますううっ……ふひへあはっ……オチンポ汁出してもらえるって思っただけでええっ……ひはへくうっ……気持ちいいのが止まんないですううっ……はひくああっ……もう幸せでイっちゃいそうですううっ……くうかひあっ……淫乱オマンコ肉便器イっちゃいますううっ……」
 雫がオーガズム間近だと言うのは間違いない。膣内の柔肉は妖しく蠢き、どんどん滑りを増している。その感触の心地よさを長く楽しんでいたいとも思ったが、徐々に腰を速めていく内に呆気なく射精限界がきた。
「おらっ、これで今日は最後だからなっ。受け取ってイけっ」
 そう告げて膣奥へと精液を放ち、同時に手を伸ばして陰核を強めに擦ってやると、雫は全身を震わせながら何度も腰を跳ね上げた。
「んかはへえああっ……オマンコ焼かれて気持ちいいっ……あふへはあっ……クリトリスも触ってもらってるううっ……はくふへあはっ……幸せ過ぎてイくイくイくイくううっ……ひくはきへあっ……専用オマンコ便所イっ……くうううううっ! あひくへはああっ……またイくイくうううううっ!  んくかへふあっ……イくイくまた淫乱オマンコイくうううううっ!」
   ★★★
 翌日の相手は凛音だったが、昨晩の雫との行為で俺に余力は殆どなかった。一応は学校から帰宅してから通販で購入した怪し気なスタミナドリンクを飲んだのだが、即回復という訳にもいかず、取り敢えず俺は自室で凛音とTVゲームをして遊ぶことにした。
 床に敷いたクッションの上に胡座をかき、膝の上に載せてやると、凛音は嬉しそうに背中を擦り寄せてきた。そのまま和気あいあいとパズルゲームで対戦していたのだが、適当なところで手を抜いて勝たせてやると、凛音は急に立ち上がって俺を見下ろしてきた。
「兄ぃ兄ぃ、本気出してない」
 今にも泣き出しそうな程に悲しい目をして凛音が言った。気を遣ったつもりが裏目に出たらしく、俺は慌てて弁解を始めた。
「いや、そこそこ本気出してたんだぞ。その、なんだ、凛音が強いんだよ」
 努めて優しい口調で言ったのだが、凛音は横に首を振り、寂しそうに呟いた。
「兄ぃ兄ぃ、いつも私に遠慮してる。私は本気で兄ぃ兄ぃに相手してもらいたいのに。ほんとに兄ぃ兄ぃのこと好きなのに。私が子供だから……」
 瞳に涙を浮かべるのを見て俺は立ち上がり、凛音の身体をそっと抱きしめた。
「悪い、そんなつもりじゃなかったんだ。けどな、俺はちゃんと凛音のことが好きだぞ?」
 そう言って手を離して屈み込み、頬にキスをしてやると、凛音は頬を染めて少しだけ口元を綻ばせた。
「……私、早く大人になりたい。大人なら五つくらいの年の差なんて、何でもないよね?」
 俺の目から視線を逸らさずに返答を待つ姿は、胸が痛くなる程に細くか弱い。以前から気付いてはいたのだが、自分が正式な巫女でなく幼いことに凛音は引け目を感じているらしい。俺は目の前の小さな唇に一瞬だけ口を付けてから、言い聞かせるようにゆっくりと囁いた。
「確かに大人になれば、俺と凛音の年の差なんて何でもないだろうな。でもな、今だって俺は雫たちと同じくらい凛音のことが大切だし、その、子供だとは思うけど、それでも一人の女として好きだぞ。これは本当だからな?」
「……でも私、おっぱいだってお尻だって小っちゃいし、兄ぃ兄ぃを喜ばせてあげられない」
 その発言に俺が思わず笑うと、凛音は拗ねた顔をして少しだけ唇を突き出した。
「……やっばり、兄ぃ兄ぃもそう思ってる」
「そんなことねえよ。ただ、可愛いなって思ってさ。おっぱいやお尻が小っちゃくても、相手が凛音なら俺は充分満足してるぞ? それに今の内から俺に触られてたら、大人になった頃には巨乳になってるかもしんねえし。自分の年齢や身体のことで悩んだりすんな。今のままでも俺はずっと凛音のことを好きでいる。大人になって変わらなくてもずっとだ。約束するよ」
 そう言ってやると、凛音は満面の笑みを浮かべて俺に抱き付いてきた。
「すごく嬉しい。兄ぃ兄ぃ大好き」
   ★★★
 仲直りの後、俺は凛音と改めてゲームで対戦することにした。容赦なくやり込めてやる度に凛音は再戦を希望し、何度も応じてやっている内に突然陰茎が勃起してきた。膝の上に載せた凛音の尻の感触を受け、スタミナドリンクが効いてきたらしい。その昂ぶりは堪えきれない程で、俺はゲームのコントローラーを床に置くと、Tシャツの上から凛音の胸を撫で上げた。
「ふわっ、えっ? 兄ぃ兄ぃ、どうしたの? ねえ、んむっ……」
 説明するのも面倒になって俺は凛音の唇を奪い、そのまま床へと押し倒した。舌を挿し入れて絡ませながらTシャツを捲り上げ、口を離して乳首を口に含んでやる。片手で平らな乳房を擦り、もう一方の手をスカートの中へ入れて内腿に這わせると、凛音は鼻を鳴らしながら少しだけ脚を開いてきた。
「んはぁ、兄ぃ兄ぃ、ふうぁ、そんな急にぃ、はふぁ、兄ぃ兄ぃ」
 熱に浮かされたように俺は凛音への愛撫に陶酔し、華奢な身体を裸に剥きながら自分も服を脱ぎ捨てると、両脚を脇に抱え込んで淫裂に口を付け、膣口の周囲を舌で舐め上げた。
「はうあっ、恥ずかしいよ兄ぃ兄ぃっ、ふはうっ、まだお風呂入ってないからあっ」
 確かに幼く甘ったるい体臭に混じって若干アンモニアの臭いがするが、それでも俺は舌で秘所を嬲り続け、頃合いを見て包皮の上から陰核を吸い上げた。
「あふひあっ……お豆があっ……ふくはあっ……お豆が気持ちいいっ……」
 細い腰を小さくひくつかせ、凛音は喜びの声を上げてくる。唇を離して確認すると、陰核は包皮から僅かに顔を出しており、俺はそれを舌先で弾いてやった。
「んくふあっ……お豆すごい気持ちいいっ……はふひうっ……どんどん気持ちよくなっちゃうっ……あはひうっ……兄ぃ兄ぃ好きいっ……かはふあっ……兄ぃ兄ぃ大好きいっ……」
 合間に漏れ出てきた愛液を舐め取っていると、凛音は小刻みに全身を揺らし始めた。ここまで前戯を与えてやれば大丈夫だろう。俺は姿勢を変えて凛音に覆い被さり、一物に手を添えて亀頭を膣口へと押し当てた。
「凛音、入れるぞ?」
「んふあっ……はい兄ぃ兄ぃ……あはうっ……してくださいぃ……」
 恍惚感に溢れた笑みを見せて凛音は頷き、深く息を吐きながら俺の背中に手を回してきた。素直に甘えてくる素振りはとても愛らしい。その唇に俺は短くキスをし、背に触れる手のひらの温もりを感じながらゆっくりと腰を前に進めていった。
「ひうっ……んくっ……はうあっ……んんっ……くふあっ……ああっ……」
 陰茎が膣内を押し拡げていくのに合わせ、凛音は徐々に辛そうに顔を歪め始めた。充分に秘園は濡れているのだが、まだ挿入に関してはかなり苦痛があるらしい。それでも俺の身体に強くしがみ付き、懸命に微笑もうとしている。俺は一旦腰を止め、呻く凛音に囁いた。
「無理すんなよ? 止めとくか?」
 その言葉に凛音は嫌々をするように首を振った。
「うくっ……大丈夫だから……んあっ……く……すぐ慣れるからちゃんとして……ひぅ……」
「そうは言ってもよ、俺の身勝手でお前が苦しむのはちょっとな。また、今度にしようぜ?」
「くうっ……私がしたいの……ひあっ……私が兄ぃ兄ぃとしたいの……かはっ……だからこのままして……ふうっ……兄ぃ兄ぃにしてもらえるなら痛いのなんか平気……んっ……」
 凛音はそう言って腰を下げ、自分から陰茎を膣内に呑み込んでいく。俺は一瞬尻込みしそうになったが、そこまでの覚悟がある以上、性交を続けることにした。凛音に合わせて腰を前に突き出しながら、気を紛らせるべく乳首に触れ、優しく言葉を掛けてやる。
「ありがとな、凛音。お前の中、すげえ気持ちいいぞ」
「んくうっ……嬉しいっ……はうあっ……兄ぃ兄ぃ大好きいっ……」
 瞳に涙を浮かべながら凛音は言い、俺はその唇にキスをした。
   ★★★
 当初は腫れ物を扱うようにして交わり合っていたが、少しずつ凛音は身体を馴染ませ、膣内に精液を浴びると同時に快楽の頂点へと達した。苦痛の陰が殆ど残っていないことに俺は満足し、繋がったまま凛音を抱え上げてベッドの上へと移動すると、再び正常位で腰を動かしてやることにした。
「ほら、凛音。さっき教えた台詞を言ってみろ」
「はふあっ……きつきつおまんこをズボズボしてえっ……ふくあっ……おちんちんでほじくり回してえっ……あふはっ……好きなだけ拡げてくださいいっ……くはあっ……おちんちん気持ちいいっ……んふあっ……おまんこがどんどん気持ちよくなってくうっ……」
 だらしなく口を開きながら凛音は息を荒げ、俺の唾液に塗れた乳首を尖らせ続けている。幼女を少しずつ淫欲に目覚めさせていくというのは堪らない心地で、俺は抽送を速めながら手を伸ばし、凛音の弱点である子宮と陰核とを共に責め始めた。
「ふくひあっ……兄ぃ兄ぃそれすごい気持ちいいっ……はうくあっ……おちんちんと指どっちも気持ちいいっ……んくひいっ……おまんこからエッチなお汁がいっぱい出ちゃううっ……」
「好きなだけマンコ汁出せ。その代わり、ちゃんとマンコで俺のチンポの形を覚えろよ?」
「くはふうっ……はい兄ぃ兄ぃっ……ふくはあっ……もっと覚えるからズボズボしてえっ……あはひあっ……おまんこがおちんちんの形になってくうっ……んかふあっ……おまんこがどんどんおちんちん好きになるううっ……はくうあっ……とっても気持ちいいよおっ……」
「可愛いぞ、凛音。これからは子供だからって遠慮せずに、たっぷりとチンポで犯してやる。その内に尻マンコもチンポの形にして、お前の身体を全部、俺のものにしてやるからな?」
「はひうあっ……兄ぃ兄ぃ嬉しいっ……くひはあっ……なんでもするからなんでもしてえっ……ふうひあっ……お尻おまんこも好きに使ってえっ……あひくうっ……もっと兄ぃ兄ぃのものになりたぁいっ……んはひいっ……兄ぃ兄ぃ大好きおちんちんも大好きいっ……」
 甘美な喘ぎ声を上げながら、凛音は全身を引きつらせ始めた。絶頂が近い証拠だ。俺は細い脚を抱え込んで屈曲位の体制となり、腰の反復に円運動を加えて膣奥を抉ってやった。小さな生殖器は未だに狭くきついが、それでも陰茎を根元近くまで取り込むことが可能になってきている。亀頭で子宮を押し上げて更に深くまで一物を突き入れてやると、凛音はプルプルと震えながら俺に強くしがみ付いてきた。
「はひくふうっ……おまんこ汁止まんないよおっ……くはひうあっ……もうイっちゃうイっちゃううっ……あくふはあっ……兄ぃ兄ぃ早く中に出してえっ……んひくはあっ……兄ぃ兄ぃと一緒にイきたいいっ……ふはくひあっ……おちんちん汁でイきたいのおっ……」
 愛らしい全裸少女にこんなことを言われたら、無理をしてでも望みを叶えてやりたくなる。微妙な収縮を繰り返す膣肉を楽しみながら、俺は射精を意識して腰を速めた。
「少しだけ待ってろよ? すぐに凛音の子宮にチンポ汁引っかけてやるからな」
「ひうはくあっ……頑張るから早く出してえっ……はあくふあっ……もうおまんこイっちゃうよおっ……ふくひうあっ……ダメもうイっちゃううっ……おまんこイくうううううっ!」
 凛音は先に達して全身を小刻みに揺らし、俺の背中に爪を立てた。と言っても然程痛くもない。俺は陰核に触れ続けながら空いた手でその愛らしい身体を抱き、耳元で囁いてやった。
「そのまま余韻を楽しんでろ。あとちょっとだから」
「はひくへあっ……またイくうううううっ! ふくかへあっ……またイっちゃうううううっ! んくひあうっ……イくのが止まんないよおっ……あへはひあっ……お願い早くおちんちん汁出してえっ……ひきくはあっ……またイくイっちゃうううううっ! あひくへあああああっ!」
「悪かった。ほれ、お待ちかねのチンポ汁だっ」
 そう言って、俺は半ば半狂乱になっている凛音の膣奥へと白濁液をぶち撒けた。 
「はひゃくへあっ……おちんちん汁気持ちいいっ……かはひくふあっ……すごいのがくるうっ……んああっ……あひっ……くうっ……ひっ……きつきつおまんこイくイくうううううっ!」
   ★★★
 性交の後片付けを終えてから、俺は凛音を連れて風呂へと入ることにした。洗い場の風呂椅子に腰掛けて手のひらに直接ボディ・シャンプーを付けると、俺は正面に立たせた凛音の首や胸、腹や脚などを撫で回してやった。
「次は後ろな、背中向けてみろ」
「はぁ、はい、はぁ、兄ぃ兄ぃ」
 身体の前面を泡立たせた凛音は切なそうに息を漏らし、いそいそと小さな尻を向けてきた。肉付きの薄い臀部に色気はないが、僅かに丸みを帯びているところが何とも可愛らしい。俺は両手を尻たぶに押し付け、下から肉を持ち上げるようにして洗ってやった。
「はぁ、兄ぃ兄ぃに洗ってもらえるの嬉しいぃ、はぁ、でも、ちょっとくすぐったいぃ」
 繰り返し尻を撫でてやると、凛音は微かに身を捩らせた。見ると、秘所からは愛液が漏れ出てきている。こんな愛撫でも感じてしまう程、急速に肉体が開花しているらしい。ヤエから以前に、然程の回数をこなさなくても身体を馴染ませてくると聞いてはいたものの、四人の適応力には感嘆するばかりだ。とは言っても、現時点で雫のようになられるのは困る。面倒な手間が不要なのは正直言ってありがたいが、雫以外の三人はもう少し時間をかけて調教してやらないと、俺の体力が保たなくなる恐れがある。
「ひあっ、兄ぃ兄ぃ、はうぁ、そこはぁ、んんっ」
 凛音の声が高くなったのに気付いて我に返ると、無意識に尻の穴を撫でてしまっていたらしい。まだ凛音の菊門を愛撫してやったことはないが、あの火凛の妹だ。敏感であってもおかしくはない。俺は小指の先で尻たぶの泡をすくい取ると、肛門周囲の襞を一本一本擽ってやり始めた。
「ここも綺麗にしとかないとな」
「ふあっ、兄ぃ兄ぃっ、うあっ、恥ずかしいっ、はうっ、恥ずかしいよおっ」 
「さっき言ったろ? いつかは尻マンコにもチンポ突っ込むって。その練習だと思って我慢してろ。それとも、ここはずっと取っておくか? 凛音が嫌ならいいんだぞ?」
 そう言って小指の先を尻穴にほんの少しだけ挿し入れ、腸壁をそっと撫でてやると、火凛は明確な喘ぎ声を漏らし始めた。腰を艶かしく左右に振り、徐々に足を開いていく。
「んひゃっ、兄ぃ兄ぃがしたいならあっ、あふあっ、頑張って我慢するうっ、ふはあっ、でも変な気持ちになっちゃうっ、ひうあっ、お尻がムズムズしてきちゃうよおっ」
「でも、尻マンコ触られんの気持ちいいだろ? ちゃんと言わないと止めちまうぞ?」
「ひゃんっ、気持ちいいっ、くふうっ、お尻おまんこ気持ちいいっ、はあうっ、恥ずかしいけど気持ちいいのおっ、んひあっ、お尻おまんこがすごく気持ちいいのおっ」
 この反応なら先々、尻穴性交も可能だろう。火凛も加えて姉妹同時プレイという手もある。いや、凛音にペニスバンドを付けさせて、一緒に火凛の二穴を犯すという方が楽しそうだ。
 そこまで考えて不意に思いついた。この先、四人を相手に体力不足となるようならば、誰か一人を調教役にすればいい。一番加虐的なのは火凛だが、それでは安易過ぎて面白味がない。となると、矢張り凛音か。幼女が少女を嬲る様は一見の価値がありそうだ。
「うくあっ、兄ぃ兄ぃお尻気持ちいいっ、くひあっ、お尻おまんこ気持ちいいっ」
 凛音の尻穴に小指をゆっくりと呑み込ませていきながら、俺は今後のことを考えて薄く笑った。
   ★★★
 風呂から出て皆と一緒に夕食を取り終えると、俺は一人で自室に戻って調教の予定表を作成することにした。パソコンの電源を入れて表計算ソフトを立ち上げ、取り敢えずワークシートに夏休みまでの日付を入れていく。
 重要なのは現時点での各々の資質だ。マゾ資質のある雫は被虐奴隷の露出狂、臭い好きな火凛は加虐も可能な淫臭狂に育てていくとして、残り二人はどうするべきか。そよぎに関してはこのまま言葉による二面性を持たせてギャップを楽しむのもいいが、それだけでは方向性が定まらない。特化すべきはその献身の度合いか。まずは奉仕奴隷として育成し、その経過を見て最終目標を設定した方がいいだろう。残る凛音についても当面は被虐も加虐も可能なように色々と教え込み、当面はロリ奴隷として貧弱な肉体を充分に可愛がってやろう。
 ある程度の目標が決まれば必要な物も限られてくる。シートに予定の行為を入力しながらネット通販でそれらの購入手続きを取り、何度か見直して変更を加えていくと、不意にノックの音がした。
「開いてるから入っていいぞ」
 そう声を掛けると、パジャマ姿の火凛が姿を見せた。足早に部屋に入って椅子に座った俺の背に抱き付き、そっと頬を擦り寄せてくる。
「どした? チンポのおねだりか?」
「むうっ、違うもん。さっき隣へ行ったらね、おばぁがナギに用があるんだって。明日の夕方家に来るように伝えてくれって、そう言われたから。何か予定があるんだったら別にいいらしいけど、どうする?」
「別に予定はねえし、いいぞ。明日の夕方、隣へ行けばいいんだな?」
 俺は笑って火凛に告げた。どんな用かは知らないが、ヤエには充分に世話になっている。断る理由は何もない。
「よかった。なんか真剣な顔で頼まれたから。じゃあ、これから大丈夫って言いに行ってくるね?」
「ちょっと待て」
 真剣な顔で頼んだという点が頭に引っ掛かり、俺は火凛を引き留めた。もしかしたら龍神として俺に何かさせるつもりなのだろうか?
「なに?」
「お前、どんな用だか聞いてるか?」
「ううん。私も気になったんで聞いてみたんだけど、話してくれなかったし。直接ナギに言いたいみたい」
 つまり、秘密の用事ということらしい。
「俺が返事を伝えに行くから、お前は自分の部屋に戻ってろ」
 時刻を確認すると二十二時四十六分。家族でもない人間が訪問すべき時間帯ではないが、寵愛を授けることだけが役目だと聞いていただけに不信感を拭いきれず、俺はヤエの元に出向くことにした。
   ★★★
 以前と同じように茶の間に通され、俺が座布団の上に正座すると、ヤエは徐に口を開いた。
「もう三人には、いや、四人には寵愛を授けたのかい?」
 突然言われて俺は息を噴きそうになったが、辛うじて堪えながら頷いた。
「はあ、一応は四人全員に、その、授けさせてもらいました」
「別に恥ずかしがらなくともよいだろうに。共に暮らしておれば当たり前のことじゃ」
「そうかもしんないですけど。でもまだ、暮らし始めて二週間にもなってませんし。なんて言うか、急ぎ過ぎたかな、と……」
 ヤエは俺を興味深そうに眺めて微かに笑った後、真意を探るような目で見つめてきた。
「もしかしてお前さん、誰か一人を選ぶのが嫌なんじゃないかい?」
 胸の内を見透かされ、俺は焦って目を逸らした。龍神として寵愛を授けるのは、いずれその内の一人を伴侶として選ぶ為だ。そんな気がないと告げたなら、今の同居生活は終わってしまうかもしれない。
「図星かね? いいんじゃよ、それでも。長く続いてきた風習だろうと、変えたいのなら変えればよい。他の氏子たちならどうにでもなる」
「どうにでもなるって、どうしてそんなこと言い切れるんですか?」
 言葉に疑問を抱いた俺が問い掛けると、ヤエは再び微笑んだ。
「この島の住民八百十二名、おっと、昨日、徳坊のところに稚児が生まれて八百十三名かの。その内、龍神を信仰している者五百八十六名。全員、私の一存でどうにでも出来るという意味じゃ。何しろ十五年前からお前さんを迎える為に、色々と図ってきたからの」
 何でもないことのようにヤエは言ったが、俺は驚きを隠せなかった。ヤエが島の長老として祭事を仕切っているのは聞いていたが、それは単に年功序列の結果だとばかり思っていたからだ。裏に策士としての影働きがあり、信者たちの上に君臨しているなどとは想像も出来なかった。一見素朴な老婆に見えるだけに、印象には大きな違和感がある。
「それって、島の五百名以上を束ねているってことですか? 龍神の信仰だけで?」
「この島だけじゃなくての、本島には七千人を超す氏子たちもおる。本土にもおる。合わせて一万名前後、全員が私の言葉に従うじゃろう。無論、信仰だけで属させている訳ではない。金銭や人脈も大いに活用しておるがの」
「……どうやってそんな大人数を? 失礼ですけど、おばぁって何者なんです?」
その内容に息を呑んだ俺が尋ねると、ヤエは真顔になって語り始めた。
 話によると、ヤエもまた以前はこの島の巫女であり、途中で役目を捨てて結婚したとのことだった。その結婚相手というのが本土でも有数の資産家だったらしい。しかし、夫は病で早世してしまい、その親族とも遺産相続で揉めたが故に、本土から娘を連れて島に戻ってきたとのことだ。この娘というのは火凛と凛音の母親だろう。はっきりとは言わなかったが、夫が若くして他界したのは自分が巫女を辞めた罰なのだ、とでも考えているような口振りだった。それならば龍神を恨みそうなものだが、この島で畏敬の念を抱き続けて育ったヤエには、例え心中であっても逆らうことが出来なかったのかもしれない。恐らくは俺の面倒を見てくれているのも贖罪の一環なのだろう。
 島に帰ってきてからのヤエは相続した財産を土地購入に回し、奥津島の七割、本津島の三割を現在所有しているとのことだ。今は神事の仕切り役としてしか働いてはいないものの、株や国債にも手を出しており、損失分を差し引いても年に数十億は手元に入ってくるらしい。
 正直、俺は話を聞いていて唖然とするしかなかった。住んでいる世界が違い過ぎる。
「じゃからの、法律だろうが世間だろうが、この島でなら大概のことはどうにでもなる。お前さんは好きにせい。四人を大事にしてくれるならば、他の女子に手を出そうとも、同居に加えようとも構わん。仮に誰かを妊娠させても心配はいらんよ。その相手が凛音じゃろうとな。堕胎は止めて欲しいが、生ませて育てるつもりなら周囲の人間には何も言わせん。有り体に言えば妊娠は四人の内の誰か、更に言うなら火凛か凛音に子を生ませて欲しいがの。早く曾孫に会ってみたいもんじゃ」
「ちょっ、ちょっと待ってください。話が突飛過ぎて、その、何て答えたらいいのか……」
 ありがたい話だが、都合が良過ぎて逆に怖い。どこかに落とし穴があるような気がする。
「判らんか? この島にいる限り何をしようとも構わんということじゃよ。島の過疎化が進む度に信用できる者たちを招き入れ、同時に信用出来ない者の排除もやっておるでな。あと数年もすれば、島に住む者は全て信心深い氏子たちばかりになるじゃろう。そのくらいのことは簡単じゃ。さすればお前さんは龍神としてこの島を統べる存在になる。お前さんも男なら島を支配してみたいとは思わんか?」
 面食らいながらも俺はぎこちなく頷いた。ヤエの言う通りなら、確かに好き勝手に出来る環境が手に入る。
「うむ、そうじゃろうて。但し、子を作る程度のことはいいが、島の統治となるとまだまだ時間が必要じゃ。ついては、お前さんの役目を少しばかり増やしても構わんかの?」
 ヤエの言葉に俺は背筋を伸ばした。どうやらここからが本題らしい。
「……増やす役目って何ですか?」
 俺がそう尋ねると、ヤエは楽しそうに笑った。
   ★★★
 隣宅から戻って自室に入ると、火凛がベッドに腰掛けて俺の帰りを待っていた。
「随分長かったけど、何の話だったの?」
「ん? いや、人に会ってくれないかってさ」
 言いながら俺は火凛の隣へと座った。
 一部の氏子に龍神として紹介したい、というのがヤエの用件だった。聞けば、本土や本島に住む学者や会社経営者、つまり社会的実力者に面通しをし、今後の更なる協力を確約させたいとのことで、俺はそれを受け入れた。自分の為でもあるし、ヤエが過大な見返りを約束してきたからだ。近い内に十数名の人間と会するだけで、この家の隣に俺の好きな間取りで新宅を建ててくれると言う。知り合いの業者に頼めば地鎮祭から家具の運び入れまで夏期休暇中に終わらせることが可能とのことで、工事中は騒音に困らないよう、本津島にあるヤエ所有の別荘を自由に使っていいとも言ってくれた。また、同じく本島には知人の経営するリゾートホテルもあり、ヤエの名前を出せばいつでも自由に部屋が使える筈とのことだった。
「じゃあ、夏休みはずっと本島で過ごすの? やったぁ!」
 特に口止めもされなかったので一通り説明をしてやると、火凛は嬉しそうに俺の手を取ってブンブンと振り回した。
「お前、おばぁの別荘とか、知り合いのホテルとか行ったことあるか? 間取りとか判んねえと持って行く荷物も選びようがねえだろ?」
「う~ん、別荘は小っちゃい頃に何回か行ったことがあるけど、よく覚えてない。確か、お風呂がすっごく大きかったような気がするけど。ホテルは一度も。でも、本島のホテル・リテスィアなんだよね? 正面に専用のビーチのある高級ホテルだよ? 観光客に人気だって雑誌によく載ってる。あっ、そうそう、確か別荘にもプライベートビーチって言うの? なんかそんなのがあった気がする。判るのはそれくらいかなぁ」
 どちらもそれなりにいい場所らしいが、夏休み前に下見が必要かもしれない。
「……一回、行ってみるしかねえか」
 そう呟くと、火凛は俺の手を放り出して勢いよく抱き付いてきた。
「行く行く行くーっ! 一緒に連れてってくれるんだよねっ?」
「まあな。けど、全員でだぞ?」
「えーっ。でもまあ、仕方ないかぁ。抜け駆けしたら後が怖いし、ナギと一緒ならいいや」
 火凛は一瞬不貞腐れた顔をしたが、すぐに思い直したように微笑んだ。俺はその背を撫でてやりながら少しばかり考え込んだ。折角の機会でもあるし、週末毎に一人ずつ、どちらか好きな場所を選ばせて泊まってくるというのも悪くはない。
「……やっぱ、交代で一人ずつ下見に連れてく」
 そう俺が言うと、火凛は急に身体を離し、仁王立ちになって両の拳を握りしめた。
「決めなくちゃ、順番!」
   ★★★
 翌日の三時限目は現国の授業の筈だったのだが、担当教師の如月が欠勤した為に自習時間となった。噂によると二日酔いらしい。図書室で勉強していても構わないとのことで、クラスの全員が教室から移動を始めた。廊下を歩いている途中、俺は皆の目を盗んで一番近くにいた雫の手を引き、人気のない音楽室へと忍び込んだ。雫も何をされるのか判ったらしく、俺が入り口のドアを閉めると顔を上気させながら抱き付いてきた。
「何だよ、もう発情してんのか?」
「だって、凪君と二人っきりですよ? 嬉しくってオマンコ汁が溢れてきちゃうんです。すぐに専用オマンコ使いますか? それとも先にオチンポしゃぶりましょうか?」
 俺は愛撫に留めておくつもりだったのだが、一番調教が進んでいるだけあって、雫はこの場で性交する気満々らしい。初対面から短期間でよくここまで育ってくれたものだ。そう俺が感慨に耽っていると、雫はズボンの上から陰茎を撫で擦り始めた。
「うわぁ、もうこんなに大きく硬くなってますぅ、はぁん、凪君のオチンポ素敵ですぅ、ふはぁ、撫でてるだけで下着の染みが拡がっちゃうぅ、んふぁ、早くしちゃいましょうよぉ」
「しょうがねえな、どうせ前戯もいらねえくらい濡らしてんだろ? 立ったままそこの壁に手をついて尻を突き出せ。後からマンコに突っ込んでやるから」
 その言葉に雫は嬉しそうに笑い、いそいそと指示に従って自らスカートを捲り上げた。予想した通り、ピンクのショーツの股布の部分には大きな愛液の染みが出来ている。俺は背後から雫に近付き、自分のズボンとパンツを膝下まで降ろして陰茎へと手を添え、亀頭をショーツの中へと潜り込ませて膣口へと押し付けてやった。
「はあっ、オマンコの入り口に当たってるぅ、ふあっ、焦らしちゃ嫌ですうっ、くはっ、早く淫乱オマンコに突っ込んでくださぁいっ、んあっ、専用のオチンポ穴を使ってくださぁいっ」
 喘ぎながら雫は腰を動かし、自ら膣に陰茎を呑み込み始めた。俺は苦笑しながらその尻たぶを強く引っ叩いた。
「勝手に入れてんじゃねえ。止めちまうぞ?」
「はうっ、ごめんなさいっ、んんっ、だって我慢が出来なくてえっ、はうっ、凪君お願いですうっ、ふあっ、止めないでこのままあっ、くうっ、このまま犯してくださぁいっ」
「なら、罰として俺は動かねえからな。お前が俺をイかせろ」
「ふあっ、はい頑張りますうっ、んしょっ、くふうっ……気持ちいいっ……あふあっ……硬くてオチンポ気持ちいいですうっ……はうあっ……これがずっと欲しかったんですうっ……」
 腰を淫靡に揺り動かし、雫はどんどんショーツの染みを拡げ続けていく。淫欲の虜となって荒々しく鼻を鳴らしているところなど、氏子の誰にも見せられない姿だろう。あるいは動画に収めれば高値で売れるかもしれないが、自分の女の痴態で金を稼ぐほど俺は鬼畜ではない。いや、他人に見せるのは露出狂として育てるには外せない要素か。それでも信者や顔見知り相手は拙い。見せる相手はそよぎたちか、全く関係のない第三者に留めておくべきだ。
「はふうあっ……子宮にゴツゴツ当たって気持ちいいっ……ふはああっ……学校でオマンコしてもらえるなんて幸せえっ……あくふうっ……好きなだけ出してくださいねええっ……」
 俺の思考も知らず、雫は尻を大きく振り出した。徐々に高みへ昇っているのだろう。これだけ性的に隷属するようになっても、膣内の感触は未だに破瓜の時と大差ない。変わったのは愛液の量が増えて滑りが増したということぐらいなものだ。その心地よさに俺もまた悦楽の頂点へと近付いていく。
 と、不意に横合いからガラガラとドアの開く音がし、咄嗟に視線を向けると、火凛とそよぎが呆れた顔をして入り口に立っていた。俺は慌てて陰茎を引き抜いてズボンとパンツと穿き直した。雫も不機嫌な顔をしてスカートとショーツを直している。
「こっ、こんなとこでしてたのっ? ちょっとナギ、私はっ?」
「火凛、あまり大声を出すな。他の者に気付かれる。それと龍神、学校でするのはマズいのではないか? いや、私相手なら構わんが……」
 俺は大きく安堵の息を吐いた。どうやら二人だけらしい。いつまで経っても図書館に来ないので探していたのだろう。だが、もしも他の人間に見つかっていたらと思うと、少しだけ冷や汗が出てくる。俺が頭を掻きながら弁明の言葉を探していると、雫がポツリと呟いた。
「もう、あとちょっとでイけたのに……」
 その不用意な発言もあって、俺と雫は主に火凛から、三時限目が終わるまで音楽室で説教を受けることとなった。
   ★★★
 翌日の午前中、本津島へと向かう船の客席に俺はそよぎと並んで腰を掛けた。一昨日決めた週末毎に泊まりに行く順番は、そよぎ、雫、凛音、火凛の順だ。そよぎの希望はホテルの部屋で、近隣の島では三月半ばから海開きが行われているということもあり、一応は着替えの他に水着なども用意してきた。考えてみれば、島に引っ越してから海に入ったのは雫に救助された時だけだ。
「海水浴って楽しみだな。皆そこそこ泳ぎは得意なんだろ?」
 そう問い掛けても隣席から返事はなく、そよぎは真っ赤な顔で俯き、竦めた身を小さく震わせている。無理もない。身に着けているブラもショーツも俺の用意した物で、どちらにもリモコンで遠隔操作可能なローターが埋め込まれており、それらは現在稼働中だ。両乳首と陰核、尻穴とを無機物に嬲られ、声を押し殺すので精一杯なのだろう。周囲の客に悟られている様子はないが、念のために個別の船室も借りてある。本島に着くまでの一時間弱、充分に反応を楽しませてもらうつもりだ。
「なあ、聞いてるか? 四人とも泳ぎは得意なんだろ?」
 言いながら黒いワンピースから出た太腿を撫でてやると、そよぎはか細い声を上げた。
「んはぁ、ダメぇ、あふぅ、ご主人様ぁ、はうぁ、触っちゃダメですぅ」
 ご主人様と呼んでいると言うことは、これが寵愛の一環だと理解しているということだ。その物判りの良さに免じて離した手をジーンズのポケットへと入れ、俺はリモコンを操作してローターの動きを強にしてやった。
「はうっ、ご、ご主人様ぁ、ひはっ、こんなあっ」
「大きな声出すなよ? 周りに気付かれちまうぞ?」
 小声で囁いてた後に耳に息を吹きかけてやると、そよぎは脚をくねらせた。
「ふあっ、そんなっ、んんっ、だってっ、くはっ、我慢がっ」
「黙って声を押し殺して、好きなだけマンコ汁垂れ流してろ。それはお前用の下着だから心配すんな」
 使用済みの下着を別の相手に使うほど野暮ではない。既に同じ下着は全員分購入してある。凛音の分はサイズ直しが必要だろうが、後で火凛に頼めばいい。
「ひうっ、でもっ、んはっ、声の我慢じゃなくてっ、ふうっ、欲しくなってっ」
 どうやら性交を望んでいるらしいが、即個室に連れ込んでは調教にならない。改めて辺りに目を配り、腰下なら他の客から死角になっていることを確認すると、俺はジーンズのファスナーを下げた。
「欲しかったら、チンポ引っ張り出してしゃぶれ。上手くできたら個室で犯してやる」
 意地悪くそう告げてやると、そよぎは躊躇せずにジーンズの中に手を入れ、半勃起した陰茎をパンツの上から探り当てて器用に引き出した。膝に凭れ掛かってきて顔を寄せ、亀頭に舌を這わせるそよぎを見て、俺は優しく言葉を掛けた。
「楽しい旅行になりそうだな?」
「れおっ……んぺろっ……はぷぅ……はい、ご主人様ぁ……あむっ……んちゅっ……」
   ★★★
 個別の船室と言っても特別な設備はなかった。壁で仕切られている狭いスペースに、テーブルと椅子、そして海に面した小窓があるくらいの物だ。だが料金は然程高くはなく、交わるのなら充分だ。
 陰茎に奉仕をしながら本格的に乱れ始めたそよぎを膝の上に抱え、下着を穿かせたまま陰茎を膣に挿入すると、俺はゆっくりと腰を動かし始めた。体位としては背面座位となる。この体位なら一緒に窓から海を見られると思ったのだが、そよぎには全くその気はないらしい。僅かに声を抑えてはいるものの、心地よさそうに身体を弛緩させ、一物の出し入れを堪能し続けている。
「はふあっ……勃起オチンポ気持ちいいですうっ……ふはうっ……セックス大好きぃ……」
「もう少し小声で話せ。割と壁が薄そうだ。聞こえちまうぞ?」
「あふうっ……判りましたあっ……んくはっ……ご主人様のオチンポ気持ちいいっ……」
 指示通りに声を小さくしながらも、そよぎは激しく身悶えして全身を震わせ始めた。俺はズボンとパンツを足首まで下ろしているが、未だにローターが稼働していることもあって、接合部に近いそよぎのショーツはびしょ濡れだ。この様子なら更なる指示を与えても構わないだろうと思い、俺は腰の動きを止めた。
「うふあっ……えっ? ご主人様ぁ、なんで止めちゃうんですかぁ?」
「ここから先はお前が動け。ちゃんとマンコ使って俺をイかせてみろ。出来るな?」
 そう言う俺がと、そよぎは即座に頷いて腰を使い始めた。
「んはあっ……自分で動くのも気持ちいいですうっ……はくうっ……一生懸命しますからお好きなだけ中出ししてくださいいっ……ふはあっ……オマンコどんどん濡れてくるうっ……」
 それまでの俺の動きに合わせたかのように反復運動を繰り返しているところを見ると、自分の快楽よりも陰茎に快感を与えることを主眼としてくれているようだ。矢張りそよぎには奉仕奴隷としての資質がある。恐らく同じ状況下であれば、雫は愉悦に負けて自分本位となり、火凛は加虐的な態度に出てくるだろう。凛音はそよぎ同様の奉仕をしてくれるだろうが、如何せん発育途中であり、どちらかと言えば俺が奉仕をしてやりたくなる相手だ。
「もっとお前の好きに動いていいんだぞ? チンポを強く子宮にぶち当てたり、クリトリス押し付けたり、自分で触ったりしても」
 気を遣って言ってやったのだが、そよぎは腰の動きを大きくさせながらも横に首を振った。
「ふくはあっ……ローターっていうのも動かして続けてもらってますしいっ……あはくうっ……この動きだけで充分気持ちいいですうっ……はくふうっ……それに私が一番気持ちいいのはあっ……んくふあっ……オチンポ汁中出しして頂いた時ですからあっ……」
「ならいいけどよ。明日の夕方まで二人きりなんだから、あんまり無理はすんなよ?」
「うふくあっ……判りましたあっ……んかはあっ……無理しないようにしますからあっ……かはふあっ……いつでもお好きな時に濡れ濡れオマンコ使ってくださいいっ……」
 従順な物言いに感心し、愛撫してやるべく俺はそよぎの乳房へと手を伸ばした。
   ★★★
 件のホテルは船着き場から歩いて数分のところにあった。フロントで予めヤエから渡されていた金色のカードを見せて名前を告げた後、俺とそよぎは驚く程の待遇を受けた。役職者らしき背広姿の中年男性に最上階のスイートルームへと案内され、俺は慌てて電話予約しておいたのは一般の部屋だと説明したのだが、宿泊料金は不要なのでこの部屋を使って欲しいと言う。更に今後はカードを見せなくとも俺自身の名前をフロントに伝えれば、その時に空いている一番いい部屋を用意し、他に必要な物があれば何でも揃えてくれるとまで言われ、俺は恐縮しながらも男に理由を尋ねてみた。ヤエの知人というだけの理由でここまでのことをしてくれる筈がない。
「失礼ですが、後藤様はご存じないのですか? 当ホテルは南雲様に多大な額の出資をして頂いております。その南雲様から先日お電話で、後藤様がいらっしゃった場合には可能な限りのお持て成しをするように、との指示を受けております。本来でしたら総支配人がご挨拶するべきなのですが、生憎と出張中でして、誠に申し訳ございません。ですが私、フロントマネージャーの中井と申しますが、この私の責任において、当ホテルの総力をもってご歓待させて頂きます。何なりとお気軽にお申し付けくださいませ」
 喜ぶべきところなのだろうが、はっきり言って俺は困った。目的は接待ではなく、部屋の下見と観光、それと性交くらいなものだ。総力をもって歓待などしなくていいから、部屋だけ宛がって後は放置しておいて欲しい。だが、後々のことを考えたら一つぐらいは我が侭を言ってみるべきかもしれない。
「それじゃ、こんな豪華な部屋じゃなくていいんですが、夏休み中ずっと借りておけますか? 毎回部屋が変わるのも何ですし、五人が寝泊まり可能ならありがたいんですけど。あ、無理なら別にいいです」
 我ながら図々しい願いだとは思ったが、中井は笑って頷いた。
「それでしたら、今日から後藤様の夏休みが終わられるまで、この部屋をずっとリザーブさせて頂きます。もちろん、各種料金は一切頂きません。それで如何でしょうか?」
「でも、それじゃ迷惑でしょう? このホテルの収益とかにも問題あるでしょうし、支配人さんも不在なんですよね? 後で中井さんが困るんじゃ?」
「いえ、構いません。南雲様へのご恩返しとしては足りないくらいです。それに、総支配人は私の兄でして、説明すれば問題ありません。どうかお気になさらずに」
 そう言って中井は俺からそよぎへと視線を移し、恭しく会釈をした。
「失礼ながら、巫女様、お手を宜しいでしょうか?」
 問い掛けにそよぎは一瞬目を丸くしたが、すぐに右手の甲を中井に向かって差し出した。どうやら中井も信者らしいが、俺が龍神と言うことは聞き及んでいないようだ。ローターを稼働させずにいたことに安堵し、俺は中井が片膝を着いて恭順の意を示すのを黙って見守った。
   ★★★
 中井が去っていった後、俺はそよぎと一緒に室内を見て回ることにした。広く驕奢なリビングにはテレビ、テーブル、ソファ、マッサージチェアや小型の冷蔵庫などが置かれており、インターネット回線も引かれていて、ノートパソコンでも買っておけばいい暇潰しになるかもしれない。寝室にはキングサイズのダブルベッドがあり、これなら五人で並んで寝ることも可能だろう。他には六畳程の和室、部屋風呂、トイレ、脱衣所と言ったところだ。
 一通り確認し終わってからリビングへと戻り、並んでソファに腰掛けると、俺はそよぎの肩を抱いて問い掛けた。
「どうする? 海でも行くか?」
「いや、まずは風呂に入りたい。その、できれば龍神と一緒に……」
 そう言ってそよぎは静かに身を寄せてきた。船室で膣内射精してやってから後、態度は平素のものに戻っているが、今後のことでも考えているのか、頬は赤く染まったままだ。中井も気付いたろうが、特に何かを言ってくることはなかった。信者ならば巫女と一緒にいる男を不審に思う筈だが、そんな素振りもなかった点が若干腑に落ちない。
「……もしかしたら知ってんのかな、中井さん。俺が龍神だってこと」
「その可能性はあるだろう。家の近所の者も薄々は感づいているだろうしな。だが、正式な紹介がない以上、龍神として敬うことが出来かねているのではないか?」 
 そう言われて俺は自分の行動を思い返してみた。いつも巫女たちと一緒にいる以上、確かに近所の人間は気付いているのかもしれない。だが、学校でも共に過ごしているが、クラスの誰かから変な目で見られたことはないような気がする。
「クラスの他の奴らも知ってると思うか?」
「んん? それはどうだろう? 静江たちは感づいてないように思うが。単に転校生の世話を焼いているだけだ、とでも思っているのかもしれないな。火凛の家の隣に引っ越してきたということくらいは、噂で聞いているだろうし。まあ、私たちが同居していることまでは知らないと思うが。龍神は何か気になるのか?」
「いや、俺は別に学校や近所でバレても構わねえんだけどさ。知ってんのか知らねえのか、はっきりと判んねえのが何か気持ち悪くてな。まあ、仕方ねえか。おばぁからも急いで周囲に明かすなって言われてるし。でもよ、生活に支障が出るからとかって聞いてたけど、そんな感じはしねえんだよな……」
 言って俺が溜息を吐くと、そよぎは真剣な顔で目を覗き込んできた。
「おばぁには口止めされていたのだが、龍神が不安ならば話そう。どうして急いで明かしてはマズいのかと言うとだな、本土には敵がいる」
「敵?」
 その言葉の物騒な響きに、俺は少しばかり肩を竦めた。
「うむ。本土にある観光開発の会社がだな、本津島と奥津島を一大観光地にしようと画策しているらしい。だが、その為に土地の買収や借り上げなどをしようとしても、大半を所有しているのはおばぁだし、他の土地持ちは昔から信仰に熱心な者たちばかりだ。ならば、まず信仰をどうにか排除出来ないものかと考えてもおかしくはなかろう。仮に龍神が転生したということが知れ渡ったならば、明らかに敵対してくるだろう」
「おい、ちょっと待て。それって俺が殺されるとか、そういう話か?」
 背筋に冷たいものを感じて俺は狼狽えた。多少ならば寵愛以外の役目が増えてもいいが、命のやり取りになるのならば話は別だ。正直、勘弁して欲しい。
「いや、そこまではしないと思う。何かしらの条件で龍神を籠絡させ、役目を放棄させればいいだけの話だ。転生した龍神が役目を捨てるならば、氏子たちも信仰に興味をなくすだろうしな。その対策として、おばぁは島の人間の入れ替えを試みているようだ。島に住むのが信用出来る者たちばかりならば、相手も下手な策は取れまい。まだその途中だが、今現在、奥津島は安全だ。この本島にはその観光会社の人間が二名いるが、常に監視させてある。問題ない」
 そこまで聞いて俺は疑問を感じた。ヤエ、もしくは他の年配の信者が話してくれたのならば納得も出来るが、何故そよぎがそこまで詳しく事情を知っているのか? 
「おい、どうしてお前がそんなこと知ってんだ? 雫や火凛も知ってんのか?」
 俺がそう言うと、そよぎは心外だとでも言うように拗ねた顔をした。
「忘れてしまったのか、竜神? 私は御先の巫女の第二位、『守りを司る風の巫女』だ。竜神と信仰、そして島を守るのが私の役目だ。無論、このことは雫たちも知っている。雫はおばぁと共に全体の計画を立て、私はその障害への対策をし、火凛は信者たちの意見をまとめる。これが祭事以外の巫女の役目だ」
 俺はしばらく唖然とした後、堪え切れずに笑った。皆が必要としているのは俺からの愛情ではなく、信仰の継続と島の繁栄だ。どうやら俺は四人の少女たちに肉体で取り込まれ、完全にその為の手駒にされていたらしい。敵対するかもしれない観光会社の件、そして実務的な計画の立案に三人の巫女が絡んでいる件、それらを伏せていたのがその証拠だ。四人に対する愛しさが募っていただけに我慢が出来ず、俺は笑い続けながら自分の荷物を手にすると、部屋の出口へと向かった。
「どうしたんだ、竜神? 竜神っ?」
「……二度と顔を見せんな。俺は東京へ帰る」
 俺はそう告げて、引き留めようとしたそよぎの手を強く払った。
   ★★★
 その後も追い続けてきたそよぎを無視して、俺は船着き場へと向かった。のどかな島に住む人間たちだから純朴なのだろう、と考えていたのが間違いだった。巫女もヤエも他の信者も観光会社も、皆、裏でコソコソと企んでいればいい。勝手な道理を掲げ、対抗し合って潰し合い、どちらも滅びてしまえばいい。
 時刻表を確認すると、九州へ渡る船が出るまで四十分程の間があった。窓口で乗船券を購入し、それまで背後に立ち尽くしていたそよぎの脇を無言で擦り抜け、俺は桟橋を目指した。
「待ってくれっ! 後藤君っ! 私の話を聞いてくれっ!」
 そよぎは学校など他人のいる場所では俺のことを名字で呼ぶが、今さらそんなことを言われて待つ義理もない。周囲の人間が何事かと俺に好奇の目を向けてきたが、それさえもどうでもいい。ただ一刻も早く別の土地へ行きたいだけだ。九州で適当なホテルに泊まろうが、そのまま東京へ向かおうが、そのくらいならヤエから渡された金を使わなくてもオヤジからの仕送り分でどうにかなる。渡された通帳は自室に置きっ放しだし、カードは後で郵送でもしてやればいいだろう。学校も変わることになるが、特に未練もない。当面の住居がカプセルホテルやネットカフェになろうとも、東京で生活をやり直すことだけが俺の願いだ。
「黙っていたのは済まなかったっ! 許してもらえないのならそれでもいいっ! けれど行かないでくれっ! 話だけでも聞いて欲しいっ! 私たちがどうして黙っていたのか聞いて欲しいっ! 私だけでなくっ、みんなが必要としてるんだっ!」
 その言葉を俺は鼻で笑った。だから何だ? 必要としているのは信仰と島を守る為の手駒だろうが。そんな役目を引き受けるつもりはない。大体、俺が龍神の生まれ変わりだとしても、特別な能力がある訳でもない。単に先代が死んだのと同じ日付に生まれたと言うだけの話だ。巫女だった人間から生まれたかどうかは別にして、単に同じ誕生日の人間なら他にも沢山いるだろうし、信者に嘘を吐いてでも新しい龍神役をどこからか探してくれば事は済む。それで双方万々歳じゃないか。以前ならば四人の少女を他の男に渡すのは絶対に嫌だったが、今となってはどうでもいい。無邪気な雫も、不器用なそよぎも、快活な火凛も、愛らしい凛音も全部くれてやる。田舎の島を取り合う合間に乳繰り合ってろ。
「おい、兄ちゃん。いいのかよ? 彼女が泣いてんぜ?」
 観光客らしい青年がニヤニヤと笑いながら声を掛けてきた。殴り飛ばしてやろうかとも思ったが、辛うじてその気持ちを抑えて睨み付けてやると、青年はたじろいだ顔をして後退って行った。俺も含めて、どいつもこいつも馬鹿ばっかりで嫌になる。
「どうしても行ってしまうと言うのならっ! 私もここで役目を終えるっ!」
 と、叫び声と共に大きな水音がし、嫌な予感がして振り返ってみると、そよぎの姿がなかった。周りの人々がざわめきながらすぐ傍の海面を指差しているところを見ると、服を着たまま海に飛び込んだらしい。わざとらしい行為だ。
「……どうせ泳げんだろうが」
 そう呟いては見たものの、波間は静まり返り、泳いだり息継ぎをしたりしている姿は見えない。俺は慌ててバッグを地に置き、海の中へと飛び込んだ。
   ★★★
 他にも二人の男性が海に飛び込んで救助を手伝ってくれたおかげで、幸いなことにそよぎの命に別状はなかった。多少は海水を飲んだようだが、意識はしっかりとしており、眼鏡も紛失することなく顔に掛かったままだ。手を貸してくれた二人に礼を言うと、俺は自分の荷物を持ち、そよぎを背負ってホテルへと戻った。二人ともずぶ濡れだったが、フロントの人間にで文句を言われることもなく、中井はタオルを用意してくれた。
 部屋に戻ってはみたものの、一緒に風呂場に入る気にはなれず、俺はそよぎと交代でシャワーを浴びることにした。互いに海水を洗い流してホテルの浴衣に着替えた後、俺はそよぎの向かいのソファに腰掛け、テーブルを挟んで問い掛けた。
「……なんであんな馬鹿なことしたんだよ? 本当は泳げんだろ?」
「確かに泳げるが、その為に海へ飛び込んだんじゃない。龍神がいなくなってしまうのなら、あのまま海に沈んでも構わないと思った。だから泳がなかった」
 項垂れながらも、そよぎの言葉に迷いはなさそうだ。だが、だからと言って献身振りに愛しさが湧く訳もない。俺が海に飛び込んだのは単に人命救助の為だ。
「で、どうして黙ってたのか言いてえんだろ? 言えよ」
「聞いてくれるのかっ!」
 そよぎは顔を上げて嬉しそうに見つめてきたが、俺は鼻を鳴らして視線を逸らした。
「一応は聞いてやる。無駄にした船代ぐらいは納得いく話なんだろうな?」
「納得いくかどうかは龍神次第だと思うが、取り敢えず聞いてくれ。まず、凛音は祭事を手伝ってくれているだけで何も知らない。だから凛音のことは許してやって欲しい」
「ああ、判った。で?」
「先程の話だが、例え口止めされていなくても、我々三人は龍神に告げなかったと思う。いらぬ心配をかけたり、怯えさせるようなことを言いたくなかった。龍神には島での生活を快く楽しんでもらいたかった。おばぁもそんな気持ちから我々に口止めをしたのだと思う。それでも話したのは私の独断だ。この件で責められるべきは私一人だ」
「……誰を責めるとかの話じゃねえんだよ。お前らが龍神を必要としてんのは判ってる。島と信仰の為に御輿役が必要なだけなんだろ? 俺は降りるから他を探せ」
「それは困るっ。確かに島と信仰の為には御輿役が必要だが、誰でもいいと言う訳じゃない。凛音も入れて四人、私たちはもう、龍神はあなたでなければダメなんだっ」
 切羽詰まった様子のそよぎを眺め、俺は急に悲しくなってきた。信仰に洗脳された四人の少女を相手に、俺は愚かに浮かれていたに過ぎない。明確な愛情を抱き抱かれ、触れ合い続けていくことで幸福にさせ、自らも幸せになるのだとばかり思っていた。間抜けだ。
「……俺さ、お前ら四人、すっげえ好きだったよ。ずっと五人で暮らしていきてえって心から思ってた。でもよ、凛音は別としても、悪いけどもう三人のことは信用出来そうにねえ。どっかで利用されてんじゃねえか、言葉は言い訳じゃねえかって、きっとこの先も考えちまうと思う。心配かけたくなかっただ? 隠し事をしてでも楽しませるってのがお前らの愛情表現なのかよ? そんな気持ちはいらねえ。だから、お前らの為にも他の人間を探してこいよ?」
 自分が酷いことを言っているのは判る。駄々をこねているだけなのも理解している。けれどこれが俺の偽らざる本心だ。理性では抑え切れない程に感情だけが昂ぶり続けている。
「……せめて、奥津島には住んでいてくれないだろうか? 龍神が嫌ならば我々は出て行ってもいい。だから、せめて……ひぐっ……くうっ……ひっ……ぐすっ……うううううっ!」
 言いながらそよぎは涙をポロポロと零し始めたが、それでも俺に視線を向け続けている。俺は仕方なく腰を上げて荷物からタオルを取り出し、そよぎに放ってやった。
   ★★★
 その後、俺とそよぎは奥津島へと向かう船に乗り込んだ。情に流された訳ではない。一旦自宅で荷物を纏めてから東京へ帰ろうと思っただけだ。そよぎを客席に残したまま俺はデッキに一人で立ち、夕刻の海を眺めながら少しだけ泣いた。
 自宅の玄関ではいつも通りの様子で三人が出迎えてくれたが、俺は黙り込んだまま自室へと入ってドアに鍵を掛けた。火凛、雫、凛音と入れ替わりにノックをして声を掛けてきたが、答えもせずに俺は必要な品々をバッグに詰め込み、それが終わるとベッドに潜り込んで眠った。
 翌朝、朝一番の船便に合わせて起き、バッグを手に階段を降りると、同居の四人とヤエが玄関で正座したまま待ち受けていた。
「済まなかった、龍神。お前さんの気持ちも考えずに隠し事をしていたこと、誠に済まない」
 そう言ってきたヤエに、俺は軽く頭を下げた。
「いいですよ、もう。ああ、通帳とカードなら俺の部屋の机の上に置いてありますから。お世話になりました」
「凪君っ、ごめんなさいっ。どんな形の償いでもしますからっ、行かないでくださいっ。巫女の役目とか関係なく大好きなんですっ。お願いっ、ずっと一緒にいてっ。お願いっ」
「龍神っ、私も役目とか関係なく大好きだっ、行かないでくれっ、頼むっ」
「ねえナギっ、冗談だよねっ? 行かないでよっ、私だって大好きなんだからっ。何でもするから行かないでっ。冗談だって言ってよっ、お願いだからっ」
「ひぐっ……兄ぃ兄ぃ……ぐすっ……行っちゃヤダっ……ひぐっ……兄ぃ兄ぃ……」
 凛音に釣られたのか、三人の巫女も涙を流し始め、俺も多少は胸が痛くなったが、気持ちは変わらない。だが、最後ぐらいは優しく対応してやりたい。俺は一人一人の泣き顔を見つめた後、穏やかな口調で言葉を掛けた。
「皆にも世話になった。酷いこともしたけど、四人とも本当に好きだった。ありがとう」
 俺がそう言うと、急に雫が泣きながら立ち上がった。
「おばあっ、私っ、この場で巫女を辞めさせて頂きますっ。だから凪君っ、もうただの鳴海雫ですからっ、お願いですっ、ここで暮らすのが嫌なら私も連れて行ってくださいっ、何でもしますからっ」
「私も辞めさせて頂きますっ、龍神っ、いやっ、後藤君っ、私もずっと傍にっ」
「私も辞めるっ、だからナギっ、私も一緒に行くっ、ずっと付いてくからっ」
「うぐうっ……私もお手伝い辞めるぅ……ひんっ……兄ぃ兄ぃの傍にいるぅ……うえっ……」
 四人の言葉に俺は困惑した。巫女を任期途中で辞めようとも、龍神役を降りる俺に愛情を向けてくれるらしい。引き留める手段じゃないかとの疑念を抱きながらも、その言葉を信じたいとも思う。
「龍神ということが前提にはなっておったがの。この娘らにとっては、最初からお前さんありきなんじゃよ。信仰の継続だとか島の発展なんてものは、お前さんとより良く暮らしていく為の方策に過ぎん。末永く一緒にいたいが為に、私の思案に協力してくれとったんじゃ。お前さんが連れて行ってくれるのなら、全員をこの場で巫女の任から解いてもいい。信仰を捨てさせてもいい。お前さんはどうしたいんじゃ? 心からの謝罪として、可能な限り何でも望みを叶えよう。東京で一生涯遊んで暮らすもよし、世界を見て回るもよし、どうするね?」
 ヤエの言葉を受けて、俺は自問自答してみた。何がしたい? どうしたい? もしも本当に俺に愛情を抱いてくれているのならば、この四人の少女をどうするべきか?
「……少し考えてもいいですか? 火凛、部屋に戻るからコーヒー持ってきてくれるか?」
   ★★★
 大きな問題点は二つだ。龍神を続けるか否か。四人に巫女を続けさせるか否か。ヤエの援助を受ければ、龍神と巫女を共に辞め、東京で遊び呆けて暮らすことも確かに可能だろう。しかし、竜神と巫女が揃って不在となったなら、信仰は廃れて島は観光地と化すかもしれない。母さんの思い出の岬にも柵が張り巡らされ、観光客の捨てたゴミなどが散乱する場所となってしまう恐れがある。別に俺が責任を持つ必要もないのだが、出来ればそんな事態は避けたい。となると、竜神及び巫女として今までと同じ生活をし、時にヤエの計画に参加して島を守っていくべきか。いや、それこそヤエの手駒となることを了承するようなものだ。だが、何故手駒じゃいけないのか。自分の意思が反映されないからか。単に仲間外れにされていたことが癪に障るのか。
 一頻り自問自答しながら思い悩んでいると、ノックの音がした。入室を許可すると、コーヒーを頼んでおいた火凛だけでなく、他の三人も揃って部屋に入ってきた。
「あのっ、凪君にどうしても、お話ししておきたいことがありまして」
 火凛が俺の机の上にカップを置くのと同時に三人は床に正座し、後から火凛も加わった。
「何だ?」
「私たち四人、凪君が龍神様でなくても大好きです。凪君個人が大好きなんです。一緒にいられるのなら、どこにでも行きますし、何でもします」
「例え龍神であることを辞めようとも、心も身体も全てを捧げたい」
「どんな酷いことしてもいいよ? ナギの言葉になら何でも従うから」
「だから四人、ずっと兄ぃ兄ぃのお傍に置いてください」
 並んで頭を下げてきた四人を前に、俺は少しだけ迷ってから、微かに笑って言葉を掛けた。
「考えてみれば、俺が意固地になってただけかもしんねえな。特にそよぎ、感情的になっちまって悪かったな」
 そう言うと、そよぎは嬉しそうに笑いながらも涙を流し始めた。
「くっ……龍神っ……ぐひっ……私はっ……うぐっ……幸せ者だっ……ううっ……」
「この島に来るまで、俺の周りには信仰なんてなかった。通ってた学校には宗教に入ってるって噂の奴もいたけど、そんな人間とは接点がなかった。信仰だとか宗教だとかは怪しいもんだって、ずっと思ってたからな。だから余計に今回のことで、隠し事をされてたってことでさ、騙されたって感じたのかもしんねえ。けど、皆が巫女を辞めてまで一緒にいたいって言ってくれた時、本当はすっげえ嬉しくってさ。もう一度、皆のことを信じてみっかなって、そう思ったんだ。でも、今もまだちょっと怖い。また隠し事とかあって、騙されたって思っちまったら、そしたら本当に俺は……」
 言いながら俺は自分の心境の変化に気付いた。もう四人を信じるつもりでいる。それが正しい選択なのかは判らないが、信じたいと思う気持ちがどんどん大きくなってきている。
「え? 凪君? どうしたんですか?」
「……決めた。凛音、おばぁはもう隣に帰っちまったか?」
「ううん、まだリビングにいる。お茶飲んでる」
「じゃあ、下に行くか。皆も来てくれ。そこで話そう」
   ★★★
 俺の決意と条件を微笑んで聞いた後、ヤエは自宅へと戻っていった。俺は安堵している様子の四人の少女を眺めながら、椅子に座って冷めた日本茶を飲んだ。
 俺の伝えた決意とは、ヤエと巫女たちと共に島を守っていくということだ。条件として、今後は会議などに俺も時折参加させてもらうことにした。別に毎回でなくとも、必要と感じた時だけで充分だ。何しろ各責任者は同居しており、話や説明はいつでも聞ける。
とは言え、俺の提示した条件はそれだけではない。定期的にある程度の金額を与えてくれること、同居の四人の了承を得た上での浮気の解禁、二学期以降は雫たち正巫女三人に一人ずつ補佐の少女を付けて同居させること、そしてヤエの財力による件の観光会社の株式の取得、その他数件、全て叶えると約束してもらった。
これで夏休みが終わった後は計七人の少女を思い通りにすることが可能だ。しかし、性交だけが目的ではない。新たに増やした同居人を手懐けた上で、ヤエや巫女たちの行動を監視させることが狙いだ。仮に担当する巫女に心酔してスパイの役を成さなくとも、人が多くなって発言内容に差異があれば事態に気付くことも出来る。雫たちのことは好きだし、信用もしているが、俺の為に良かれと思ったならば今回のようなことを繰り返してしまうかもしれない。例え背景に恋慕の情があるとしても、そうなれば俺は雫たちに対して再び疑念を抱いてしまうだろう。その時に自分がどういう行動に出てしまうか今ひとつ確信が持てない以上、騙されない為の保険は掛けておいた方がいい。
 加えて、敵対するかもしれないという観光会社の株式を可能な限り多く取得し、ある程度の実権を握れば、この島と本島から撤退させることも出来る。そうなれば晴れて楽園生活を満喫出来るだろう。ヤエも以前から同様の方法を考えていたとのことで、この件については非常に協力的な態度だった。
 驚いたことには、条件について多少の批判は覚悟していたのだが、四人もヤエも文句を言ってくることはなかった。俺が島に残って龍神であり続けるのであれば、その程度のことなど構わないらしい。
 さて、そうなると、夏期休暇前にしなければならないことも少しばかり増えてくる。まずは同居人を増やすことを加味した上での新宅の図面作成だ。図面は後に建築設計士に回して正式な物を作り上げてもらうとして、まずは草案を練らなければならない。次に本島にある別荘の間取りの確認。そして夏休み中に必要となる物、及び新宅の調度品の購入。おまけに数日以内にはヤエに頼まれていた信者たちとの顔合わせもあるようだ。
「さて、部屋に戻って寝直すか」
 俺がそう呟くと、四人が一斉に期待に満ちた目で見つめてきた。今まで通りの生活が続くということで、寵愛を望んでいるのは明らかだった。俺としても構わないが、流石に全員相手は体力的に辛い。
「そよぎ、一所に来い。添い寝してくれ」
 そう言った途端にそよぎは嬉しそうに頷いて席を立ち、他の三人は顔を曇らせた。気持ちは判らないでもないが、まずは詫び代わりにそよぎを可愛がってやりたい。俺は三人の頭を優しく撫でてやってから、そよぎを従えて自室へと向かった。
   ★★★
「んくはあっ……ご主人様ご主人様あっ……はふひあっ……私のご主人様あっ……」
 ベッドの上で裸で交じり合ってから、そよぎはずっと俺を呼び続けている。余程寂しい思いをしていたらしく、座位で繋がった状態で俺に合わせて腰を動かしながら、一時もしがみ付くのを止めようとはしない。その背中を撫でながら、俺は優しく囁いてやった。
「もう心配すんな。この先も島にいるから、一緒にいるから」
「ふくひあっ……ご主人様嬉しいですうっ……くはふあっ……またこうして寵愛を頂けるなんてえっ……あくうあっ……ずっとお傍にいますからあっ……はふひあっ……いつでもどこでもお好きな時にいっ……んくふあっ……私の身体を使ってくださいいっ……」
「それなら今まで以上にセックス漬けにして、チンポ中毒にしてやるからな? いずれは尻マンコもチンポで拡げて、性欲処理用の穴にしてやる。それでいいんだな?」
「んひくはあっ……なりますオチンポ中毒にいっ……はふひくあっ……お尻も自由に使ってくださいいっ……くひはへあっ……いつでも性欲処理したいですうっ……かはくひあっ……毎日セックスしたいですうっ……あひはふあっ……セックス漬けにしてくださいいっ……」
 軽い性交に留め、本当に二度寝するつもりでいたのだが、これほど従順な言葉を告げられたらたっぷりと犯してやりたくなる。胸に押し付けられた乳房の感触を楽しみながら、俺はそよぎの陰核をそっと指の腹で擦り上げた。
「毎日は無理だけどな。今日は一日中お前の相手をしてやるから。充分に楽しめよ?」
「はふへくあっ……一日中なんて幸せですうっ……ふひはへあっ……オマンコもクリトリスも気持ちいいっ……くふへうあっ……ご主人様の勃起オチンポ最高ですうっ……あくふへあっ……ご主人様とのセックス大好きいっ……んくはへあっ……オチンポ好き好き大好きいっ……」
 絶頂が近いのだろう。そよぎの膣肉は数カ所できつく陰茎を締め付けながら、不規則に蠢き始めた。当人の表情も愉悦に満ちており、口の端からは僅かに涎を垂らしてもいる。
「何だよ、もうイきそうなのか? そんなんで一日、ちゃんと俺の相手が出来んのかよ?」
「ふひへはあっ……もし私が動けなくなってもおっ……かはひくあっ……好きに身体を使ってくださいいっ……一日中お傍にいいっ……はひくふうっ……オチンポのお傍にいいっ……」
 俺の傍とは言わないことに苦笑しつつ腰を加速させてやると、愛液に溢れた接合部から卑猥な音が響き出した。グポッ、ゴプッというその音を聞きながら、俺は空いている手をそよぎの尻に当て、尻穴にゆっくりと小指を挿し入れてやる。途端にそよぎは俺以上に大きく腰を揺り動かし、身悶えしながら天井を仰いだ。
「んかはへえっ……お尻に指があっ……あへひくあっ……お尻に指が入ってくるううっ……」
 他の三人同様、そよぎも尻穴を弄られるのが心地いいようだ。元々全身の感度がいいだけに今さら驚きはしないが、拒否する素振りさえもない。この様子ならそろそろ四人の尻穴拡張を始めても問題ないだろう。夏休み前には全員のアナル処女でも奪っておくか。
「ほらほら、尻マンコが気持ちいいのか? ちゃんと言わねえと止めちまうぞ?」
 俺はそう言って小指を一旦根元まで尻穴に呑み込ませ、後に激しく出し入れしてやった。
「はくかへあっ……お尻マンコ気持ちいいですうっ……ひくはふあっ……ズボズボされるの気持ちいいっ……うへひくあっ……オマンコ汁が止まんなくなっちゃううっ……あへふはあっ……ご主人様イっちゃうイっちゃいますううっ……くうあああっ……イくイくイくううっ……」
「ちょっと待ってろ。俺ももうすぐだから」
「んへひふはあっ……だってオマンコとお尻マンコがあっ……くふひへうあっ……どっちも気持ち良過ぎますううっ……あへくはひいっ……せめてどっちか片方にいっ……うひはくふあっ……ダメです我慢できませぇんっ……はひいっ……濡れ濡れオマンコイっくうううううっ!」
 高みに昇り詰め、そよぎは俺に上半身を密着させたまま何度も腰を跳ね上げてきた。俺は慌てて尻穴から小指を抜いた。腸内で骨を折られたら笑い話にしかならない。
「くふはひいっ……オマンコイくのが終わんないいっ……んはひへあっ……ご主人様早くおチンポ汁出してええっ……あふくひあっ……イってるオマンコの奥に飲ませてええっ……」
 絶頂時の大きな腰使いを継続し、そよぎは膣内のうねる柔肉で陰茎を扱き続けている。腰を止めて余韻に浸るよりも、俺を射精に導きたいらしい。
「そよぎはいい子だな。ほらっ、ちゃんとマンコの奥で味わえよっ」
「あふへくひいっ……染みてくるのが気持ちいいっ……かひへくはあっ……オチンポ汁とっても美味しいですうっ……はくひへふあっ……ゴクゴク飲んでオマンコがイっくうううううっ! ふひくへうあっ……オマンコイくイくまだイくうううううっ! くへふはひいっ……おチンポ汁でまたイくうううううっ! ああっ、ダメダメダメえっ、なんか出ちゃうううううっ!」
 繰り返し果てながら、そよぎは全身をガクガクと震わせて秘所から大量の液体を垂れ流してきた。どうやら一物を取り入れたまま潮を噴いたらしい。体液は止まることなく溢れ、シーツはびしょ濡れだ。今後はベットシーツの下に防水シートを敷いておく必要があるだろう。
「あへえっ……くふっ……んかはぁ……ひうっ……んあっ……気持ちよかったですぅ……」
 光彩を失った瞳で俺を見つめ、そよぎは蕩けた笑みを浮かべた。
   ★★★
 数時間後、陰茎に付着していた体液をティッシュで拭き取りながら、俺はベッドの上を眺めて呟いた。
「……また、やっちまったか」
 ずぶ濡れとなったシーツの上には、そよぎが脚を大きく拡げたまま仰向けに寝ている。六回目の膣内射精と同時に半ば意識を失い、呼吸はしているものの、以後は明確な反応をしなくなってしまった。大丈夫かと問い掛けても、秘裂から白濁液を零し、白目を剥いて天井を眺めているばかりだ。
「おい、しっかりしろよ。もうご馳走様か?」
 そう問い掛けても返事はないが、試しに精液の染み込んだティッシュを鼻に押し当ててみると、そよぎは僅かに目を細めて鼻息を荒くさせ始めた。淫臭好きなのは火凛だけだと思っていたのだが、そよぎにもその気があるらしい。ならば膣内に残っている精液でも鼻孔に塗り込んでやろうかと思い、ベッドの上で立ち上がった瞬間、机の上に置いておいた携帯電話から着信音がした。
足早にベッドを降りて液晶画面を確認すると、電話をしてきたのは火凛だった。誰かとの性交時に俺に用がある場合には、携帯に連絡するよう全員に言ってあるので、その指示に従ったのだろう。
「何だ?」
『あ、起きてた? ご飯どうすんの? お昼も食べてないじゃない。夕飯は一緒に食べる?』
 そう言われて壁時計を確認すると、時刻は十七時を過ぎていた。性交に夢中になっていて気付かなかったが、辺りも少し薄暗くなりつつある。
「俺は一緒でもいいけど、そよぎは無理みてえだ。ほとんど失神してる」
 そう告げると、大きな音と共に部屋のドアが予告もなく開け放たれた。視線を向けると火凛が携帯電話を手にワナワナと震えている。どうやらドアのすぐ外から電話をかけてきていたようだ。
『ちょっとっ、またそよぎばっかりこんなにしてっ。何回したのよっ?』
「いや、電話で話さなくてもいいだろ? 切れよ」
 火凛は不貞腐れた態度で携帯のボタンを押し、全裸の俺へと近付いて正面に立った。
「それで? 何回したの?」
「射精したのは六回。そよぎの方はイきまくってたからな、回数は判んねえ」
「そよぎとするのは三回にして、他のみんなにも一回ずつしてくれるとか、そういう気は全くないの? そよぎの時ばっかりヘトヘトにさせるまでしちゃって、ズルい」
「そう言われてもな。その場の勢いってもんだから」
 明らかに火凛は怒っているが、その気持ちも理解できなくはない。かと言って、毎日交代で六回ずつ性交していたら俺が枯れてしまう。矢張り以前に考えていた通り、不公平にならないよう上限回数を決めておいた方がいいのかもしれない。
「もう、少しは他のみんなにも気を遣ってよね?」
 そう言うと、火凛はその場に跪いて陰茎を手に取り、舌を這わせ始めた。
「おい、火凛?」
「んれっ、何よ、お掃除くらいはいいでしょ? んふっ、いい臭い、はむっ、んろれっ」
   ★★★
 結局のところ、火凛は陰茎の掃除だけでは納得せず、俺と共に風呂に入りたいと言い出してきた。夕食前に汗を流すのは悪くない話で、俺はそよぎに毛布を掛けてやり、タオル地のガウンを羽織ってから、火凛を連れて風呂場へと向かった。
「なあ、火凛。ちっと試してみてえことがあんだけど、協力してくれっか?」
 互いに裸になって洗い場に入ると、俺は風呂椅子に座って火凛にそう声を掛けた。
「ん? なあに? お尻使うの? 私はいいよ?」
「……あのな、尻マンコ使うには浣腸して腹ん中を綺麗にするとか、色々と準備があんだよ。すぐ使える訳ねえだろが」
「えっ、ちょっと、まさかここで浣腸とかすんの? それはちょっと……」
 火凛の言葉に俺は溜息を吐いた。尿は嫌いではないが、と言うか好きだが、糞便を喜ぶ嗜好は俺にはない。経血も苦手で、生理期間中の女とは交じり合う気もない。まあ、それはいい。問題は火凛の誤解だ。
「それはないから安心しろ。そんなに尻マンコを試してえなら、後で浣腸を渡してやっから自分一人で準備出来るようにしとけ。今は別のことだ。お前、俺のチンポ責めてみろ」
「えっ? 責めるって?」
「以前、隣の家でチンポを触らせただろ? あんな感じでお前が俺を一方的にイかせてみろ。どうもお前にはそういう才能がある気がすんだよ。試してみてえから、やれ」
 そう俺が言うと、火凛はしばし考える素振りをした後、ニヤリと笑った。
「うんっ、やってみる。その代わり、私の好きなようにさせてよね? 立ってみて」
「あ?」
 意味が判らずに問い掛けると、火凛は徐ろに半勃起している陰茎を握り、そのまま上へと引っ張り上げた。
「立ってみて言ったの。ほら、立って」
 強引に俺を椅子から立ち上がらせると、火凛は一旦陰茎から手を離し、ボディソープを手のひらに取った。その手で改めて一物に触れ、滑らかに扱き上げてくる。
「ふふっ、おちんちんどんどん硬くなってくよ? 私にこんなことさせて興奮してるんだ?」
「まあな。お前の手、気持ちいいし。乳首もマンコも丸見えだしな」
「あはっ、見たいならいつでも見せてあげるのに。でも嬉しいから、もっとおちんちん虐めてあげる。少しずつ早くして、ナギのおちんちんからピュッて出させちゃうんだから」
 嬉々として手の動きを速めていく火凛には、矢張り加虐的資質がある。バランスよく育てれば、被虐も加虐も楽しめる性奴隷になってくれそうだ。
「んふっ、ナギったら気持ちよさそうな顔しちゃって。ねえ、声も聞かせて?」
 そう言いながら火凛は空いている手を俺の尻に回し、指先で尻穴を擽ってきた。
「くっ、待てっ、そこまで許可してねえぞっ」
 強い口調で言っても火凛は止めず、それどころか尻穴に指を入れてきた。予想外の事態に俺が手を払っても、繰り返し腕を伸ばして腸内に指を潜り込ませようとする。埒が明かずに逃げようとすると、素早く身体を押し付けられ、風呂場の壁と火凛の裸体とに挟まれて俺は身動きが取れなくなった。
「ふふーん、逃がさないもん。ほら、お尻の穴も虐めてあげるから、もっと声聞かせて? ナギの気持ちいい時の声って可愛くって大好き。聞いてるだけでオマンコ濡れてきちゃう」
 力任せに払い除ければ逃げられないこともないが、再度尻穴に指を挿し込まれ、俺は未知の快楽に身を任せることにした。泡塗れの陰茎は完全に勃起し、そろそろ射精限界が近い。
「うっ、火凛っ、もう出そうだっ」
「どこに出してくれるの? 乳首? オマンコの中? この前みたいにお尻でもいいよ?」
「んっ、チンポの先に尻マンコ当てろっ、くっ、早くっ」
 指示に従って火凛は俺の尻穴から指を抜き、陰茎を手にしたまま背中を向けると、亀頭に自らの菊門を押し当てた。俺は腰を前に突き出して一物の先端を火凛の腸内に入れ、その締め付けを堪能しながら思う存分精液をぶち撒けてやった。
「はくふひあっ……くうっ……お尻の中に染みてくるの気持ちいいっ……あふへうあっ……軽くイっちゃってるよおっ……んふひへあっ……私これだけでイっちゃってるううっ……」
 全身を小刻みに揺らす火凛を見ながら、俺は腰を更に前に進めた。無論、尻穴性交の為だ。泡で滑りを増している今の一物ならば、尻穴が裂けることもない筈だ。
「んくひうあっ……ちょっと何でおちんちん入れてんのおっ……かへくひあっ……準備も何もしてないじゃないっ……あひくへあっ……お尻の穴が拡がっちゃううっ……」
 汚れるのは確かに嫌だが、幸いにして風呂場だ。湯で洗い流せば済む。呻き声を上げさせられた分は、しっかりと仕返しさせてもらう。
「勝手に人の尻を弄んだ罰だ。ちゃんと尻マンコでチンポに奉仕しろ」
 そう告げて俺は薄く笑った。
   ★★★
 適性があると言えばそうなのだろうが、火凛の尻穴は切れることなく陰茎を取り入れ、後に腰を動かし始めても裂けることはなかった。腸内の締め付け具合は凄まじい程で、平時の勃起状態ならともかく、射精直後の硬度でなかったなら一物を挿し込めはしなかっただろう。その代わりに心地よさも半端なものではなく、背面立位のまま夢中になって直腸を責めてやると、火凛は浴槽に両手を付いて尻を差し出しながら次第に身悶えし始めた。
「おらおらっ、もっと尻を突き出せっ。この姿勢じゃチンポが根元まで入んねえだろうがっ」
「ひくへあっ……拡がって痛いのにいっ……あひくうっ……痛いのにお尻気持ちいいっ……」
 幾分苦しそうに喘ぎながらも火凛は指示に従い、俺は躊躇なく陰茎を根元まで突き込んでやった。
「おらっ、お前も尻振って楽しませろっ。初のアナルセックスなんだからよっ」
 そう告げると、火凛は振り返って俺を見つめてきた。その真剣な表情を見て、思わず俺は腰の動きをを止めた。
「どした?」
「んはぁ……ほんとなの? ふはぁ……お尻でするの私が初めてなの? はふぁ……」
「ああ、お前が初めてだ。もしかして辛いのか? 止めとくか?」
 問い返すと火凛は横に首を振り、顔を正面に戻して腰を使い始めてきた。
「おい、無理すんなよ? 勢いで言っちまったけど、別に動かなくてもいいぞ?」
「んくひあっ……大丈夫だよおっ……ふあくうっ……どんどん気持ちよくなってるからあっ……くふはあっ……それに初めての相手で嬉しいからあっ……かはふあっ……いっぱいナギに気持ちよくなってもらいたいのおっ……あふはあっ……ナギも好きに動いてえっ……」
 未だ調教は途中段階だが、この従順さと先刻の小悪魔さとの併存こそ、俺が火凛に求めているものだ。展望が開けたような気分になり、俺は喜悦を感じながら腰の動きを再開させた。
「この先、何度も何度も尻マンコを使って、俺好みに拡げてやっからな。火凛」
「はうひあっ……いつでも好きなだけ使ってえっ……あひはうっ……これからはいつも準備しとくからあっ……かはへあっ……お尻マンコすごいいっ……んくひいっ……どんどん気持ちよくなるよおっ……ひくへあっ……これ病み付きになっちゃうよおっ……」
 絶頂時に俺にしがみ付いてくるように、火凛は力一杯バスタブを掴んでいるようだ。この様子なら初の尻穴性交で果てさせることも可能だろう。同時に達することが出来るように、俺は抽送の速度を上げた。
「病み付きになってもいいぞ。毎回尻マンコ使うとは限らねえけどな」
「くひへあっ……これから毎回楽しみいっ……ふひくあっ……どこにおちんちんくれるのか楽しみいっ……はへひあっ……お口もオマンコもお尻マンコもおっ……あへひはっ……全部ナギだけのおちんちん穴だよおっ……んくひあっ……もうイくイっちゃうよおっ……ひくへあっ……早くおちんちん汁出してえっ……うくひあっ……お尻マンコに染み込ませてえっ……」
 丁度いい。そろそろ俺の陰茎も限界だ。
「初の精液浣腸だぞ、楽しめよっ」
 一物を限界まで奥に突き入れると、俺は火凛の結腸目掛けて射精してやった。
「ひきくふへあっ……そんな奥に出すなんてえっ……んひくはへえっ……染み込み過ぎてお尻が焼けるううっ……あへひくはあっ……イくからしっかりナギ見ててえっ……くひふかへえっ……お尻マンコでイくから見ててえっ……んきひいっ……お尻マンコイっくううはへえっ!」
 膣でのオーガズムの時とは違い、火凛は背を反らして下半身だけを大きく痙攣させた。寒さに震える犬が遠吠えをしているように見えなくもない。そのまま一頻り全身を硬直させ、やがて弛緩してぐったりと浴槽に凭れ掛かると、火凛は掠れた声で呟いた。
「はぁ……何でこんなに気持ちいいのぉ……はぁ……お尻マンコがこんなにすごいなんてぇ……はぁ……オマンコまでトロトロになっちゃってるよぉ……」
   ★★★
 風呂から出て食事を取り、眠り込んでいたそよぎを部屋に連れて行ってやった後、俺は自室で新宅の図面作成を始めた。ある程度のイメージは固めてある。
 一階には性交部屋、調教部屋の他に性交用の和室が欲しい。同居人数が増えても全員での乱交が出来るよう、各部屋は十六畳程の広さにするつもりだ。加えてリビング、キッチン、トイレ、倉庫、それと全員同時に入浴が可能な広さの大風呂と脱衣所といったところか。
 二階は俺の好きなビリヤードの出来る遊戯室、応接間代わりのホームバー、それと十二畳ほどの洋間を六部屋。この内三部屋は新たな同居人の私室とし、残り三部屋は来客用だ。場合によっては同居する相手を増やし、宛がってやってもいい。
 三階は俺と四人の少女たちの自室だ。現在和室を使っている雫とそよぎに確認したところ、出来れば今度は洋室がいいとのことで、矢張り各十二畳の洋間を五部屋、念の為に同じ広さの和室を一部屋、それと簡易キッチンとトイレ、風呂場と脱衣所も設置しておく。
 四階は現在住んでいる家と同じくテラスにし、外階段だけでなく、内階段からも登れるようにしておく。当然、アウトドア用のテーブルや椅子も置くが、性交しても周囲に見られないよう、目隠し用の柵も必要だろう。大きめの浴槽を一つ設置し、星を眺めながら風呂に入るのもいい。
自動車に乗るようになったらガレージも必要だろうが、現時点ではこんなところでいいだろう。土地も金もヤエに頼めばどうにでもなる。
 レポート用紙の裏に適当に線を引いて間取りを確かめると、今度は製図だ。パソコンを立ち上げて先日ダウンロード購入した家屋用の製図ソフトを呼び出し、操作に迷いながらも希望の図を仕上げていく。と、不意に喉の渇きを覚え、データを一旦保存すると、俺はキッチンから飲み物を持ってくることにした。こんな時の為に、新宅では各部屋にインターホンを取り付けておくべきかもしれない。
 階段を降りてリビングに入ると、雫がテレビで映画を見ていた。俺を見て椅子から立ち上がろうとしたが、そのまま座っているように手で示してやると、頭を小さく下げてから再びテレビ画面へと向き直っていく。冷蔵庫からコーヒーのペットボトルを取り出すと、俺は雫の背後に立って映画へとテレビへと視線を向けた。数年前に流行った恋愛映画らしい。そう言えばテレビはリビングと性交部屋にしか置いていない。新宅では全部屋に設置してやった方がいいかもしれない。
「座らないんですか?」
 俺が考え込んでいると、雫が不意に言葉を掛けてきた。画面では殺虫剤のコマーシャルが流れている。
「ん、すぐ部屋に戻っから。あんまり夜更かしすんなよ?」
「はい。この映画を見終わったら寝ます」
 素直に頷いた雫の頬に軽く口を付けてから、俺は自室へと歩きだした。
   ★★★
 学校での昼食時には俺たちの教室に凛音もやってきて、大抵は同居の五人で弁当を食べる。時にそよぎと火凛は誘いを断れ切れずに静江たちと共に昼食を取るのだが、雫と凛音は常に俺と一緒だ。人が増えた事により椅子が足らなくなる為、如月の許可を得て学校の備品であるパイプ椅子を一つ借り受け、常時教室に置いてある。しかし、あまり座り心地が良くなく、凛音に自分の椅子を譲り、パイプ椅子には毎回俺が座ることにしている。座り心地の件は他の四人には内緒だ。知ったら自分たちが座ると言い出すに決まっている。
 翌日の昼休みは五人揃っての食事となり、俺が件のパイプ椅子に腰掛けた途端、下品な音が辺りに響き渡った。慌てて立ち上がってシートを確認していると、教室の入り口から高笑いが聞こえてきた。
「はっはっはっ、引っ掛かったな、後藤っ」
 そう言って室内に入ってきたのは如月だった。何をしていたのかは知らないが、花柄の青いワンピース水着の上から薄紫色のアロハシャツを着ている。
「おいこら、貧乳。またお前の仕業か?」
 俺が問い掛けると、如月は険しい目で睨んできた。
「貧乳って言うな。まだ成長期だ」
「何が成長期だ。この合法ロリが。お前大学出てんだろ? 二十歳過ぎてんだろうが?」
 動じることなく俺は言い返してやった。大体、この教師はおかしい。事ある毎にズボンの上から陰茎を触ってくるわ、俺の手を掴んで乳房に押し当てようとするわ、完全なセクシャル・パワー・ハラスメントだ。加えて今回のような下らない悪戯も仕掛けてくる。黒板消しを教室の扉に挟んだり、下駄箱に昆虫を入れたりと小学生並みの頭の悪さだ。
「何歳だろうが成長期は成長期だ。今に見てろよ、後藤。ナイスバディになってから私を口説こうとしても手遅れだからな。精々その時になって嘆き悲しめ。それに、これでも私の上を通り過ぎて行った男は星の数ほどいるんだぞ?」
 その言葉を無視して再度パイプ椅子を改めると、シートの下に妙な手触りがあった。恐らくはブーブークッションでも挟み込んだのだろう。気付かなかった俺も迂闊だが、この担当教師は学校の備品である椅子のシートを一度引き剥がしたらしい。
「聞いてるか? だから貧乳って言うなよ? 今度言ったら文部科学大臣に言い付けるぞ?」
 俺は勝ち誇った口調の如月の前に立ち、真顔で見下ろしてやった。
「お前、学校の椅子を壊したんだな? シート剥がして詰まんねえもん仕込んだんだな?」
「うっ、そ、それはだなっ、最初から壊れてたんだっ」
 無能な政治家並みの答弁に、俺は溜息を吐きながらパイプ椅子を折り畳んだ。
「こら、後藤? 何してんだ?」
「証拠品持って職員室に行く準備だよ。俺が壊したなんてことにされたくねえからな」
「待て待てっ。それは最初から壊れてたって言ったろ? わ、私が犯人じゃないからな?」
「言い訳は他の先生たちの前でしろ。おら、お前も来るんだよ」
 動揺し続けている如月の腕を掴むと、俺は教室の出口へと向かった。
「ちょっと待ってくれっ、後藤っ。これ以上減俸されたら酒代があっ」
   ★★★
 その日の放課後、自宅に戻ってから俺は三人の巫女と一緒に隣宅を訪れた。例の会議があるとのことだったからだ。茶の間に通されてローテーブルの周囲に全員が座ると、ヤエは大きな茶封筒から様々な書類を取り出した。二つの島の土地の取得状況の報告書、経費の明細書、懸念となっている花菱開発という観光会社の調査書、株関連及びその他の書類。その中には如月の身上調査書も入っていた。
「これってどういうことです? あいつは単なる教師でしょ?」
 俺がヤエに問い掛けると、その横に座っていたそよぎが口を開いた。
「当然のことだが、島に移住してきた者は全員調べることにしている。あの教師が島に来たのは二ヶ月前だしな。報告書が上がってくるのが遅いぐらいだ」
「まあ、私たちも特別な調査員とか抱えている訳ではないのでな。念の為に探偵社に依頼して調べてもらっただけじゃよ。じゃが、その書面をよく見てみい。不審な点はないかの?」
 ヤエに問い掛けられ、俺は調査書を手に取って眺めてみた。生い立ちや卒業した学校での評判など、一通り読んでみたが、気になるところと言えば大学での専攻が古代民俗学と言う点ぐらいだ。他には特におかしいところはない気がする。
「ああ、そっちじゃなかったか。おお、これこれ。こっちの書類と見比べてみい」
 差し出された書類をヤエから受け取り、記載事項を確認して俺は驚いた。それもまた別の探偵社による調査書だったが、経歴がまるで違う。記載事項が正しいとすれば、如月はコロンビア大学を十三歳で卒業し、現在十四歳ということになる。
「何ですか、こっちの内容は? 冗談ですよね?」
「それがの、如月珠江の経歴はそっちが本当らしいんじゃよ。住民票の生年月日さえ変えて、この島に教師として赴任してきておる。恐らくは文部科学省の密偵じゃな」
 俺は開いた口が塞がらなかった。常に酒臭いあの貧乳が文部科学省の密偵? 仮にそうだとしても、敵は花菱開発だけじゃないのか? ヤエは国と喧嘩する気でいるのか? もしかして龍神信仰とは名ばかりのテロ組織か? 
「その書類が届いたのはつい先日じゃが、私も驚いたでの。そよぎにだけはその日の内に話しておいたんじゃが。見てみい、この二人も魂が抜けておる」
 ヤエに言われて視線を移すと、確かに雫と火凛も呆気に取られた顔をしていた。
「なに、心配することはない。国相手に何かをしようなどとは思っとらん。一応は先々の為にと宗教法人格を手に入れてあるでの。本来なら県知事の所轄となるんじゃが、他県にも不動産がある故に、文部科学省が活動実態を調査に来たんじゃろ。教師としてなら島に潜り込めるとでも考えたんじゃろうが。まあ、法人関連について何か問題があったとしても、必要書類の再提出でどうにかなるじゃろうし、敵対はせん。それに如月珠江が古代民俗学と言うか、この島の信仰に興味を持っているのは確からしいでの。調査書によればそれなりに優秀な人材でもあることじゃし、調査が終わって転任となる前に、可能ならば協力者として引き入れたい」
 そう言ってヤエは俺をじっと見た。
「……俺に何かやれと?」
「済まぬが龍神、如月珠江を口説いてくれんかの?」
   ★★★
 如月の件は考えてから対応を決める、と俺が告げた後も話し合いは続いた。俺はその大半を聞いているだけだったが、本島に移住させるべき島民のリストの中に海斗の名があったのには再び驚いた。島津というのが名字だと聞くくらいには何度か会話をしていた相手だ。何故移住が必要なのかと尋ねると、そよぎは丁寧に説明してくれた。
 話によると、海斗の父親は本島の漁協に勤めており、とんでもない見栄っ張りの上、女と金銭に滅法弱いらしい。更には件の観光会社の人間と何度もこっそり会っているとのことで、危険度の高い人物なのだそうだ。確かにそれなら仕方がない。既に代理人を立てて移住を頼んであり、その際には法外な金額を要求してきたとのことで、望み通りにしてやれば明日にでも島を出るだろうとのことだった。
 特筆すべきはそのくらいで、一通り話が終わると、俺は巫女たちを先に自宅に帰らせた。ヤエに確認しておきたいことがあったからだ。
「もしかして、オヤジのニューヨークへの転勤も、おばぁの差し金ですか?」
 そう俺が尋ねると、ヤエは笑いながら首を横に振った。
「その点については誓って何もしとらんよ。お前さんのお父さんはの、昔から何度も私の知り合いの会社に破格の待遇で迎え入れると言っても、絶対に頷かんかった。私としては島に来てくれるのを楽しみにしとったんんじゃが。お前さんのお母さん、宮古の話も出来るでの。残念じゃが、いずれは島に来るじゃろうし、それを待つかの」
 言い終えてからヤエは僅かに遠い目をした。その素振りから嘘は感じられない。
「もう一つ。俺が島に来てすぐに雫と出会ったのも偶然ですか?」
「そうじゃよ。私は何も指示などしとらんし、雫もお前さんのことを知らんかったのは確かじゃよ。三人、いや、四人揃って紹介するまで、娘たちにはお前さんの名も伝えとらんかったでの。元より写真もない」
 その言葉も偽りではないようで、俺は安堵して息を吐いた。
「なんじゃ? 不安じゃったか?」
「……まあ、多少は」
 苦笑いしながら俺が答えると、ヤエは真剣な顔で頭を下げてきた。
「誠に済まなかった、龍神。今後は一切の隠し事をせんでの。疑問があったらいつでも問い掛けておくれ。納得いくまで誠意を持って説明させてもらう」
「いや、もう判りましたから、頭を上げてください」
 そう言ってやるとヤエは急に立ち上がり、戸棚の引き出しを開けて掴んだ物を俺の前へと差し出してきた。小さな化粧箱だ。
「これは?」
「開けてみい」
 手に取って蓋を開けてみると、中には石の付いた首飾りが入っていた。かなり古い物のようだが、破損している箇所はない。
「何ですか。これ?」
「この島に古くから伝わる龍神の証じゃ。お前さんが持っていておくれ」
 ヤエはそう言って満足そうに微笑んだ。
   ★★★
 隣宅から自宅へと戻ると、俺はそよぎと風呂に入ることにした。昨日何度も性交したばかりだが、当番制では仕方がない。当のそよぎは嬉しそうに笑っており、体力も回復しているようだ。犯しても問題はないだろう。適当に愛撫を加えながら身体を洗ってやった後、ソープマットの上に仰向けに横になり、俺はそよぎと騎乗位での性交を始めた。
「はふあっ……ご主人様どうですかああっ……ふうあっ……私の濡れ濡れオマンコはあっ……あふはっ……勃起オチンポ気持ちいいですかあっ……」
 俺が腰を振らないことに文句も言わず、そよぎはうっとりとした顔で膣での奉仕を続けている。指示通りに上体を後ろに反らしてM字開脚している為に、愛液塗れの接合部が丸見えだ。
「ああ、気持ちいいし、いい眺めだぞ。しっかし、お前のマンコは本当に美味そうにチンポ咥えてんな。マンコ汁が泡立ってんじゃねえか」
「ふうあっ……だってほんとにオチンポ美味しいんですうっ……はふあっ……食べさせて頂く度に中毒になってますうっ……あふはっ……もう私オチンポがないとダメなんですうっ……」
「別に誰のチンポでもいいのかよ?」
「あくうっ……違いますうっ……くひあっ……ご主人様のオチンポだけえっ……はひあっ……ご主人様のオチンポだけですうっ……んくあっ……他のオチンポなんか見るのも嫌あっ……」
「お前が欲しいのは俺のチンポだけか? 気持ちはいらねえのかよ?」
「はうあっ……それはご主人様がお決めになることですからあっ……くふあっ……例え想って頂けなくてもおっ……んくうっ……私はご主人様のお傍にさえいられればあっ……」
 悶えていながらも、そよぎの言葉には真摯な響きがある。その健気さは愛しい。俺は上半身を起こして、招くように両手を拡げた。
「ほら、抱っこしてやるからこっちへ来い。ここから先は俺も動いてやる」
 そよぎは呼びかけに満面の笑みを浮かべ、息を乱しながら俺の身体に抱き付いてきた。
「あふうっ……嬉しいご主人様あっ……んふあっ……好きです大好きですうっ……」
「俺だってそよぎのことが大好きだぞ。だから安心してセックスを楽しめ」
 そう言って腰を使い始めてやると、そよぎは俺の肩に頬を擦り付けながら自らの動きを合わせてきた。膣内は滑りを増し、脳髄まで蕩けそうな快楽が押し寄せてくる。
「いい具合だぞ、そよぎ。お前のマンコ気持ちよくて、そろそろ出ちまいそうだ」
「かふはあっ……私もとっても気持ちいいですうっ……はくふあっ……ご主人様の勃起オチンポ最高ですうっ……んふうあっ……お好きなだけオチンポ汁出してくださいいっ……くふひあっ……私の濡れ濡れオマンコをドロドロにしてくださいいっ……」
 背中を撫でてやりながら、俺はそよぎの耳に口を付けた。
「しっかりと中出しを楽しめよ?」
 告げた後に膣肉を精液で汚してやると、そよぎは腰をガクガクと震えさせて天を仰いだ。
「んくかはあっ……中出し気持ちいいですうっ……あひくふうっ……オチンポ汁美味しくてえっ……はひくへあっ……中毒オマンコがイくイくイっ……くうっ……イくうううううっ!」
   ★★★
 島の教師の人数は少なく、生徒は小学一年生から高校三年生までいるというのに、校長と教頭を含めてもたった一四名しかいない。専門教科以外の科目を教えることも多く、例えば俺たちの数学の授業は教頭が担当している。
 翌日の火曜日。五時限目の古文の担当教諭は如月で、俺は板書きをノートに写しながら教壇に立つ貧乳娘を観察していた。朝から事ある毎に様子を見ていたのだが、矢張り十三歳にしてコロンビア大学を卒業した才女には見えない。いつも通りに酒臭く、行動は支離滅裂だ。
「ん? どうした後藤? 何じっと見てんだ? 私に惚れたか?」
 当人がそう尋ねてきたのを俺は鼻で笑ってやった。見てくれは悪くないが、ヤエに頼まれたように口説く気にはなれない。とは言え、聞きたいことはある。
「なあ、成長期。お前、何歳から酒飲んでる?」
「む、女に過去を尋ねるのか? まあ、いいだろう。お酒は二十歳になってからだ」
 昨日ヤエに見せられた書類によると、如月は名目上、二十三歳ということになっているらしい。仮に言葉の通りに三年前から飲酒しているとなると、現在本当に十四歳だった場合、十一歳からアルコール摂取をしていることになる。例え頭脳明晰だからといって、そんな人間を国の機関が調査員に任命するだろうか? 実年齢で二十歳を超えており、教職の免許を持っている他の人間に頼んだ方が面倒は少ないだろう。それとも何か裏があるのか?
「おい、後藤? ほんとにどうした? 元気がないな?」
 如月はそう言って教壇を降り、俺の席へと近寄ってきた。大股で歩いているにも関わらず、全く揺れることのない胸が哀しい。
「何があったか知らんが、私が元気を与えてやろう。ほれ」
 俺の席の前まで来ると、如月はそう言って腕を取り、自分の胸へと押し付けた。試しに指を動かしてみるが、あまり揉み応えはない。仮に十四歳だとしても未発達過ぎるだろう。
「んあっ、こらっ、はうっ、ほんとに揉むなっ、くうっ、もっと優しくうっ」
 頬を染めて息を漏らす如月に向かい、俺は真顔で呟いた。
「これ、本当に胸か?」
 挑発に釣られて怒鳴って来るかと思ったのだが、如月は慌てて俺の手を払い除けると、両手で胸を抑えて俯いてしまった。横顔は真っ赤だ。
「……酷い」
 寂しそうにそう言われ、急に罪悪感が湧いてきた。もしも二枚目の調査書の通りなら、俺は年下の少女に狼藉を働いた上、罵声を浴びせたことになる。
「悪かった、つい……」
「……誰にも触らせたことなかったのに」
 その台詞には噴き出しそうになった。何度も自分から触らせたてきた上に、私の上を通り過ぎていった男は星の数ほど、とか何とか言っていた気がする。が、突っ込みを入れるよりも改めて謝罪した方がよさそうな雰囲気ではある。
「本当に悪かった。何でもするから許してくれ」
 そう言って頭を下げようとした途端、如月は顔を上げてニヤリと口元を歪めた。
「何でもするんだな?」
 失言だとは思ったが、今さらそう言っても聞いてくれそうにない程に、如月は邪悪な笑みを浮かべている。しかし、本性を見極めるのにはかえって都合がいいかもしれず、俺は黙って頷いた。
   ★★★
 特別に無茶なことでも要求してくるかと思ったのだが、放課後に進路指導室へ来い、と言うのが如月の提示してきた条件だった。それを了承しなければ俺の行為を許さないと言う。もちろん、俺は首肯した。
 全ての従業が終わると、同行すると言ってきたそよぎを他の巫女たちと共に帰宅させ、俺は約束通りに進路指導室へと向かった。ノックをして入室の許可を得た後、小さな机を挟んで如月と向かい合い、パイプ椅子へと座る。そんな俺の様子を見て如月は薄く笑い、突然に切り出してきた。
「お前、何か知っているな? 私のことか?」
 普段とは異なる淡々とした口調で問い掛けられ、俺は一瞬言葉を詰まらせた。いきなり相手から本題に入ってくるとは予想外のことだ。だが、考えようによっては面倒がなくて済む。
「……お前の本当の歳は?」
「質問を質問で返すか。中々に話し合いの相手としては優秀だな。大方、南雲ヤエあたりから聞き及んでいるんだろ? 今さら隠しても仕方がない。私は十四歳だ」
 その返答に俺は息を呑んだ。如月は正体を隠すつもりがないらしいが、それはつまり、ある程度の調査が終わっていることを意味しているのかもしれない。敵対はしない、書面の再提出で済む、とヤエは言っていたが、果たして本当にそうなのだろうか? ここはもう少し状況を確認する必要がありそうだ。
「何でそんな年の奴が教師をしている? 何の為に島に来た?」
「まあ、そう急くな、龍神」
 その言葉が挑発であることは判っていたが、思わず俺は眉を潜めてしまい、如月は満足そうに微笑んだ。
「……どこまで、何を、お前は知ってんだ?」
「急くなと言ったろ? 別に争う必要もない。まずは私の説明からいくか? 私は単にこの島の教師になりたかっただけだ。教員免許もちゃんと取得している。まあ、簡単な調査報告書を提出するという名目で、文科省には便宜を図ってもらったがな。特に宗教法人審議会の調査員という訳じゃない。この程度のことはお前たちも掴んでいるんだろ?」
 少し迷ってから俺は頷いた。多少は話に差異があるが、まずは全て語らせ、後に内容を吟味した方がよさそうだ。
「過疎化の進んでいるこの島の教師になるには、別に歳を誤魔化さなくとも良かったのだが、実際の年齢では教師として受け入れてもらえるかどうか不安でな。当たり前の話だが、住民票などの書類を変更するのは罪になるので、ちゃんとその筋の許可は得た。例え裁判になっても負けることがないように証拠も残してある。省庁の意思決定者の協力があれば、この程度のことは簡単でな。私も少し気が抜けた程だ。ここまではいいか?」
「ああ、続けてくれ」
 そう俺が答えると、如月は再び口を開いて語り始めた。
   ★★★
 その後の如月の言葉を要約すると、こういう話になる。
 古代民俗学の教授を父に持つ如月は、幼い頃から信仰に興味を持ち、関連の本などを読み漁っていたらしい。その中に古代信仰が根付いているという奥津島の記事もあり、一度は島に行ってみたいと幼少時から思っていたそうだ。事情は異なるが、その気持ちは俺にも判る。
 後に頭脳明晰と認められ、外国の大学に行くことになったが、そこでも時間を作っては信仰に関する文献などを調べていたと言う。合間に日本の審査機関の許可を得て小・中・高の教員免許状をも取得していたというのだから、本当に頭と要領がいいのだろう。
 大学卒業後は教師として奥津島への赴任を希望したが、余所者には閉鎖的な地であるという理由から許可が下りなかったとのことで、仕方なく父親の人脈を利用して文部科学省と取引を行ったとのことだ。まあ、閉鎖的かどうかはともかく、優秀な人材を僻地に送るのは勿体無いとでも思われていたのかもしれない。
 その取引として、ヤエの予想していた通り、宗教法人の調査書を提出することになったそうだが、龍神信仰の法人として『津ノ龍ノ理』と言う団体名があることは俺も初耳だった。名前だけなら怪し気な新興宗教団体に思えなくもない。
 とは言え、当人が口にした通り、争う必要はないだろう。件の報告書は既に提出してあるらしいが、その内容は適当で、書面を再提出するようなことにはならない筈とのことだ。
「報告書にはお前や鳴海たちの名前も書いてない。私は担任だからな、そのくらいの配慮はするぞ?」
 そう言って笑う如月は、どことなくすっきりとした顔をしている。恐らくは隠し事をしていた為、後ろめたい気持ちでも抱いていたのだろう。
「じゃあ、全部知ってはいるんだな? 俺や巫女たちのこと」
「まあな。これで教師という肩書きは便利でな。人の出入りは生徒たちの増減にも関わるし、島の人間の入れ替えについても掴んではいる。私が知らないのは、お前が鳴海たち巫女神に与えている寵愛の内容くらいなもんだ」
 その言葉に、俺は唖然として黙り込んだ。
「別に驚くことはないだろ? 歴史学上、寵愛なんてものは当たり前のことなんだよ。ここ百年で変になってるだけだ。大半は儒教の影響だがな。で、全部話したが、私をどうする? 島から追い出すか?」
「そんな必要はねえだろ? 敵って訳でもねえし。って言うか、お前はどうしたいんだ?」
 そう問い掛けると、如月は目を輝かせた。
「なら、もっと信仰に携わりたいと南雲ヤエに伝えてくれ。祭事を仕切ってんだろ? 私はもっと龍神伝説の色々なことが知りたい。一生を掛けて記録に残したいんだ。もちろん、私的な記録にな。そのくらいなら構わんだろ?」
 俺はしばし考えた。如月の語った内容が嘘でないのなら、ヤエも協力者として引き入れたいと言っていたことだし、直接紹介してもいい。反応を見ながら話の内容の精査も出来る。
「じゃあ、近い内に会わせるから自分で話せよ。俺は決められる立場にない」
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 自宅に帰ってから後、俺は同居の四人を連れて隣宅を訪問し、ヤエたちに如月のことを告げた。俺の話にヤエは何度も相槌を打ち、一通り話を聞くと朗らかに笑った。
「面白そうな人物じゃな。いつでもいいから連れてきておくれ」
 その言葉に、そよぎは僅かに顔を曇らせた。
「おばぁ、話の内容を再調査してからの方が……」
「こういう時は腹を割って話すのが一番じゃよ。心配なら同席せい」
 そうヤエに言われ、そよぎは渋々と頷いた。
「でも、如月先生がほんとに年下だったなんて、なんか変な感じです」
「うんうん、判る判る。先生って呼ぶの、なんか考えちゃうよね?」
 雫と火凛の話を聞いて俺は苦笑した。実際の年齢では不安と言っていた如月の言葉の通りだったからだ。ここは念を押して置いた方がいいだろう。
「この話は他の誰にもすんなよ? 敵どころか、味方になってくれそうなんだからな?」
「判ってるってば。態度に出ないように気を付ける。それでいいんでしょ、ナギ?」
「私も今まで通りの態度でいられると思います。巫女ということで、私たちも年上の方から様付けで呼ばれることもありますし、成績優秀というのは尊敬できますから。凪君の言う通り、如月先生に味方になってもらえれば心強いです」
「でも兄ぃ兄ぃ。あの先生、まだ子供なんだよね? いつもお酒臭いよ?」
 凛音にそう問い掛けられて、俺は自分の失態に気付いた。確かに飲酒については確認していなかった。
「まあ、酒など子供でも飲めるしの。大方、欲求不満が原因で飲み始めたんじゃろ」
 ヤエの言葉に一同が首肯する中、俺は少しだけ首を傾げた。如月が欲求不満を抱えているとしたら原因は何だろう? 頭脳明晰と言うことで周囲に何か言われたとか、肉体の貧弱さを恥じているとかだろうか? 酒を飲むきっかけはそれとして、未だに欲求不満を抱える日々が続いているが故、いつも酒臭いのか? それともアルコール中毒なのか? 年齢詐称と同じく、飲酒についても許可を得ているのだろうか?
「どうしたんだ龍神? 深刻な顔をして」
「もしかして凪君、如月先生のことでも考えていたんですか?」
「ちょっとナギ? あの先生も同居させるとか、そんなこと考えてんじゃないよね?」
「兄ぃ兄ぃはもっと女の人が欲しいの? 夏休みが終わったら三人増えるのに?」
 そよぎ、雫、火凛、凛音に問い詰められ、俺は我に返って首を横に振った。年下と判った以上は如月も多少可愛く思えるが、何せあの物言いと態度だ。肉体関係など持ったら今以上に偉ぶるに決まっている。が、明確な否定の言葉が浮かんでこない。
「……いや、その、そうじゃなくて」
「まあ、それでも構わぬが。出来れば面談の後にしてもらえんかの、龍神」
 ヤエにまでそう言われて、俺は愛想笑いをしながら黙って頭を掻いた。
   ★★★
 例の如く就寝前、俺は火凛を自室に呼んだ。だが、後から行くと言っていたにも関わらず、中々やって来ない。何かあったのかと心配になり、探しに行こうとベッドから立ち上がったところで、当の本人がノックもせずに入ってきた。見れば、透けた赤いネグリジェ一枚だけを身に纏い、ショーツも穿いていない。
「ごめん、準備に手間取っちゃって……」
「まあ、いいけどよ。何の準備だよ?」
 そう尋ねると、火凛は赤い頬を膨らませた。
「この前、ナギが言ったんじゃない。自分一人で準備出来るようにしとけって。私、浣腸なんてするの、生まれて初めてだったんだからね?」
 そう言えば一昨日の初の尻穴性交の際、そんなことを言った気がする。風呂を出てから浣腸器を渡しておいた覚えもある。
「……お前、尻でする気満々だな」
「だって、すっごい気持ちよかったんだもん。綺麗にした後で、ちゃんとシャワーも浴びてきたよ? で、まずはどうすんの? またおちんちん虐めてあげよっか?」
「ちょっと待ってろ。尻に入れんなら準備があんだから」
 そう言って俺はクローゼットを開け、中からアナル用ローションを手に取った。と、火凛も中を覗き込み、カップ型オナホールを指差して問い掛けてきた。
「これってなに? ウェットティッシュ?」
「オナニー用のスポンジだ。中にチンポ突っ込むんだよ。使い捨てだけどな」
「ナギってば、四人も囲ってんのに一人でしてんの? 気持ちいいの、これ?」
「島に来てからは使ったことねえけどな。それはローションが元から入ってる奴で、そこそこ気持ちいい」
 そう答えると、火凛はオナホールに手を伸ばして取り上げ、勝手に包装を剥がし始めた。
「色々種類があんの? なんだか面白そう、ちょっと見せてね」
「おい、何やってんだよ? お前にチンポ突っ込むんだから、それは必要ねえだろが」
 俺が文句を言っている間に火凛は手早く包装を剥がし、キャップを外して視線を筒の中へと向けた。興味深そうなその顔を見ていると、取り上げるのも可哀想な気がする。
「うわっ、ほんとに濡れたスポンジが入ってる。この隙間に入れるんでしょ? けど、簡単な作り過ぎない? こんなので気持ちいいの? 島に来る前はナギも使ってたんだよね?」
「女抱くよりそっちの方が好きな人もいるみたいだぞ? 俺は生マンコの方がいいけどな」
「ふうん、ナギはオマンコの方がいいんだ。ちょっと安心」
 火凛は納得したように何度か頷くと、、オナホールから俺へと目線を移し、可愛らしく首を傾げてきた。
「私、ナギがこれ使ってるとこ見てみたい」
   ★★★
 火凛に自慰を見せるのは今さら恥ずかしくもないが、請われてするのは話が別だ。相手を見世物扱いにするのはいいが、立場が逆では自尊心が傷付く。
と、思ってはいたのだが、半裸の火凛に甘えた口調で何度もねだられ、寝間着のズボンの上から陰茎を撫でられている内に、いつの間には俺は裸に剥かれてベッドの上へと転がされていた。中々に火凛は目聡いようで、クローゼットの中にあった模造毛皮付きの手錠を後ろ手に嵌められてもいる。そんな俺の横に寝転ぶと、火凛は心底楽しそうに笑って陰茎にオナカップを被せ、焦らすようにゆっくりと扱きだした。
「今日は私がしてあげるから。おちんちんからいっぱいピュッピュしようね、ナギ?」
「ちょっ、ちょっと待て、火凛。いくら何でもこれはねえだろ?」
「だって、この前ので私、お尻マンコと同じくらい、ナギのおちんちん虐めるのに目覚めちゃったんだも~ん。身動き取れないナギの裸見ているだけで、オマンコとお尻がヒクヒクしてきちゃうんだから。ちゃんと責任取ってよね?」
 そう言いながら火凛は手の動きを少しずつ速めてきた。膣内ほどの快感はないが、それでも滑りの気持ちよさに陰茎がどんどん硬くなっていく。呻き声を押し殺していると、火凛は一旦シックスナインの体制になってから上半身を起こして逆行顔面騎乗となり、俺の顔に局部を押し付けたまま腰を前後に動かし始めた。当然、鼻や口を陰部で塞がれて呼吸に支障が起こり、俺は藻掻きながら必死に頭を横に振った。
「もぶごもっ、んぶもがっ」
「あれ? 苦しかった? ごめん」
 慌てて腰を少しだけ浮かせてくれはしたものの、依然として火凛の濡れた淫裂は俺のすぐ目の前だ。呼吸するのに難はないが、淫臭の甘い匂いに酔いそうになる。
「いっぱい嗅いでね、私のオマンコの臭い。私をおちんちんの臭い好きにさせたんだから、ナギも私のオマンコの臭い好きになってよね? 舐めてくれるともっと嬉しいな」
 その言葉に惹かれ、臭いに朦朧としながらも俺は火凛の陰唇に舌を這わせた。扱かれ続けている一物の快楽と甘酢っぱい愛液の味とが、更に意識を混濁させていく。
「はふぁ、気持ちいいよナギぃ、んはぁ、もっとオマンコ舐めてぇ、ふうぁ、おちんちん虐めながら舐めてもらうのいい気持ちぃ、あふぁ、このままオシッコしちゃいたいくらいぃ」
 喘ぐ火凛の言葉を聞いて、俺は咄嗟に陰部から顔を背けた。小便を漏らすくらいに感じてくれるのは嬉しいが、どんなに愛しい相手でも飲尿までしてやるつもりはない。
「んくぅ、ちょっとナギぃ、ふぁ、なんで止めちゃうのぉ?」
「顔に小便されたくねえからに決まってんだろ。中断していいからトイレ行ってこい」
「もぉ、ほんとに出しちゃったりしないってばぁ、だから続きしてよぉ。してくんないとぉ、おちんちんもこのままにしちゃうからねぇ?」
 止むなく俺は舌を伸ばし、火凛の花弁を舐め上げてやった。
   ★★★
 オナホールの中に一度射精すれば解放してくれると思っていたのたが、その考えは甘かったようだ。局部を舐められて俺と同時に達した筈なのに、火凛の性欲は衰えることがなかった。絶頂の余韻に浸りながら汚れた陰茎を舐め回して再び勃起させると、火凛は自らローションを尻穴に塗りたくり、背面騎乗位となって尻穴性交を開始した。もちろん、俺の許可など得ずにだ。もしかしたら育て方を間違えたかもしれない。
「んくあっ……やっぱりお尻マンコすごいいっ……ふうあっ……病み付きになるうっ……」
「おい、お楽しみのとこ悪いけどな、無茶し過ぎだろうが。さっきチンポ綺麗にしてくれた時もな、チンポ汁だけじゃなくてローションも舐めてんだぞ? 害があったらどうすんだよ?」
「はふあっ……ちゃんと無害って書いてあったもぉんっ……あはうっ……だから舐めたんだもぉんっ……くふあっ……ナギこそちゃんと確認して買ってよねえっ……んはうっ……またしてあげるからたくさん買っといてえっ……ふくあっ……おちんちん太くて気持ちいいっ……」
 発情していても、冷静な部分があるらしい。だが、その会話中にも尻の動きを加速させ、火凛はどんどん激しく身悶えし続けている。一方的にされているのも悪い気がして、俺は条件付で腰を振ってやることにした。
「おい、ちょっと休憩して手錠外せよ? そしたら俺も動いてやるから、」
「かはあっ……それはダメえっ……はうあっ……ずっと私がするんだからいいのおっ……あふあっ……ナギは朝までそのままあっ……んくあっ……ずっとおちんちん硬くしててえっ……」
 火凛の言葉に俺は背筋が寒くなった。冗談だと思いたいが、迂闊に安心は出来ない。
「お前、俺を殺す気か? 朝まで搾り取られてたら、枯れて死んじまうだろが」
「あふうっ……じゃあ休憩も入れるからあっ……くはあっ……いっぱい私を可愛がってえっ……ふはうっ……そよぎみたいに失神させてえっ……はんあっ……私も失神させてよおっ……」
 成程、と俺は思った。火凛の陰獣振りの背景にはそよぎへの対抗心があるようだ。無論、それだけでなく、単に肉悦の虜となってもいるのだろうが、希望を叶えてやればしばらくは大人しくなるかもしれない。俺は優しい口調で火凛に囁いた。
「まずは手錠を外してくれよ。このままじゃ手が使えねえだろ? 朝がくるまで、もしくはお前が気を失うまで相手してやるから。たくさん気持ちよくしてやるから」
 そう言ってやると、火凛の尻の動きが止まった。恐る恐るといった風に振り返り、俺を真顔で見つめてくる。弛緩した表情だが、瞳にはまだ光彩が残っている。
「はぁ……ほんと? はぁ……朝までか、気を失うまでって? はぁ……ほんとに?」
「約束すっから外してくれ。両手も使って犯してやるから」
「はぁ……もう一回イってからでもいい? はぁ……お尻からおちんちん抜きたくない……」
 その真剣な物言いに、俺は微かに噴き出した。まあ、それもいいだろう。
「判ったよ。けど、イったらちゃんと外せよな?」
「はぁ……うんっ……はぁ……ナギもちゃんとお尻マンコに出してね?」
 火凛はそう言ってから、それまで以上に淫らに腰を使い始めた。
   ★★★
 数時間後。ネグリジェを脱がせて全裸にし、効率よく快楽を与えることを念頭に置きながら後背位で責めてやると、火凛は何度も繰り返し果て続け、三度目の腸内射精を終えた頃には失神寸前となった。白目がちな目に光はなく、口からは涎と若干呂律の回らない淫語を漏らすばかりだ。途中から上半身は崩れ落ち、尻を高く突き出したまま、身体の彼方此方を痙攣させ続けてもいる。この分ならもう一回交われば意識を失ってくれるだろう。とは言え、あまり反応が薄いようなら膣にバイブを突っ込んでやろうと思っていただけに、少々残念な気がしないでもない。
 陰茎を引き抜くと火凛は力なく喘ぎ、菊門から噴水のように精液と腸液とを辺りに撒き散らした。が、先日から家中のベッドのシーツ下には防水シートを入れてあるので、大した問題ではない。時計を見ると、時刻は夜中の三時半過ぎ。もう一度の性交で済めば、学校に行く前に少しは眠れそうだ。
「ちょっと休憩な。チンポが立ったらまた入れてやっから」
「はへぇ……おひんひん美味ひいのぉ……ふはぁ……おひりマンコが美味ひいのぉ……」
 俺の言葉は届いていないらしく、火凛はうわごとを呟いている。思い返してみれば、そよぎも完全に失神していた訳ではなく、今回はもうこれで終了にしてもいい気がしてきた。
「おい、限界か? 終わりにすっか?」
「ひふぁ……おひんひん太くて硬いのぉ……へはぁ……おひり拡げてもらったのほぉ……」
 埒が明かず、取り敢えず俺は萎えた陰茎の臭いを嗅がせてみることにした。二人分の体液に塗れていて淫臭が濃いが、いい気付け薬代わりになるかもしれない。
「ほれほれ、お前の好きなチンポの臭いだぞ? 尻マンコ汁も付いてるから舐めんなよ?」
 とは言っても相手は意識が混濁している。間違っても舐めたりしないよう、頭頂の方から一物を鼻先に近づけてやると、火凛は鼻をフンフンと動かして臭いを嗅ぎ始めた。 
「ほふぁ……すごく臭くていい臭いひぃ……ふひぁ……おひんひんの臭い大好きひぃ……」
「限界だな、お前。もう終わりにすっけど、そんなに好きならもう少し嗅がせといてやるよ」
「ふへぁ……臭くて幸へぇ……かふぁ……幸へ過ぎて出ひゃうぅ……」
 何を出す気かと問い掛ける間もなく、火凛は再び肛門から体液を噴き上げた。一見、鯨の潮吹きのようにも見えるが、火凛の弱々しい態度から餌が欲しくて芸をする戦時中の象の童話を連想してしまい、堪えきれずに俺は笑った。
「はひぃん……おひりから出ひゃうの気持ちいひぃ……んひぃ……まら出ひゃううぅ……」
 少量の液体を続け様に排出する火凛を見て、俺は少し勿体無い気がしてきた。動画に撮って効果音を入れ、作品として残しておくべきだったかもしれない。しかし、シーツを取り替えて後片付けをしない限り、この部屋で眠るのは無理そうだ。今日は性交部屋で寝るか。
「好きなだけ出していいぞ。全部出し終わったら一階へ連れてってやるからな」
 そう言って頭を撫でてやろうとした瞬間、つい気付かずに鼻に陰茎を押し当ててしまい、火凛は鼻息荒く臭いを確かめると、全身を大きく震わせ始めた。
「あひぃ……臭い強くて出ひゃううぅ………んくぁ……出ひゃううぅ……」
何を今さら、と思ったが、それまでと明らかに様子が違う。相変わらず声に力はないが、絶頂を堪えているような素振りだ。俺は不安になって問い掛けてみた。
「おい? どした?」
「ふひへぁ……ダメ出ひゃううっ……んくっ……かはっ……あっ……はあああああぁ……」
 こうして火凛は性交時に初めて、困ったことに俺のベッドの上で小便を漏らした。
   ★★★
 翌朝。火凛を性交部屋のベッドに寝かせたまま、睡魔に取り憑かれながらも俺は学校に行った。目が覚めたら俺の部屋を掃除しておくようメモを残してきたので、帰宅までには綺麗になっているだろう。
 二時限目は如月の授業だったが、進路相談の名目で俺だけ昨日の指導室に呼び出され、残った生徒は自習となった。パイプ椅子に腰掛けると、俺は不機嫌な口調で問い掛けた。
「で、なんだよ?」
「なに怒ってんだ、お前?」
「……眠いんだよ。俺も自習が良かったんだよ。寝てたかったんだよ」
 不貞腐れた俺の態度を見て、如月はちょこんと首を傾げながら媚びた口調で囁いてきた。
「ごめんね、お兄ちゃん」
 思わず俺は椅子ごと後退った。はっきり言って気持ち悪い。もしかしたら目の前の発育不全は、弱年時からのアルコール摂取により右か左かの脳が腐敗しているのかもしれない。
「あからさまに逃げるな。私だって傷付いたりするんだぞ? だがまあ、お前が私にそういう個性を望んでいないことは判った。妹タイプは嫌いか? 私はお前の二つ年下だぞ? 不自然ではないと思うんだが……」
「お前、本当に大学出てんのか?」
「お前は学歴と萌え要素に因果関係があると考えてるのか?」
「……話がよく判んねえから、要件だけ言え」
 あり得ない物言いに鳥肌が立ったままの腕を擦りながら、俺は淡泊な口調で言ってやった。
「なんか腹立つが、まあ、いいだろう。大盤振る舞いで驚くなよ? まずはこれだ」
 如月はテーブルの上にクリップで留めた紙の束を放ってきた。手に取ってパラパラと捲ってみると、どうも何かの計画書らしく、文章以外に数字と図面が印刷されている。
「何だよ、これ?」
「お前らが目の敵にしてる花菱開発の企画書だ。主に本津島の開発計画についてのな」
 そう言われて改めて書面を見直してみると、確かに本島の地図もあり、工程表や遊行施設の完成図なども載っている。
「……何で知ってんだよ? 俺だってつい最近教えてもらったばかりなんだぞ?」
「少しは私のことを見直したか? と言うか、その会社が島の開発計画を掲げてんのは公の話だぞ? ネットで検索してみろ。尤も、その書類は本社のサーバーからパクったんだけどな」
 言われてみれば敵対予定の相手は株式会社だ。事業計画も立てずに開発を進めようとする訳がない。しかし、今のやり取りで重要なのはそこではない。
「パクったって何だ? お前はスーパーハッカー様か? それともネットワークスペシャリスト様か? 要するに、これは非合法に手に入れたんだな?」
「まあな。だが、その書類は役に立つと思うぞ? 恐らくは南雲ヤエもそこまでの詳細な内容は把握していない筈だ。それを渡して昨日の件を宜しく伝えてくれ」
「ああ、それならもう話した。いつでもいいから来いってよ。俺も同席する。今晩は暇か?」
 俺がそう尋ねると、如月は嬉しそうに笑って何度も頷いた。
「なんだ、お前、仕事が早いな。あっちの方も早漏か?」
   ★★★
 大盤振る舞いと言っていただけあって、如月から渡されたのは企画書だけではなかった。巫女神たちとの密談場所も必要だろうということで、その部屋、つまり進路指導室の鍵、隣の進路資料室の鍵、おまけに眠いなら寝て来いと、旧校舎にある使われていない用務員室の鍵まで投げて寄越してきた。新校舎にも用務員室はあるが、そちらは如月の昼寝場所なので譲れないそうだ。聞くと、必要と思われる場所については複数の合い鍵を作ってあるらしい。要領がいいと言うよりも、もう犯罪者と呼んでいい。
 校内で巫女たちに寵愛を授けたいのなら保健室の鍵もあるぞ、とも言われたが、それは遠慮した。性交するならば、いつ誰が来るか判らない保健室を使うより、用務員室を使った方が安全だと思ったからだ。例えボロボロの部屋で布団がなかろうが、金があれば多少は居心地のいい部屋にも出来るだろう。
 二時限目が終わるまでには少し間があり、俺は早速その用務員室を見に行くことにした。横になれる場所があるなら眠りたかったということもある。もう用もないだろうに如月は同行すると言い出し、別に断る理由もなく、俺たちは旧校舎へと向かった。
 着いてみると、件の用務員室は予想外に綺麗な部屋だった。小さな靴脱ぎ場の先は畳が敷いてあり、確認すると押し入れには清潔そうな布団、隅には流し台もあった。旧校舎で現在使用されているのは反対側の一角だけの為、周囲に全く人気はない。テレビや小型の冷蔵庫、カセットコンロなどを自前で用意すれば、いい隠れ家になりそうだ。
「どうだ? 気に入ったか?」
 尊大な笑顔を向けて如月が問い掛けてきたが、この年齢詐称少女の手柄には違いない。頭を撫でてやりながら、俺は温和な口調で言葉を返した。
「ああ、お前にしちゃ上出来だ。ついでに少し寝ていくから、もう帰っていいぞ」
「折角だ、私が添い寝してやろう。但し、身体には指一本触れるなよ?」
「いや、遠慮しとく。うなされそうだ」
 そう言って髪から手を離すと、如月は寂しそうに俯いた。どうやら俺をからかって遊ぶつもりのようだ。案の定、媚びた瞳を潤ませながら、如月は上目遣いで俺を見つめてきた。
「……二人きりだというのに、お前は私に欲情したりはしないのか?」
「……お前のその性格、直ったりはしねえんだろうな」
「む、失礼な言葉だな。何か問題があるとでも言うのか?」
「お前が納得してんなら、別にいいんだろうよ」 
 俺が苦笑いしながらそう言うと、如月は眉間に皺を寄せて睨み付けてきた。
「お前お前言うな。私の年齢を知った以上、それなりの呼び方があるだろう?」
「呼び方?」
「そうだ。何と言うか、そのな、二人の時は、えっと、珠江ちゃん、とか……」
 その言葉と恥ずかしそうな素振りに俺が腹を抱えて笑い出すと、如月は真っ赤な顔をして尻を何度も蹴り飛ばしてきた。
   ★★★
 如月を追い出して昼休みまで眠り、教室で弁当を食べ終えると、俺は雫を用務員室へと連れ込んだ。食欲が満たされると性欲が落ちるという話を聞いたことがあるが、俺には当て嵌まらないようだ。事前に二人分の早退届を如月に提出してあるので、性行為に耽っていても捜索などされる心配はない。帰宅してもいいのだが、正直、他人が授業を受けている最中に校内で交わるというのは興奮する。雫も同じ思いらしく、入り口の鍵を掛けてカーテンを閉め、互いに立ったまま優しく身体を抱き寄せると、それだけで目を細めて息を乱し始めた。
「はぁ……また学校でしちゃうんですよねぇ? ふぁ……オチンポ頂けるんですよねぇ?」
「もう発情してんのかよ? すっかりメスブタになっちまったなぁ、お前」
 嫌味のつもりで言ってやったのだが、雫は俺に抱き付いたまま、身体をブルブルと小さく震わせた。
「んふぁ……メスブタって言葉も素敵ですぅ……あふぅ……凪君だけのメスブタぁ……はぁん……早く凪君のオチンポでぇ……くふぁ……メスブタのオマンコ掻き回してくださいぃ……」
 恍惚とした口調でそう言うと、雫は制服越しに乳房を擦り付けてきた。嘲りの言葉一つで性欲が抑えられなくなってしまったらしい。着実に調教の成果が出てきていると言えるが、少し淫欲の抑制を学ばせる必要がありそうだ。俺にその気がない時や他人のいる場所では、可能な限り清純を装わせておきたい。
「いつまでも抱き付いてねえで座れ。畳の上に正座しろ」
「は、はいっ、すみませんっ」
 我に返ったかのように雫は喘ぎを止め、指示通りに座って俺を見上げてきた。顔は紅潮しているが、瞳の色は従順だ。俺は屈み込んで雫の頬を撫で、言い聞かせるように囁いた。
「お前は俺のもんなんだからな。好き勝手にハァハァ言ってんじゃねえ。今後は俺が許可した時だけ悶えてろ。いいな?」
「わ、判りました。そのようにします。でも、許可ってどんな?」
「合図となる言葉でも決めとくか? ん、そうだな、俺がお前のことをメスブタって呼んだ時だけ好きに悶えてていいぞ? これからは俺がそう呼んだり、耳打ちしたりしたら、人前だろうが授業中だろうがマンコ濡らしとけ。一旦呼ばれたら俺が止めるまでずっとだ。いいな?」
「で、でも、それって授業中とかに自分でオマンコ触るってことですよね? そんな……」
 雫は少しだけ青ざめた顔になった。そこまでするのは流石に恥ずかしいようだ。
「安心しろ。別に教室でオナニーしろってことじゃねえから。そういう気構えでいろってことだ。それにこの先、そんなことしなくても、メスブタって呼ばれただけでマンコ汁垂らすような心と身体に仕込んでやる。お前ももっと俺好みになりてえだろ?」
「はいっ。凪君好みになりたいですっ」
 迷いなく答えた雫の頭を撫でてやり、唇を数秒だけ奪ってから俺はその場に立ち上がった。
「ご褒美だ。チンポしゃぶってもいいぞ、メスブタ」
 そう言って股間の膨らみを見せつけてやると、雫はうっとりと微笑みながら俺のズボンに手を掛けた。
   ★★★
「ふはあっ……オマンコが溶けてるうっ……はくあっ……もう溶けちゃってますうっ……んくうっ……オチンポ気持ちいいっ……あはあっ……すごく硬くて気持ちいいですうっ……」
 二度ほど精液を飲ませてから座位で膣を犯してやると、雫は指示も待たずに腰を揺り動かしてきた。合間に自らブラウスの前を肌蹴て乳房を露出させ、気持ちよさそうに乳首に触れてもいる。もう一方の手は穿かせたままのショーツの中に入れられており、どうやら指先で陰核を擦っているらしい。言ってみれば俺を利用した自慰だが、まあ仕方ない。言葉による態度の切り分けをさせていく為にも、ここは了承した褒美として快楽を与えておくべきところだ。これで清純と淫乱の二面性を楽しんでいくことが出来る。既に無愛想と従順のギャップを楽しませてもらっているそよぎ、被虐と加虐の隔たりのある火凛にも、近い内にキーワードとなる言葉を与えてやろう。残る凛音はどうしようかと思いつつ、俺は雫に合わせて抽送を加速させてやった。
「んふあっ……カリ太オチンポすごいいっ……くうあっ……オマンコの奥を突かれるの好きいっ……あふあっ……勃起乳首とクリトリスもいいっ……はひあっ……オマンコ幸せえっ……」
「チンポでもバイブでも、マンコに入ってりゃ何でも気持ちいいんだろうが」
「はふあっ……そんなことないですうっ……かはあっ……バイブなんかじゃダメなんですうっ……うくはっ……凪君のオチンポじゃなきゃダメなのおっ……ふくあっ……凪君の硬いオチンポが一番いいっ……んあうっ……凪君のカリ太オチンポだけが大好きなんですううっ……」
 そう言いながらも、雫は罵られたことに興奮しているようだ。茎部に触れているショーツの布の湿りは増し、当人の腰と手の動きも激しくなってきている。
「なら、もっと尻を振ってチンポに尽くせ。淫乱マンコでチンポ汁飲みたくねえのか?」
「ふくはあっ……飲みたい飲みたいですうっ……はうふあっ……もっとオマンコで尽くしますうっ……くふうあっ……オチンポ汁大好きなんですうっ……うはふあっ……凪君のオチンポ汁大好きオマンコなのおおっ……あふはあっ……淫乱オマンコにしてもらったのおっ……」
 自身の性感帯に伸ばしていた腕を俺の首に巻くと、雫は上下に大きく腰を揺さ振り始めた。自慰を止めて俺本位の動きで尽くす代わりに、子宮に亀頭を強く打ち当てることで愉悦に浸ろうとでも思っているのだろう。その考えは浅ましいが、快楽に依存して痴態を見せる様は可愛らしくもある。俺は腰の動きを合わせながら、乳房に手を添えて乳首を優しく噛んでやった。
「はうふあっ……それ気持ちいいですうっ……ひふはあっ……噛まれるの好き気持ちいいっ……くふうあっ……勃起乳首と淫乱オマンコが溶けてくうっ……あくはうっ……凪君早くオチンポ汁出してくださいいっ……んふうあっ……もうメスブタ便器オマンコが限界ですうっ……」
 懇願される必要もない程、俺の陰茎も射精間近だ。雫の尻を片手で押さえ込んで一際奥まで膣を貫くと、俺は亀頭で子宮を押し潰しながら精液をぶち撒けてやった。
「あひくへはああっ……オチンポオチンポオチンポ汁ううっ……ひくはきへあっ……熱くて染みて気持ちいいですううっ……んくかへふあっ……オチンポ汁で私もイくうっ……はくふへあはっ……イくイくイくイくオマンコイくううっ……淫乱オマンコイっ……くうううううっ!」
 珍しく腰を跳ねさせることもなく、雫は達しながら更に子宮を押し付け、必死にしがみ付いて接合部から大量の体液、恐らくは潮を垂れ流してきた。まさか学校で初の潮吹きを見られるとは思わなかったが、褒美としては都合がいい。だが、素に戻っていく様子はない。果て続けているのか余韻に浸っているのかは判断つかないが、その全身は何度も収縮と弛緩を繰り返している。まさかと思って腰を引こうとすると、案の定、雫は黄色い尿をも漏らし始めた。
「んかはへえっ……オヒッコ気持ちいひぃ……ふくはかあっ……こんな幸へオヒッコ初めてれふうぅ……あひくへあっ……もうわらしシェックスなひじゃ生きていけまへぇん……」
   ★★★
 その晩、俺や雫たち同席の下、如月とヤエとの初の面談が行われた。時には如月でも緊張するのか、不遜な態度は若干陰を潜めており、今後は喜んで信仰の発展に協力していくと厳かに告げるのを見て、一同揃って安堵の息を吐いた。
 改めてその場の全員と互いに挨拶を交わし、ヤエから信仰についての詳細な説明を受け、如月は満足そうに笑っていた。が、花菱開発の株取得の段になると不意に怪訝な顔になり、一頻り黙り込んだ後に小さな声で呟いた。
「無駄だな、それは。時間と金と手間の無駄だ」
「どういうことだよ?」
 そう尋ねると、如月は情けないものでも見るような視線を俺に向け、踏ん反り返って口を開いた。
「まあ、考えは判る。株の過半数を取得し、経営権を掌握したいんだろ? だがな、そこそこ大きな株式会社が素人にそんな買い占めをさせると思うか? 通常の会社でも何らかの対策はしているぞ? 危険になったら第三者割当増資という方法もある。やるだけ無駄だ」
 その言葉に茶の間は静まり返った。確かに俺は素人で、そこまで考えが及んでいなかった。しかし、ヤエたちにしてみれば希望の芽を摘まれたに等しいだろう。特にそよぎは困惑した顔でじっと如月を見つめている。
「ああ、鬱陶しいから落ち込むな。株なんか買わなくても、要は相手に島から手を引かせりゃいいんだろう? 簡単なことだぞ? 信用を落として経営難にさせよう」
「ど、どうやったらそんなことが出来んだよ?」
 俺の問い掛けに如月はニヤリと笑った。
「まず、本社のサーバーにファイル共有ソフトを仕込んでだな、違法ファイル、そうだな、児童ポルノでもダウンロードさせて、同時に暴露ウイルスに感染させる。で、意図的に外部に社内の重要な情報を漏らさせる訳だが、粉飾決算の証拠になりそうな偽の書類も混ぜておく。噂が拡がり易いよう、ハメ撮り写真とかも混ぜておくといいかもしれん。後はブログや掲示板などで煽ってやれば相応に話が広がり、担当機関が調査に入るだろう。例えそれが事実でないと判っても、株主や取引先、金融機関との信頼関係は揺らぐ。そうなれば新たな開発なんて出来なくなる」
 俺は開いた口が塞がらなかった。年齢詐称の件と同じく、国の機関の助けでも借りるのかと思っていたのだが、話し振りからすると陰険な罠に嵌めるつもりらしい。
「話がよく判らなかったんですけど、それって罪になったりしないんですか?」
「なるよ」
 雫の問いに平然と答え、如月はヤエへと視線を向けた。
「もちろん、特定されるような証拠を残したりはしません。必要なら今言った程度のことは、私一人でどうにか出来ます。なので、今後ともよしなに」
 その言葉に一瞬目を丸くした後、ヤエは楽しそうに笑った。
   ★★★
 翌日の昼休み以降も如月に頼んで早退扱いにしてもらった。但し、出欠は誤魔化してもいいが、試験だけは自力で結果を出せ、と言われ、何らかの教科で一度でも赤点を取ったら渡された全ての鍵を返すとの条件付きでだ。その対象には相手をする四人の少女たちも含まれるらしい。面倒な話だが、協力者となっても容易く妥協してこない点には少しばかり感心した。それなりに教師としての自覚があるのだろう。
 その日の性処理担当は凛音で、同じく早退扱いにさせると、用務員室に着いてすぐに俺は小さな身体を押し倒し、ワンピースを捲り上げて愛撫を始めた。破瓜を迎えて以降、真っ平らだった胸は微かに膨らみ続けている。未だ乳房と呼べる程の質量はないが、発育段階の身体は愛らしく、それを自由に出来るというのは気分がいい。ゆっくりと焦らしながら乳首を舐め続けてやると、凛音は甘く鼻を鳴らして自分から胸を押し付けてきた。
「はふぁ……兄ぃ兄ぃ気持ちいいぃ……んはぁ……おっぱい気持ちいいぃ……」
 目蓋を閉じて快楽に陶酔し、凛音はだらしなく脚を開いている。見ると、子供パンツの股布には既に薄い染みが出来ており、幼く甘い淫臭に惹かれて俺はそこに口を付けた。布の上から舌先で陰核を探り当て、何度も強めに弾いてやると、面白いように下着が濡れてくる。
「んふあっ……お豆舐められるのすごく気持ちいいっ……はくうっ……兄ぃ兄ぃ早くおまんこズボズボしてえっ……あふあっ……早くおちんちんでほじくり回してえっ……」
 全身を切なそうにひくつかせながら嘆願してくる凛音を見て、俺もそろそろ堪えきれなくなってきた。素早く裸に剥いて自らも服を脱ぎ捨て、正常位で陰茎を膣口へと押し当ててやる。
「ほら、凛音。おねだり言ってみろ。この前教えたろ?」
「はふぅ……兄ぃ兄ぃの極太おちんちんでぇ……ふはぁ……凛音のきつきつおまんこ拡げてくださぁい……あふぅ……ロリ穴の奥まで楽しんでぇ……んはぁ……子宮を精液漬けにしてくださぁい……くふぁ……言ったから早くぅ……うくぁ……早くズボズボしてえっ……」
 淫靡な挨拶にほくそ笑みながら、俺は膣を一気に貫いてやった。挿入の余韻を楽しむ間も与えずに腰を振ってやると、凛音は激しく喘ぎ始めた。
「ふくひあっ……気持ちい気持ちい気持ちいいよおっ……はうふあっ……おまんこ汁がどんどん出ちゃうっ……あふはあっ……ズホズボ好きおちんちん大好きいっ……」
 淫声はいつもと変わらないが、焦らせた為に力が入らないのか、凛音の四肢は力なく弛緩している。胴体部だけをくねらせて身悶えしているというのは初めて見る素振りだ。だが、身体の制御が出来ない程に肉悦をかんじているのならば、今日こそ望みが叶うかもしれない。
「なあ、凛音。痛えかもしんねえけど、根元までチンポ全部、無理矢理突っ込んでいいか?」
凛音の膣は回を重ねる事に陰茎を少しずつ深くまで受け入れるようになったが、それでもまだ全部を呑み込んだことはない。しかし、強引に事を運ぶと痛みを伴う恐れがある。まずは当人の意思確認が必要だ。
「んくはあっ……痛くてもいいから全部入れてえっ…………くふうあっ……無理矢理でもいいから全部入れてえっ……はうふあっ……もっとおまんこ奥まで使ってえっ……」
 許可を得て俺は凛音の両脚を抱え上げ、屈曲位となって力一杯腰を打ち付けた。亀頭に当たるコリコリとした子宮の感触はやがてゴリゴリと抵抗感を増し、それでも構わずに陰茎を突き入れると子宮口を中心にして開いていく。一物の先端が子宮内への侵入を果たしたところで視線を向けると、凛音は半分白目となって舌を出し、口から涎を垂らしていた。
「んかはへえっ……おひんひんしゅごい奥まで入ってるふうっ……はひくふあっ……おまんこの奥入ってるふうっ………ふはひへあっ……おひんひん大しゅきひ持ちいひぃ……」
 どうやら膣奥を開かれたことでオーガズムを得ているらしいが、辛くはないのかと俺は心配になった。
「おい、凛音? 痛くはねえのか? このまま腰振って平気か?」
「あひくはあっ……痛くないから動かひてえっ……ひはくへあっ……気持ちひいかりゃジュボジュボひてへっ……くふはへえっ……おひんひんしゅごいひ持ちいひいのおっ……」
 プルプルでもブルブルでもなくガクガクと胴体を震わせているのは、いつも以上に痴悦が深いのだろう。痛みがないというのは喜ばしいことだが、このまま続けたら雫のように小便を漏らす恐れもある。とは言え、気持ちを無視するのも可哀想だ。数秒迷ってから、俺は穏やかに腰の抽送を始めた。
   ★★★
 子宮に直接精を放ってやると、凛音は一際大きく歓喜の雄叫びを上げた。それ以前に繰り返し果て続けていたこともあり、その後はぐったりとしていたが、俺は構わず二回戦目に突入した。反応が薄くはなったものの、膣奥を叩く度に四肢を含めた総身を微かに痙攣させ、凛音は弱々しい声を上げてくる。強姦され続けて抵抗を諦めた少女を更に嬲っているようで、たまにはこういうのも面白い。
「はへぇ……んふぁ……くふぅ……ふはぁ……へほぁ……ひへぅ……あひぃ……かはぁ……」
「頑張れ、凛音。もう一回、子宮にチンポ汁飲ませてやるから」
「へふぅ……おひんひん……はへぁ……しゅきぃ……かふぁ……おひんひん汁しゅきぃ……」
 淫語を呟いて鼻腔を膨らませる様子はまるで白痴だが、考えようによっては無垢に思えないこともない。偽りなく陰茎と精液を好んでいるのならば、それに応えてやるまでだ。
「なら、いっぱい飲ませてやる。子宮でチンポ汁飲むのも大好きにさせてやるからな?」
「んへぁ……子宮もしゅきぃ……ひはぁ……じぇん部しゅきぃ……あへぇ……おまんこぉ……ふひぁ……シェックシュぅ……くへぇ……おひんひぃん……はうぁ……大しゅきぃ……」
 呂律は回らず、喘ぎも小さいままだが、俺が腰の動きを徐々に速めるのに合わせ、凛音の身体の震えは大きくなってきている。未だ余韻に浸っている素振りだが、抽送によって快感を得てはいるらしい。この分ならもう少し激しい動きにしても構わないだろう。可能ならば、のた打ち回る様を再度楽しみたいところだ。
「そろそろ思い切り突くぞ? 耐えてろよ?」
 俺は一気に腰を加速させた。カリ首の所まで陰茎を引き抜き、間髪入れずに熱く滑る膣内へと根元まで突き入れていく。性交に馴染んできた子宮口は容易く一物の先端を受け入れ、痛い程に締め付けてくる膣肉とは別の微妙な感触を与えてくれる。柔らかく硬いその触感は心地よく、俺はその淫楽に酔った。
「はひくへあっ……おまんこジュボジュボひ持ちひひいっ……くひあへえっ……まらヒくヒくヒくうふうううっ! んかへはあっ……まらヒくおまんこヒくヒくひはへああっ!」
 凛音はいつも通りの、と言うか、いつも以上の嬌声を上げてきたが、その身体は力なく横たわったままだ。もう弛緩しきっていて、跳ね上げることも出来ないのかもしれない。それならそれで仕方がない。残念ではあるが、今は子宮内射精までの道程を存分に楽しむことにしよう。
「俺が出すまでイき続けてろ。イきまくってる最中に熱いのを打っ掛けてやるから」
「あくふひいっ……ヒくうはへあっ! んきかはあっ……おまんこヒってかはひぃ……はへひくあっ……まらヒくヒっひゃうヒくのおほへえっ……ふへくひはっ……ヒくきひいいいっ!」
 蠢き始めてきた膣肉の刺激と、悶々と果て続ける凛音の痴態を見て、陰茎も砲撃準備が整ってきた。あまり長いこと待たせておくのも悪いかと思い、俺は亀頭を子宮に押し込んで思いの丈を打ち撒けてやった。
「おらっ、たっぷり飲んで子宮で精液の味を覚えろっ」
「あへひぎくはあっ……おひんひん汁ううううっ! うへひはくふうっ……おまんくぉヒくヒくヒくヒくヒくううっ! んがへきくひいっ……おむぁんくぉヒっくうひへふああっ!」
 幸いにして小便を漏らすことはなかったが、凛音は叫び終わった後に意識を失った。
   ★★★
 意識を取り戻させた後に凛音を背負って帰宅すると、玄関で火凛が出迎えてくれた。私服の上からエプロンを付けているところを見ると、夕飯の準備をしていたらしい。
「おかえり~。って、どしたの凛音? 具合悪いの?」
 心配そうに視線を向けてくる火凛に俺が答えるより早く、凛音が掠れた声で囁いた。
「平気。今日の兄ぃ兄ぃすごかったから、力が入んないだけ……」
 凛音の言葉に火凛は眉を吊り上げ、俺を睨み付けてきた。
「ちょっと、また無茶したの? するなら私にしなさいよ。それで、何したのよ?」
「いや、子宮にチンポ突っ込んで二回出したら、もう限界みたいでな。そんだけ」
「私、初めてセックスで失神しちゃった。まだおまんこがピクピクしてる」
 凛音はそう呟くと、俺の耳の後ろに口付けをしてきた。その甘え方は可愛らしいが、正直、擽ったい。
「……もうナギってば、凛音のこと、すっかり一人前に仕込んじゃって。するのは別にいいけど、私の時に手を抜いたら許さないからね?」
 火凛は頬を膨らませて俺の身体に擦り寄ると、フンフンと臭いを嗅いできた。どうやら凛音との行為を聞いて発情し始めたようだ。まだ俺にも余力はあるが、玄関でというのは拙い。雫やそよぎも加わってきたら収拾がつかなくなる恐れがある。
 俺は凛音を背負ったまま火凛の手を引き、性交部屋へと連れ込んだ。断ってから凛音を下ろし、ズボンとパンツを脱ぎ捨てて指示を与えてやる。
「お前ら姉妹でチンポ綺麗にしろ。凛音もそのくらいの体力は残ってんだろ?」
 凛音は頷き、既に一物に舌を這わせていた火凛に並んで奉仕を始めた。
「んれっ……はふぁ、凛音のオマンコの臭いまで覚えちゃいそう……れおっ……ろれっ……」「はむっ……兄ぃ兄ぃのおちんちん美味しい……あもっ……んちゅ……れろっ……」
 流石に姉妹と言うべきか、片方がカリ首を舐めればもう片方は裏筋をなぞり、亀頭を咥えれば陰嚢を口に含むといった具合に、言葉を交わさずとも連携している。おまけに火凛の舌使いを間近に見て学習しているらしく、凛音の舌の動きもどんどん巧みになってきた。左に火凛、右に凛音という構図で嬉しそうに舐められて陰茎は硬度を増し、予想以上に早く限界を迎えてしまいそうだ。
「んぶぼっ……ぷはぁ……臭いが強い分、ナギのおちんちん美味しいぃ……あもぶっ……」
「んれろっ……はふぅ……兄ぃ兄ぃの先っぽのお汁好きぃ……むちゅ……れろれっ……」
「もう出すから、火凛が口で受け止めろ。けど飲むなよ? 全部出し終わったら、口移しで凛音に半分分けてやれ。いいな?」
 火凛は一物を口にしたまま首を縦に振り、前後に頭を揺らしながら激しく舌を絡め始めた。凛音も負けじと陰嚢を咥え、飴玉を舐めるかのように舌を動かしている。時にはこんな姉妹プレイもいいと思いつつ、俺は程なくして精液を迸らせた。
   ★★★
 翌日の夜。島で唯一だと言う高級割烹の離れの部屋で、俺はヤエと一緒に八人の年配者たちと対面することになった。上座に座った俺をヤエが横から紹介すると、八人は皆、厳かに頭を下げてきた。俺も頭を下げて自ら挨拶したかったのだが、軽々しく振る舞わないよう事前にヤエから注意を受けている。一人一人の紹介を受け、その度に手の甲を差し出して恭順を示させるのは面映ゆい気持ちになったが、より良い暮らしを得る為には仕方がなかった。
 やがて厳粛な時が終わり、酒宴となっても気が抜けず、俺は黙々と出された料理を食べ、暇潰しに調理方法を頭の中で思い描いた。どれも感心する料理ばかりで、同居の四人を連れてきたら喜ぶだろうなと考えていると、不意に一人の男が俺に徳利を差し出してきた。注ぐから飲めということらしい。少しだけ迷ってから、俺は杯を持ってそれを受けることにした。飲酒の経験ならばあるし、それほど酔い易い体質でもない。東京に住んでいた頃、時に友人たちと酒盛りをして適量も確認済みだ。注がれた日本酒を一気に飲み干すと皆から拍手が贈られ、俺は弱って頭を掻いた。
 その後は無礼講となって全員と酒を酌み交わし、宴がお開きとなった時点で、俺はほろ酔い気分になっていた。皆が辞した場でコップの冷水を飲んで意識を改めている途中、ヤエは満足そうに笑って言葉を掛けてきた。
「退屈な思いをさせて済まなかったな、龍神。じゃが、その分の見返りはあったぞ」
「見返り?」
「うむ。これを見い」
 そう言って渡された奉書紙を開いてみると、先刻まで同席していた八人の名が赤い文字で書いてある。どうやら誓紙の類らしく、名前の下には指印が押されてあった。
「これは?」
「血判状じゃよ。血は本人のものではないがの。帰り際に全員が今後の協力を誓ってくれた。まあ、上首尾と言ったところか」
「さっきの人たちに何をさせるつもりなんです? 協力とか必要ですかね?」
 ヤエの財力と如月の悪知恵があれば、この先、何か新たな問題が起こったとしても対処可能だろう。現状では八人の誓約など不要な気がして、俺はそう尋ねてみた。
「人脈というのは、時に金銭よりも大きな働きをする。例えば私が死んだらどうするね? 資産は火凛が、もしくはお前さんが火凛と結婚して相続するとしても、島での生活や祭事などには支障も出よう? 今の八人ならば私の後継人として、喜んで面倒を見てくれるじゃろう。無論、私も早死にする気はないがの。それ以外にも色々と便宜を図ってもらうつもりじゃ」
 確かに協力者が多い方が、物事への対処は簡単だろう。だが、人が多くなるということには、それなりの危険性もある。
「でも、派閥とか作られたりしないんですか? 内輪揉めでも起こされたら面倒でしょ?」
「案ずることはない。誓いとは別に、各々の弱みもこっそりと抑えてある。私が生きている内は誰一人逆らったりさせんよ。仮に私が殺されても、色々と保険もかけてあるでな。お前さんは心配せず、寵愛に励みなさい」
   ★★★
 週末、俺は再びそよぎを連れて本島のホテルへと向かった。間取りや設備は把握したが、やはり宿泊してみないことには不備が残る。今回はローター入りの下着で焦らすのは止め、代わりに本島行きの船に乗り込んですぐに個室で膣を犯してやることにした。昨晩の内に穴あきのブラとショーツを身に着けるよう言っておいたので、脱がせる手間がなくていい。
「はふあっ……ご主人様あっ……くふうっ……朝からこんな激しくうっ……ふうあっ……オマンコの中が削られてるうっ………んはあっ……勃起オチンポ気持ち良過ぎですうっ……」
スカートの裾を両手で持ち上げて接合部を晒しながら、そよぎは椅子に座った俺に正面から跨がっている。周囲を憚って喘ぎは幾分抑え気味だが、俺に合わせて腰を揺らしながらショーツをびっしょりと濡らし、心地よさそうに眼鏡の奥の瞳を閉じたままだ。
「なあ、そよぎ。ホテルに行ったらどっか出かけてえとこあるか? 先週は観光もしねえで帰っちまったからな。どこでも一緒に行ってやるぞ? たまには我が侭言ってみろよ?」
「かはあっ……だったらずっとホテルの部屋でえっ……はうあっ……私を可愛がってくださいいっ……ふあうっ……一生懸命尽くしますからあっ……くふあっ……たくさんオマンコ使ってくだいいっ……んくあっ……もっともっとセックス漬けにして欲しいですうっ……」
 猥褻な物言いには苦笑したが、まあ、観光はいつでも出来る。何しろ夏期休暇中は延々と本島に滞在する予定だ。俺はTシャツの上からそよぎの乳首を摘み上げると、少しだけ顔を寄せて囁いてやった。
「別にそれでもいいけどな。その代わり、気を失ったりすんなよ? それと、部屋に付いたら道具渡してやるから、尻マンコの準備もしとけ。いいな?」
「くはあっ……判りましたご主人様あっ……はんあっ……どこでもお好きに使ってくださいいっ……あふあっ……お尻に頂けるの楽しみですうっ……ふくはあっ……嬉しくてオマンコがイっちゃいそううっ……んひふあっ……オマンコイっちゃうオマンコイっちゃううっ……」
 本当に絶頂間近らしく、そよぎは下肢をくねらせ始めた。局部からは白い粘液が溢れてきている。俺は乳首から手を離し、目の前の身体を両手で抱きしめて抽送を一気に速めてやった。
「いいぞ、先にイってても。俺も後からすぐに出すから、好きなだけイきまくってろ」
「ひくふはあっ……嬉しいですご主人様あっ……あくふひあっ……オマンコイっくうううううっ! ふへはひいっ……またイくイくうっ……んひうへあっ……イくイくうううううっ! はひいうあっ……オチンポ気持ちいいっ……かふへひいっ……オチンポ気持ちいいいいいっ!」
 本来なら抱き付いてくるところだが、忙しなく腰を跳ねさせながらも、そよぎの両手は未だにスカートを持ち上げている。例え繰り返し果て続けようとも、指示には絶対服従する気のようだ。その不器用で真面目な心構えに応えてやるべく、俺は一際深く陰茎を差し、そのまま精液を放ってやった。
「おらおら、まだ出るぞっ、零すなよっ」
「んはへひふあっ……イってるオマンコにオチンポ汁がああっ……ひぎくあへあっ……オマンコイくイくイくうううううっ! ふはくあひいっ……染みてまたイくイくはへひうあっ! んかはひへえっ……オヒンポ汁美味ひくてまらあっ……オムぁンクぉヒっくふへはうああっ!」
   ★★★
 夏休み終了まで部屋をリザーブさせて頂きます、と言った中井の言葉に嘘はなく、ボーイに案内されたのは前回と同じ部屋だった。入り口の扉の鍵を閉めると、俺はすぐにそよぎを着替えさせた。浴衣にではない。赤レザーのボンテージスーツにだ。銀色のリングと細いベルト状の皮だけを身に着けたそよぎは、乳房も局部も露出させながら期待に満ちた目で俺を見つめ、嬉しそうに微笑んだ。
「まずはしゃぶれ」
 そう言って服を脱ぎ捨ててソファに座ると、そよぎは俺の開いた膝の間に跪き、萎えた陰茎に舌優しくを這わせ始めた。
「れろっ……んれっ……はぷぅ……少し硬くなってきましたぁ……あむっ……ろれっ……」
船中での自分の愛液を熱く滑る舌で舐め取っていく姿は、誰が見ても性奴隷そのものだ。首輪も持ってきてやれば良かったかもしれない。
「んちゅっ……はふぁ……オチンポ汁の味、残ってて美味しいですぅ……むろれっ……」
「味わってねえで、綺麗にし終わったなら胸で挟んでイかせてみろ」
「んれろっ……ぶはぁ……はいぃ、こうですかぁ? んしょ……ふはぁ……んくぅ……」
 陰茎を包み込んだ両の乳房を揉みながら、そよぎは甘く鼻を鳴らしてきた。奉仕関係のことは一通りヤエから学んでいるようで、少しぎこちなさはあるものの、その柔らかな脂肪の感触は中々のものだ。四人の中で一番の巨乳が形を歪めていくのは、見た目にも面白い。
「んふぁ……オチンポの先、濡れてきましたぁ……はうぁ……舐めてもいいですかぁ?」
「舐めんじゃなくて、啜ってろ。パイズリしながらだぞ?」
「あふぁ……はいぃ……はむっ……んじゅっ……むぶうっ……んずずっ……むじゅっ……」
 亀頭に唇を当てて先走り汁を吸い上げながら、そよぎは合間に尿道口を舌先で突きだした。その刺激に再度体液が漏れ出すと、また啜っては飲み込んでいく。更には一物に乳房を押し付ける速度と強さとを、徐々に早く激しくもさせてきた。リズミカルな奉仕を受け、陰茎は忽ち完全勃起状態となった。
「ろれろっ……んじゅっ……んろれっ……ずずっ……んぱぁ……ちょっとずつ味が濃くなってきてますぅ……あもっ……んぺおっ……じゅっ……んろれおっ……んぷじゅっ……」
「おい、そろそろ出すけど、どこに欲しい?」
「れおっ……んごくっ……ふはぁ……じゃあ、お口の中にくださいぃ……はぁ……オチンポ汁の味ぃ……はぁ……大好きですからぁ……はぷっ……んろっ……じゅずっ……」
「じゃあ、そうしてやるから、パイズリしながらフェラもしろ」
 その指示にそよぎは笑って頷くと、乳房の間から顔を出している陰茎を深く咥えた。そのまま口で上下に扱きながら舌を絡め、時に我慢汁を啜り込んでいく。一頻りその快楽に浸りった後、俺は手を伸ばしてそよぎの頭を撫でてやった。
「出すから全部飲めよ?」
「ぶもぼっ……んもごっ……あむぼっ……うごもっ……むぶおっ……んぶもっ……」
 行為に夢中になっているのか、そよぎは言葉を発することなく小さく首肯し、その様子に苦笑いしながら俺は精液を打ち出した。
「おぶもぼっ……んぶもぶっ……んごくっ……んぐぶもっ……んぶもおっ……ごくっ……」
 そよぎは必死に粘液を嚥下していき、俺は全てを飲み干すまでその頭を撫で続けてやった。
   ★★★
 昼飯はルームサービスを頼むことにした。室内に置かれていたメニューから寿司を選んでフロントに連絡し、配達までの間にはそよぎと共にビールを飲んだ。祭事で杯一杯程度の酒しか飲んだことがないと言うそよぎも中々にいける口で、寿司が届いた時には二人で大瓶四本を飲み干していた。
 食事の後は一緒に風呂に入り、後にそよぎが一人で尻穴性交の準備をしている間、俺はホテルに隣接しているショッピングセンターでワインや日本酒、ツマミなどを買い込んだ。
 部屋に戻ると俺は服を脱いで裸になり、そよぎは変わらずボンテージスーツのままで酒盛りとなった。ソファに並んで座り、互いのグラスに酒を注ぎ合い、他愛もない話をしながら乾していく。と、不意にそよぎは眉根を潜め、手にしたグラスを覗き込んだ。
「どした? 赤ワインは口に合わねえか?」
「ん、確かにこれは私には合わないようだ。ビールの方がいい」
 今は寵愛の一環ではないと考えているのか、殆ど裸でいながらも、そよぎの口調は素のままだ。しかし、そんな服装と言葉遣いとのギャップも新鮮ではある。
「ビールなら冷蔵庫にまだあるぞ? ちょっと待ってろ」
 そう言って俺は立ち上がり、冷蔵庫を開けてビール瓶を手に取ると、別の手で新たなグラスと栓抜きとを持ってソファに戻った。そよぎにグラスを持たせて栓を抜き、中身を注いでやってから何気なく聞いてみる。
「ビール飲むのは今日が初めてなんだろ? そんなに美味かったか?」
「うむ、日本酒やワインよりもこちらの方がいい。苦みと粘りが少し足らないがな」
「何だ、粘りって?」
 苦みは判るが、酒の粘りなど聞いたことがない。喉越しのことかと思って尋ねてみると、そよぎは何が判らないのかとでも言うように、不思議そうな顔をして首を傾げた。
「ん? 粘りとは粘り気のことだが? 大体、味に深みが足りん。癖もなさ過ぎだ。生臭くもない。やはり龍神の精液が一番美味だな」
 聞きながら自分のグラスに口を付けていた俺は、口中のワインを全て噴き出した。
「どうした、龍神? 咽せたのか?」
「お前は酒と何を比較してんだよっ!」
冷静に味を分析されていたのかと思うと、こっちの方が気恥ずかしい。
「いや、だから精液と……」
「比較すんなっ!」
 苦笑いをする気も起こらずに呆れていると、そよぎが怖ず怖ずと言葉を掛けてきた。
「私としては讃えたつもりだったのだが……」
 幾分目蓋を伏せている横顔から察するに、何が間違っていたのかは理解していないものの、反省はしているらしい。俺は溜息を吐いてから、力なく囁いてやった。
「……なら、酒飲む合間にしゃぶってろ」
   ★★★
 口での奉仕の途中、ふと思いついてそよぎの前後の穴にバイブを入れてやり、俺はそのまま酒を飲み続けた。元より機会があればそよぎの尻穴を試してみるつもりだったので、必要な物は荷物の中に入れてある。そよぎは激しく喘ぎながらも懸命に舌を動かし、俺が口腔に精液を放つと、躊躇うことなく飲み込んで見せた。
 それでも快楽に抗えきれなくなったのだろう。その後に陰茎の掃除をさせていると、そよぎは切なそうに性交をねだり始めた。再び一物が勃起するまでそんな嘆願を楽しむと、俺は寝室へと場所を移動した。
 ベッドの上で四つん這いにさせ、背後に回ってアナルバイブだけを抜いてやり、ぽっかりと開いた尻穴にアナル用のローションをたっぷりと垂らしてやる。次いで一物にも粘液を塗って亀頭を菊門に押し当て、俺はそよぎに言葉を掛けた。
「尻マンコに突っ込むのは初めてだからな。自分で考えて挨拶してみろ」
「ふくはぁ……そよぎのお尻マンコの初めてえっ……んはあっ……ご主人様に捧げますうっ……はうあっ……どうか勃起オチンポでお楽しみ下さいっ……」
 膣内のバイブに翻弄されながら、そよぎはそう口にした。だが、どことなく淫靡さが足らない気がする。少し考えてから、俺はそよぎに指示を出した。
「言葉を変えてみろ。今後は尻マンコじゃなくて、ケツマンコって言え。もう一度だ」
「はふうっ……そよぎはケツマンコの初めてをっ……くふぁ……ご主人様に捧げますうっ………ふくあっ……どうか勃起オチンポで心行くまでお楽しみくださぁいいっ……んふうっ……ご主人様早くうっ……あふあっ……ケツマンコに早くオチンポ入れてくださぁいいっ……」
 尻を何度も大きく揺らしているところを見ると、絶頂が近いのかもしれない。この様子ならいい初体験にしてやれそうだと思いつつ、俺は挿入を開始した。ぬるりとしたローションの助けもあって、直腸は強く圧迫しながらも陰茎を呑み込んでいく。
「んひぎいっ……オチンポ太いいっ……あはがあっ……ケツマンコが拡がってくふあっ……」
 そよぎは背を反らし、全身を大きく震わせている。先刻までバイブを入れていたとは言え、それはアナル用の細身の物だ。もう少し拡張が必要だったかと心配になり、俺は一旦腰を止めた。
「大丈夫か? 辛いなら抜くぞ?」
「はひあっ……なにか変な気持ちでえっ……くふうっ……勝手に身体が震えちゃうだけですうっ……あはうっ……お気になさらずこのままあっ……かはあっ……ケツマンコの初めてもらってくださぁいっ……ふうあっ……オマンコのバイブはすごく気持ちいいですからあっ……」
 現状では仕方ない話だろうが、陰茎の挿入よりバイブの方が快感というのは正直に言って悔しい。本人も望んでいることだし、ここは尻穴性交で存分に嬲ってやることにしよう。俺は再度腰を前に進め、程なくして陰茎を根元まで挿し入れ終わると、即座に反復運動を始めてやった。
「んくひいっ……出たり入ったりいっ……あひふあっ……出たり入ったりいっ……かはひうっ……こんな感じ初めてですうっ……ひへふあっ……なんで私これだけでええっ……はくへあっ……イっちゃうお尻がイっちゃいますううっ……くひへふあっ……イっくうううううっ!」
 尻を何度も跳ね上げるそよぎを見て、俺は抽送を続けながらも眉間に皺を寄せた。元から感度が良く、膣をバイブを咥えさせているとは言え、あまりにも果ててしまうのが早過ぎる。菊門が一番敏感なのは火凛だとばかり思っていたのだが、認識を改める必要がありそうだ。
 俺は陰嚢に触れていたバイブを抜き取り、菊門だけに集中させることにした。このままでは尻穴性交での喜びを覚えさせるには不都合と思ったからだ。愉悦は減るだろうが、その代わりに腰の動きを速めてやると、そよぎはバイブを抜かれたことに気づきもしない様子で、勢いよく身悶えし始めた。どうやら果て続けているらしい。
「おほへぎふあっ……イくケツマンコまたイくうううううっ! はぎくふあひいっ………ケツマンコケツマンコ気持ちいへふぎあっ! あへふあケツマンコまたイっくうううううっ!」
 シーツを強く握り締めるそよぎを見ながら、俺は動きを更に加速させてやった。
   ★★★
 その数時間後、俺は寝室に酒を持ち込んでベッドの上で飲んでいた。ツマミは横で俯せになっているそよぎの痴態だ。尻穴から漏れ出た三回分の精液と当人の体液とで、まるで寝小便でもしたかのようにシーツの上には大きな染みが出来ている。当人の意識はあるものの、瞳の視点は定まらず、身体を動かそうとする素振りもない。まあ、無理もないだろう。適当に数えていただけでも、そよぎは三十回以上達している。失神しなかったのが不思議なくらいだ。
「おい、寝るならスーツ脱がしてやろうか?」
 程よく酔いも回ってきた頃、試しにそう声を掛けてみると、そよぎは首だけを動かして俺に視線を向けてきた。
「はぁ……らい丈夫れすぅ……はぁ……こにょままぁ……はぁ……こにょのままでへぇ……」
 少しだけ目に光彩を取り戻しながら、そよぎは独り言のように言葉を返した。余韻に浸っている訳ではなく、単に体力の限界らしい。
「でもよ、肌に食い込んでるし、きつくねえのか? 跡が残っちまうぞ?」
「はぁ……きついでふけどぉ……はぁ……まら気持ちよくてへぇ……はぁ……ごひゅ人様に触れられたらぁ……はぁ……我慢できなくなっひゃいほうでふからぁ……」
「何だ? まだ犯り足らねえのか?」
「はぁ……もふ限界れふぅ……はぁ……そうじゃなくてへぇ……はぁ……我慢ていふのはぁ……はぁ……しょのぉ……はぁ……オヒッコがはぁ……はぁ……トイレに行きたいんでふけどぉ……はぁ……身体が動かなくてへぇ……はぁ……もうちょっとこのままでへぇ……」
 つまり、尿意を我慢している現状で俺に触られたら、小便を漏らしてしまうかもしれないということらしい。それなら話は早い。俺は笑いながら、そよぎの背筋を指先でそっと撫で上げてやった。
「んひぁ……ごひゅ人様ダメれふうっ……あひっ……オヒッコが出ひゃううっ……」
「いいから漏らせ。お前の放尿シーンをツマミにして酒飲むんだから」
「くふうっ……しょんなの恥ずかひいれふうっ……ふひあっ……ごひゅ人様ダメへえっ……」
「背中じゃダメか? なら、ここはどうだ?」
 グラスを片手に場所を移動すると、俺はそよぎの尻穴に指を一本挿し込んでやった。腸液と精液に塗れた熱い腸内は、指を締め付けながらも不規則に脈動している。
「んかへえっ……ダメそこは今は嫌れふうっ……あひくあっ……ごひゅ人様許ひてえっ……」
 腸壁を軽く擦ってやっただけで、そよぎは尻を上下に跳ね上げ、全身を小刻みに揺らし始めた。いつも従順なだけに、嫌がる素振りは見ていて楽しい。
「おら、漏らせ漏らせ。けど、室内清掃の人から報告が行くだろうし、中井さんは何て思うかな? あの巫女様がオネショした、とでも思ってショック受けんじゃねえか?」
「ひくへあっ……ごひゅ人様意地悪でふうっ……んへひいっ……もうダメ出ひゃううっ!」
 力なく叫ぶのと同時に、そよぎは秘裂から黄色い小便を迸らせた。身体の前面をベッドに押し当てていた為に放物線を描くことはなかったが、シーツの染みが色濃くなっていく。
「んへふあっ……はへぇ……んっ……恥ずかひいのに止まんにゃいひぃ……ふへぁ……」
 そう呟きながらも気持ちよさそうに排泄し続けるそよぎを見ながら、俺は手にしていたグラスに口を付けた。
   ★★★
 翌日の夜に帰宅すると、夕食に赤飯が出た。何かの祝いかと思って火凛に尋ねると、凛音に初潮が来たのだと言う。自席に座って照れ笑いしながら、当人は赤く頬を染めていた。笑い掛けながら頭を撫でてやると、凛音は甘えた声で問い掛けてきた。
「私、これで兄ぃ兄ぃの赤ちゃん、産めるんだよね?」
 その言葉に俺は思わず仰け反りそうになった。いくらヤエから妊娠させる許可をもらってはいても、即孕ませる気などはない。
「……まあ、いずれはそうしてやってもいいけどな。まだ早いだろ?」
 宥めるようにそう言うと、雫が拗ねた顔で口を挟んできた。
「凪君、ズルいです。私も凪君の赤ちゃん産みたいです」
「私も産みたい。龍神の望む数だけ産むから、私も妊娠させてくれ」
「私も私も~っ。ナギの赤ちゃんだったら幾らでも産むよ? それに私たちだったら、まだ早いなんてことはないよね、ナギ?」
 そよぎと火凛にも続けて言われ、俺はしばし考え込んだ。確かに年若くしてボテ腹にさせた四人を犯すのは楽しそうではある。赤子を養育していくのも、ヤエの金銭的援助があれば可能だろう。が、俺はまだ十六歳だ。父親になるには早過ぎる。
「別に急いで子供を産む必要はねえだろ? その内、全員に妊娠してもらうから」
 なんとかこの場を穏便に済まそうとそう告げると、四人は揃って頭を振った。
「歳が近い方が、親子関係が上手くいく思います。凪君も家庭円満の方がいいですよね?」
 雫の言葉を受けて他の三人が頷くのを見ながら、ふと疑問が湧いた。
「ちょっと待て。男の子が生まれたらどうなんだ? その子がすぐに龍神になるのか? そんで、その子の誕生日がいずれ俺の命日になんのかよ? それって怖いぞ?」
「心配は無用だ。仮に男児が生まれようとも、代替わりなどする必要はない。次代の龍神となるのは、現龍神が崩御した後、巫女であった女人の系統より同日付に生まれし者だからな。しかし、私たちの子が女ならば先々巫女になる可能性はあるな。現に雫と私の母親は元巫女だ。もちろん、外部の者も含めての選考を通過出来ればの話だが……」
「あれ? 火凛のお母さんは巫女じゃなかったのか?」
 そよぎの話に多少安堵はしたものの、新たな不審点を得て、俺は火凛に尋ねてみた。
「私のお母さんは、今の凛音みたいに補佐役だったみたい。でも不思議だよね。ナギと雫、それにそよぎのお母さんが先代の巫女で、私のお母さんが補佐で、その子供たちが今こうしてるんだよ? いつかは私たちの子供もこういう風になるのかなぁ?」
「姉ぇ姉ぇ、それはないよ。全員が兄ぃ兄ぃの赤ちゃん産んだら、その子たちは血が繋がることになるんだもん。そうだよね、そよぎ姉ぇ?」
「ん、そうだな。凛音の言う通りだ。私たち全員が元巫女の子であるというのは、先代において龍神が現れなかった為だ。例え私たちの子が巫女を志しても、選ばれるのは多くて二人までだろう。血の繋がらない者を入れさせるが故に、次代の龍神は即座に現れないのかもしれん」
 そよぎの話に俺は相槌を打った。確かにそれならば血縁者と交わることはなくなるだろう。
「だから、凪君は安心して私たちに赤ちゃんを授けてください。もしも生まれたのが娘で、凪君がしたいなら、私、親子同時に寵愛を頂いてもいいですよ?」
「む、雫、それは問題があるのではないか? まあ、龍神が望むのならば、私も娘と一緒でも構わぬが。それにはまず、子種を植え付けてもらわねばな」
「うひゃあ、親子でとか、ナギって鬼畜ぅ。でも、ま、いっか。それも楽しそうだし、私も頑張って女の子産ませてもらおうっと」
「……私、子供と一緒に兄ぃ兄ぃにご奉仕する時、おっぱい負けてたら嫌だな」
 どうやら全員が孕む気満々のようで、何を言っても無駄な気がする。困惑しながらも頭を働かせてみたが、解決策は浮かばない。仕方なく俺は四人に向かって言った。
「判ったよ、お前ら全員妊娠させるように努力する。但し、夏休みが終わってからだ。言っとくが、もし妊娠しなくても恨むなよ? 努力したからってどうなるかは判んねえかんな?」
 四人の少女たちが嬌声を上げ、次いで産み分けについて話し始めたのを眺めながら、俺は赤飯へと箸を伸ばした。まあ、どうにかなるだろう。
   ★★★
 食事を終えて自室に戻ると、俺はパソコンで通販サイトの閲覧を始めた。目的は凛音の初潮祝いだ。とは言っても好みが判らない。当たり障りのないよう、服か縫いぐるみにでもしようかと思っていると、ノックの音と共に当人がドアの向こうから話し掛けてきた。
「兄ぃ兄ぃ、雫姉ぇが、お風呂の準備出来ましたって」
「丁度いいや、入ってこいよ」
 そう声を掛けると凛音はドアを開けて姿を現わし、俺の手招きを見て嬉しそうに近付いてきた。その小さな身体を抱き上げて膝の上に載せると、俺は凛音に問い掛けた。
「初潮祝いのプレゼント選んでたんだけどな、凛音は何が欲しい?」
「兄ぃ兄ぃの赤ちゃん」
「夏休みが終わったらって言ったろ? 他にねえのか? 何でもいいぞ?」
「……ほんとに何でもいいの?」
 その迷ったような口調から察するに、言い出し難いことらしい。だが、愛らしい凛音の為なら、可能な限り願いを叶えてやりたいところだ。果たしてどんな難題を出されるのかと怯みながらも、俺は優しく言ってやった。
「俺に出来ることならな。まずは言ってみろよ?」
「……私、物じゃなくて、見てみたい物があるの。それでもいい?」
 そう言って、凛音は背中を胸に押し付けながら横顔を向けてきた。俺は穏やかに微笑んで、頬に口付けをしてやってから頷いてみせた。
「あのね、私、雪が見てみたい。一度も見たことないから……」
 その言葉に俺は納得した。確かに南の離島で生まれ育ったならば、雪など見る機会はないだろう。しかし、すぐに用意するのは無理だ。そのこともあって、凛音は言い出すのを迷っていたのかもしれない。
「……今すぐは無理だけど、冬になったら雪が見られる場所に旅行にでも行くか? 皆と一緒でもいいし、凛音だけ連れてってやってもいいぞ? それでいいか?」
 俺がそう言うと、凛音は膝の上で身体の向きを変え、正面から抱き付いてきた。
「うんっ。私、姉ぇ姉ぇたちみんなと行きたい。雪合戦とかしてみたい」
「何だ? 雪玉ぶつけてえ相手でもいんのか? 火凛か?」
 尋ねながら腋の下を擽ってやると、火凛は身を捩りながら無邪気に笑った。
「やんっ、そんな相手いないよおっ、やあっ、くすぐったいっ、ひゃんっ、もう兄ぃ兄ぃっ」
 俺の背に回していた手を戻し、腋をガードして悪戯から逃れようとする凛音は可愛い。適当なところで擽るのを止め、隙を見て唇に一瞬だけ口付けをしてやると、凛音は蕩けた顔で俺の頬に何度もキスをし始めた
「教えてくれよ、凛音。誰にぶつけてえんだ? 一人ぐれえ、そんな相手いんだろ?」
「んちゅ、んっ、もう兄ぃ兄ぃってばぁ、そんなこと言ってると、兄ぃ兄ぃにぶつけちゃうから。でも、旅行楽しみ。ありがとう兄ぃ兄ぃ。大好き」
 満足そうに言って再度しがみ付いてきた凛音の背中を、俺はそっと撫で上げてやった。
   ★★★
 それから数日間は何事もなく過ぎていった。学校と自宅の往復だけだ。気が向けば日替わりの相手と用務員室や自室で交わってはいたものの、既に俺の意識の中では性行為は当たり前のこととなっていた。雫を辱め、そよぎには奉仕させ、火凛に虐められて、凛音に喜びを教え込む。東京に住んでいた時も当時の彼女と性交していたが、島に来てからは精力が増しているようで、あるいはこれが龍神としての異能力なのかもしれない。
 そしてその週末、俺は朝一番の本島行きの船に雫と共に乗り込んだ。雫が希望したのは別荘への宿泊だ。ヤエの話では件の別荘は近所に住む人間に管理させているとのことで、事前に泊まりに行く旨は連絡してもらってある。一旦下見をした後に食材を買い込めば、不便もなく過ごせるだろう。
「凪君、島に着くまで、ご奉仕してちゃダメですか?」
 船の個室に入るとすぐに、雫はそう言って物欲しそうな視線を向けてきた。俺は椅子に座ったまま自分のジーンズとパンツを下ろし、陰茎を見せて許可を与えてやった。
「いいぞ、メスブタ、マンコで扱け。どうせ、もう濡らしてんだろ?」
「はいっ。だって、初めて凪君と二人っきりでお泊まり旅行に行けるんですから。嬉しくて、今朝起きてからずっとオマンコ汁溢れちゃってます。それじゃ失礼しますね? んしょっと」
 恥じ入る素振りもなくそう言うと、雫は俺の膝を跨ぎ、一物を手にして濡れた膣口へと押し当てた。先週のそよぎと同じく、穴あきのブラとショーツを身に着けさせているので即挿入が可能だ。もちろん、下着は使い回しなどではなく各人用に複数取り揃えてあり、火凛に頼んで凛音の分も既にサイズを手直ししてある。
「んふあっ……凪君のオチンポ今日も太くて硬くて素敵ですうっ……ふはうっ……入れるだけで便器オマンコがどんどん涎垂らしちゃうっ……くはあっ……カリ太オチンポとっても気持ちいいっ……はんあっ……凪君もどうかメスブタのオマンコ楽しんでくださいねえっ……」
 感触を味わうように雫は陰茎をゆっくりと膣内に取り入れ、やがて根元まで呑み込むと、間を置かずして腰を使い始めた。初めて出会った時と同じ白のワンピースを着てはいるが、あの日の可憐さは陰も見当たらない。その変貌振りはある意味辟易しそうな程だが、同時に愛おしくもある。自ら座位で性交を始めた少女は、今では全てを俺に委ねているのだ。普段は清純を装いながらも俺の言葉一つで本性を曝け出して発情し、子を産むことさえ厭わない。こんな美少女にそこまでの事をさせておいて、愛情を感じない方がどうかしている。はっきり言えば俺は雫を、そして他の三人をも愛している。生まれてから今日まで、未だ誰にも愛していると言った覚えはないが、いずれ同居の四人にはそう告げてやってもいい。
「はくふあっ……オチンポ子宮に当たって気持ちいいっ……ふはうあっ……凪君と繋がってるの幸せえっ……くはんあっ……便器オマンコ幸せでグチョグチョですうっ……」
「はしゃいで腰振るのもいいけどな、明日まで体力残しとけよ?」
「あふはあっ……判ってますうっ……んくふうっ……明日まで二人っきりいっ……かはうあっ……このオチンポ独り占めですうっ……ひうはあっ……肉便器にしてもらえて幸せえっ……」
   ★★★
 船着き場から一時間程タクシーに乗り、周囲にあまり人気のない別荘に着くと、すぐに若い女性が俺と雫を出迎えてくれた。聞けば、神楽崎雅と名乗ったその女性が別荘の管理をしているとのことで、管理人として老夫婦などを勝手に想像していただけに、俺は多少呆気に取られた。装飾の少ないスーツを着込んだ雅の姿はまるで秘書のようで、すぐ隣の敷地に事務所を兼ねた住居を持ち、ヤエの資産運用、及び管理の手伝いをしているとのことだった。残念ながら年齢は教えてくれなかったが、外見から察するに二十歳過ぎぐらいなものだろう。顔つきは多少きついが知的に見え、腰まで伸ばしたストレートの黒髪と併せ、ある種の気品のようなものさえ感じられる。あるいはどこかの令嬢なのかもしれない。
 気後れしつつも俺は丁寧に挨拶をし、雫も続いて頭を下げると、雅は建物の中を案内すると言ってきた。後に続いて別荘の玄関を通り抜け、中に入って俺は再び驚いた。外面は多少朽ちた洋館だが、室内には各種設備が整っていたからだ。
 広いリビングには豪奢なソファやテーブルなどの他、大型テレビやブルーレイレコーダー、パソコンなどの家電も置かれ、ネットへの接続も可能らしい。隅には小さな冷蔵庫まであり、扉を開けてみると、既にジュースやアルコール類などが冷やされていた。
 キッチンも広く、電子レンジは当たり前として、銀色に輝く大きな調理テーブル、巨大な冷蔵庫、製氷機、大型のシンクやフライヤーまでもが設置されており、レストランの厨房そのものだ。これらは新宅にも必要かもしれないと思い、俺は慌ててメモを取った。
 二階の客室は全部で十室あり、その内の六部屋がすぐに使用できるようになっていた。設備としてはベッド、机、ローテーブルと小さな本棚、それとクローゼットと言ったところだ。
 何より俺が一番驚いたのは風呂場だった。大理石の床の中央に円形の浴槽が埋め込まれており、その大きさは十人以上が同時に湯に浸かれる程のものだ。広かったと火凛から聞いてはいたものの、装飾も含めてハーレムの風呂場と言っても過言ではなく、口から湯を吐くマーライオン像を取り付けても違和感はないだろう。湯を溜めるのには時間が掛かりそうだが、雅の説明によると追い焚きも出来るとのことで、慣れれば使い勝手も良くなるに違いない。無論、シャワーや風呂椅子なども完備されていた。
 更に一部屋丸ごとベッドのような主寝室、トイレや倉庫、庭などを案内してもらった後、俺は雅に尋ねてみた。
「電気製品とかって、俺たちの為にわざわざ揃えてくれたんですか?」
「はい。ヤエ様からそのように仰せつかっておりますので。今日明日分の食材も各種取り揃えてあります。後ほどキッチンの冷蔵庫内をご確認ください」
 当たり前のように澄ました顔で言う雅を見て、俺は申し訳ない気持ちになった。恐らくは一人で品々を買い求めてくれたに違いない。とは言え、これで買い出しに行く手間が省けたことになる。その時間を何に使おうかと考えていると、何かを思いついたような顔で雅が言葉を掛けてきた。
「忘れておりました。これを」
 そう言って雅が差し出してきたの四本の鍵だった。受け取って見てみると、三本は同じ形状だが、残り一本は全く別の物だ。
「これは?」
「三本はこの屋敷の玄関の鍵です。もう一本は浜に小屋がありまして、そこの入り口のものになります。ここより歩いて数分の所ですので、時間のある時にでもご確認ください。中は畳敷きで休息が取れるようになっております。私は仕事がありまして、この後はご同行できないのですが……」
 つまり、プライベートビーチには海の家のようなものまであるらしい。あまりの好待遇に俺が言葉を失っていると、雫が俺の服の袖を引っ張りながら口を開いた。
「誰もいないビーチがあるんですよね? 凪君、私、行ってみたいです」
 あどけない笑みを浮かべる雫に向かい、俺は黙って頷いてやった。
   ★★★
 ご用の際には連絡を、と雅から携帯番号の書かれたメモ用紙を受け取り、去っていく背中を見送った後、オレと雫は持ってきた荷物を主寝室に運び入れた。海へ行く準備をする為だ。キングサイズのベッド四つが隙間なく並べられた室内には、他に小さなクローゼットしか置かれていない。と言うか、それだけのスペースしか余っていない。掛け布団や毛布はシーツの隅に畳まれてあり、その脇で海パンに着替える前に、俺は自分で持ってきた水着を雫に渡してやった。
「こ、これを着るんですか?」
 雫はシーツの上に座ったまま、顔を真っ赤にしながら俺を見上げてきた。その手に握られているのはブラジル水着と言われる細い紐だけのものだ。乳輪は隠れるかもしれないが、陰毛は多少見えてしまうだろう。
「何だ? お前、俺に見て欲しくねえのか?」
「いえっ、見て欲しいですけど、でも、誰か他の人がいたり、途中で会ったりしたら……」
「プライベートビーチって言うんだから大丈夫だろ? 心配だったらパーカーでも羽織れよ」
「そ、そうですよね、大丈夫ですよね。判りました、そうします」
 そう言ってワンピースを脱ぎ始めた雫を見て、俺は不意に悪戯を思いついた。手早くバッグの中から目的の物を取り出し、雫の前へと放ってやる。
「あと、それもな。マンコと尻マンコの中に自分で入れとけ」
「えっ? ええっ?」
 雫は投げられた淫具を手にして困惑の表情になった。改めて渡したのは共に遠隔操作可能な膣振動プラグとアナル振動プラグだ。普段ならば喜ぶ筈なのだが、矢張り他人に見られた時のことを考えて躊躇っているらしい。だが、こんな時の対応方法は充分に把握している。
「文句言わずに入れろ、メスブタ」
 言葉で嬲りながらパンツを下げて陰茎を見せてやった途端、予想通りに雫の目の色が変わった。
「はあっ、はいぃ、淫乱オマンコとお尻オマンコぉ、両方にちゃんと入れときますうぅ」
 雫は息を荒げながら服を脱ぎ捨てて立ち上がると、見せつけるように大きく脚を拡げ、蟹股となって二つのプラグを同時に挿入し始めた。それでいて視線は俺の股間に注いだままだ。
「んくはぁ、太いぃ、ふはあぅ、どっちのオマンコも拡がってくうぅ」
 痛むのか、雫は顔を歪めた。考えてみれば尻穴にはローションも塗ってやっていない。
「ちょっと待ってろ、今、尻穴の周りヌルヌルにしてやっから」
 俺がそう告げてバッグからローションの瓶を取り出そうとすると、雫は首を横に振った。
「くふはぁ、平気ですぅ、はくふぅ、私マゾですからぁ、かはあぅ、この痛いのが気持ちよくてぇ、んんあぁ、もうオマンコ汁出てきちゃってますぅ、あふうぁ、痛いの気持ちいいぃ」
 呆れたことにそう言いながら、雫は二つともプラグを体内に取り入れ、満足そうに微笑んできた。
   ★★★
 雅に言われた通り、ビーチは歩いて数分の場所にあった。左右を断崖に囲まれている為に視界と日当たりは悪いが、その分、他人に見られることもなさそうだ。航路からも外れているらしく、沖を行く船も見当たらない。この場所なら裸でいても問題はないだろう。
 鍵を渡された小屋は背後の林道と浜の中間点辺りに建っており、室内は簡素な作りで広さも六畳ほどしかないが、畳は新しい物に取り替えられていた。外には小型の発電機、壁には扇風機が取り付けられており、休憩しながら涼むことも出来る。外には流し台もあるが、肝心の水はタンクに入れて運ばなければならない。雅が準備しておいてくれたらしく水は出るものの、飲み水はその都度クーラーバッグにでも入れて持ってきた方が良さそうだ。
 一通り小屋の中を見回すと、俺は浜辺にレジャーシートを広げて横になった。雫はその横に座ってパーカーを脱ぎ、紐水着姿となってから黒の海パン一つの俺へと寄り添ってきた。
「はぁ……凪くぅん……はぁ……入れてぇ……はぁ……またスイッチ入れてくださぁい……」
 浜に辿り着くまでプラグを振動させてやったせいで、既に雫は欲情しきっている。誰にも会わなかったことで安心しているらしく、片手で俺の胸を撫でながら、もう片方の手で自らの股間を押さえてもいる。俺は海パンのポケットに手を入れてリモコンを掴むと、望み通りにプラグのスイッチを入れてやった。
「んくあっ……オマンコ気持ちいいっ……はふうっ……お尻マンコも気持ちいいっ……」
「考えてみたら、お前は便所なんだから尻マンコって言うのはおかしいかもな。アナル便器って呼び方はどうだ? マンコもチンポもオを付けんな、ちゃんとマンコとチンポって言え」
 意地悪くそう言ってやると、雫は嬉しそうに何度も頷き、身体を震わせながら海に向かって脚を拡げ、爪先立ちになって腰を突き出した。
「はうあっ……誰か見てえっ……くふうっ……マンコ便器とアナル便器いっ……ふんあっ……どっちもグチョグチョに濡れてるのおっ……んうあっ……どっちも凪君専用なのおっ……」
「何だよ? 他人に見られんの、恥ずかしいんじゃなかったのかよ?」
「かはあっ……誰もいないからですうっ……ふはうっ……誰も聞いていないならあっ……うくあっ……言ってみたかったんですうっ……んくうっ……凪君のこと自慢したいですうっ……」
 確かに他人の目のあるところでは、雫の方から抱き付いたり触れてきたりすることはない。同居の他の三人の前では別だが、人前では巫女であるということを自分に言い聞かせているらしく、いつも自分を抑え込んでいる。その溜め込んでいた鬱憤をこうして晴らせるのなら、露出癖を深めさせてやるにも好都合な話だ。俺はプラグのスイッチを切り、怪訝な顔を向けてきた雫に淡々とした口調で言ってやった。
「なあ、雫。大きな声で宣言しながら小便してみろ。出来たらこの場で尻穴を犯してやる」
 与えられた指示に雫は蕩けた顔をして笑い、下半身を小刻みに揺らし始めた。
「あくふあっ……誰でもいいから見ていてえっ……かはふうっ……今から私ここでオシッコするのおっ……んはうあっ……大好きな凪君にしろって言ってもらったのおっ……くふはあっ……その後でアナル便器を使ってもらうのおっ……ふくひいっ……幸せで出る出る出るオシッコ出るうっ……ひくふあっ……凪君専用のマンコ便器から幸せオシッコ出るううっ……」
 雫が喘ぎながら放尿し始めるのを見て、俺は自分の失態を悟った。考えてみれば、プラグと水着に阻害され、尿が弧を描くことなどあり得ない。漏れ出た小便の行き着く先がシートの上になるのは判りきっていたことで、海パンに生暖かい液体が染み込んでくるのを感じ、俺は苦笑しながら溜息を吐いた。
「はくひあっ……お外でオシッコするの気持ちいいっ……んくひっ……誰か見てぇ……はふぁ……まだ出るうっ……くうっ……見てぇ……ふあっ……んぁ……かはっ……誰か見てぇ……」
 そんな俺の気持ちも知らず、雫は徐々に声を小さくしながらも尿を漏らし続け、やがてうっとりと瞳を閉じた。
   ★★★
 その後、人目のないことを幸いに俺は海パンを脱いで裸になり、雫も全裸にしてシートの上に四つん這いにさせ、前後の穴からプラグを抜いてやった。次いでバッグからローションを取り出し、大きく開いた尻穴の周りと陰茎に塗り付けて準備は完了だ。菊門に亀頭を押し当て、俺は雫に声を掛けた。
「尻ですんのは初めてだからな、挨拶してみろ」
「はぁ……はいぃ……はぁ……初物のアナル便器ぃ……はぁ……どうぞ試してみてくださいぃ……はぁ……良かったらお好きなだけぇ……はぁ……一番奥で排泄してくださいぃ……はぁ……凪君専用の便所穴ですからぁ……はぁ……どうか凪君のチンポの形にしてくださいぃ……」
 その言葉に満足し、俺はゆっくりと挿入を開始した。プラグを入れていた為に入り口は多少拡がっているが、奥に進むに従って強い力で陰茎を締め上げてくる。
「あぎくひあっ……カリ太チンポがどんどん入ってくるうっ……ひぎかはあっ……アナルが拡がる拡がってるうっ……かはくふあっ……痛くて痛くてすごくアナル気持ちいいっ……」
「我慢できそうか? 無理だったら言えよ?」
「んくはふあっ……痛いの気持ちいいですからあっ……くふひうあっ……それにとっても幸せですうっ……大好きな海の傍で大好きな凪君のチンポでえっ……あひくふうっ……初めてアナル便器使ってもらえるなんてえっ……かふひうあっ……幸せでマンコ汁垂れちゃううっ……」
 被虐的な資質を高めておいたのは正解だったらしく、雫は痛覚を快楽に変換して喜びに尻を震わせている。愉悦に負けて少しだけ前に崩れ落ちそうになっているが、シートの上の小便は事前に砂の上へと捨ててある。臭いは多少残っているものの、海風のおかげで潮の香りの方が強く、例え完全に倒れ込んでも特に問題はないだろう。俺は安心して腰を前に進め、一物を根元まで腸内に挿し入れてやった。
「おら、全部入ったぞ。で、ここからだけどな、お前がケツ振れ」
「かはあっ……はいっ……ふうあっ……それじゃ失礼しますうっ……んくあっ……」
 指示に従って雫は腰を使い始めたが、膣での性交時と違い、まだ動きが辿々しい。慣れていないのは判るが、マゾとして調教するにはいい機会でもある。俺は力一杯雫の尻たぶを手のひらで打ってやった。
「おらっ、もっといやらしくケツ動かせっ、メスブタっ」
「あひいっ……それもっとしてくださいっ……んひあっ……私は凪君のものですからあっ……かふあっ……もっと酷く惨くしてえっ……ひぎいっ……物みたいに扱ってくださいいっ……」
 外で交わっているということもあり、雫はいつになく精神が昂ぶっているようだ。真性マゾとして目覚めつつあるのかもしれない。俺にとっても白い肌に手形が残るのは面白く、言われた通りに尻を叩き続けてやると、雫の腰の動きが滑らかになってきた。段々と尻穴で深く感じ始め、コツを掴んできたらしい。
「あひくあっ……誰でもいいからアナルセックス見てえっ……はくふあっ……マゾブタで幸せな私を見てえっ……かはひうっ……アナルでカリ太チンポ扱いてるのおっ……ふはひあっ……お尻を叩かれてマンコ濡らしてるのおっ……んくひいっ……全部凪君に捧げたのおっ……」
 海に向かって視姦を呼びかけながら、雫は夢中になって尻を振り回している。その嬉々とした素振りに俺は薄く笑うと、目の前の赤く腫れた尻を再び手のひらで打った。
   ★★★
 結局、俺が腸内に射精するまでの間に雫は七回ほど果て、最後には再び小便を漏らした。その後、俺は雫を後ろから抱え込み、繋がったまま海の中へと入った。事前に腸内を綺麗にさせていなかった為、海中で陰茎を抜けば汚物を見ないで済むと考えたからだ。ところが海に入った途端、雫は顔を歪めて全身を震わせた。どうやら尻穴が多少切れてしまっていたらしく、赤く腫れた尻たぶと共に海水が染みて激痛が走ったらしい。汚物に対する拒絶感だけでなく、どの程度の痛みなら耐えられるのか確認するにはいい機会だと思い、俺はそのまま一物を引き抜いた。しかし、判断する間もなく雫は悲鳴を上げながら足早に浜へと戻ってしまい、小屋の流し台で自らの尻穴を洗い始めた。
「ううっ、凪君、酷いです。アナル便器、使い物にならなくなっちゃいます」
 拗ねた顔をしながらも腰を折り、蛇口の水に尻穴を当てている雫の姿は滑稽で、俺は堪えきれずに笑った。そんな俺を見て雫は頬を膨らませたが、やがて一緒になって笑い出した。
「さっきの雫のポーズ、そよぎたちにも見せてやりたかったな。デジカメ持ってくりゃよかったよ。旅行のいい記念になったろうに、残念だ」
 一頻り笑い合った後でそう言うと、雫は眉間に皺を寄せ、珍しく睨み付けてきた。
「もうっ、凪君ってば、意地悪です。写真だったら、もっと違う時に撮ってください」
「違う時って? お前、ハメ撮り写真撮って欲しいのか?」
「えっ? ハメ撮り写真って何ですか? この前、如月先生もそんなことを言ってましたよね?」
 本当に言葉の意味が判らないらしく、雫は目尻を下げて不思議そうな表情になった。
「何だよ、知らねえのか? セックスしてる時の写真だよ。マンコにチンポ突っ込んでるとことか、口に咥えさせてるとことか、マンコから精液が漏れ出してるとことか。二人だけの秘密の思い出写真ってとこだな。記念に残したり記録付けたりする為に、恋人同士なら普通は何十枚も何百枚も撮るぞ? で、年取ってから一緒に見たりすんだよ。動画に残したりもするぞ?」 
「ええっ? 恋人ならって、みんなそんな写真撮ってるんですか?」
「当たり前だろ? 皆やってるぞ?」
「……そうなんですか。知らなかったです」
 真顔で告げた俺の言葉を真に受け、雫は神妙な面持ちで納得したように何度も頷いている。この様子ならば、俺が性交中にカメラを構えても拒むことはないだろう。またこれで一つ楽しみが増えた。
「まあ、とにかく一旦帰ろうぜ。腹も減ったし」
「そうですね。私もシャワー浴びたいです。水着、どうしますか?」
「着なくていいだろ? 別荘はすぐそこだし」
「でも、さっきの雅さんが戻って来てたりしたら……」
「そしたら、その場で雫にチンポ嵌めてやっから、カメラ渡して写真でも撮ってもらおうぜ」
「そ、それって凪君と私のハメ撮り写真ですか? そ、そうですね、記念になるなら……」
 雫はそう言って頬を染め、幾分ぎこちない笑顔になった。
   ★★★
 残念ながら別荘に雅は戻って来ておらず、俺は雫と一緒にシャワーを浴びてから浴槽に湯張りをし、ガウンを着込んで料理を始めることにした。火凛ほどではないものの、雫も料理は上手く、俺の指示に従って手早く段取りを整えてくれる。何度も調理場に立つのは面倒なので、翌日の昼食までの分を一気に作り、その日の昼食分以外は荒熱を取ってから冷蔵庫の中へと仕舞い込んだ。
 リビングでの食事を終えた頃には風呂に湯も溜まり、入浴が可能となっていた。脱衣所でガウンを脱ぎ捨てて洗い場の風呂椅子に腰を掛けると、指示も受けていないのに雫はスポンジとボディシャンプーを手に正面に跪き、優しく俺の身体を洗い始めた。
「まだ夕方なんですよね? 明日のこの時間くらいまで凪君と二人っきりだと思うと、私、すごく幸せです。いつでも好きな時にセックスしてくださいね?」
「けどよ、尻は止めとこうな? まだ痛むんだろ?」
「はい、済みません。今はちょっと無理みたいです。叩かれたところは平気なんですけど、中が切れちゃってるみたいで、まだヒリヒリしてます。なるべく早く直しますから、そうしたらまた使ってください。その分、今日と明日はお口とマンコでご奉仕しますから。あ、手とか胸とかでもいいですよ? 良かったら今、おっぱいでチンポ扱きましょうか?」 
「ん、いや、手でしてくれ。俺の腿の上に乗って、マンコ擦り付けながら扱いてみろ」
「はい、判りました」
 雫は俺の太腿を跨いで半勃起していた陰茎を愛しそうに握り、局部を押し付けたままの腰を前後に、そして手を上下に動かし始めた。
「ふふっ、凪君のチンポどんどん硬くなって美味しそうです。んっ、それにこうして脚にマンコ汁塗り付けさせてもらえるのも、ふぁ、なんか嬉しいです、はぁ、気持ちいいですし」
 股間から溢れた蜜で俺の肌を鈍く光らせながら、雫はそう言って腰と手の動きを速めた。太腿の滑り具合も心地いいが、泡塗れの手で愛撫されている陰茎の快感はそれ以上だ。忽ち一物は完全に勃起し、雫はそれを見て満足そうに笑うと、俺の乳首に舌を這わせてきた。
「れろれっ……んぷちゅ……凪君の乳首も勃起してきました、ほら、私とお揃いです」
 自らの乳房の先を俺の乳首へと強く押し付けてくる姿はまるで痴女だ。身悶えは抑制しているようだが、二人きりということで気持ちが舞い上がり、メスブタと言われなくても完全に発情してしまっているらしい。
「あはっ、勃起乳首を擦り合わせるの気持ちいいです。凪君はどうですか?」
「ああ、俺も気持ちいいぞ。そろそろチンポ汁も出ちまいそうだ」
「どこに出します? 出すだけだったら、アナル便器を使ってもらっても大丈夫ですよ?」
「いや、やっぱりマンコの中だな。入れろ」
「はいっ」
 一旦太腿の上から降りると、雫は改めて正面から俺の腰を跨ぎ、濡れた秘所の中へと手早く陰茎を取り込んだ。俺の射精が近いのを聞いて、挿入感を味わうよりも膣肉で尽くすことを優先してくれたようだ。そのまま俺の身体にしがみ付き、手で奉仕していた時と同じ速度で腰を揺らしてくる。その心配りに俺は素直に感心した。
「くふあっ……チンポ素敵ですうっ……はうあっ……凪君の肉便器にしてもらえて幸せえっ……あはうっ……好きなだけ出してくださいねえっ……んはあっ……チンポ汁大好きいっ……」
   ★★★
 風呂椅子の上で座位のまま射精してやると、同時に雫も喜びの声を上げて果てた。その後は二人で浴槽に浸かり、湯ならば傷口があまり痛まないことが判ると、背面座位での二回戦目となった。雫は後ろから抱きかかえられたまま何度も達し続け、風呂を出た時には足下をふらつかせるほどに衰弱しきっていた。
 ガウン一枚羽織っただけの雫をリビングのソファに横たえて休ませると、俺は一人で酒を飲むことにした。調理の際に作った数品のツマミをテーブルの上に並べ、まずはビール、次いで日本酒を飲み始め、程よく酔いが回ってきた頃には、雫も起き上がって晩酌に付き合うと言い出した。手にしたグラスにビールを注いでやると、雫は恐る恐る口を付け、一口飲んだ後に顔を歪めて舌を出した。どうも口に合わなかったらしい。ならばと徳利から杯に日本酒を酌んでやると、それは一息で綺麗に飲み干した。そよぎはビール派だが、雫は日本酒派らしい。
「ふはぁ、これ、祭事の時に飲まされたものより美味しいです。もう一杯いいですか?」
 俺が頷いて杯を満たしてやると、雫はそれも一気に飲み干して再度酌を求めてきた。そんなことを繰り返した後、雫は徳利に移し替えずに一升瓶からコップへと手酌で注ぎ出し、まるで場末の酒場の親父のように酒臭い息を吐くようになった。
「ひくっ、凪くぅん、二人だけなんですからぁ、こんなの脱いじゃいましょうよぉ」
 そう言って雫はガウンを脱いで全裸になり、隣に座った俺へと好色そうな視線を向け、ジロジロと舐め回すように見つめてきた。あまり断言したくはないが、どうやら酒乱の気があるようだ。たじろいだ俺に肌を寄せ、ガウンの中へと手を入れて勝手に陰茎に触れてくる。
「あはぁ、オツマミにしようと思ったのにぃ、チンポまだフニャフニャじゃないですかぁ。もう、仕方ないですねぇ。私が口マンコでご奉仕しますからぁ、こんなの脱いでくださいよぉ」
 ガウンの前紐を解いて強引に肌蹴させると、雫は俺の股間に顔を埋めて萎えた一物を口に含み、激しく舌を絡め始めた。気持ちはいいのだが、このままでは俺の立場がない。
「おいこら、酔っ払い。勝手なことすんな。酒は飲んでていいから、今はフェラとかすんな」
「あもごぼっ……んぶもおっ……はぷぅ、そんなこと言ってぇ、チンポ硬くなってきてますよぉ? ちゃんとこっちも全部飲みますからぁ……はむっ……むぶぼおっ……んぶろれっ……」
 いつの間にそんなことを覚えたのか、雫は陰嚢を片手で揉み解しながら、尿道口とカリ首ばかりを執拗に責めてきた。脳天が痺れる程の淫楽に陰茎は硬度の限界に達し、俺は堪らずに雫の上体を強引に引き剥がしてソファに押し倒すと、そのまま膣を貫いてやろうとした。が、雫は慌てて脚を閉じて局部を隠し、澄ました顔で言ってきた。
「あれぇ? 凪君、マンコ使いたいんですかぁ? ひっく、それなら言ってくださいよぉ。誰のどこに何を入れたいのかぁ、けぷっ、言ってくれたら使ってもいいですよぉ?」
「……お前、いくら何でも性格変わり過ぎだろ?」
「ふふっ、そんなこと言ってもダメですよ~だぁ。ういっく、ちゃんと言ってくれないとお預けですぅ。私の方はもう準備出来てるんですけどぉ、ひくっ、言ってくれないんですかぁ?」
「……雫のマンコにチンポ入れたい」
「はいっ、ひっく、どうぞぉ。マンコ使ってくださいぃ」
 雫は嬉しそうに笑って脚を大きく開き、招くように両腕を差し出してきた。そんな雫の身体に覆い被さると、今後は飲酒を禁止させるべきだろうかと考えながら、俺は挿入を開始した。
   ★★★
「あふへあっ……極太チンポ最高ですうっ……んくふうっ……もっと子宮を抉ってえっ……うふはあっ……もっとマンコに中出ししてえっ……くひいあっ……チンポ汁チンポ汁うっ……」
 既に二度膣内射精してやったにも関わらず、雫はソファの上でしがみ付いたまま、俺の腰に脚を絡めて離してはくれない。途中でメスブタと言ってやったのが拙かったらしい。それ以後は淫語ばかりを口にして自らも腰を振り始め、今では虚ろな目をして舌を出しっ放しだ。繰り返し果て続けていながらも、口の端から涎を垂らして何度も射精をねだってくる。酒の酔いもあるのだろうが、最早その様は酒乱や痴女などという言葉では足りない気がする。強いて言うなら淫獣というところか。
「あと一回出したら終わりにすっからな? もう夜なんだし、そろそろ寝ようぜ?」
「はくふあっ……せめてあと三回いっ……かふはあっ……あと三回出してくださいいっ……」
「どんだけ底なしなんだよ、お前? 俺を殺したいのか? あと一回だ。続きは明日な?」
「ふくひあっ……明日もセックスしてもらえるうっ……はくうあっ……チンポで穿ってもらえるうっ……あくひいっ……嬉しくってまたイくうっ……便器マンコイっくうううううっ!」
 雫は白痴のようなだらしない顔をして一頻り全身を硬直させ、後に弛緩して淫裂から大量の体液を漏らし始めた。どうやらまた潮を噴いたようだ。それでも姿勢は変えずに、俺を捕獲したまま再び腰を使ってくる。
「んかはへえっ……まりゃイくイってるふうっ……あがはへあっ……シェックス大しゅき淫乱ムァンコまたイっへまふうっ……はひくはあっ……ヒンポヒンポヒンポおっ……ひゃはへあっ……にゃぎ君のヒンポ気持ちいひれふうっ……ふぎくへあっ……ムァンコ幸へえっ……」
 雫に合わせて抽送を続けながら、俺はしばし考え込んだ。半狂乱になるまで性交の喜びを覚えた雫は完全に性の奴隷だが、マゾとしてはまだ物足りない。被虐性を高めてやるには現時点で何をすべきだろう? と、胸に押し付けられた乳房が目に入り、試しに手を伸ばして力任せに鷲掴んでやると、雫の身体の震えが大きくなった。
「あひへくあっ……おっぱい痛気持ちいひれふあっ……かはくひいっ……もっと虐めてくりゃはぁいいっ……ふひくはあっ……おっぱい握り潰ひてくらはいいっ……」
 俺は抽送を速めながら、もう片方の手も乳房に添え、希望通りに強く握ってやった。
「あぎはひいっ……またヒくヒくヒくうううううっ! んくひへあっ……おっぱい虐められてまらヒくうううううっ! はへくあがっ……ムァンコ溶けてる溶けてまふううっ……」
「じゃあ、その溶けたマンコに中出しだ。ほらよっ」
 冷淡な口調でそう言うと、俺は子宮に亀頭を押し付けて精液を放った。途端に雫は下半身を跳ね上げ、俺の背中に爪を立ててきた。
「んかはひああっ……中らし気持ちいいれふうっ……あひゃくはあっ……オヒンポ汁熱くて幸へなのおっ……ひうへかあっ……またヒっくうううっ! くひはへはあっ……またヒくううううっ! おごひへあっ……止まんないれふうっ……ヒくううううっ! ヒくうううううっ!」
   ★★★
 つい勢いでその後も二度ほど交わり合ってしまい、主寝室のベッドの上で目覚めた時には既に正午を過ぎていた。隣で安らかな寝息を立てていた雫を起こし、共にシャワーを浴びた後に食事を取ると、俺は退去の準備を整えることにした。と言っても然程の時間は要さず、雅の携帯に挨拶の電話を入れてから、俺と雫は別荘を辞した。
 事前に呼んでおいたタクシーに乗り込んで船着き場で降りると、丁度目的の便の乗船が始まったところだった。多少時間があるならば散歩でもしたかったのだが、雫に促されるままに俺は個室のチケットを買い、そのまま船に乗り込んだ。
「凪君。昨日の約束、覚えてますよね?」
 個室に入るや否や、雫はそう言って自らスカートを捲り上げた。見ると、ショーツを穿いておらず、秘所を露出させている。内腿を伝っている透明な液体は愛液だろう。
「もう濡らしてんのかよ? って言うか、何だかんだで昨日三回したろ? 今日は無し」
 椅子に座りながらそう言うと、途端に雫は険しい表情になった。
「そんな、ずっと期待してたのに酷いです。確かに昨晩は三回してもらいましたけど、それとこれとは話が別です。もしお疲れなら私が全部一人でしますから、チンポ出してください」
 雫は屈み込んでベルトに手を伸ばしてきたが、俺はそれを払った。
「落ち着け。ちょっと待ってろ、いいもん貸してやるから」
 そう告げた後に俺はバッグからピンクローターを取り出し、雫に手渡してやった。
「横に座って、それで一人で好きなだけオナってろ。俺は疲れてるから寝る」
「オナニーするのはいいですけど、見ててくれないんですか?」
「疲れてるって言ったろ? 人目が欲しいならそれをマンコに入れて、デッキで海でも眺めてろ。下着穿けば落ちもしねえし、音だって多少は誤魔化せんだろ」
「えっ? これを入れて外で? あはっ、そうしますっ。えっと、パンツ、パンツはっと」
 雫は嬉しそうに自分のバッグの中を探り出し、程なくレース付きの黒いショーツを手に取ると、俺に見せつけるようにして身に着けた。次いでローターを下着の中に入れて甘く鼻を鳴らし、コントローラーのダイヤルを操作し始めた。
「くふうっ……これぇ、気持ちいいですけどぉ……ふうあっ……マンコの奥が寂しいですぅ……んはあっ……凪くぅん、バイブはぁ? はんあっ……私、バイブ貸して欲しいですぅ……」
 くぐもった振動音に合わせて両脚を震わせながらも、雫は物足りなそうな顔をして俺に視線を向けてきた。足首まで淫蜜を垂れさせているというのに、まだ刺激が足らないらしい。
「今日はそれで我慢しとけよ。あんまり勝手なことばっか言ってると、もう相手してやんねえぞ? 奥まで入れてえんだったら、コントローラーも突っ込んどけ」
「はふあっ……判りました我慢しますぅ……かはうっ……えっとこれをこうしてっとぉ……」
 素直にバイブを諦めると、雫は指示の通りにコントローラーをも下着の中に入れ、ゴソゴソと動かした後に体内に取り入れた。耳を澄ませてみると、無機物同士が膣内で触れ合っているカタカタカタカタという小さな音が聞こえてくる。
「はふうあっ……ちょっとまだ寂しいですけどおっ……くうふあっ……さっきよりはいいみたいですうっ……あふはうっ……それじゃデッキに行ってきますねえっ……」
「おい、やっぱ外に出るのは止めとけ。その音だと気付かれるぞ」
「ふくひあっ……大丈夫ですよおっ……あひふあっ……波の音だってありますからぁ……」
 もどかし気に尻を振りながら雫はそう告げて個室を出て行き、俺は少しばかり考えてから、連れ戻す為に椅子から腰を上げた。
   ★★★
 翌日の月曜日、登校するとすぐに如月に進路指導室へと呼ばれた。いつものパイプ椅子に座る俺に向かい、如月は戸惑った顔をしながら以前のように紙の束を投げて寄越した。
「今度は何だよ?」
「サーバーのデータを追って、とんでもないものを発見してしまった。どうしよう!」
 戯けた口調で言ってくるところをみると、いつもの悪ふざけらしい。俺は如月を無視して紙束を捲ってみた。どの用紙にも線が引かれ、数字が並んでいる。桁の大きい小遣帳のようだ。
「これ何だ? 早く言え」
「むう、お前は納屋悟朗氏の名台詞を知らんのか? それはな、花菱開発の裏帳簿だ。偽の書類を作るために色々と探ってたらほんとにあった。あまりの都合の良さに私もびっくりだ」
「……じゃあ、これがあれば前に言ってた、粉飾決算? とかの証拠になんのかよ?」
「それだけじゃないぞ。政治家に違法献金もしているらしい」
「なら、とっとと潰しちまおうぜ、こんな会社。働いてる人には悪いけど、仕方ねえだろ」
「……それなんだが、違法献金先と言うのが今の与党の実力者でな。迂闊に手を出すと逆にこっちが狙われるかもしれん。ネットとマスコミを使って大々的にキャンペーンを張ろうと思ってたんだが、マスコミについては箝口令が敷かれるかもしれんしな。どうする?」
 如月はそう言って真顔になり、俺の顔をじっと見つめてきた。そう尋ねられても、政治など判らない俺に答えられる筈もない。
「……要するに、前に言ってた策は使えないってことか?」
「いや、使えなくはない。ネットだけでも充分に反響が上がるようにすればいいし、同時に野党の人間に書類を渡し、政権への攻撃材料にしてもらうという手もある。しかしだ、仮に対応を間違えて私たちのことが相手側に判ったら、カルト宗教だなんだと弾圧される恐れがある」
「別に宗教活動とかしてねえだろうが。それとも氏子が壺とか印鑑とか売ってんのかよ?」
 俺の言葉を鼻で笑うと、如月は平素の生意気な態度に戻り、馬鹿にした視線を送ってきた。
「お前は何にも判ってないな。マスコミを使えば幾らでも印象操作が出来るだろ? こちらと同じように偽の書類でも作成されたらどうする? とにかく、少し対応を考えねばならん。今晩にでもおばぁに会って、そのことを話し合うつもりだ。お前は役に立たんからいらんが、御剣は借りるぞ?」
「まあ、それでもいいけどよ。そよぎだけでいいのかよ? 雫とか火凛は?」
「あの二人もいらん。謀には向いてない。おばぁと御剣、そして私だけでいい」
「そよぎだって、そういうことには向いてない気がすっけどな」
「私も同意見だが、信仰と島を守るのが御剣の役目なんだろ? 責任者なら仕方あるまい」
 そう告げて、如月は僅かに眉根を寄せた。心苦しいといった表情だ。可能であればそよぎのことも巻き込みたくはないのかもしれない。
「……なあ、貧乳」
「貧乳って言うなあっ! ほんとに成長期だってことはお前も知ってんだろうがっ!」
 それまでの物憂げな態度から一転、如月は激昂して睨み付けてきた。
「じゃあ、珠江ちゃんよ、お前、成長したじゃねえか」
「なっ?」
 俺の言葉を受けて如月は目を丸くし、頬を染めながら自分の胸や尻にペタペタと手を当て始めた。大きさを確認しているらしいが、俺の言った成長は肉体の話ではない。
「先に言っとくが、身体は残念賞確定だ。そうじゃなくてだな、本当は自分とおばぁだけで処理してえんだろ? けど、こうして俺に事情を説明して、一応は意見も聞いてくれたしな。頭の中だけは多少成長して、気配りを覚えたんだな? 偉いぞ、あとで飴玉買ってやる」
「お前っ、それで褒めてるつもりかっ!」
 最早如月の表情にそよぎに対しての気後れの陰はなく、心底怒っているようだ。陰鬱な態度でいられるよりも矢張りこの方がいい、と思いつつ、俺は繰り返し蹴飛ばされる痛みに顔をしかめた。
   ★★★
 その夜、そよぎが隣宅から戻ってくると、俺は自室に呼び付けて話の成り行きを聞くことにした。花菱開発への対処を誤ったならば、同居生活がどうなるか判らない。例え詳細を理解できなくとも、対応策をある程度把握しておくことは必須と言えた。
 だが、そよぎから聞いた内容は簡単過ぎるものだった。色々と検討を重ねた結果、如月はこの件に関しては全て自分に任せて欲しいと言い出し、ヤエとそよぎはそれを了承したのだと言う。つまり、どのような策をいつ実行するのかは如月の胸中にあると言うことだ。内容か時期のいずれかだけでも教えて欲しい、とそよぎは言ったそうだが、素っ気なく却下され、誰に聞かれても話さないので、その旨を俺にも伝えておくようにと言われたとのことだった。
 恐らく如月は万が一の時、自分の独断でやったということにでもするつもりなのだろう。当然、俺はそんなことを望んでなどいない。如月の知識と龍神信仰に対する意気込みには敬意を払ってやってもいいが、例え相手が小生意気であろうと、年下の少女に責任を押し付ける気など毛頭無い。
 まだ如月は隣宅に残ってヤエと話を続けていると聞くに及んで、俺はそよぎを自室に帰し、一人でその場に向かうことにした。遅い時刻に寝間着での訪問だが、そんなことを気にしている場合ではない。
 チャイムを押して玄関でヤエに迎えられ、茶の間へと行ってみると、如月の姿はなかった。ヤエに尋ねると、今は風呂に入っているのだという。仕方なく待つことにし、その間にヤエから何か飲むかと問われ、俺は日本酒を所望した。ヤエは快く銘柄の違う二本の一升瓶と酒枡を用意してくれ、言われた通りに縁に塩を盛った後、俺は生まれて初めての升酒を口にした。
 塩と酒の相性は思いの外に良く、木の香りに鼻をひくつかせながら調子よく飲んでいると、やがて如月がジャージ姿で戻ってきた。胸元には凛音の名前が書かれた名札が縫い付けられており、どうやらヤエが寝間着として貸してやったらしい。
「お、やっぱり来たな。おばぁ、私にも枡、いや、コップをもらえますか?」
 楽しそうに笑うヤエからグラスを受け取ると、如月はそれを俺の前へと差し出した。
「注げ。そして誇れ。私と酒が飲めることをな。教え子と飲むのは初めてだ」
 言い争う気にもなれずに一升瓶から酒を注いでやると、如月はそれを水のように飲み干して奇声を上げた。
「かあーっ、美味いっ。やっばり風呂上がりは牛乳よりも酒だな。それも辛口に限る」
「お前は牛乳飲んだ方がいいんじゃねえのか? その内、凛音にも抜かれるぞ?」
「その失礼な発言は不問にしてやるから、とっとと酌をしろ。気が利かん奴だ」
 再度酒を注いでやった後、俺は以前から気になっていたことを問い掛けてみた。
「なあ、お前、頭いいんだろ? そんな歳で酒飲んでて障害とか出ねえのかよ?」
「ふん、医学的にある種の根拠はあるが、人それぞれだな。出る者は出るらしいが、今のところ私には出てない。よって酒を飲む、それだけだ。この先に不都合なことが起ころうが構わん」
「ちなみに、何歳から飲んでんだ?」
「お前はほんとに女の過去が好きだな? 十一歳からだ。当時は自棄酒だったがな」
 自棄酒という言葉の説明を聞きたくもあったが、これ以上詮索するのも悪いかと思い、俺は黙って自分の酒枡に口を付けた。如月も手酌で酒を注ぎ、いつの間にかヤエも俺たちを見ながら枡酒を飲み始めていた。
   ★★★
 その後、折を見て何度頼んでも如月は策について話そうとはせず、酔いが回ってくれば気が変わるかもしれないと思い、俺は何度もコップに酒を注いでやり、自分でも飲み続けた。そうしてしばらく酒宴は続き、先に寝ると言ってヤエが茶の間から姿を消すと、俺も自宅に帰ることにした。柱時計を見ると二十三時を回っており、これ以上埒の明かない話を続けているよりも、酔いに任せて眠りたいと思う気持ちの方が強くなっていた為だ。
「んじゃ、俺も帰るわ。例の会社の件はお前に任す。全部任すから上手くやってくれ。但し、自分一人で責任取ろうなんて思うなよ? ヤバくなったら俺たちは一蓮托生だ。判ったな?」
 そう言って立ち上がろうとすると、如月は横からパジャマの袖を掴んできた。
「もう少しいいだろ? 年下の女に一人酒をさせる気か?」
「もう眠いんだよ。それにな、俺より年下の女はな、普通は酒を飲まねえんだよ」
「それは私がお前にとって特別な女だということか? 惚れたか?」
 言い返す気力もなく、俺は自分の酒枡を再び手に取ると、瓶から酒を注いだ。まあ、もう少しぐらいなら相手をしてやってもいい。次いで酌をしてやると、如月はにっこりと微笑んだ。
「何だ? ほんとに私に惚れたのか? 酔わせてこの女体を弄ぶつもりか?」
「お前、頭はいいかもしんねえけど、性格は無茶苦茶だな。友達とか恋人とかいねえだろ?」
 途端に如月は恨めしそうに俺をじっと見つめ、一気に酒を呷った。
「ぶはぁ、……ふん。私にだってな、色々あるんだ。放っとけ」
 忌々しそうな口調から察するに、どうも本当に気に障ったらしい。
「悪い、口が過ぎたみてえだ。謝る、ごめんな」
「……一つだけ頼みを聞け。そしたら許してやる」
「いいぞ、言ってみろ」
 また何か難題を出してくるだろうことは承知していたが、少しだけ寂しそうな横顔を見ると断る気にもなれず、俺は優しくそう言ってやった。だが、如月の頼み事は俺の想像の範疇を超えていた。
「お前の生殖器を見せろ」
 その言葉に、俺は口に含んでいた酒を如月の顔へと全て噴き出した。
「うわっ、何すんだ、ったく。酒と唾液で女にマーキングすんのがお前の趣味か?」
「げほっ、お前がっ、ごほっ、お前が変なこと言うからだろうがっ!」
「私は変な気持ちで言ったんじゃないぞ? 一部の地域ではな、古来、男根のことを龍神と崇め奉る風習があったんだ。見たいというのは、その、なんだ、学術的見地からだな……」
 テーブルの上にあった台布巾で自らの顔を拭きながら、如月は途中で言い淀んだ。多少はやましい気持ちがあるような素振りだ。
「言われたからってホイホイ見せる訳ねえだろうがっ!」
「交換条件でも出すつもりか? はっ! ま、まさか私にも生殖器を見せろとか言うつもりじゃないだろうな? そ、それはダメだぞ。そんなの恥ずかしい……」
「俺だって恥ずかしいんだよっ!」
 息を整えながらそう叫んだ後、この変人に観光会社への対策を一任して本当に大丈夫だろうか、と俺は不安になった。
   ★★★
 如月の懇願を振り切って自宅へと帰ると、俺はすぐに自室で眠ることにした。あまりの馬鹿馬鹿しさに酔いは覚めていたが、その分だけ精神は疲労しきっていた。
 布団の中に潜り込むと、既に先客がいた。パジャマ姿のそよぎだ。どうやら俺の帰りを待っていたらしいが、心地よさそうに眠りこけている。そのまま寝かせておこうかとも思ったが、当番日に一度も性行為をしないというのも可哀想だと考え直し、俺は裸になってから改めて布団に入り、そよぎのパジャマに手を掛けた。上着の前ボタンを外して胸を肌蹴させ、乳房の先を口に含んで舌を絡めてやる。同時にズボンの上から指先でそっと秘裂をなぞってやると、そよぎはうっすらと目を開けた。
「んぁ、龍神、はぅ、帰ったのか、ふぁ、別に無理してそんな、くぅ、してくれなくてもっ」
 まだ寝惚けているのか、愛撫を受けながらも口調は素のままで、何となくそれをプレッシャーと感じ、俺は乳首と淫裂を激しく責め立ててやった。
「ふはあっ、龍神っ、はふうっ、ご主人様あっ、んくふっ、オマンコ気持ちいいですうっ」
 自ら大きく脚を拡げ、そよぎは股間の布地に愛液を染み込ませている。そのしっとりとした感触と乳首の硬度とを楽しんでいると、不意にそよぎは手を伸ばして陰茎を握り、そのまま扱きだした。
「はうあっ、ご主人様これ欲しいですうっ、くふうっ、勃起オチンポ欲しいですうっ」
 俺はそよぎの乳房から口を離すと、一物に奉仕をさせながらズボンとショーツを剥ぎ取ってやった。剥き出しになった秘裂からは濃厚な淫臭が漂ってくる。再び足を開かせると、心得たようにそよぎは手にした陰茎の先を自らの膣口に押し当て、甘えた口調で囁いてきた。
「んふあっ、ご主人様はそのままあっ、かはうっ、私が自分で根元まで頂きますからあっ」
 喘ぎながらそう言うと、そよぎは徐々に身体を擦り下げて膣内へと一物を取り込んでいく。
「あふはあっ……勃起オチンポ美味しいっ……ふくうあっ……今日もセックス漬けにしてもらえるってえっ……んくふあっ……中毒オマンコが涎垂らして喜んでますうっ……」
 忽ちにして陰茎の付け根までを蜜壺に呑み込むと、そよぎはゆっくりと腰を動かし始めた。相変わらず大量の蜜に溢れた膣内は数カ所で茎部を締め上げ、甘美な触感を与えてくれる。堪らずに俺もそよぎに合わせて腰を振り、眼前で揺れる豊満な乳房へと武者振りついた。
「はくふあっ……おっぱいもオマンコも気持ちいいっ……んくふうっ……ご主人様とのセックス大好きいいっ……あはひうっ……もっとオマンコをオチンポの形にしてくださいいっ……」
 そよぎはどんどん腰を速めて粘液を漏らし、俺の頭を抱きしめて自分の乳房へと押し付けてきた。あまりの陶酔振りに、俺はそよぎの腕を強引に解いて乳房から口を離した。
「悪いけどな、酒飲んできたから、今日はこれ一回が限界だぞ? もう眠てえ」
「んくひあっ……なら思い切り出してくださいいっ……かはふあっ……オチンポ汁だけでもいっぱい出してええっ……あひはうっ……それで我慢しますからあっ……」
「そう言われてもなあ、どんだけ出るかはチンポ次第だし。なるべく期待に添うようにすっから、お前も頑張ってマンコ締めてろ」
「あひふあっ……はい頑張りますうっ……んくふあっ……オマンコ締めてますうっ……」
 宣言に合わせてそよぎは本当に膣を締め、俺は微かに呻きながら抽送を加速させた。
   ★★★
 三日後の夜、急遽ヤエに呼び出されて隣宅へ行くと、茶の間のテーブルの上には写真が山積みとなっていた。全て若い女性を写した物ばかりだ。
「何です、これ?」
「巫女の補佐を増やすんじゃろ? お前さんの好みが判らんでな、氏子たちの中から候補となりそうな者を選んでみた。歳は十から二十五まで。皆、この島の者じゃ。当人の説得は私の方でするでな、好きなのを選ぶがええ」
 俺は数枚の写真を手に取って眺めてみた。容姿はバラバラだが、確かに年齢はヤエの言葉通りらしい。
「写真だけで選ぶのは問題があるんじゃないですか? それに、雫たちに選ばせた方がいいと思いますけど。性格や相性とかの問題もありますし」
「候補じゃと言ったろう? この場で新たな三人を選ぶのではなく、好みの容姿の者を好きなだけ選んで欲しいんじゃ。後の選考は巫女たちとするでな」
 そういうことか、と俺は納得し、座布団の上に腰を下ろした。写真を手元に掻き集め、可と不可に手早く分けていく。その手元を覗き込み、ヤエが笑いながら尋ねてきた。
「こっちの山が好みの者たちらしいが、お前さん、年上は苦手かね?」
 そう問われても仕方ない程、可の方は若い女性の写真ばかりとなっていた。
「苦手って言うか、主導権とか握られたくないんで。出来れば同い年か年下がいいですね」
「先に言ってくれたなら、十歳以下の者の写真も用意しておいたんじゃが」
「いや、そこまで年下なのは逆に困ります。と、ええっ? これ何ですか?」
 俺は苦笑いしながら一枚の写真をヤエの手元に差し出した。そこには悪趣味なベビードール姿の如月の姿が写っている。カメラ目線で投げキッスをする様は幼女が娼婦の真似事でもしているようで、滑稽さはあっても色気は微塵もなかった。
「補佐の写真選考のことを告げたら、一枚混ぜておいて欲しいと頼まれての。写真は私が撮った。まあ、信仰に携わる者でもあるしの。別に問題なかろう?」
「……あの馬鹿、また質の悪い冗談を」
 呟きながら如月の写真を不可の方へ置くと、ヤエは興味深そうな目で俺を見つめてきた。
「なんじゃ、そっちかね? 私は気に入ると思ったんじゃが」
「……見た目は悪くないと思いますけどね。性格が支離滅裂なの知ってますから。何かにつけて絡んでくるし、同居なんかしたら問題起こすに決まってます」
「向けられた好意に気付かんとは、お前さん、龍神どころか男してもまだまだじゃの」
「は?」
 ヤエの言葉に思わず俺は困惑の声を上げた。如月が俺に好意? それこそ悪い冗談だ。
「本当に全く気付いておらんかったのか? 珠江は不器用なんじゃよ、察してやんなさい」
 真顔のヤエに説教のような口調で言われ、俺は写真を選り分ける作業を止めた。
「いや、でも、まさか……」
「あの娘には今後とも色々と担ってもらうでな。これは私からお前さんへの頼みじゃ、拒否せんでくれよ?」
 ヤエはそう言って、如月の写真を可の方へと移動させた。
   ★★★
 翌晩。夕食を終えると、俺はリビングで同居の四人と話し合いを始めた。
凛音の初の生理が終わっていることもあり、そろそろ順に生理期間を取らせる必要がある。予め決めておいたように雫、そよぎ、火凛、そして最後に凛音を加えた順とし、翌日の土曜日から一週間ずつ交代で避妊薬を飲まないように告げると、四人は揃って頷いた。
 俺が経血を苦手とする為、これでしばらくは四人同時に相手にすることもなくなるが、どうしてもそうしたい時は生理の期間をずらせばいい。それに夏期休暇が終われば性愛対象も増える。その時点で改めて調整し、四人一緒に生理期間を取らせれば、他の日には俺も含めて五人で乱交し放題だ。もちろん、九月以降は生理期間の調整以外に避妊薬は使わず、以前に約束した通り、全員を孕ませてやるつもりでいる。
 次いで火凛の提案により、夏休みの大まかな計画を立てることになった。基本として前半はホテルの部屋、後半は別荘に住むことにし、空いている方を寵愛を授ける場として使うことにした。そうなると俺だけ前半は別荘、後半はホテルの部屋ということになる。少女たちは通い妻のように俺の元を交代で訪れ、性行為をして帰るという訳だ。まあ、時には俺から相手方を訪問してもいい。
 そこまで決まった後、今後は日替わりのローテーションは止める、と俺は皆に告げた。現状では性交回数もバラバラであり、好きな時に好きな相手と交わることが難しい。その代わりに不公平のないよう心掛けると話すと、四人はそれを受け入れてくれた。
 更に別荘やホテルに必要と思われる物、購入すべき物を書き出していると、そよぎが独り言のように呟いた。
「失念していたが、夏休み前には期末試験があるな」
 その言葉に他の全員がピタリと動きを止めた。ありがたいことに奥津島高校に中間試験はないが、期末試験だけはある。試験期間が一回だけである分、その結果で学期の成績が決まると言っても過言ではないとのことだ。試験は自力で結果を出せ、と如月に言わている以上、誰か一人でも赤点などを取ったなら、約束通りに渡された校内の鍵を残らず返却しなければならない。
 同居している同級生を成績のいい順に並べると、まずはそよぎ、次が雫、そのかなり下に俺と火凛が横に並ぶと言ったところだろう。科目によって得手不得手はあるが、総合だとこんなところだ。ちなみに凛音は学年で最優秀らしい。
「……えっと、どうしよっか? ナギ?」
「どうするったって、お前、逃げらんねえだろ。受けなきゃ、どんな成績つけられるか……」
「だったら、時々はみんなで勉強会とかしませんか? 私も判らないところ、そよぎに聞きたいですし……」
「私は別に構わんぞ? 龍神や火凛の面倒も見よう」
「私も自分の勉強、兄ぃ兄ぃたちと一緒にしたい」
「……宜しくお願いします」
 俺がそう言って雫とそよぎ、ついでに凛音にも御辞儀をすると、向かいの席に座っていた火凛も同じように頭を下げた。
   ★★★
 ローテーションを止めるとは言ったものの、週末の一泊旅行は別だ。朝一番の便に乗り込むと、俺は当たり前のように個室に入って凛音のワンピースを捲り上げた。手のひらにすっぽりと収まる程の乳房を揉み、舐め、乳首を口に含んでやると、凛音は甘い声を漏らしながらもどかしそうに脚を擦り合わせ始めた。
「はくぅ、兄ぃ兄ぃ気持ちいいぃ、んくぁ、おっぱい気持ちいいぃ、ひゃんっ」
 大人びたレース付きのショーツを一気に擦り下げると凛音はか細く声を上げたが、それでも秘所を隠そうとはせずに蠱惑的な視線を向けてきた。俺は自身の下半身を露出させて陰茎を扱き、亀頭を凛音の陰核へと押し当てて囁いた。
「そのまま立ってろよ? お前のワレメにチンポ汁ぶっ掛けてやるからな?」
「んふはぁ、兄ぃ兄ぃ中がいいぃ、はくふぅ、おまんこの中がいいよぉ」
 自ら乳首が見える位置までワンピースの裾を持ち上げ、ショーツを両の足首に絡ませたままで、凛音は切なそうに腰を震わせている。そんな姿を見ていると、倒錯的な射精を楽しむよりも、希望通り膣内に白濁液を撒き散らしてやりたいという思いが募ってきた。
「仕方ねえな、そのまま後ろ向いて尻を突き出せ」
 凛音はすぐに背中を向けてワンピースを再度捲り、言われた通りに肉付きの薄い尻を差し出してきた。染み一つ無い白い臀部は何とも愛らしく、俺は尻たぶを数回撫でてから、蜜の溢れた肉溝へと徐ろに陰茎を挿し入れてやった。
「んくあっ……おちんちん入ってきたあっ……ふはうっ……奥までくるうっ……」
 凛音は身体を捩って挿入を喜んでいるが、俺は中腰であり、共に立ったままの背面立位は身長差があり過ぎて少し辛い。俺は凛音の両脚を後ろから抱え込んで身体を持ち上げ、椅子に座ってから腰を使い始めた。合間に足首からショーツを抜いてやり、大きく脚を開かせれば背面座位の出来上がりだ。小さな身体を犯すには、矢張りこの方が都合がいい。ついでにワンピースを背後から脱がせてやると、凛音は裸にされたことに文句も言わず、微かに腰を揺らしてきた。
「んふはあっ……おまんこ汁いっぱい出ちゃううっ……はくふあっ……おちんちん気持ちよくておまんこ汁止まんないよおっ……くふはあっ……兄ぃ兄ぃのおちんちん大好きいいっ……」
 凛音は徐々に腰の動きを大きくさせている。一度も腰使いを教えたことはないが、それだけ快楽に溺れているのだろう。元からきつい膣の中では柔肉が妖しく蠢き、その感触は脳髄まで蕩けそうなくらいに甘美だ。とは言え、このままでは俺の方が先に達してしまいそうだ。俺は凛音の乳首と陰核に手を添え、激しく愛撫しながら腰を加速させた。
「あひくはあっ……兄ぃ兄ぃそれ大好き気持ちいいっ……はひくふうっ……もっと子宮をコンコンしてえっ……くひはうあっ……おまんこ汁でびしょびしょになっちゃううっ……」
媚声を響かせながらも、凛音は腰の動きを僅かに変えて俺の動きに合わせてきた。中々の才だ。今の時点でこれだけ従順且つ肉悦に魅入られているならば、中学生になった頃には艶熟しきった美畜になってくれることだろう。
「ちょっと早いとは思うけどな、そろそろ出すぞ?」
「ふくひうあっ……出して出しておちんちん汁うっ……かふひくあっ……きつきつおまんこの奥にいっぱい出してくださいいっ……んくひはあっ……おちんちん汁も大好きいいっ……」
 四肢を戦慄かせる凛音を強く優しく抱きしめながら、俺はその日一回目の精液を膣内へとぶち撒けてやった。
   ★★★
 フロントで中井に挨拶し、部屋に荷物を置くと、俺は凛音を連れてショッピングセンターへと向かった。ファミリーレストランっていう所でパフェって言う物を食べてみたい、というのが凛音の希望だったからだ。マイ・フェア・レディのヒギンズ教授のように、この小さく愛くるしいオードリー・ヘプバーンをエスコートしてやることには何の異存もない。
 テーブルについて待ち兼ねていたパフェが届くと、凛音は瞳を輝かせた。形を崩すことを躊躇いながらも長いスプーンを手にし、掬ったアイスを口に入れて満足そうに笑う姿は、頬擦りしたくなるほどに可愛らしかった。この子には可能な限り色々な物を見せてやりたい、と父性愛のような感情さえ芽生えた程だ。アイス・オ・レを口にしながらそんな姿を微笑ましく見つめ、口元に付いたクリームを指先で拭ってやると、凛音は頬を染めながら舌を出して俺の指を舐め上げた。そのまま指を咥えさせてフェラの真似事をさせてみたいという気持ちもあったのだが、それでは安らかな一時が淫靡なものへと変わってしまう。そんな機会はこの先幾らでもあるだろう、と思いながら指を引き戻すと、凛音も同じ気持ちでいたのか、穏やかな笑みを向けてきた。
 一頻りそんな甘い時を過ごした後は買い物だ。俺は凛音にワンピースとミニスカートを選んでやり、自分の為には日本酒の五合瓶を数本買い込んだ。他にも高価なスタミナドリンクや数点の雑貨などを購入し、別のファミレスで遅い昼食を取り、ホテルの部屋に戻った時には十五時を回っていた。
 リビングで少しばかり休んでから、俺は凛音と部屋風呂に入ることにした。然程広くはないが、二人で入る分には特に問題もない。立ったまま互いの身体を洗い合っていると、凛音は泡塗れの手で愛おしそうに半勃起した陰茎に触れ、照れ臭そうに囁いてきた。
「おちんちん、最初はちょっと怖かったのに、今は大好き。大っきくない時も可愛い」
 そう言って幼子をあやすように手のひらで亀頭を撫でる凛音を見て、俺は思わず失笑した。これではどちらが年上か判らない。愛撫のお返しの意味も込めて、俺は一本の指を凛音の膣内へと潜り込ませ、そっと柔肉を擦ってやった。
「あふぁ、兄ぃ兄ぃ嬉しいぃ、んくぅ、兄ぃ兄ぃにおまんこ触ってもらうのも大好きぃ」
「それじゃいっぱい触ってやんないとな。それで、チンポのどこが好きなんだ?」
「ふはぁ、全部好きぃ、はふぅ、色も形も臭いも大好きぃ、んふぁ、先っぽから出る透明なお汁もドロドロしたおちんちん汁もおっ、あくぅ、兄ぃ兄ぃのおちんちんの全部が大好きぃ」
 凛音は腰をくねらせて天を仰ぎ、心地よさそうに目蓋を閉じた。膣から漏れ出す愛液は少しずつ粘りを帯びてきている。
「俺も好きだぞ、凛音の子供マンコ。マンコ汁だって甘酸っぱくて大好きだ」
「ふはあっ……全部兄ぃ兄ぃのだよおっ……んくはっ……兄ぃ兄ぃの為のおまんことお汁だよおっ……はあうっ……だからおちんちんしてえっ……はううっ……おまんこの奥がじゅんじゅんするのおっ……くはあっ……兄ぃ兄ぃのおちんちんが欲しいよおっ……」
 俺は指を抜いて凛音の身体を正面から抱え上げ、陰茎に手を添えて亀頭を膣口に当てた。一気に膣を貫いてやると、凛音は宙に浮いた爪先を何度も反らして歓喜の声を上げた。
「んくひいいっ! あふうっ……んふあっ……今っ……イっちゃったあっ……はうっ……」
「まだまだ、これからだぞ?」
 そう告げてから俺はゆっくりと腰を揺らし、しがみ付いてきた凛音の唇にキスをした。
   ★★★
 洗い場と浴槽内で一回ずつ膣内射精をしてやった後、俺は凛音と繋がったままリビングで酒を飲み始めた。ソファに座った俺も、座位で抱き付いている凛音も裸のままだ。風呂場での挿入から一度も陰茎を抜いておらず、平素はきつい凛音の膣は僅かに拡がり、いい具合に馴染んできている。感度も上がってきているようで、口移しで少量の日本酒を飲ませながら時折腰を使ってやると、その度に身悶えして果てている。視線を彷徨わせて涎を垂らしている様子は発情した子猫のようで、このまま少女型ペニスケースとしてずっと陰茎を挿し込んでいてやりたくなる程に愛くるしい。
「んくひぁ……兄ぃ兄ぃそろそろしてぇ……あへひぅ……おちんちんまた動かしてぇ……」
「ちょっと待ってろ。もう少し飲んでからな。そしたらまたイかせてやるから」
「ふひはぁ……そんなのダメぇ……くへひぁ……おまんこ我慢できないぃ……」
 小さく勃起した乳首を俺の胸に擦り付けながら、凛音はそう言って自ら腰を揺らし始めた。船中よりもその動きが辿々しいのは、余力がなくなってきている証拠だろう。
「あへひうっ……おちんちん気持ちいいっ……ふくひあっ……子宮コンコンしてるうっ……」
 一人身悶える凛音を肴に酒を飲むのも悪くはないが、折角の旅行で相手にしてやらないというのも不憫だ。手にしたグラスに口を付けながら、凛音に合わせて俺も少しだけ腰を揺すってやることにした。
「んかへあっ……兄ぃ兄ぃもっともっとしてえっ……あひはへっ……前みたいに子宮におちんちん入れてえっ……はくひあっ……おまんこの一番奥でおちんちん汁出してえっ……」
「また今度な。いつも入れてたら子宮の入り口が拡がっちまうだろ? 妊娠し易くなっちまうかもしんねえぞ?」
「ふへひうっ……何度でも産むからしてえっ……かひはあっ……赤ちゃん産むから入れてえっ……んくひあっ……子宮をおちんちんでユルユルに拡げてえっ……」
 妊娠の件を持ち出したのは失敗だったようだ。酔いのせいもあって、四人揃って孕むことを望んでいるのをすっかり忘れていた。凛音と交わる時には陰茎が子宮に刺さらないよう腰の位置を微妙に調整していたのだが、こうなった以上は仕方がない。俺は亀頭に当たる感触で子宮口の位置を確かめてから、腰を前に突き出してやった。僅かに硬い肉壁が亀頭の周囲へと押し拡げられ、元に戻ろうとして痛い程に締め上げてくる。
「んかはへあっ……子宮おちんちん大好きいっ……ふくひはえっ……もっともっともっと拡げてえっ……あくはひいっ……おちんちんでロリ穴もっと拡げまくってえっ……」
 愉悦に浸って忘れているのか、それとも限界なのか、凛音は腰を使うこともなく受け身のまま全身を震わせている。恐らく軽い絶頂が続いているのだろう。それまで以上に急激に締まってきた子宮口と膣肉の触感に、一物も臨界点に達しそうだ。
「そうしてやりたいんだけどな。お前のロリマンコ気持ちいいし、もう出すぞ?」
「はへくふあっ……それなら一番奥で出してえっ……ふくひあへっ……おまんこの行き止まりで出してえっ……んくひへあっ……暖かいおちんちん汁で身体の奥に臭い付けてえっ……」
 当人がそこまで望むならば限界まで入れてやってもいい。俺はグラスをテープルの上に置くと、凛音の腰に両手を当てて下半身を陰茎へと力任せに押し付けた。同時に思い切り自身の腰を突き出すと、驚いたことに子宮口の奥深くまで一物が入り、亀頭の先に何かが触れた。多分、子宮内膜と呼ばれる内腔を覆う粘膜層、つまりは奥壁だろう。ここまで陰茎を入れたことは一度もなく、視線を移すと、凛音は白目を剥いて口から舌を出し、四肢を大きく痙攣させている。
「おい、凛音? 大丈夫か?」
「んかはひあっ……らいりょうぶ気持ひいひからあっ……あくふひいっ……早くおひんひんジュボジュボひてえっ……はひくへえっ……しょにょままおひんひん汁出ひてえっ……」
 そう言われて俺は恐る恐る抽送を始めた。子宮内から亀頭が抜けそうになるところまで陰茎を引き抜き、奥の壁まで突き入れる。その度に何度も凛音は感極まった奇声を上げ、大量の体液を漏らし始めた。どうやら潮と小便を一緒に出しているらしい。それでも段々と声は普段の喘ぎに近付き、それに合わせて腰を速めている内に一物は射精限界へと達した。
「一番奥で出すからな? おら、受け取れっ」
 告げた後に奥壁に亀頭を擦り付けながら精液を放つと、凛音はのたうち回りながら獣のような叫び声を上げた。
「んくはぎおふあああっ! いひ番奥でおひんひん汁ぐあがひああっ! おまおまおまんくぉの奥ひぎはへええっ! あひっ……くふああっ……んかはあっ……まらイくまらイくうはへあっ! おふあっ……かへぇ……まらイっひゃふうあっ……兄ぃ兄ぃまらイくひへああっ!」
 子宮に精を受けて果て続けている様は藻掻き苦しんでいるようにしか見えず、この行為は封印しよう、と思いながら俺は凛音を見守り続けた。
   ★★★
 その後、凛音は半失神状態となった。とは言え、淀んでいるようだったが意識は一応あり、呼吸も正常にしていた。ソファに寝かせて濡れタオルで身体の汚れを拭き取ってやると、凛音は徐々に平素の態度に戻り始め、虚ろな視線を俺に向けてきた。
「ふはぁ、兄ぃ兄ぃ、はふぅ、もっとセックスしよぉ、んふぁ、今のまたしてぇ」
「ヤバいからもう駄目だ。現にお前、ぐったりしちまったじゃねえか」
「あふぅ、だってすごくってぇ、んはぁ、またしたいよぉ」
「その内、気が向いたらな。その代わり、まだ体力あんなら尻マンコ試してやるから」
 そう言って俺はリビングの隅に置いていたバッグの中から浣腸器を取り出し、凛音に手渡してやった。凛音は微かに怯えた目で手の中の器具を眺め、物怖じした声で問い掛けてきた。
「ほ、ほんとにお尻でするの? 兄ぃ兄ぃのおちんちん大きいし、ちゃんと入るかな?」
「入れる前にバイブで拡げてやるから。火凛なんか尻でするの大好きだぞ?」
その言葉に闘争心でも湧いたのか、凛音は軽く下唇を噛むと、上体を起こして尋ねてきた。
「これでどうすればいいの?」
 俺が丁寧に事前準備の方法を教えてやると、凛音は何度も相槌を打ち、やがてゆっくりとソファから立ち上がり、念を押すように言ってきた。
「おトイレ見たりしない?」
「そんな趣味はねえから安心しろ。それでも心配だったら鍵掛けとけ」
「音も聞いちゃダメ。恥ずかしい」
「それも俺の趣味じゃねえな。聞いたりしねえ、約束する」
そう言ってやると凛音はふらついた足取りでトイレへと向かい、俺はその背を見送った後にバッグからアナル用のローションとバイブを取り出した。ビーズやステックも持ってきてはあるが、それは尻穴の感度や反応を確かめてからだ。バイブは細身でもあるし、ローションを塗り込めば何とか入るだろう。性急に拡張するつもりはないが、あまり悠長にする気もない。
 ついでに先刻の濡れタオルで凛音の漏らした体液の後片付けもしておき、ソファに座って改めて酒を飲み始めると、程なくして凛音が戻ってきた。肌から湯気が立ち上っているところを見ると、指示通り腸内を綺麗にした後に風呂に入ってきたらしい。だが、僅かに緊張しているようで、足取りが覚束ない様子だ。日本酒を飲ませた為に酔っているのかもしれない。
「お、お待たせしました」
「少し休んでからにしような。おいで」
招くように両腕を開くと、凛音はそっと身体を寄せてきた。しっとりとした肌の暖かさが心地よく、俺は背中を擦りながら頬擦りしてやった。
「ふぁ、兄ぃ兄ぃ擽ったい、はぅ、でもいい気持ち」
「もしかして酔っ払ったりとかしてねえか? 目が回るとか? 体調がおかしかったら、ちゃんと言えよ? 無理させる気はねえんだかんな?」
「んっ、平気、くぅ、すぐにお尻にしてもらっても大丈夫、んぁ、お酒も美味しかった」
 凛音の返答に俺は笑った。いい晩酌の相手になりそうだと思ったからだ。しかし、あまり酒に慣れさせると如月のような若年性アル中になってしまうかもしれない。
「でも、今日はもう凛音は酒は禁止な。そうだ、昼間買っておいた物の中にスタミナドリンク入ってたろ? 冷やしてねえけど、あれ飲んどけよ。いっぱい気持ちよくしてやるから」
 飲酒を止められたことが不満だったのか、凛音は少しだけ拗ねた顔をしながらも、はい、と澄んだ声で答えた。
   ★★★
「んへあっ……気持ちよくて変になるうっ……くふうっ……お尻おまんこ変になるうっ……」
 寝室のベッドの上、四つん這いになって尻を高く突き出したまま、凛音は振動するバイブを菊門に咥え込んで愛液を漏らし、プルプルと全身を波打たせている。小振りで愛らしい尻に淫具が刺さってる様はいい眺めだ。若干怪奇的でありながらも征服心を満たしてくれる。ずっと観賞していたいとは思うが、尻穴の拡張をしながら酒を飲み始めて一時間強、そろそろ挿入の頃合いかもしれない。淫具のスイッチを切って一気に引き抜いてやると、凛音は尻を揺らして秘裂からシーツの上へと淫蜜を滴らせた。
「ふひはあっ……バイブ抜かれるのも気持ちいいっ……くはふあっ……もうして兄ぃ兄ぃっ……んかふあっ……もっと気持ちよくしてえっ……あひふうっ……お尻おまんこしてえっ……」
 開いた尻穴を晒しながら、凛音は背後の俺へと振り返ってきた。鼻息荒く舌を出し、瞳はどんよりと曇っている。グラスとバイブをサイドテーブルの上に置き、代わりにローションの瓶を手に取ると、俺は凛音に言葉を掛けた。
「さっき教えた挨拶、言ってみろ」
「んはぁ……小学生のお尻おまんこぉ……はふぁ……どうぞ試してみてくださぁい……ふはぅ……お腹の中におちんちん汁注いでぇ……んふぁ……精液漬けにしてくださぁい……」
 凛音の言葉を聞きながら、俺は粘液を肛門の周囲と腸内、そして陰茎へと塗り付けた。特に宣言もせずに亀頭を菊門に押し当て、一物をゆっとりと腸内へ呑み込ませていく。
「くふひあっ……おちんちん大っきいっ……かふはあっ……おちんちん大っきいっ……」
「痛くねえか? 我慢できなくなったら言えよ?」
「ふくへあっ……そんなに痛くはないけどおっ……かふひいっ……なんか身体が変だよおっ……あへひうっ……勝手に震えて止まんないいっ……はへあうっ……おまんこ汁も止まんないよおっ……んはふあっ……これってえっ……くひはあっ……これって気持ちいいよおっ……」
 愉悦が背筋でも通り抜けたのか、凛音は言いながらブルブルっと大きく総身を震わせた。尻好きの火凛の妹だけあって、既に直腸で感じているらしい。その様子に俺は安心して腰を前に進め、茎部を残らず凛音の中へと埋没させた。
「ほら、凛音。全部入ったぞ?」
「んくふあっ……奥まで来てるうっ……はくひうっ……おへその方まで入ってるうっ……」
 その恍惚とした口調からすると、嵌めただけで意識朦朧という感じだが、まだ性交を楽しむだけの余力はあるようだ。一本当たりの価格が一万円を超えていただけあって、スタミナドリンクの効果が出てきたのだろう。俺も飲んでおくべきだったかもしれない。
「んじゃ、動くからな?」
 そう告げて反復運動を始めると、凛音は身体を細かく揺らしながら段々と前のめりに崩れ落ちていった。快感に打ち負けたというところだろうが、尻の位置が高くなった分だけ俺としては抽送が楽だ。少しずつ腰の動きを容赦のないものにして腸壁を責めてやると、凛音はシーツを握りしめて喘ぎながら、その日四回目の潮を噴き上げた。
「はぎひへあっ……お尻おまんこでおまんこがイくううううっ!」 
   ★★★
 腸内に三度目の射精を終えた頃には凛音の態度も落ち着き、比較的穏やかに尻穴性交を受け入れるようになった。とは言っても、喘ぎながら愛液と潮と小便とを漏らし続け、既にシーツはずぶ濡れで、室内には幼い淫臭とアンモニア臭とが立ちこめている。リビングに場所を移してもいいのだが、そうなると体位を変えなければならない。小さな身体を後背位で責めるのは心地よく、もうしばらくは我慢してこの状態を楽しみたいところだ。
「あふうっ……お尻気持ちいいっ……ふはあっ……お尻おまんこ気持ちいいっ……はふあっ……お尻もどんどん好きになってるうっ……んくあっ……おちんちん好きになってるうっ……」
 十数回目の絶頂が近付いているのか、凛音は背中を仰け反らせ始めた。腸壁も徐々にきつく締まり、微かな痛みと深い快楽を一物に浴びせてくる。
「ひはあっ……おちんちんで狂っちゃうっ……くふあっ……兄ぃ兄ぃまた出ちゃうっ……はふうっ……気持ちよくってまたオシッコ出ちゃうよおっ……」
「どんだけ溜めてたんだよ? まあいいや、好きなだけ出せ」
そう言ってやると、凛音はそれまで以上に背を反らして小便を放ち始めた。
「はふへあっ……お尻おまんこされながらするの気持ちいいっ……ふはあうっ……オシッコでイっちゃうっ……かひはあっ……オシッコしてイっちゃうのおっ……あくひあっ……兄ぃ兄ぃもっともっとズホズボしてえっ……くひはあっ……オシッコでイくうううううっ!」
 凛音が果てるのと同時に腸壁が収縮し、思わず俺は抽送を止めて微かに呻いた。それ以前にも達する度に直腸は陰茎を絞り上げていたが、今回の窄まり方は尋常ではない。まるで一物が握り潰されていくようだ。長時間の交わりの為に陰茎の硬度が落ちているのも要因の一つだろうが、最早痛みしか感じない。
「くっ、凛音っ、もうちょっと尻穴緩めろっ」
「んくひあっ……オシッコ気持ちいいっ……あふひあっ……オシッコ気持ちいいっ……」
 俺の言葉に耳を傾けることもなく、凛音は性交と排泄に陶酔して腰を大きく震わせている。仕方なく俺は腰を引き、尻穴から一物を引き抜こうとした。が、それを察したのか、凛音は四つん這いのまま後ろに後退り、途中まで抜いた茎部を再び体内に取り込んだ。
「ふかはあっ……兄ぃ兄ぃ抜いちゃダメえっ……くふうあっ……もっとおちんちんでズボズボしてえっ……あふくうっ……お尻おまんこでもっともっとイかせてえっ……」
「このままじゃ痛くて続けらんねえんだよ。して欲しかったら尻穴緩めろ」
 溜息混じりにそう言うと、凛音は後ろを振り返って申し訳なさそうな視線を送ってきた。
「んくはぁ……だってどうしたらいいのか判んないよぉ……くふはぁ……勝手にキューってなっちゃうのぉ……かはふぅ……どうすればお尻が緩められるのぉ?」
 問い掛けられて俺は返答に窮した。指示してはいたものの、浅学な俺が尻穴の緩め方など知っている筈もない。誤魔化す為に腰の動きを再開させようとも考えたが、絶頂し終えたというのに凛音の腸内は未だに強く陰茎を圧迫しており、続行するのは困難だ。ローションを追加しても然程効果がないように思える。
「……入れっ放しにしといてやるから、ちょっと休憩な。時間が経てば多少は開くだろ」
 そう言うと凛音は残念そうに息を吐き、少しだけ頬を膨らませた。
   ★★★
 翌日の夜に自宅に戻ると、俺は自室のパソコンを立ち上げ、以前に作成しておいた調教予定表のデータを呼び出した。凛音の項に旅行での性行為内容を打ち込みながら、現時点での状況を整理してみる。
 調教の進度に多少バラつきはあるものの、取り敢えずは四人全員、膣も尻穴も使えるようになった。各々と基本的な体位も試し、淫語も覚えさせた。後は予め決めておいたように資質を高めてやるだけだが、まだ決めかねていることがある。俺はマウスを操作して基本計画の項をモニタに表示させた。そこには明朝体で以下のように文字を入力してある。

 ●雫     清純 &淫乱 被虐奴隷 露出狂
 ●そよぎ   無愛想&従順 奉仕奴隷
 ●火凛    加虐 &被虐      淫臭狂
 ●凛音           ロリ奴隷 

 空白の箇所、つまり、そよぎであればどんな倒錯的趣味を持たせるか、火凛は奴隷として何と呼称すればいいか、そして凛音にはどんな二面性を持たせるか、更にそよぎと同じくどんな楽しみを持って性的満足を得られるようにしてやるか、これらのことがまだ未定だ。呼び方などは何でもいいような気もするが、常に念頭に置いておくことで対処の迷いが少なくなる、ような気がする。凛音のロリ奴隷という名称も変だとは思うが、幼少時の身体を弄べる内は敢えてそう呼びたい。
 画面を眺めながら腕を組み、俺は最近の性行為を思い返してみた。精液の味が好きだと言ったそよぎ。小便が気持ちいいと喘いだ凛音。それらの点は教育次第で趣味として活用できそうな気がする。そうなると次は火凛の奴隷名だが、加虐も被虐も両方可能ということで、両虐というところだろうか。最後に凛音の二面性だが、元々受け身が主体である以上、幾らでも自由に育てられそうだ。ならば平素が無垢であるだけに、雫たちを嬲るような残虐性を与えてやりたい。
 一頻り考えた後、俺はキーボードを叩いて不足な箇所を順に埋めていった。

 ●雫     清純 &淫乱 被虐奴隷 露出狂
 ●そよぎ   無愛想&従順 奉仕奴隷 精飲狂
 ●火凛    加虐 &被虐 両虐奴隷 淫臭狂
 ●凛音    無垢 &残虐 ロリ奴隷 放尿狂

 若干言葉がおかしい気がしないこともないが、目指す方向はそれほど悪くない気がする。問題があれば随時修正していくとして、当面はこれらを目標にしてもいいだろう。俺は画面を見つめて薄く笑い、続けて個別の進行表の作成に取りかかることにした。
   ★★★
 それから数日間、俺は一切の性行為をせず、自宅と学校との往復を繰り返した。授業中に判らないことがあれば手を上げて質問し、放課後は自宅リビングでの期末テストに向けた勉強会に集中した。何を今さらと自分で思わなくもないが、翌週の月曜日から三日間の試験期間に入ってしまう。努力や根性などという言葉は嫌いだが、校内での性交場所を確保しておく為に多少の妥協は止むなし、といった心境だった。
 しかし、単に時間が取れなくて性交せずにいたという訳ではない。寵愛に慣れ親しんだ少女たちを焦らすという目的もあった。案の定、同居の四人は日を追う毎に熱い眼差しで俺の股間を見つめるようになっていった。ローテーション制を止めたことの真の意味はここにある。焦らすのも与えるのも俺の考え一つ。つまり、四人の性欲を自在に制御することで、より深く肉欲の虜にすることが可能になる。
「んじゃ、今日の勉強会はここまでな。教えてくれてサンキュ。部屋に帰って寝るよ」
 木曜日の夜。時間を見計らってそう言い、筆箱やノートなどを持ってリビングから廊下に出ると、後を火凛が追ってきた。
「ね、ねえ、ナギ。その、たまには添い寝させて欲しいんだけど……」
「テストが終わって俺がその気になったらな。俺だって我慢してんだから、お前も堪えてろ。それに、来週末は別荘だろ? その時には必ず抱いてやっから」
 週末の一泊旅行の最後の相手は火凛だが、試験期間がはっきり判った時点で、直前の週末は試験対策に当てるので翌週末に変更、と告げてある。本来なら来週の土曜日から火凛は生理となるが、今回だけは特別に日をずらし、その翌週の月曜日からにさせる予定だ。後の人間も今後は月曜日が生理の初日となるが、曜日の変更程度のことなら特に問題もない。何しろこの家で一番成績が悪いのは俺か火凛かだ。そんな二人がテスト直前に旅行になど行ったならば、現実逃避の為に性交に耽り、その場はいいかもしれないが、後から悔やむことになりかねない。
「……でも、ちょっとくらいはいいでしょ? このままじゃ勉強に身が入んないよ。ナギだって、おちんちん汁出しといた方が頭がすっきりすると思うよ?」
 一理ありそうな発言だが、安易に快楽を与えてやっては今まで焦らしてきた意味がない。
「駄目だ。それに――」
「凪君の言う通りですっ!」
 不意に言葉を遮られて声がした方へ視線を向けると、リビングの扉を開けて雫が姿を現わした。どうやら話を盗み聞きしていたらしい。
「火凛だけじゃないんだからね? 私だってお預けされて、毎日生理中のマンコ濡らしてるんだから。でも、今は試験対策が大事なの。学校でしてもらえなくなったら困るでしょ?」
「雫の言う通りだな。折角校内で密会できる場所があるのに、取り上げられたら勿体無い」
「でも、兄ぃ兄ぃ。私、おまんこがウズウズする」
雫に続いてそよぎと凛音も廊下に現れ、口々に好きなことを言い始めた。
「赤点取らなければいいんでしょ? それくらい、今のままでも大丈夫だもん」
「点数のことだけじゃなくて、みんな我慢して勉強してるんだから、火凛も我慢しなさいって言ってるの。大体、私、今はしてもらえない期間だし。凪君、試験後にはしてくださいね?」
「む。もしや雫は自分が生理中だから、私たちにも我慢させようとしているのか? ならば明後日から生理になる私はどうなる? 龍神、その分を前払いというのはどうだろう? 既に準備はできている。前戯などいらんぞ?」
「兄ぃ兄ぃ、私、お尻おまんこもウズウズする」
 それぞれの言い分を聞き、俺は失笑しながら頭を掻いた。狙い通りに揃って発情しているようだが、もう少し欲求不満を募らせてやりたいところだ。
「言っとくけどな、テストが終わるまで誰にも何もしねえ。その後は前に約束したように、なるべく平等にすっから。どうしても我慢できない奴は、自分の部屋でオナニーでもしてろ」
 そう俺が言うと、四人は視線を交わし合った後に足早にリビングに戻り、自分の荷物を抱きかかえて階段を上っていった。俺の横を擦り抜ける際に一言の挨拶もなしにだ。全員共に自室に戻って自慰をするつもりなのだろうが、例えそれで満足感を得ようとも、一度覚えた交淫の喜びには敵わない筈だ。逆に物足りなさが高まった分、後の調教が楽になる。
 階上から続け様に聞こえてきた扉の開閉音に、俺は声を出さずに笑った。
   ★★★
 週が明けて三日目、テストの最終日は四時限目終了と同時に放課後となり、俺は帰宅するとすぐに四人を性交部屋へと呼んだ。そよぎには整理用ショーツのみを身に着けさせていたが、他の三人は全裸だ。予め勝手な真似をしないように全員に告げてから、服を脱いで裸になり、俺はソファへと腰を掛けた。
「んはぁ、凪君のチンポ入れてくださぁい、くふぅ、私が便器マンコで扱きますからぁ」
「あふぅ、ご主人様ぁ、んふぁ、せめてご奉仕だけでもさせてくださいぃ」
「はふぁ、ねえナギ早くしようよぉ、んくぅ、前も後ろも準備出来てるからぁ」
「ふはぁ、兄ぃ兄ぃのおちんちん欲しいぃ、んはぅ、私のおまんこズボズボしてぇ」
 雫、火凛、凛音は俺の姿を見ているだけで愛液を自らの足首まで伝わらせ、下着内のナプキンでも湿らせているのか、そよぎも腰を小さく揺らしている。横一列に並んで立たせた四人が乳首を尖らせ、荒く息を吐いているのを眺めるのは中々に気分がいい。
「まあ、そんなに焦んな。テストも終わったんだし、まずは酒でも飲もうぜ」
 そう言ってから俺は雫と火凛に指示を与え、冷蔵庫の中の酒と肴をテーブルの上に並べさせた。料理は俺が昨晩の内に用意しておいた物だ。簡単な調理で済み、保存の効く物ばかりを多めに作っておいた。
「これ全部、凪君の手料理ですか?」
「まだ結果は出てねえけど、皆のおかげでいい点数が取れそうだったからな。その礼だよ」
驚きの為か、素の口調に戻った雫の問い掛けに答えると、火凛が不貞腐れた顔になった。
「みんなへのお礼なら、私だってしたかったのに……」
「なら、今からしたらどうだ?」
「えっ? でも、こんなに料理あるし、食べきれなくなっちゃうよ?」
 俺の言葉に火凛は目を丸くし、テーブルの上を見渡した。
「料理しろって意味じゃねえよ。雫も時々そよぎに勉強教えてもらってたよな?」
「は、はい。私もそよぎにお礼したいですけど……」
 火凛と雫は共に不思議そうな表情を浮かべ、俺に視線を向けてきた。。
「そよぎは生理中だしな。チンポ入れる訳にはいかねえから、お前ら二人でイかせてやれ」
 その俺の発言に一番驚いたのは当のそよぎらしい。直立不動のままでいろと言っておいたにも関わらず、嫌々をするように首を横に振りながら大股で後退っている。
「ちょっ、ちょっと待ってくれ、龍神。女同士なんて、私にそんな趣味は……」
「本人は嫌がってるけどな、感じ易いからすぐに慣れんだろ。あ、下着は下ろすなよ? 肌が出てる部分だけでイかせんだぞ?」
 俺がそう言うと、それまで呆気に取られていた火凛が意地悪そうに微笑んだ。
「ふっふ~ん。そよぎのおっぱい大きくて、実は前からちょっと悔しかったんだよね」
「凪君の言い付けなら、私も頑張ります。ごめんね、そよぎ」
「なっ? か、火凛も雫もっ、まさかほんとにっ?」
 慌てて部屋から逃げようとしたそよぎを火凛と雫が捕まえる様子を見ながら、俺は凛音に言葉を掛けた。
「凛音、横に来い。酒注いでくれ」
「はい、兄ぃ兄ぃ」
 凛音がソファに座って俺のグラスに酒を満たしてくれた時には、既にそよぎはベッドの上に押さえつけられ、左右から乳房を弄ばれていた。
   ★★★
 その後、何度も何度も執拗に絶頂を迎えさせられ、そよぎがぐったりとしてしまうと、雫と火凛もソファに座って酒を飲み始め、やがてはベッドの上で乱交となった。性交可能な三人の膣内に二回ずつ、腸内に一回ずつ射精し終えてからはペニスバンドを与えてやり、交代で一人の前後の穴を犯す様子を観賞しながら、俺はシーツの上で再び酒を飲んだ。時刻は夜中になっていたが、三人の痴態は終わることなく、酔いと睡魔に襲われて俺はそのまま眠りに就いた。
 朝に目を覚ますと、驚いたことに雫と火凛の二人はまだ交じり合っていた。共に目の下に隈を作りながらも、火凛は模造ペニスで容赦なく膣を嬲り、正常位でそれを受け入れている雫は自らの乳房を揉みしだきながら喘いでいる。そのすぐ傍では口から涎を垂らした凛音が横になっており、どうやら失神しているらしい。そよぎは別のベッドで眠っていたが、言葉を掛けても起きる気配がない。誰一人学校に行く気がないのかと、俺は呆れて溜息を吐いた。
「どうすんだよ、お前ら? 今日は全員休むのか?」
 壁時計を見ると現在時刻は七時四十八分。今から朝食を取らずに登校したとしても、遅刻は免れない時間だ。
「んくふあっ……凪君おはようございますうっ……かふはあっ……もう学校には全員休むって電話しておきましたあっ……あひはうっ……火凛そこもっと奥まで突いてえっ……」
「あ、ナギおはよっ、朝ご飯作るからちょっと待っててねぇ、んふっ、ほらほら雫ぅ、そこってどこぉ? ここぉ? それともここぉ? ちゃんとエッチな言葉で言いなさいよぉ」
 淫語を導き出そうと腰の動きを速める火凛には感心したが、そんなことに気を取られている場合ではない。
「おい。まさか、喘ぎながら学校に電話したんじゃねえだろうな?」
「ああ、それなら大丈夫、連絡したのはぁ、さっき休憩してた時だからぁ、ほら雫ぅ」
「あくひあっ……メスブタマンコの奥うっ……くふはあっ……子宮をもっと突いてえっ……」
 雫は自分でも腰を使いながら、火凛の腰に絡みつかせた脚の先を繰り返し跳ねさせている。軽く果ててはいるようだが、更なる快楽を貪欲に求めているようだ。火凛も雫の台詞を聞いて明らかに興奮しており、抽送を続けながら切なそうに自分の乳首に触れている。二人のそんな姿に俺の陰茎も忽ち勃起してきた。休むと連絡を入れてあるのなら、ここは三人プレイといこう。俺は一物を何度か扱いて完全に勃起させると、火凛の背後へと移動した。
「火凛。入れてやるから、もっと尻を突き出せ」
「んはぁ、ナギ嬉しいぃ、お尻がいいよぉ、お尻マンコに入れてぇ」
 希望通りに亀頭を菊門に当ててやると、火凛は尚も尻を差し出して陰茎を半ばまで一気に取り込んだ。その動きによって擬似ペニスが膣から引き抜かれそうになったのだろう。雫は絡めた脚を締め、火凛の腰を自分の方へと引き寄せ始めた。
「はふうあっ……火凛ダメえっ……んふはあっ……もっともっと子宮の奥までえっ……」
「くはあっ……ちょっと雫ヤダあっ……あふうっ……お尻からおちんちん抜けちゃうっ……」
 俺は苦笑しながら火凛の背中に伸し掛かり、陰茎を腸内に叩き込むように腰を振り始めた。
   ★★★
 二日後の週末。いつも通りに朝一番の本島行きの船に乗り込んで個室へ入ると、火凛は跪いて俺の股間に頬擦りを始めた。
「んふぁ、約束守ってくれたんだぁ、くふぅ、すっごい臭いがするぅ」
 火凛の口にした約束とは、旅行の前日風呂に入るな、ということだった。体臭が目的らしいので、俺は敢えて前々日から入浴していない。七月初旬の日差しを浴びて湧き出た汗もそのままだ。更には下着も三日間同じ物を穿いている。自分でも若干気持ち悪いが、火凛の性癖を深め、その反応を楽しむ為に多少の我慢は必要だ。
「ふはぁ、臭いがきつ過ぎて頭がクラクラするぅ、あふぅ、もうおちんちん出してもいいよねぇ? はぁん、うんといやらしくしゃぶってあげるからぁ、んくぁ、おちんちん汁飲ませてぇ」
「まるで痴女だな、お前。取り敢えず椅子に座らせろ」
 そう言って押し付けられた頭を払おうとすると、火凛は拗ねた顔で見上げてきた。
「ふふーん、私のことを痴女にさせた人が言っても説得力ありませぇん。もうこんなにおっきくしてるくせにぃ。ねえ、私が脱がしてあげるぅ」
 拒否する間も与えずに火凛は素早く俺のベルトに手を掛けて外し、ジーンズとパンツを膝まで引き摺り下ろした。半勃起している陰茎に鼻を近づけ、クンクンと臭いを嗅いでくる。
「んはぁ、この臭い大好きいぃ、ふはぁ、嗅いでるだけでオマンコがきゅんきゅんしちゃうよぉ、はふぅ、おちんちん好き好き汁でオマンコびしょびしょになっちゃうぅ」
 俺は失笑しながら腰を引いて一旦陰茎を取り上げ、椅子に座ってから火凛に声を掛けた。
「まあ、今日明日はお前の為の旅行だしな。いいぞ、舐めても。その代りチンカスも溜まってるからな? 舌で綺麗にしろ。そしたらチンポ汁飲ませてやる」
「はーい、いっただっきまーす」
 火凛は身体を屈めたまま俺の脚の間に移動し、一物を手に取って愛おしそうに舌を這わせ始めた。合間に小鼻を近づけて臭いを楽しみながら、指示した通りに舌先で丁寧にカリ首の恥垢を刮ぎ取っていく。
「んぺおっ……れおれっ……んごくっ……んふはぁ……おちんちんチーズ臭くて苦くて美味しいぃ……あもっ……ろろれっ……んむちゅ……お尻マンコも欲しくなってきちゃったぁ……」
 唾液で濡れていく度に一物はどんどん硬くなっていき、やがて硬度の限界に届くと、火凛はそれを待ち兼ねていたように口に咥え込んだ。上目遣いで俺の様子を確認しながら頭を前後に揺らし、窄めた唇と絡めた舌とで懸命に射精に導こうとしてくる。口で奉仕をしている時に不細工な顔になるのは仕方ないことだが、その表情さえも可愛く思える程に舌の滑り具合が心地よく、俺は堪らずに火凛の頭を両手で押さえ、口腔の奥へと可能な限り陰茎を突き入れた。そのまま強引に掴んだ頭を動かし、頃合いを見て火凛に指示を与えてやる。
「喉に直接出すからな? そのまま飲み込めよ?」
 俺がそう告げて精液をぶち撒けてやると、火凛は苦しそうな顔をしながらも喉を大きく鳴らせていった。
「んごぼっ……ごくうっ……んごくっ……おぼもっ……ごくっ……むんぐっ……んくっ……」
   ★★★
 別荘では以前と同じように雅が出迎えてくれた。予め連絡しておいたので、今回も部屋の清掃や食材の用意をしておいてくれたとのことだ。俺が礼を言うと雅は素っ気なく返礼してきたが、ヤエの孫だからか、火凛に対しては深々と頭を下げた。他愛のない話を少しばかりしてから雅は仕事があるからと事務所へ帰り、その小さくなっていく背中を眺めて火凛が呟いた。
「何度か家に来てたけど、別荘の管理人さんだったんだ……」
 聞けば、雅は数年前から大きな祭事の際や正月などに火凛の自宅を訪れており、挨拶だけは数回したことがあるとのことだった。信者なら特に不思議もないが、島の人間ではなく、その他の祭事には一切顔を見せないので、火凛としても気になっていたらしい。
「まあ、おばぁの財産管理とかやってるらしいから、忙しくてあんまり祭事には関われないんじゃないか? あんまり熱心な氏子って訳でもなさそうだしな……」
 信仰に熱を上げている人間ならば、巫女の手の甲に己の額を当てて恭順の意を示さない筈がない。雫を連れてきた時にもそうしなかったことを考えると、もしかしたら信仰とは全く関係なく、ヤエとの事務的な繋がりしかない相手なのかもしれない。大きな祭事には大量の金銭も動くだろうし、正月の訪問は単なる新年の挨拶、そう考えた方が辻褄が合う。
「うん。別に熱心じゃなくても、どうこう言うつもりもないしね。考えたって仕方ないか」
「まあな。で、どうする? 荷物置いたら海にでも行くか?」
「う~ん。雫から聞いた話だと、裸で海っていうのも気持ちよさそうだけど。でも、二人っきりなんだし、部屋でもっといっぱい私のこと可愛がって欲しいな。ね、いいでしょ?」
「じゃあ、まずは明日の分までの飯作って、その後一緒に風呂にでも入るか?」
 俺がそう問い掛けると、火凛は頬を膨らませた。
「お風呂はまだダメ。明日帰る直前にして。折角の臭いが勿体無いじゃない」
 俺は思わず息を噴いた。とことん体臭を楽しむつもりつもりのようだが、明日の午後まで四日間も身体を洗えないというのは、衛生的に問題がありそうだ。
「……尻に入れた後でチンポ舐めさせたくなったらどうすんだよ?」
「何が? ナギがしろって言うなら、私、舐めるよ?」
「いや、それはちょっとな。お前とキスしたくなくなるぞ?」
「ん~、それもヤダな。じゃあ、お尻でした後は特別におちんちんだけ洗ってあげる」
 名案でしょ? と言わんばかりに火凛は瞳を輝かせているが、風呂に入ってそこだけしか洗わないというのも物悲しい。久し振りの入浴時にはゆっくりと湯に浸かりたい。
「なら、今日は尻ではしねえ。それでもいいんだな?」
「ええっ? それもヤダ。オマンコもお尻マンコも両方ちゃんとしてよぉ」
「だったら、尻でした後は風呂に入って身体洗わせろ。どっちがいいか、お前が選べ」
 そう俺が言うと、火凛は真剣な顔で腕を組み、一頻り黙り込んだ。どちらを選ぶのか様子を見守っていると、やがて火凛はニヤリと笑って口を開いた。
「取り敢えずは先にやることやっちゃおうよ? 荷物置いたり、ご飯作ったり」
「何だよ、どっちかに決めたんじゃねえのか?」
「ふふっ、それは全部済んでからのお楽しみ。さ、早く早く」
 何か吹っ切れたようにはしゃぐ火凛の素振りに困惑しながらも、俺は強く手を引かれて別荘の玄関へと向かった。
   ★★★
 翌日の昼食までを作り終えると、火凛は含み笑いをしながら俺と腕を組み、荷物を置いた客室へと誘導した。すべきことを終えたので寵愛でもねだってくるのか、と考えた俺は甘かったようだ。火凛は俺の両手を背後に回して模造毛皮付きの手錠を嵌め、ベッドの上に仰向けに押し倒して服を剥ぎ取り始めた。一瞬呆気に取られたものの、すぐに我に返って俺は文句を言った
「なっ? またかよっ? 何やってんだっ、止めろっ」
「は~い、パンツも脱ぎ脱ぎね。あはっ、さっきより蒸れた臭いがする」
「マジで勘弁してくれよっ。って言うか、お前、手錠どうしたんだよっ?」 
「もしかしたら必要かな~って思って。今朝、ナギの部屋から持ってきたの。えへっ」
「えへっ、じゃねえよっ。ちゃんとしてやるからっ。こんなことする必要ねえだろうがっ」
「だって、臭いか、お尻マンコか、どっちか選べなんて言うから。私はどっちも楽しみたいんだから、こうするしかないじゃない。このまま明日まで、う~んと気持ちよくしてあげる」
 火凛は俺の身体からTシャツ以外の着衣を全て脱がせると、次いで自らも裸になった。陰茎を扱きながら俺のシャツを捲り上げ、乳首に舌を這わせてくる。加虐性は俺の望むところであり、愛撫も気持ちいいのだが、両手が使えないのでは不都合極まりない。上半身を左右に揺らし、まずは伸し掛かってきた火凛の身体から逃れようしていると、突然鼻に布が当てられた。変な薬品でも嗅がせるつもりかと思ったのだが、押し当てて来たのは火凛が穿いていたショーツのようだ。しっとりと湿った布地から甘く香ってくる淫臭に陶酔し、俺は一切の拒絶を止めた。と言うよりも、視界がぼやけ、四肢に力が入らない。
「れろっ、んちゅ……、ふふっ、気に入ってくれた? おちんちん好き好き汁、いっぱい出ちゃったから、すごい臭いでしょ? 明日までにもっと病み付きにさせてあげるね?」
 そう言いながら火凛は一物や陰嚢に忙しなく触れてくる。その巧みな指使いに俺が呻くと、一方的な奉仕は更に激しくなった。
「んはぁ、何だかナギをレイプしてるみたぁい、くふぁ、すっごく興奮してきちゃったぁ」
 実際にレイプしてんだろうが、と俺は虚ろな意識の中で思ったが、火凛の与えてくる快楽に抗えず、呻き声以外の言葉を喋る気にもなれない。思考はどんどん鈍って淀んでいき、もう何をされても構わないと思ったその時、強烈な快感が陰茎から背筋へと走り抜け、俺は堪らずに目を閉じて大声で喘いだ。陰茎にもたらされている感触からすると、どうやら火凛が騎乗位で膣性交を開始したらしい。
「あふうっ……ナギのおちんちんすごいいっ……くふあっ……おちんちんすっごく気持ちいいっ……んふうっ……私もう一生ナギのおちんちんから離れらんないよおっ……」
 目蓋を伏せたまま俺は火凛に合わせて腰を振り、肉悦を得ることだけに没頭した。視界では光の残像が揺れ、まるで心地のいい夢の中のようだ。
「ふうあっ……ナギのおちんちん気持ちいいっ……かはあっ……ナギのお……んくはあっ……でオマン……あふっ……なって……んあっ……もう……っ……」
 朦朧として火凛の言葉の断片さえも耳に届かなくなった頃、俺は耐えることなく精液を放った。
   ★★★
 その後も延々と悦楽に浸り続け、何度射精したかもよく判らない。意識が正常に戻った時には部屋は真っ暗で、火凛は俺に覆い被さって寝息を立てていた。そっと上半身を起こして火凛を退け、ベッドから降りて脱ぎ捨ててあった服を漁ってみる。と、予想通りに手錠の鍵は火凛のホットパンツのポケットに入っており、俺は苦心して自らの拘束を解いた。一旦トイレに行って小便を済ませ、客室に戻って火凛の様子を確認してみる。起きる気配はなく、仕返しするには都合がいいが、俺の体力も残り少ない。どうしたものかと考えて、取り敢えず火凛の腕を取り、後ろ手に手錠を嵌めてやった。再度部屋を出てキッチンとリビングから酒とツマミを持ち込み、それらをローテーブルの上に並べ終えると、俺は自分のバッグから各種の淫具を取り出した。俯せに寝ている火凛の膣にバイブ、菊門にアナルバイブを挿し込み、抜けないようにその上からショーツを穿かせ、ついでにギャグボールも噛ませてやる。二つのバイブのスイッチを入れると、程なくして火凛は身悶えしながら目を覚ました。
「んぶもがっ……あぼもごっ……んぶぼおっ……むぶがぶっ……んぶもおっ……」
 火凛が何を言っているのかは不明だが、恐らくは俺の仕打ちに対する苦情だろう。俺はそれを無視してローテーブルの傍らに腰掛け、赤ワインのコルクを抜いてグラスに注いだ。火凛は顔を歪めて全身をくねらせているが、それを肴に飲む酒の味は格別だ。
「もごぶおっ……むぐぶむっ……おごぶもっ……んぼおごっ……もがごぶっ……」
「因果応報って奴だ。諦めてマンコ汁垂れ流してろ」
「んぼむごっ……もごぶぼっ……むごがもっ……ぶむもおっ……ごぶもばっ……」
 念の為、俺はグラスを手にしたまま火凛に近付いてみた。もしかして苦しいのかとも思ったが、下着は愛液でびしょ濡れだ。しかし、身勝手な性交で疲労している身体には少々刺激が強過ぎるらしい。
「ちょっと待ってろ。少しだけ楽にしてやるから」
バイブのスイッチを操作して振動を弱め、特別サービスとして俺が穿いていたパンツを頭に被せてやると、火凛は鼻息荒く下着の臭いを吸い込み、四肢を細かく痙攣させ始めた。
「おごむもっ……んぐもおっ……もがごぶっ……おぶむもっ……むごぼぶっ……」
「ん? どした?」
「んぶもごっ……おごぶもっ……むぶがぼもぼおっ! もごがむっ……んぶもぶごおっ!」
 身体を大きく揺らし続けているところを見ると、どうやら臭いが決め手となって何度も達しているようだ。 下着を被せた為に表情は見えないが、くぐもった喘ぎ声も一段と切なそうなものになっている。先刻までの復讐としては丁度いい。このまましばらくは悦楽地獄に叩き込んでおいてやろう。俺は再びテーブルの前に座り、グラスに酒を満たした。
「俺が酔っ払って寝る前には外してやっから。頑張れよ?」
 そう俺が声を掛けると、火凛は絶頂を拒絶するかのように首を横に振りながら一際大きく声を上げ、やがて愛液だけでなく黄色い尿をも漏らし始めた。
「むぶぼもっ……ぶむぼもむごおおっ! もごがぼっ……んぶぼもがもおおっ!」
   ★★★
 流石に小便塗れのシーツの上で眠る気にはなれず、別の客室で朝まで眠ると、俺は火凛と共に風呂に入ることにした。火凛は昨晩の行為で満足したらしく、最早入浴に関して文句を言わなくなったが、代わりに今後三回に一度は陰茎を虐めたいと言い出してきた。俺はしばし考えてから、その申し出を許可してやった。毎回隙を突かれて手錠を嵌められるよりはマシだ。
 洗い場でお互いに身体を洗い合った後、俺は火凛を四つん這いにさせて尻穴を貫いた。ローションの代用としてリンスを菊門に塗した時点から火凛は喘ぎだし、陰茎を奥まで突き入れた時点で早くも果て、以後はずっと悶え続けたままだ。尿道口が緩くなっているのか、時折少量の尿を漏らし、淫裂からも潮を噴いている。後背位で犯している為に顔は見えないが、呂律も少し回らなくなっているようだ。それでも俺に合わせて淫らに尻を振り、飽くことなく歓喜の声を上げてくる。
「うごがぐあっ……おじりマングォぎ持ちいいいっ……ふぎがべあっ……イぐイぐイぎまぐっでるううっ……あぎぐばあっ……見で見でニャギ見でわだじがイぐどご見ででえええっ……」
「ちゃんと見ててやるから言ってみろ。お前は俺の何だ?」
「おごぐびいっ……わだじはニャギのオマングォ……ぐぎがびあっ……じぇん部ニャギのオマングォなのおっ……あぶろがあっ……おぢんぢんなじじゃいられないのおっ……」
「偉いぞ、火凛。おら、プレゼントだ。受け取れっ」
 俺はそう言って腸内に精液を放出してやった。風呂場に来てこれで四回目の射精だ。
「んぐばべえっ……イっでるのにイぐううううっ! あひぐばあっ……ぎ持ちいいいっ……」
 火凛はのたうち回りながら尻を高く突き出してきた。快楽に崩れ落ちたのではなく、陰茎をより深く腸内に咥え込もうとしているらしい。だが余韻を楽しんでいるのか、腰の動きは緩慢になってきており、俺は抽送を速めながら尻たぶを軽く叩いてやった。
「おらっ、浸ってねえで尻振れっ。このまま続けんだよっ」
「んがひぎいっ……お願い少じやずまぜでえっ……あひぐへあっ……おぢんぢんでぐるっぢゃううっ……はぎむぐあっ……おじりマングォぐるっちゃううっ……」
「もう少し耐えてろっ。こないだは雫と朝までハメまくってたろうがっ」
「ひぐあへえっ……だっで今は生おぢんぢんだがらあっ……かひふぐあっ……生おぢんぢんぎ持ち良すぎるのぼおっ……はぐひぎうっ……おじりマングォイぎまぐっで死んじゃぶうっ……あへはがあっ……まだイぐイぐイぐイっじゃううっ……ぐひがはあっ……もうダメ許じで許じでええっ……ぶもがばあっ……おじりの穴がガバガバになっじゃううっ……」
 哀願しながら火凛は後ろを振り返ってきた。横顔を見ると、虚ろな瞳から涙を流し、だらしなく開いた口からは舌と涎を出している。本当に限界らしいが、折角ここまで荒淫に励んだのだ。何か止めとなる行為が欲しい。俺は腰の動きを止め、眼前の臀部を撫でながら一頻り考え込んだ。そうしてあることを思い付くと、息を整えている素振りの火凛に言葉を掛けた。
「じゃあ、これで終わりな。最後にこのまま小便すっから、頑張って耐えてろよ?」
「んはぁ……くふぅ……えっ?」
 火凛は何を言われたか理解していない様子だったが、俺が構わずに腸内に放尿を始めると、鳥肌を立てながら差し出した尻を大きく震わせ始めた。どうやら腸内に小便を受けて軽く達しているようで、悶え泣きしながら自身も何度目かの尿を漏らしている。
「あひぐはおぼおおっ……おじりにオジッゴざれでるううっ……んぐばべぶばあっ……おながにオジッゴ飲まざれでるうっ……かはくぎひいいっ……ナギのオジッゴおおおおおっ!」
   ★★★
 週が明けた月曜日の夜、俺はヤエに呼び出されて隣宅を訪れた。いつもの茶の間で話を聞くと、巫女たちと相談して二人の補佐が決まったので、写真を確認して欲しいとのことだった。
「まずは雫の世話をする娘じゃ。それとなく打診してみたんじゃがの、同居と寵愛について、本人も親も納得済みじゃ」
 そう言って差し出された写真には、小麦色の肌をした水着姿の少女が写っていた。名前は水無月千歌、十五歳の高校一年生とのことだ。聞けば、以前から雫のことを姉のように慕っており、互いに心を開き合っている様子だと言う。スクール水着を着ている為に身体の起伏が今ひとつ判り難いが、胸も尻も年齢からするとかなり薄い。とは言え、顔は愛くるしく、頭の横でツインテールにしている黒髪も似合っていて、俺の好みのタイプではある。これなら性交相手としても申し分ない。
「で、次はそよぎじゃが、この娘を選んだ」
 次いで渡された写真には制服を着た静江の姿があった。いつも通りに肩までの髪を頭の後ろでツインテールにしており、身体つきも相変わらず雫と火凛の中間というところだ。以前からそよぎの食事などの面倒を見ていたようだし、俺としても特に問題はない。しかし、相手が静江と知ったからには確認しておきたいことがある。
「こいつ、寵愛を嫌がりませんかね?」
 俺がそう尋ねると、ヤエは少しだけ驚いた顔つきになった。
「なんじゃ? 知っておったのか? そのことなんじゃが、補佐として同居することには本人も親も同意してくれたんじゃが、条件を出されての」
「条件って何です?」
「お前さんを受け入れる気になるまでは、一切の寵愛を受けたくないそうじゃ。これは本人の希望での。私としては、時間が解決してくれるだろうと思うとるんじゃが……」
 だからか、と俺は思った。と言うのも、先週までは普通に接してくれていたにも関わらず、今日は静江の態度がおかしかったからだ。互いにあまり口を利かないのは以前からだが、事ある毎に俺を睨み付け、まるで喧嘩を売りつけてくるようだった。ヤエが週末に俺が龍神であることを伝えたのなら、それも納得がいく。それでも補佐役を受け入れたのは、あくまでもそよぎたち同性目当てだろう。だが、そんな少女を正しき性行為の道へと導いてやるのも面白そうだ。場合によっては、本人の望むままに巫女たちと絡ませてやってもいい。
「……まあ、いいですよ、それで。後は俺の器量次第ってことですよね?」
「うむ、そう言ってくれるとありがたい。以前からそよぎは人付き合いが下手での、他に世話をさせてもいいと思える相手はいないらしいんじゃ」
「でも、この二人だけですか? 火凛は人付き合い得意そうだし、もしかして選ぶのに時間掛かってるんですか?」
 当初のヤエの話によると、決まった補佐は二人。未定なのは周囲と一線を画そうとしている雫か、対外的には無愛想なそよぎ、そのどちらかの補佐だろうと俺は考えていた。火凛の相手が決定していないというのは予想外のことだ。何らかの問題点があるのなら、解決に力を貸してやりたい。
「その火凛なんじゃが、人付き合いは多くとも、本心を打ち明けられるような相手はおらんようでの。お前さんの許しがもらえるのなら、凛音に世話を任せたいそうじゃ。どうするね?」
 少しばかり困惑した口調のヤエの言葉を聞いて、俺は微かに首を傾げた。同居人の中で一番朗らかな火凛の申し出としては若干腑に落ちない。まさかとは思うが、未だに巫女の序列でも気にしていて、第三位の自分の世話をする以上、補佐役も第三位となってしまうとでも思っているのかもしれない。自分が選んだ相手にも序列が及ぶと考えているのだとしたら、その役を凛音に任せたいという点にも一応の納得がいく。それとも言葉通り、本当に心情を吐露できる相手がいないのだろうか? 思い返してみると、確かに火凛は学校などで多くの人間に慕われて気さくに言葉を返してはいるが、誰かと深刻な話をしている場面は見たことがない。
「……それでいいです。火凛と凛音なら、お互いに気心も知れてるでしょうし」
 一時考えてから、俺はヤエにそう答えた。言葉の真偽を思い悩んでいても仕方がない。その内、この件についての火凛の本音を聞く機会もあるだろう。監視役として凛音は不向きだが、姉妹が一緒にいる時間を増やしてやりたいとも思う。ならばここは申し出を受け入れておいてやりたいところだ。
 俺の言葉にヤエは安堵したように笑って頷き、更に一枚の写真を手渡してきた。話の流れから凛音の写真かと思ったが、それは先日見たのと同じ如月の写真だった。俺は真意を問い掛けようとしたが、それより先にヤエが楽しそうに言葉を掛けてきた。
「それとの、補佐役たちと一緒に、珠江も同居させてやって欲しいんじゃが……」
 その言葉を受けて、俺は目を丸くした。
   ★★★
 ヤエから事のあらましを聞いて、正直、俺は呆れかえった。話によると、元々如月は学校近くの一軒家を借りて住み始めたが、一月もしない内に酔っ払って隣の大家宅で大暴れし、借家を追い出されたらしい。それ以後は学校の新校舎にある宿直室に勝手に寝泊まりし、そのことが職員や生徒の間で噂になり、夏期休暇以降は使用禁止と校長直々に言われたそうだ。だからと言って同居を許可する気にはなれない。何しろ酒を飲みながら、生殖器を見せろ、と言ってくるような相手だ。
「この家で私と一緒に暮らすことも提案してみたんじゃがの、出来ればお前さんの所に住みたいそうじゃ」
「いや、でも、教師と生徒って立場もありますし。今の話で酒癖の悪さに確信が持てましたからね。何か問題起こされそうで、俺としては気乗りしないんですが……」
 多少言葉を繕いながらそう言うと、ヤエは腕を組んで首を捻った。
「困ったのお。今後は色々と協力してもらうつもりじゃし、何とか希望を叶えてやりたいんじゃが。何かいい方策がないものか……」
「大体、何で俺の家なんです? あの貧乳、生活の面倒を見させようとか思ってんのかな?」
「寂しいが故に、人の多い所に住みたいのかもしれん。まだ歳も若いでな。それと、以前にも話したが、お前さんに対する好意からじゃろう」
 そう言われても後半部分は納得出来ない。好意の旨をヤエに聞かされてから何かにつけて如月を観察していたのだが、そんな素振りは微塵もなかった。
「あいつは単に俺をからかって、反応を楽しんでるだけですよ。好意なんて……」
「これも前に言ったがの、珠江は不器用なんじゃよ。私の見立てではまだ未通女じゃし、男女のことがよく判っておらんのじゃろ。自分の気持ちに気付いておらんかもしれん」
 真面目な口調で言われ、俺は黙って考え込んだ。はっきり言えば、如月の容姿は好みだ。あの性格は戴けないが、本当に俺に好意を持っているのならば、調教して従順にすることが可能かもしれない。加えて補佐の少女が実質的に一人減ったこともある。如月を同居させ、静江と共に堕とせば、七日間日替わりで少女たちの身体を楽しむことが出来る。
「……判りました。同居の件、引き受けます。態度が酷いようだったら叩き出しますけど」
 しばらく迷った末に、俺はそうヤエに告げた。恐らく俺が言えば、雫たちも異を唱えることはないだろう。
「おお、そうか、済まんの。ならば、早速明日にでも私から珠江に伝えよう」
「でも、宿直室が使えるのって一学期中だけなんですよね? 夏休み中はどうするんです? 俺たちは本島に行ってる予定ですし……」
「まあ、その間はこの家にでも住んでもらうとしよう。あまり工事の音が煩いようであれば、久し振りに旅行にでも行くつもりじゃったが、その際には珠江を連れて行ってもいい」
 今では心底如月のことを気に入っているらしく、そう言ってヤエは楽しそうに笑った。
   ★★★
 自宅に戻ってから、俺は自室で新宅の図面を見ながら酒を飲むことにした。既に図面は建築設計士の手による正式な物が手元に届いている。何しろ約十日後には着工予定だ。
 当初の予定とは若干異なるが、これで二階の空き部屋は計画通り三室となる。新たな同居人を性奴隷まで調教した後、更に三人まで追加することが可能だ。しかし、今のところ迎え入れる相手の宛はない。静江が同居となる以上、同級生の小夏と涼帆を加えてもいいのだが、それではバリエーションに欠ける気がする。恐らく身体つきの豊満な順に並べると、そよぎ、雫、静江、火凛、千歌、如月、凛音の順となるだろう。現時点の年齢では十六歳が四人、十五歳、十四歳、十一歳が一人ずつだ。肉体と年齢から考慮すると、増やすべきは中学生あたり、もしくは一人ぐらい年上がいてもいいかもしれない。
 取り敢えずは二学期以降、雫、そよぎ、火凛、凛音、そして千歌の身体はいつでも自由に出来る。この際、如月も名で呼ぶことにして、珠江と静江にしても、上手くすれば然程時間も掛からずに攻略できるかもしれない。だが、全員を性奴隷まで仕込むとなると、性交可能な場所も増やしたいところではある。現在使用可能なのは、自宅、旧校舎の用務員室、進路指導室、進路資料室、本島の別荘とホテルの部屋だ。雫とそよぎが以前に住んでいた家も使えるだろうが、可能ならば通学路の途中にある納屋や、普段は立ち入り禁止になっている学校の屋上なども加えてみたい。
 そこまで考えてから、俺は一旦思考を止めて机の上の五合瓶を手に取った。グラスに日本酒を注ぎ足しながら、改めて今後の問題点を考えてみる。
 まずはオヤジの件だ。はっきり言えば、例え出張が終わって島にやって来ても、現在の生活に割り込んできて欲しくはない。新宅の工事が終わった後ならこの家に住んでもらってもいいが、隣宅に親がいるいうのは少なからず煩わしい。ここは何とか説き伏せて、会社の出張所があるという本島で暮らしてもらいたいところだ。とは言え、いつまでニューヨークにいるのか判らない以上、差し迫った問題ではない。その時が来たらヤエと相談すればいいだろう。
 次に花菱開発のことだが、可能な限り早く本津島から手を引かせたい。対処については珠江に一任してあるが、事を起こす時期だけは改めて確認してみることにしよう。同居のことを伝えれば、案外素直に教えてくれるかもしれない。
 後はこの島の支配についてだ。ヤエから聞いた話では、一学期終了と同時に大規模な島民の入れ替えが行われるらしい。学校に通う子供を持つ家族ばかり十五組が、この島から本津島へと引っ越すことになる。予定では海斗の一家も含まれているとのことで、その点については若干心苦しくもあるが、代わりに本島からは信仰に忠誠を誓った十三組の家族がやってくる。その中に若い娘がいることを願いつつ、去りゆく級友の背中を精々悲し気に見送ってやろう。
 最終的な俺の理想は、いつでも、どこでも、誰とでも交われる立場と環境を手に入れることだ。四人の巫女を別格扱いすると言う前提で、ヤエはこのことを認めている。島に住むのが信頼できる信者たちだけとなり、全島民の前で龍神降臨の儀式を行えば、そうすることは可能だとも言ってくれた。ならば、不要な住民を島から追い遣ることに一々感傷などを抱いている場合ではない。
 脳裏に思い描いた君臨後の日々に陶酔しながら、俺は手にしたグラスの中身をゆっくりと飲み干していった。
   ★★★
 翌日の昼休み、教室内でちょっとした揉め事があった。昼食を取り終えた後、俺がそよぎを連れて旧校舎の宿直室へ行こうとすると、静江が前に立ち塞がって文句を言ってきたのだ。
「ちょっとアンタ。そよぎ様とどこ行くつもりよ?」
 眉根を寄せて険しい視線を向けてくる静江を見て、俺は少しばかり怯んだ。まさか俺が龍神であることを知りながら、学校の中でこんな風に言ってくるとは思っていなかったからだ。今後も島に在住する以上は信仰の厚い一家の一員なのだろうが、それでも俺の行動が気に入らないらしい。果たして来学期から本当に上手くやっていけるのかと、俺は不安になった。
「いや、静江、いいんだ。後藤君と少し話があるのでな」
「そよぎ様は騙されてるんですっ。こんな、こんな奴にっ」
 慕っている筈のそよぎの宥めも聞かず、静江は教室の扉の前でゴールキーパーのように両腕を拡げている。視線を移すと、事情を理解していない小夏と涼帆、そして海斗は唖然とした顔だ。このままでは不用意に俺の立場が露見してしまうかもしれない。ここは仕方なく性交を諦めよう。そう思った時、不意に頭の中にある考えが浮かんだ。
「……なら、平良、お前も来いよ」
「はあ?」
「なっ? 龍じっ、ご、後藤君っ、それはっ」
 言葉の意味を理解しかねている様子の静江を一瞥し、そよぎは戸惑ったように俺の制服の袖を掴んできた。静江の身を案じていると言うよりも、俺が巫女仲間以外の級友に同行の許可を与えたことで、寵愛の機会を失ってしまうのかと恐れているような素振りだ。そんなそよぎを静江は悲しそうな目でじっと見つめ、次いで再び俺を睨み付け、自分に言い聞かせるかのようにゆっくりと言葉を紡いだ。
「いいわよ、一緒に行くわよ。アンタが何をするつもりでも、私が傍にいる限りは二人っきりなんかにさせないんだから。そよぎ様は私が守るんだから」
 守るも何も、既に後ろの穴まで開発済なのだが、それを告げたら殺されそうだ。このままどこかで雑談でもしてお茶を濁すのも手だが、妨害成功とでも思ったら、今後も同じ事をしてくるかもしれない。ここはそよぎと共に宿直室へ連れ込んでおくべきだろう。と言っても、先々同居する以上、性行為に対して拒否感を持たれては困る。ならば、そよぎを餌にしてみるか。
「じゃあ、行こうぜ。それとな――」
 俺は一旦言葉を句切り、静江に近付いて耳打ちしてやった。
「――俺のことは黙ってろよ? その代り、お前にもいい思いをさせてやるから」
「……アンタ、私にも何かするつもりでいんの? そんなの許すと思ってんの?」
 侮蔑するような口調の言葉に俺は首を横に振り、再度静江に囁いた。
「そよぎの身体、好きなだけ触らせてやろうと思ってんだけどな。どうだ?」
 そう俺が言うと静江は一転して目を丸くし、何度もぎこちなく頷いた。
   ★★★
「昼休みが終わるまで、平良の玩具になってろ」
 旧宿直室に到着すると、俺はそよぎにそう告げた。そよぎは本気で嫌がり、せめて陰茎に奉仕をさせて欲しいと言ってきた。その最中であれば静江に身体を弄ばれても我慢すると言う。しかし、今度は静江がそれを拒んだ。そよぎが男性器を口で愛撫するところなど間違っても見たくないと言う。俺は色々と面倒臭くなり、そよぎの両手を後ろに回して手錠を掛け、ギャグボールも装着した上で手錠の鍵と一緒に静江に差し出した。ついでに午後の授業開始の五分前に目覚まし時計をセットし、畳の上に布団も敷いてやった。途端に静江は嬉々として足掻くそよぎを布団の上に押し倒し、逃げられないように組み敷きながら、俺を見上げて嫌味な口調で囁いてきた。
「何してんの? 早く出てってよ」
 お前の役目は終わったと言わんばかりのその言葉に、俺は呆気に取られた。こんな酷い言い草を聞いたのは島に来てから初めてだ。
「んだよ、見てるだけならいいだろが」
「ダメに決まってんじゃない。これからそよぎ様のお肌に触れさせて頂くんだから。アンタが嫌らしい目で見てたら服を脱がせられないでしょ? 私だって脱げないし」
「お前、二人して裸になる気か? どこまでするつもりなんだよ? 言っとくけどな、触らせてやんのは昼休みだけだかんな? 残り三十分もねえぞ?」
「だったら尚更よ。邪魔だから早く出てって。どこまでなんて判んないけど、時間いっぱい色んなことするんだから。ねぇ、そよぎ様ぁ? たくさん愛し合いましょうね?」
 そう言って静江はそよぎの頬をぺろりと舐めた。
「んもがっ……むぶごっ……もぶむっ……ぐぼもっ……ぼおごっ……」
「照れなくてもいいんですよ? 私、尽くすタイプですから。そよぎ様は安心して私に身を委ねてくださいね?」
「おぶもっ……んぶむっ……もがごっ……ぐむもっ……ぶむおっ……」
 そよぎは嫌々と首を振っているが、その身体を弄っている静江の目は本気だ。取り敢えず同性同士で行う行為に関しては、それなりに知識を持っているらしい。後学の為に観賞させて欲しいが、俺を敬う気のないレズ娘にこれ以上頼んでも無駄だろう。ここは望みのままにさせ、少しでも性行為を受け入れ易くなることを期待するしかない。
「……判ったよ。但し、授業が始まるまでには教室に戻れよ? 約束だかんな?」
 俺の言葉に答える気すらないらしく、静江は早く行けという感じに手のひらをヒラヒラと振ってみせた。本音を言えば凄く悔しいが、いずれ同居が始まったら絶対に犯してやると心に決め、俺は制服姿で絡み合う二人を横目に部屋の出口へと向かった。
「邪魔者が出てったら、こんな服は脱いじゃいましょうね? うふっ、柔らか~い」
「うぶもっ……むぼごっ……もがむっ……ぐもごむぼっ……んぶごもおおっ……」
   ★★★
 昼休み終了間際に教室に戻ってきたそよぎと静江を見て、思わず俺は含み笑いを漏らした。そよぎはどんよりと暗い顔をして俯いているが、静江は満足そうに笑って自身の赤い頬を何度も撫で擦っている。一体どんな時間を過ごしたのか、非常に興味がそそられる。後でそよぎに詳細を確認してみようと思っていると、次の授業を受け持つ教師が姿を見せた。五時限目は現国、担当教師は珠江だ。
 日直の火凛の号令に合わせて起立し、級友たちと一緒に教壇に向かって頭を下げる。全員が自席に座り直すと、珠江は恥じ入る様子もなく大口を開けて欠伸をした。
「ふあ~あっ……はふぅ……ん……。この時間はな、採点が終わったからテストを返す。他の先生方の分も預かってきたんでな、纏めて返してやる。来間」
「はい」
 呼ばれて席を立ち、教壇へと向かった小夏に十数枚の試験用紙を束にして渡すと、次いで珠江は俺に視線を向けた。
「次、後藤」
 俺は無言で腰を上げて教壇に上り、珠江に向かって手を差し出した。
「お前、前の学校より成績上がったんじゃないか? ほれ、感謝して受け取れ。私の教育方針の賜物だからな。次、島津」
 そう言って渡されたテスト用紙をパラパラとその場で捲り、俺は少しばかり驚いた。確かに予想していたよりも点数がいい。しかし、この勘違い教師には一言言っておかねばなるまい。
「……別に、お前のおかげじゃねえけどな」
 そう呟いて自分の席に戻ると、珠江は海斗にテストを返しながら俺を腫れぼったい目で睨み付け、聞こえるように舌打ちをしてきた。まるで不良の態度だが、見事に板に付いている。考えてみれば、この貧乳も来学期以降は同居人だ。静江と珠江に関しては、もしかしたら判断を誤ったかもしれない。
「全員に行き渡ったな? 面倒だから答え合わせなんかしないぞ? 間違ったところは自宅に帰って復習しとけよ? んじゃ、この時間はここまで。日直、号令頼む」
 最後にテストを渡された涼帆が席に着くと、珠江はそう言って火凛を見つめた。当の火凛は困惑気味だ。それもその筈、授業が始まってからまだ十分も経過していない。
「おいこら、ちょっと待て、給料泥棒。授業はどうした?」
 我慢できずに俺がそう突っ込むと、珠江は不貞腐れた顔で口を開いた。
「うっさいなぁ、滅茶苦茶眠いんだよ。残り時間は自習にしてやるから。お前らだってその方がいいだろ?」
 どうやら受け持ち時間を早めに切り上げ、根城にしている宿直室ででも睡眠を取るつもりのようだ。とは言え、自習にしてもらえるのなら確かにありがたい。今学期中の試験は全て終わった。無理して勉学に励む必要性など全くない。
 俺は火凛に顔を向け、許可を与えるべく頷いてみせた。
   ★★★
 自習時間を満喫するべく、俺は雫を連れて進路指導室に入った。教室を出る時に静江が険しい眼差しを向けてきたが、そよぎを生け贄にした甲斐があったらしく、邪魔されることはなかった。部屋に布団はないが、教室から一番近い性交な可能場所であり、時間を有意義に使う為には仕方ない。扉の鍵を閉め、下半身を露出してパイプ椅子に座ると、雫はすぐに床に座って陰茎に顔を近付けてきた。
「んふっ、凪君、触ってもいいですか? 私もうオマンコがグチョグチョのドロドロです」
「いいぞ。ついでにマンコも触って、もっと濡らしとけ」
 途端に雫は陰茎を優しく握って上下に扱きながら、空いた手を自分のスカートの中に入れて動かし始めた。揺れる制服の胸と淀んだ瞳が何時にも増して悩ましい。最近ではメスブタと呼ばなくても発情するようになってしまったが、それでも多少は淫欲を抑制しているらしい。性交中にキーワードを呟けば殊更激しく腰を動かし、大量の愛液を周囲に撒き散らしてくる。言葉によるスイッチの切り替えは一応の効果を成したと言えるだろう。
「んはぁ……凪君のカリ太チンポ硬くて素敵ですぅ……はふぅ……淫乱マンコ汁がもう粘ってきちゃいましたぁ……くふぁ……チンポ触りながらのマンコオナニー気持ちいいぃ……」
 奉仕をしながら悶える雫を見て、俺は抱いていた疑問を尋ねることにした。雫に限っては、喘いでいる時の方が正直な言葉を引き出せる。
「なあ、千歌ってのはどんな子だ? そよぎたち以外にお前に親しい相手がいるなんて、珍しいじゃねえか」
「ふはぁ……千歌ちゃんとは遠縁なんですぅ……はくぅ……活発で物怖じしなくてぇ……んふぁ……私が巫女になってからも仲良くしてくれてぇ……うはぁ……すごくいい子ですぅ……」
 確かに遠戚ならば納得がいく。恐らくは雫が巫女としての立場から周囲と一線を画していても、勝手に纏わり付いていたのだろう。活発で物怖じしないという点からすると、性格的には火凛に近いのかもしれない。
「じゃあ、その子のこと大事なんだろ? いいのかよ? 俺がチンポ入れちまっても」
「あふぁ……大事な子だからですぅ……くふぁ……大事な子だから凪君のチンポ入れてあげて欲しいんですぅ……んはぅ……千歌ちゃんもきっとマンコ濡らして喜ぶと思いますうぅ……」
 雫は本気で俺に身体を差し出すことが千歌の為になると思っているようだ。その考え方を評価し、ここは褒美を与えてやるべきだろう。
「もう手はいいぞ。乗ってこい」
 その言葉に嬉しそうに頷くと、雫は陰茎を手にしたまま椅子に座った俺の脚を跨いだ。亀頭を濡れた秘所へと当て、腰を踊らせながら膣内へと飲み込んでいく。
「んふうっ……こんな場所でオチンポ頂けるなんてドキドキですうっ……はんあっ……硬いオチンポがズブズブってえっ……くはあっ……肉便器にしてもらえてほんとに幸せえっ……」
 挿入だけで深い歓喜の息を漏らす雫の尻を、俺はそっと撫でてやった。
   ★★★
 その晩、ヤエが珍しく自宅を訪れた。リビングに招いて話を聞くと、十日後の早朝に臨時の祭事を開きたいので許可を貰いに来たと言う。そう言われても具体的に何をしたらよいのか判らず、早朝という時間帯も気に掛かり、併せて俺はヤエに尋ねた。
 話によると、『海の御先』の近くの森の中に龍神神社という祭祀施設があり、拝殿に巫女三人が並んで信者たちに恭順の意を示させるだけとのことだ。ちなみに手の甲に額を押し当てる行為のことは『従礼』と呼ぶらしい。早朝に行うのは、信者以外にはこのことは知らせず、密祭という秘密の祭事にしておきたいからとのこと。更には、俺は信者たちに対して特に何かをする必要はないが、可能であれば本殿で酒でも飲んで事の終わるのを待ち、巫女たちが戻ってきたらその場で寵愛を与えてやって欲しいと言い出した。性交するのは構わないが、その日は終業式の日だ。登校時間を気にしていたら、乱交に集中し続けるのは難しい。
「何でその日なんです? 夏休みに入ってからじゃ駄目なんですか?」
「その日に島を出て行く者たちへの餞じゃよ。あまり信仰に熱心ではないが、幾人かは氏子もおるでな。それと、新たな補佐役たちを各巫女の傍に座らせて、皆に披露するという目的もある。無論、その者たちにも寵愛を授けて構わん。神殿は広いでな」
 目的は理解できたが、新規参入の二人をどうにかするのは勘弁して欲しい。未だ会ったことのない千歌を即犯すのは可哀想だし、現段階で静江に迫ったりしたら殴られかねない。
「そういうことならいいですよ。俺も参加します。寵愛の相手は、同居してる四人に限らせてもらいますけど……」
 そう言って俺が視線を向けると、黙って話を聞いていた四人の少女たちは、自席に座ったまま揃って頬を赤く染めた。
「おお、それでも構わん。済まぬな。ならば、これを渡しておこう」
 ヤエが差し出してきた風呂敷包みを受け取り、結び目を解いてみると、中には真っ白な衣服が入っていた。神職の人が着るような和服だ。
「これは?」
「お前さんの浄衣じゃよ。衣冠束帯といきたいところじゃが、大きな祭事ではないでな。それで充分じゃ。着付けは当日、巫女たちがやってくれよう」
 俺は適当に相槌を打った。祭事の規模に合わせた服装など判らない以上、言われた物を着るしかない。と、急に火凛がヤエに向かってテーブルの上に身を乗り出した。
「ねえ、おばぁ。前日の禊どうすんの? ナギにも海に入ってもらう?」
「いや、当人が龍神の生まれ変わりである以上、禊は不要じゃ。じゃが、御前達はいつも通りにしなさい。それと、前日に寵愛を受けることは禁ずる。何度も済まぬが、お前さんもそれを了解してくれるかの?」
 ヤエに問い掛けられて俺は頷いた。前日一日くらいなら、たまには禁欲してもいい。
「その代りと言っては何じゃが、祭事が終わったら好きなだけ授けなさい。何ならその日、学校になど行かんでもいい。成績表は珠江に言えば持ってきてくれるじゃろう。お前達もたくさん尽くして、たくさん授けてもらいなさい」
 ヤエの言葉に深く首肯する四人を見て、俺は悪寒に身を震わせた。
   ★★★
 翌日の朝。俺は教室に着くなり静江に手首を掴まれて廊下へと連れ出された。直接肌に触れるのが嫌なのか、静江は軍手を嵌めている。
「んだよ、何か用か?」
 俺が問い掛けると静江は素早く周囲に目を配り、近くに人がいないことを確認してから口を開いた。
「きょっ、今日のお昼休みも、その、そよぎ様に触らせてくれるんでしょうね?」
「まずは手を離せ」
 静江は慌てて手を離して軍手を取り、廊下に設置されているゴミ箱の中にそれを捨てた。このレズ娘には腹の立つことばかりだが、俺は何とか怒りを抑えた。後日、絶対に後背位で膣を犯して尻穴にアナルバイブを入れ、そのまま小便してやる。
「んで、目的はそよぎか?」
「そうよ、悪い? 今はアンタと一緒に住んでるらしいけど、その前はずっと私がお世話してたんだから。当然の権利じゃない」 
 あれだけそよぎのことを慕っていたのにも関わらず、欲望に目が眩んで当人の意思など最早どうでもいいらしい。だが、それならそれで都合がいい。
「お前がそういう趣味なのは判った。で、他はいいのかよ? 雫には触りたくねえのか? 火凛は今は生理中で嫌がるだろうけど、妹の凛音もいるぞ?」
 そう問い掛けると、静江は力任せに俺の胸ぐらを掴んできた。Yシャツのボタンが飛び散りそうな勢いだ。
「さ、さっ、ささっ、さささささっ」
「何言ってんだ、お前?」
「触りたいに決まってんじゃないのッ!」
 幾ら何でもカミングアウトし過ぎだろうとは思ったが、話が早く済みそうだ。俺は薄く笑いながら静江に囁いた。
「こんな態度の奴に大事な巫女神を触らせると思うか? これでも一応、俺は龍神だぞ?」
 俺の言葉に静江は目の色を変えて手を離し、僅かに後退って軽く頭を下げてきた。
「ご、ごめん、なさい。その、つい……」
「お前の希望を叶えてやってもいいけどな。それはお前が俺を受け入れたらの話だ」
シャツの縒れた胸元を戻しながら、俺は淡々と言ってやった。
「そ、それって、私に、その、セックスしろって、そういうこと?」
 明らかに怯えた口調で静江は問い掛けてきた。見れば、顔色が青ざめている。とは言え、少しでも同情したら図に乗ってくるに決まっている。
「別に最初からそこまでしろとは言わねえけどな。最後にはそうなる。まあ、お前次第だ」
「くっ、この、卑怯者っ」
「何とでも言え。別に嫌ならそれでもいいんだぞ? 但し、昨日みたいなことは二度とさせねえ。補佐役として同居する話も考え直す。俺は龍神としての役目もあって雫たちと一緒に暮らしてんだ。その和を乱すような奴とは暮らせねえ。後はお前が自分で決めろ」
 言い捨てて教室に戻ろうとすると、静江は素手で俺の手首を握りしめてきた。
「……わ、判ったわよ。す、すればいいんでしょ? 私がアンタとすればいいんでしょ?」
「急いで決める必要はねえよ。時間やるから色々と考えろ」
 その場の雰囲気に流されて口にした言葉ほど宛にならないものはない。俺は敢えてそう言って腕を振り、静江の手を払った。
   ★★★
 二日後の夜、ヤエに呼ばれていつものように茶の間に入ると、巫女服姿の二人の少女が平伏して待っていた。髪型から千歌と静江だと判ったが、こんな対面などは想定しておらず、俺はタンクトップにバミューダパンツという出で立ちだ。浄衣を渡されていたこともあり、俺は少しばかり気後れしてヤエに問い掛けた。
「何です? 何かあるなら着替えてきましょうか?」
「いや、そのままで構わんよ。別にたいしたことじゃないしの。補佐役としての心構えや作法を教えておったんじゃが、ついでに挨拶させておこうと思うての。二人共、顔を上げなさい」
 ヤエの言葉に千歌は顔を上げ、人懐っこい笑顔を浮かべた。一方、静江は困惑した面持ちで視線をさ迷わせている。一昨日の朝以降は特に話もしておらず、俺を受け入れるのか否かの決心も聞いていない。それなのにこんな事態になって、内心戸惑っているのだろう。
「まずは千歌、龍神に自己紹介してもらおうかの」
「はい。雫お姉ちゃんの補佐役となります、水無月千歌です。よろしくお願いします」
 明るい声でそう言うと、千歌はもう一度頭を下げてきた。釣られて俺も会釈しそうになり、慌てて気を引き締めた。ヤエのいる前で軽々しく頭を下げたりしたら、龍神の自覚云々と怒られそうだ。
「こちらこそ宜しく。嫌なことがあったりしたら、我慢せずに言ってくれな?」
「はい。でも、嫌なことなんてないです。お兄ちゃんのことは学校で何度か見たことありますし、ウチのクラスでも評判いいんですよ? 寵愛、楽しみにしてますね?」
 その言葉には多少驚いたが、先々面倒がなくていい。予想していた通りに肉付きは薄そうに見えるものの、小麦色の華奢な身体というのも悪くはない。快活さも火凛以上に思えるし、千歌とは上手くやっていけそうだ。
「では次、静江。既に見知ってはおろうが、補佐役としての自己紹介じゃ」
「は、はい。そよぎ様の補佐役となります、平良静江です。よ、宜しく、お願いします……」
 明らかに気乗りしていない口調でそう言い、静江もまた渋々と頭を下げてきた。
「……宜しく。嫌なことがあったりしたら、諦めて我慢してくれな?」
「ちょっとっ、扱いが違うじゃないっ! 差別よっ! 差別っ!」
 俺の言葉に静江は激昂したらしく、握った拳をワナワナと震わせた。怒る気持ちは判らなくもないが、対応に差があるのは当然の話だ。
「仕方ねえだろ? 平等に扱ってやりてえけど、お前は俺を受け入れる気がねえだろが?」
「ちょっ、寵愛のこと言ってんのっ? だったら来なさいよっ! どーんと来なさいよっ!」
「……お前、見た目は可愛いのに難儀な性格してんなぁ」
 独り言のように呟くと、静江は目を見開いた。頬を染めて僅かに俯き、上目遣いで見つめてくる。何か対処を間違えたかと、俺は微かに辟易ろいだ
「……か、可愛いって、わ、私のこと?」
「はあ?」
「い、今、言ったじゃないっ。そ、それって、私のことかって聞いてんのよっ」
 どうやらその言葉が静江の琴線に触れたらしいと気付き、俺は噴き出しそうになった。しかし、考えてみれば島に同年代の男は少なく、今まで異性にそんな言葉を掛けられたことなどないのかもしれない。故に同性愛に走ったのかどうかはさて置き、この弱点は使えそうだ。
「……まあな。お前、外見は可愛いと思うぞ」
「そ、そうなんだ? ふ~ん、私、か、可愛いんだ? へぇ~」
 静江は小声で呟きながら紅潮した顔を緩ませ、納得したように何度も頷いた。俺は何となく視線を逸らし、呆気に取られている様子のヤエと千歌に気付き、気恥ずかしくなって俯いた。
   ★★★
 その後、千歌と静江の二人は明日からでも同居を始めたいと言ってきた。千歌はともかく、静江の魂胆は判る。容姿を褒められたことで多少は気をよくしているようだが、あくまでも目的は巫女たちの傍で暮らすことだろう。一頻り考えてから俺はその申し出を断った。現状で空いている部屋は一階の和室しかない。そこに二人を住まわせたりしたら、千歌が静江の毒牙に掛かってしまう恐れがある。性交部屋や調教部屋を使用するなり、千歌を雫の部屋に待避させるなりしてもいいが、現在の家に住むのは残り七日だ。二学期以降は新宅に住むことが決まっているのに、現時点で色々と考慮するのも煩わしい。
 その代わりと言っては何だが、夏期休暇中は本島に同行することを認めた。静江攻略の糸口が掴めた以上、早目に千歌共々性奴隷として調教し始めるのも悪くないと思ったからだ。
 とは言え、当初の予定では少女たち全員を前半はホテルの部屋、後半は別荘に住まわせるつもりでいたが、人数が増えるのならば活用方法を見直す必要がある。ホテルの一室だけでは六人が寝泊まりするには狭過ぎるだろうし、だからと言って、中井にもう一部屋用意してもらうのは少々気が引ける。この際、期間中は六人をずっと別荘に住まわせ、俺だけがホテルの部屋に泊まり、必要な時に目当ての相手だけを呼び寄せることにすべきか。時には俺から別荘を訪問すれば、調教の進度によっては七人での乱交も可能かもしれない。
 だが、そうするには条件がある。俺の目の届かないところで勝手な真似をしないように、静江に対して念入りに釘を刺しておかねばならない。
「但しだな、お前が勝手に他の皆に変なことをした場合、即追い出して補佐役の任を解く。来学期からの同居もなしだ。そのことを肝に銘じとけ」
 俺がそう言うと、本島への同行許可に妖しげな笑みを浮かべていた静江ではなく、千歌が横から尋ねてきた。
「あの~、お兄ちゃんと静江お姉ちゃんの会話、さっきからよく判んないんですけど?」
「ああ、こいつ、レズビアンだから。お前も気を付けろよ?」
「ちょっとっ、なにバラしてんのよっ!」
 静江は鬼のような形相で俺を睨み、平手打ちを喰らわせようとしてきた。俺は上体を反らしてそれを躱し、何食わぬ顔で言ってやった。
「秘密にしといたら危険だろうが。それに勿体無えだろ? そんだけ可愛いのに男に興味がねえなんてよ?」
「ちょっ、も、もう、止めてよ。かっ、可愛いなんて、そんな何度も……」
 静江は困り顔をしながらも、どことなく満足そうに赤らんだ頬を両手で擦り始めた。その様子を笑いを堪えながら見ていると、千歌が寂しそうに問い掛けてきた。
「……お兄ちゃん、私は可愛くないですか?」
 俺は破顔し、その頭を優しく撫でてやった。
「可愛くねえ訳ねえだろ? すっげえ可愛いぞ。だから心配なんだよ。平良に、いや、静江に襲われそうになったら大声出して逃げろよ?」
「はいっ。ありがとう、お兄ちゃん。嬉しい」
「ちょっと待ちなさいよっ。人の名前を勝手に呼び捨てにしてっ。通り魔みたいに言うんじゃないわよっ」
「……やれやれ。静江には、ちと教育が足りんようじゃな」
 静江が再び興奮したのに合わせ、それまで成り行きを楽しそうに見ていたヤエが真顔で呟いた。
   ★★★
 結果として、静江は夏期休暇中もヤエの元に通って指導を受け、本島への同行が出来るかどうかはその成果次第ということになった。良くても途中参加、悪ければ奥津島で一夏を過ごすことになる。場合によっては二学期以降も教育は続き、その間は同居も禁止とのことだ。流石にその条件では可哀想になり、もう少し穏便にと俺はヤエに願い出た。だか、ヤエは頑として聞かず、静江も渋々とその言葉に同意した。
 その様子を見ていて気付いたのだが、静江は極端に権威に弱いようだ。ヤエのことも様付けで呼び、項垂れることはあっても逆らおうという素振りはない。ならば、俺に対しても敬いそうなものだが、異性ということで現在のような態度を取っているのかもしれない。前向きな考え方をすれば、それだけ男というものを意識しているということになる。当面は機会もないだろうが、一旦陰茎を受け入れてしまえば従順になる可能性もありそうで、先々が楽しみだ。
 一通り話も終わって自宅に戻ると、四人が俺を出迎えてくれた。俺は遅くなってしまったことを詫び、皆で食事を取りながら隣宅でのことを説明した。
「ええっ? 静江ってそんな趣味だったんですか? 凪君のチンポ素敵なのに……」
「雫、食事中にはその単語を使うなと龍神に言われているだろう? 確かに龍神のアレは立派だが。それと、静江の趣味についても言わんでくれ。思い出してしまう……」
「なになに? そよぎってば、静江となんかあったの? そう言えばこの前、ナギと静江と一緒に教室出てったよね? あの時?」
「姉ぇ姉ぇ、あんまり笑っちゃ、そよぎ姉ぇが可哀想……」
 静江には悪いと思ったが、その性癖のことは皆に警告しておかねばならない。反応はまちまちだが、これで危険度も若干は下がるだろう。ついでに夏期休暇中の別荘とホテルの使用方法についても話すと、四人は俺の意見に頷いてくれた。
「それとな、二学期からって前に言ったけど、夏休みに入ったら薬飲まなくていいぞ。人数も増えるしな。この際、順次妊娠してもらう」
 休み中は毎日性交に耽っていられるだけに、新たな刺激が必要だ。どの道、来学期からはそうするつもりでいたのだし、前倒ししても大した違いはない。そんな考えから発した俺の言葉に、四人の少女は目を輝かせた。
「ほんとですかっ? 凪君、私、精一杯頑張りますっ」
「私もだ。力の及ぶ限り妊娠させてもらう」
「うわぁ、早ければ来年の五月か六月、私、ナギの赤ちゃん産んで、お母さんになるんだぁ」
「ねえ、兄ぃ兄ぃ? この島でなら、成人式に八歳の子供連れて行っても平気だよね?」
 各々の言葉に笑い、俺は湯飲みに口を付けた。千歌と静江に対しても避妊してやる気は全くない。仮に珠江と関係を持ってもだ。時期さえ合えば七人の妊婦相手に乱交してもいい。
「でも、ナギ。薬止めたら生理期間がバラバラになるよ? いいの?」
「まあ、必要な時には調整してもらうけどな。普段は成り行き任せでいいだろ」
 その言葉に、火凛だけでなく他の三人も首肯した。
   ★★★
 その夜の相手は雫だ。自室に呼んで互いに裸になると、俺は椅子に座ってまず足の指を舐めさせた。雫は指示に従って左右全ての指を順に口に含み、丁寧に舌を這わせながらも陰茎に視線を注ぎ続けた。そうして充分に焦らしてからベッドの上で四つん這いにさせると、雫の淫裂は白く濁った愛液塗れとなっていた。他の三人もそうだが、最近は少し奉仕を命じてやれば前戯もせずに挿入が可能だ。特に雫に関しては、二十四時間淫蜜を漏らしているんじゃないかと疑いたくもなる。当然、俺は愛撫もせずに膣に陰茎を挿し入れ、容赦なく腰を振ってやった。
「くふあっ……チンポいいチンポいいっ……ふうあっ……そこいい気持ちいいっ……かはあっ……そこをチンポで穿り回してええっ……あふうっ……もっともっと奥まで突いてえっ……」
 自らも円を描くように腰を振り回しながら、雫は尻穴をも物欲しそうに開閉させている。陰茎に纏わり付く淫液の粘度は更に上がり、糸を引いている程だ。
「おら、メスブタ。もっとケツ振って俺を楽しませろ」
 そう言葉で嬲りながら尻たぶを叩くと、更に悶え方が激しくなってくる。
「んはあっ……振りますもっと振りますからあっ……はふうっ……だから凪君ももっと子宮を突きまくってえっ……あくうっ……カリ太チンポの先で磨り潰してくださぁいいっ……」
 辺りに濃厚な性臭を漂わせながら頼まれたのでは仕方がない。言われた通りにしてやると、いつも以上に子宮の位置が膣口近くまで降りてきていることに気が付いた。これなら以前凛音にしたように、子宮の中まで陰茎を挿入することが可能かもしれない。試しに目一杯腰を前に何度か叩き付けると、子宮口が少しずつ開いていく。止めとばかりに力任せに突き込むと、硬い感触が亀頭の先から周囲へと移動していき、子宮が一物を受け入れた。そのまま出し入れを繰り返していると、雫は背中を反らして総身をブルブルと震わせ始めた。
「あひはへあっ……チンポが出たり入ったりいっ……ひはへふあっ……子宮の中まで便器にされてるうっ……かひふはあっ……凪君チンポで子宮が溶けちゃいますうっ……ふくはへあっ……ダメダメもうダメえっ……んあくひいっ……子宮チンポでマンコがイっくうううううっ!」
 雫は四肢を痙攣させながら大量の体液を漏らしてきたが、折角の機会なので休ませずに子宮口の拡張を続けてやることにした。妊娠と出産を本人が望んでいる以上、少しでも子種を取り込み易く、且つ赤子を産み易くしてやることが精液を放つ者の義務だ。
「はへくひあっ……硬いオチンポがズボズボって気持ちいいっ……あひくはあっ……イくイくイくうううううっ! んきひはあっ……凪君早くチンポ汁出してくださいいっ……くふひはあっ……またイくイくのおおおおおっ! ふうひへあっ……子宮が蕩けてダメになっちゃいますうっ……かはひくあっ……ドロドロのチンポ汁を子宮に直接飲ませてえええええっ!」
 言われるまでもなく、俺もそろそろ限界だ。抽送を速めながら一際強く臀部を叩き、俺は雫に言い放った。
「おらっ、一滴も零すなよっ」
「んぎふへあひいっ……一番奥に熱いのがああっ……ふへくひあっ……チンポ汁でマンコイっくうううううっ! はくふひいっ……子宮にどんどん溜まってくううっ……あへひくうっ……子宮が美味しいチンポ汁美味しいってええっ……んひぎいっ……イくイくうへはひああっ!」
 快楽の境地に達した雫は上半身を屈ませながら、尻だけを上下左右にに跳ねさせ続けた。猫が食事に夢中になっているような姿勢に見えなくもない。そんな雫の尻をもう一度打つと、俺は優しく囁いてやった。
「もう少し付き合えよ? 子宮の入り口ガバガバにしてやるからな?」
 雫は余韻に浸りながら喘ぎ続け、返事の代わりに尿を漏らした。
   ★★★
 翌日の土曜日。雫と明け方まで交じり合っていた為に、目が覚めたのは昼過ぎだった。シャワーを浴びて食事を済ませると、俺は自室で本島に持って行く荷物の準備を始めた。新たに購入したパソコンや淫具、その他の品々は別荘とホテルとに振り分けて配達されるように手筈を整えてある。自宅から持って行く物はあまりないが、それでも衣類をバッグに詰め込んでいると高揚感に包まれてきた。本島での生活開始まで残り六日。その後は一ヶ月以上性交に浸れる日々が続くなど、島に来るまでは想像もしていなかったことだ。
 予め書き出しておいた一覧表で持ち物の確認をしていると、扉をノックする音が聞こえた。驚いたことに、入室を許可した後に部屋に入ってきたのは私服姿の静江だった。袖無しの黄色いワンピースはとてもよく似合っていたが、家に来るなどとは誰からも聞いていない。
「……どした? って言うか、何でいるんだ?」
「べ、別に来たくて来たんじゃないんだから。ヤエ様に言われたから仕方なくよ。今日も色々と教えて頂いてたら、急にアンタと、その、二時間ほど一緒に過ごしてみろって……」
「そういう指示を受けたらしくてな。私が家に上がらせた。何かマズかっただろうか?」
 静江の後ろからそよぎが姿を見せ、俺に問い掛けながら後ろ手にドアを閉めた。
「マズくはねえけどな。でも、二時間一緒にって何すんだ? 何か指示受けてんのか?」
「……別に」
「まあ、おばぁとしては、共に時間を過ごすことで、静江に龍神の人となりを理解させようと思ったのではないか?」
「人となりねえ……。んで、その後はおばぁのとこに行って報告でもすんのか?」
「……ううん、報告とかは別にいらないって。その後は家に帰っていいって言われた」
 仏頂面で黙々と話す静江はどことなく落ち着かない様子だ。視線をさ迷わせているところを見ると、今まで同年代の男の部屋に入ったことがないのかもしれない。
「まあ、いいか。お前、何したい? 何か希望があんのか?」
「近寄らないで、触んないで、あまり話し掛けないで、って言いたいけど、多少のことは我慢するわよ。アンタがしたいんだったら、その、ちょっ、寵愛でも……」
「龍神、私はどうすればいい? 邪魔なようなら自分の部屋に戻るが……」
「いや、このままいてくれ。その方が助かる」 
 いきなり静江に性交を迫るつもりなどないし、そよぎが傍にいた方が何かと安心できるだろう。と言っても、二時間単に雑談をしているというのも勿体無い。何かいい案はないかと考えて、俺はある事を思い付いた。
「そよぎ、脱げ。全部だ」
「なっ? りゅ、龍神?」 
「ちょっ、ちょっとアンタっ! そよぎ様になんてことっ!」
 静江は目を丸くしているそよぎの前に立ちはだかり、険しい目で俺を睨み付けてきた。その程度のことは予想の範囲内だ。二人の反応を無視して俺が服を脱ぎ始めると、静江は真っ赤になって自らの顔を両手で覆った。
「なっ、ななっ、なにしてんのよアンタっ! 変な物見せないでっ!」
 とは言いながらも、全く興味がないという訳でもないらしく、指の隙間からは瞳が見え隠れしている。やがてそよぎも諦めたのか、静江の後ろでゴソゴソと指示に従い始めた。
「ちょっ、そよぎ様までっ! 止めてくださいっ! アンタも止めてよっ!」
「黙って見てろ、お前に入れたりなんかしねえから。そよぎ、来い。立ったまま手で奉仕だ」
 共に裸になってから俺がそう言うと、それまで困り顔だったそよぎは静江を一瞥した後に意を決した表情になり、傍に寄って陰茎をそっと握り締めた。
「んふぁ、ご主人様のオチンポぉ、はふぅ、もうこんなに勃起してぇ、ふはぁ、美味しそうぅ」
「そ、そよぎ様? きゅっ、急にどうしたんですか? そんなこと止めてくださいっ」
 そよぎの豹変振りが信じられないのだろう。静江は両手を下ろして唖然とした顔をし、一物を前に恥じらうことも忘れて嫌々と首を振った。
   ★★★
 立ったままそよぎに陰茎を扱かせ、次いでしゃぶらせている内に、静江の態度が徐々に妖しくなってきた。怯えたように床に座り込みながらも、そよぎの舌使いを注視し、ワンピースの上から股間を押さえている。興奮しているのは明らかで、恐らく秘所も濡らしているだろう。そろそろ頃合いかと思い、俺は努めて優しい口調で囁いた。
「静江、こっちに来い。もっと近くでそよぎを見てろ」
 その言葉に静江は返事も頷きもしなかったが、夢遊病者のようなふらついた足取りでそよぎの横に跪き、呆けた顔で一物に視線を注いできた。
「れろおっ……ろれろっ……ごひゅ人ひゃまのオヒンポおいひいれふぅ……んちゅっ……」
「はぁ、こんなぁ、はぁ、そよぎ様がこんなことぉ、はぁ、こんな変なものを口でなんてぇ」
 懸命にカリ首や茎部に舌を這わせるそよぎを前に、静江は股間に当てた手を小さく動かしながら息を荒げている。同性の痴態を見るのに夢中で、自らの瞳の虹彩が鈍ってきていることなど気付いてもいないようだ。
「んぽおっ……ぶごもっ……ぷはぁ……この苦みが好きぃ……あんむっ……もがぼっ……」
 一方のそよぎは口腔深くまで一物を咥え込み、唇を窄めて頭を前後に揺り動かし始めた。その懸命な姿と、愛撫も受けずにそそり立っている乳首が何とも愛らしい。
「はぁ、そよぎ様ぁ、はぁ、そんなに美味しそうにぃ、はぁ、そんなの変ですよぉ」
「間違ってもお前は舐めんなよ? まだお預けだ」
「べ、別にアンタのなんてぇ、はぁ、舐めたくなんかないわよぉ、はぁ、こんなグロテスクで臭いものぉ、はぁ、舐めたくなんかないんだからぁ、はぁ、こ、こんな臭いのなんかぁ」
 そう言いながらも静江は小鼻をひくつかせ、何度も生唾を飲み込んでいる。俺は少しばかり迷った。単に異性との性行為に興味を持たせることが目的だったのだが、上手く誘導してやればある程度の奉仕をさせることが可能かもしれない。それとも触れたり触れさせたりせずに、徹底的に焦らしてやるべきか。一時考えた末に俺は静江の反応を見て決めることにした。右手をワンピースの胸元から差し入れ、ブラの上から乳房を揉んでみる。静江はブルっと身体を震わせて睨み付けてきたが、いつもと違って眼差しに力はなく、俺の手を払おうともしない。
「くふぅ、ヤダ止めてよぉ、んふぁ、嫌だってばぁ、くぅん、この痴漢変態強姦魔ぁ」
 微かに媚びた声音でそう言いながら、静江は微睡むように目を細めた。
「何だ、お前? こんな状態で胸揉まれて感じてんのか?」
「あふぁ、か、感じてなんかないわよぉ、んくぅ、止めてってばぁ、はぁん、嫌なのぉ」
「こんなんじゃ駄目か? これならどうだ?」
 俺がそう言ってブラの中に手を入れても、静江に拒絶の素振りはない。僅かに尖った乳首を摘んでやると、静江は切なそうに息を吐きながら恍惚とした表情になった。
「んくぁ、嫌ぁんっ、あふぁ、男なんか嫌なのにぃ、ふはぅ、もう止めてよぉ」
「そう言わずに少しは慣れろ。そよぎ、そろそろ出すぞ。飲まずに全部口の中に溜めておけ」
 身をくねらせる静江を眺めながらそう言うと、俺はそよぎの口中へと精液をぶち撒けた。
「おぶもごばっ……んぶぼむおっ……むごぶおぼっ……うぶもがごっ……」
「かはぁ、アンタそよぎ様になんてことぉ、あふぅ、そよぎ様もそんな幸せそうな顔してぇ、んはぁ、こんなのって変よぉ、はふぁ、こんな酷いことされてるのにぃ」
 静江の文句を聞きながら射精を終えると、俺は口腔から陰茎を引き抜き、ワンピースからも手を抜いて、そよぎの頭を撫でてやった。
「偉いぞ、そよぎ。次は溜めた精液全部、口移しで静江に飲ませてやれ」
「へ?」
 静江は呆気に取られた様子で間抜けな声を上げてきたが、俺の言葉に頷いたそよぎに床へと押し倒され、逃れようと慌てて四肢を暴れさせ始めた。だがそんな抵抗も虚しく、そよぎが頬を押さえて口付けしながら強引に粘液を流し込むと、苦しそうに顔を歪ませて何度か喉を鳴らした後、全身を弛緩させて一切の抵抗をしなくなった。
   ★★★
 その後しばらくの間、静江は床に横たわったまま、口の端から精液を一筋垂らして天井をぼんやりと見つめていた。どんな罵り方をしてくるかと楽しみにしていたのだが、そんな気力もないらしい。俺はそよぎを自室へと帰らせ、服を着てから口元の粘液をティッシュで拭ってやることにした。
「おい? 静江? 生きてるか? おい?」
 丁寧に口の周りを拭いてやりながら、何度かそんな風に呼びかけていると、静江は虚ろな目を俺に向けてきた。
「お、意識はあるみてえだな? 大丈夫か? 文句があるなら聞くぞ?」
「……汚されちゃった、私」
 俺の問い掛けに静江はポツリと呟いた。まるで強姦された後のような言い草だが、当人にとっては同じ事なのかもしれない。寵愛についての覚悟が多少あったとしても、無理矢理に精液を飲まされるなど予想もしていなかったことだろう。だが、ここで宥めたりしたら逆効果だ。被害者面をして居丈高になるに決まっている。実際に被害者という点はさて置き、こうした行為が当たり前なんだと教えてやらねばならない。
「悪かった、とは言わねえぞ? 寵愛の一環だからな」
「……アンタの趣味でしょ。変態」
 どうやら口答えをするだけの力は戻ってきているようだ。俺はもう一度ティッシュを静江の口に当ててから、背中に手を回して上体を起こしてやった。
「まあ、俺の趣味ってのは否定しねえけどな。で、どうすんだ?」
「……何がよ?」
「残り時間だよ。まだ一時間近くあんぞ?」
 そう言うと、静江は暗い顔をして深く息を吐いた。
「……アンタの好きにすればいいじゃない。私の気持ちなんてどうでもいいんでしょ?」
「いや、それは違うぞ。俺はお前の気持ちも欲しい」
「ふん。よくそんなことが言えるわね? この口、腐ってんの?」
 静江はそう言いながら、ゆっくりと手を伸ばして俺の頬肉を掴んだ。そのまま軽く捻ってきたが、大して痛くはない。
「別に嘘はついてねえぞ? 本当にそう思ってんだよ。何度も言うけど、お前、見てくれは可愛いしな。気持ちを寄せてくれたら嬉しいと思うのは当たり前だろうが」
 その言葉を鼻で笑う素振りをしながらも、静江は頬を僅かに赤く染めた。
「……な、なによ、何度も何度もそんな言葉で私をからかって。人のことレズビアン呼ばわりしたくせに。さっきもあんな酷いことを……。私がアンタを好きになる訳ないじゃない」
「俺がお前のことを好きになったとしてもか?」
「えっ?」
「レズビアンってのは本当のことだろ? 別に今すぐ直せとか言わねえよ。さっき強引にしちまったのは勢いだから許せ。その上でだな、女にしか興味がねえっていうことも含めて、俺が出来る限り優しくお前を受け入れたら、お前はどうすんだって聞いてんだよ?」
 そう捲し立てると、静江は困惑した表情になって俺の頬から手を離した。
「なっ? なにそれ? なんで許せとか言えちゃうわけ? そんなの、ダ、ダメに決まってんじゃない。そんな、アンタのこと好きになんか……」
「お前が素直に俺を受け入れるなら、他の女の調教を手伝わせてやってもいいぞ?」
「ええっ? な、何言ってんのよ? ちょっ、調教って……」
「ペニスバンドって知ってっか? それも貸してやる。お前専用のを買ってやってもいい。色んな玩具でそよぎや雫、火凛や他の女たちを責めてみたくねえか?」
「そ、それは、その、し、してみたいけど……」
 この様子なら条件次第でどうにかなりそうだ。戸惑いながらも鼻息を荒くし始めた静江に向かい、俺は薄らと微笑みかけた。
   ★★★
 話し合いの末、寵愛を一切拒まないこと、勝手に他の皆に手を出さないこと、の二点を俺は静江に約束させた。その代わり、同性愛については不問とし、時には他の少女を犯す時に同席させることにした。この程度の条件など何でもない。いずれは陰茎によって快楽を徹底的に叩き込み、同性に対する興味など失わせ、性愛対象を俺一人に限定させてやる。とは言え、即座に隷属させるつもりはない。同居の四人が従順なだけに静江の反抗的な言動は新鮮であり、それを充分に楽しまないのは勿体無い。嫌がる様を堪能しつつ性交を重ね、可能ならば許諾と拒絶の二面性を持った性奴隷に仕上げたいところだ。
 更に精液を飲ませた詫びとして、俺は携帯でヤエへと電話をし、静江を夏期休暇初日から本島に同行させる許可をもらった。静江は驚いた顔をしていたが、俺が通話を終えると深く頭を下げてきた。
「あの、その、あ、ありがと。私の為に……」
「お前の為だけって訳でもねえんだけどな。で、残り十五分か。もう帰ってもいいぞ。おばぁに聞かれたら、ちゃんと二時間一緒にいたって言っといてやるから」
「えっ? あ、うん……」
「そよぎの部屋は隣の隣だ。帰る前に寄って、本島に持ってく荷物の件とか聞いとけ。何か足んねえもんがあったら早めに言えよ? 買ってやるから」
 俺がそう告げると静江は床に座ったまま俯き、次いで少しだけ顔を上げ、上目遣いで見つめてきた。
「んだよ?」
「……なんか意外だなって。もしかしてアンタ、いい人?」
 静江の問い掛けに俺は苦笑いしながら頭を掻いた。
「……いい人なんかじゃねえよ。お前を連れてくのは下心があるからだし、物を買ってやるってのもそうだ。その金だって俺が稼いだもんじゃねえ」
「で、でも、私が寵愛受けるって約束したのに、すぐに襲ってきたりとかしないじゃない。そりゃ、さっきはあんな酷いことされたけど……」
「何だ? 襲って欲しいのか?」
「そうじゃないわよ、バカ。そうじゃなくて、そうじゃ、ないんだけど……」
 静江は再び視線を床に落として黙り込んだ。何かを考えているような素振りだ。様子を見守っていると、やがて毅然とした顔で立ち上がり。俺を見下ろして独り言のように呟いた。
「まあ、いいわ。自分でもよく判んないし……」
「何の話だ?」
「……別に。それじゃ、私はそよぎ様の部屋に行くから、またね」
「勝手に襲うなよ?」
「判ってるわよっ、バカっ!」
 そう吐き捨てて部屋を出て行く静江の背中を、俺は腑に落ちない気分で見送った。
   ★★★
 その日の夕食後、届いたばかりの冷凍便の包みを持って俺は凛音の部屋へと向かった。小包の中身は三十センチ程の小さな雪だるまで、時期を問わずに販売しているサイトをネットで見つけ、凛音の初潮祝いの一環として注文しておいた物だ。本物の雪で作ってあるかどうかは知らないが、事前に箱を開けて確認したところ、なかなかに可愛らしい物ではあった。
 ノックをして声を掛け、許可を得てから室内に入る。凛音は宿題でもやっていたらしく、机の前の椅子に座ったまま振り返り、あどけなく微笑んできた。
「兄ぃ兄ぃが部屋に来てくれるなんて、嬉しい」
 そう言われて俺も気がついた。寵愛の際には俺の部屋か一階の部屋に呼びつけるばかりで、相手の部屋を訪れたことは殆どない。部屋を訪れるだけで喜ぶのなら、時には出向いてみるのもいいかもしれない。とは言え、この家に住むのも残り一週間程度だ。新宅が完成したら各々趣向を凝らして俺を歓待するようにでも言いつけておこう。
 そんなことを考えながら傍に行き、ドライアイスの詰まったスチロール製の箱の中から雪だるまを出し、机の上の空いたスペースへと台座ごと置いてやる。凛音は目を丸くして雪だるまと俺を交互に見比べた。
「えっ? えっ?」
「生理が来たお祝いだ。すぐ溶けちゃうだろうけどな。ああ、冬になったら旅行にもちゃんと連れて行くから、心配しなくていいぞ」
 そう言って優しく頭を撫でてやると、凛音は椅子から身を乗り出して俺の腰に抱きついてきた。Tシャツ越しの腹部に頬を二、三度擦り付けた後、はにかんだような笑みを浮かべて愛らしく見上げてくる。と、不意にその瞳からポロポロと涙が零れ始めた。
「お、おい? 凛音?」
「嬉しい、兄ぃ兄ぃ、嬉しい」
「……何も泣くことねえだろが」
「だって、私、だって……ひぐっ……ううっ」
 凛音は眼鏡を外して机の上に置くと、今度は俺のTシャツに正面から顔を押し当て、小さく肩を震わせた。出会った当初と比べ、最近の凛音は感情の幅が大きくなってきたように見受けられる。まだまだ自分を抑え、俺と正巫女の三人を随時立ててくれてはいるが、寵愛時以外でも笑い、拗ね、甘えてくる。それは俺にとっては好ましい変化だ。変に無理をさせずに、年相応の女の子として感情や心情をもっと発露できるようにしてやりたい。
「ほれ、泣いてる内に雪だるま溶けちゃうぞ? いいのか?」
 そう言いながら後ろ髪をそっと手のひらで撫で付けてやると、凛音は恥ずかしそうに上目遣いで俺を見つめてから、濡れた瞳の先を机の上へと向け、眼鏡へと手を伸ばした。
   ★★★
 その後、俺は一旦部屋に戻ってデジカメを取ってくると、凛音と雪だるまのツーショット写真を撮ってやることにした。とは言っても、普通の写真だけでは詰まらない。凛音に一枚ずつ服を脱ぐように指示し、その都度アングルを変えて幼い裸体と雪像とをカメラに収めていく。凛音は羞恥心に肌を赤く染めながらも言われた通りのポーズを取り続け、後にベッドの上に敷いたビニールシートの上で仰向けになった雪だるまを跨いだ。俺が命令したのは雪だるまを使っての自慰だ。
「はううっ……おまんこ冷たくて霜焼けっていうのになっちゃうよおっ……んんあっ……兄ぃ兄ぃもう止めようよおっ……うくうっ……おまんこが風邪引いちゃうよおっ……」
 凛音は細い声で文句を言いながら、女性上位の体位で秘所を雪だるまの腹に押し当てては離し、押し当てては離しを繰り返している。やはり冷たさが気になるのか、残念ながら乱れてはいない。既に雪だるまは頭部も含めて原型を成しておらず、ビニールシートの上には水たまりが出来ているが、恐らく凛音の体液は殆ど混じっていないだろう。どうやら撮影内容の変更が必要らしい。俺は意気消沈しながらシャッターボタンから指を離すと、カメラを動画撮影モードに切り替えた。
「じゃあ、もうオナニーはいいから。そのまま小便してみろよ」
「ええっ? そ、そんなこと出来ないよおっ。雪だるまさんが可哀想だよおっ」
「ちゃんと出来たら、好きなとこにチンポ入れてやんぞ?」
 そう俺が告げると凛音の目の色が変わった。非難するように尖らせていた唇はだらしなく開かれ、甘く深い息を吐いている。挿入時のことを考えているのは一目瞭然だが、もう一押ししておいた方が確実だろう。俺はカメラのレンズ越しに凛音の様子を観察しながら、片手で自身のバミューダパンツの前ボタンを外し、ファスナーを下げた。勝手にずり落ちた服から脚を抜き、トランクスのままベッドに上がって近付くと、凛音は虚ろな目をして下着越しに陰茎の臭いを嗅ぎ始めた。そよぎの口腔に写生してから後、入浴前であることもあり、通常よりは淫臭が強くなっているのだろう。それだけで凛音はうっとりとした薄い笑みを浮かべ、甘えるように口を開いた。
「んふぁ……兄ぃ兄ぃ……くふぅ……本当にぃ……はあぅ……おちんちんでしてくれるぅ?」
「言うこと聞いたらな。明日は日曜で予定もねえし、久し振りにゆっくりと前と後ろを可愛がってやってもいいぞ?」
「ふくぁ……お口はぁ? あふぅ……お口でもぉ……ひはぁ……もっとおちんちんの形を覚えたいよぉ……はふぅ……おちんちん汁飲みたいよぉ……」
「言ったろ? 好きなとこに入れてやるって。休憩取りながらでいいなら、半日ぐらいは犯し続けてやる」
「んんぁ……だったらするぅ……くはぁ……見ててぇ……」
凛音はそう言うと、幼い陰部を雪だるまに押し当てて背筋を震わせ、媚びた視線を俺に向けたまま尿を放ち始めた。黄色く染まりながら形を崩してゆく雪像へと、俺は慌ててカメラを向けた。
   ★★★
 行為の後片付けを終えると、俺は裸のままの凛音を連れて一階の風呂場へと向かった。以前は龍神である俺が入浴してからでないと他の人間が風呂に入れないことになっていたが、その点は先日同居の四人と話し合った末に改善させてある。と言うのも、常に一番風呂に入るということは当人だけでなく他の皆の時間をも拘束することになってしまい兼ねないからだ。雫たちにしてみれば礼節重視というだけでなく、綺麗な湯船に浸かって欲しいという心遣いなのだろうが、何らかの事情で俺が風呂に入るのが遅れれば、その分だけ全員が遅れることになる。先々同居人数が増えることが決まっている以上、問題点は早めに改善しておくに限る。
 自分の服を脱ぎ、蕩け掛かった顔で甘えてくる凛音を抱きかかえて風呂場に入ろうとしたところで、火凛が脱衣所に姿を見せた。着替えを持っているところを見ると、入浴するつもりでやってきたらしい。
「あ、ごめん。マズかった?」
「いや、別に構わねえぞ。何だったら一緒に入るか? 凛音、いいか?」
「うん。兄ぃ兄ぃの言うことなら、何でも」
 嫉妬も猜疑心も感じさせず、凛音は素直に頷いた。
「えっ? いいの? だってほら、凛音と、その、するんでしょ?」
「そりゃするけどよ、別に今更恥ずかしがることもねえだろ?」
「姉ぇ姉ぇも一緒にしてもらう? 兄ぃ兄ぃのおちんちん、今日はいつもよりいい臭いがいっぱいするよ?」
 凛音はそう言いながら俺の腕をすり抜けて正面に屈み込み、半勃起した一物に鼻先を近づけた。実姉の嗜好性を把握しているというよりも、似た者姉妹なのだろう。火凛は妹のそんな様子を眺めながら、ゴクリと大きな音を立てて唾を呑み込んだ。
「えっと、その、私も混ざっちゃっていいの? ナギも凛音も、それでいいの?」
 珍しく謙虚な言葉を発しながらも、火凛の視線は陰茎に釘付けだ。想像だけで秘所を濡らしているのか、ジーンズ生地のミニスカートから覗く内腿をよじり合わせてもいる。ここで拒否しようものなら、次回の寵愛時に無茶をさせられそうで少しばかり怖い。
「セックスに関しては凛音に聞けよ。俺の体力にも限界があるからな」
「んはぁ、私はぁ、姉ぇ姉ぇと同じだけこれでしてもらえればぁ……」
 その控えめな言葉に嘘はないのだろうが、凛音は火凛を振り返ることもなく淫臭を楽しんでいる。
「だってよ。どうする? 休憩取りながら明日の昼頃まで一階の洋間に籠もるつもりだから、最低でも一人二、三回ずつは出来ると思うけどな」
 俺の言葉に火凛は再度大きく喉を鳴らし、掠れた声で呟いた。
「……電話しなくちゃ」
「あ?」
「明日、小夏と本島に買い物に行くって約束してんの。断わんなきゃ! 先にお風呂入っててっ!」
 火凛はそう言って俺と凛音に背中を向け、恐らくは自室に置いてきた携帯の元へと駆け出した。精神的な余裕がなかったのだろう、置いていけばいいはずの着替えを脇に抱えたままだ。
「……来間も可哀想に」
 溜息を吐いてからそう言って視線を下に移すと、凛音は鼻を鳴らしながら自らの淫裂をまさぐり始めていた。
   ★★★
 その後、俺は発情しきった様子の凛音を宥めて洗い場に入った。火凛が電話をしている間に手早く身体を洗っておこう、と考えたからだ。だが、火凛が戻るまで汗を洗い流すのは控えて欲しい、と凛音から懇願され、仕方なく頷いた。当然、その分の見返りは指示した。娯楽の少ない場所で椅子に腰掛けてじっと誰かを待っていられるほど俺は気が長くない。
 自慰を命じられた凛音は嬉々として頷くと、床に四つん這いとなって俺の開かれた両腿の間に頭を入れ、自らの秘所に指を這わせながら完全勃起した一物に頬摺りを始めた。その姿は一見可愛らしいが、蒸した室内の影響で一層強くなっているであろう淫臭を必死に鼻孔に取り入れては悩ましく息を吐き、時折陰嚢に鼻の先をめり込ませて悦びの声を上げる様は小学生とは思えないほどに淫靡だ。舌での奉仕を予め禁止しておいた為か、締まりのない顔で物欲しそうに自分の唇を舐め上げてもいる。どうやら実姉と同レベルの淫臭狂になる下地がある、と言うよりも既になってしまっているらしい。この臭い好きの姉妹を今後どうするべきか。
「お待たせ。もう二人とも、身体洗っちゃった?」
 そう言いながら全裸の火凛がガラス扉を開けて入ってきたのは、凛音が軽く二度ほど果ててからのことだった。
「まだだ。お前が来るまで洗っちゃ嫌だって、凛音が言うからさ」
「そうなの? 凛音ありがと。それじゃ私も早速おちんちん嗅がせてもらおうっと」
 まずはそれかよ、と突っ込みを入れる間もなく、火凛は許可も得ずに自身の秘裂に指を当てると、風呂椅子に座った俺の前で凛音と同じ姿勢になって小鼻をひくつかせ始めた。直前に凛音は僅かに身体を横に移し、火凛の為に場所を空けてやっている。同傾向の資質を持つ姉妹だけに、アイコンタクトの必要さえないらしい。と思っていたら、窘めるように凛音が口を開いた。
「んへふぁ……姉ぇ姉ぇ臭いだけだよぉ……かはひぁ……舐めるのはまだダメなんだってぇ……」
「んっ……そうなんだぁ……ふぁ……でもいいよぉ……くはぁ……私、この臭いだけでご飯食べられちゃいそうなくらいだもぉん……」
「俺は鰻かよっ!」
 流石に我慢できずに俺が突っ込みを入れると、目の前の姉妹は否定するように揃って頭を振った。
「ふはぁ……鰻なんかよりいい臭いだよぉ……くふぁ……ナギのおちんちんの臭い大好きぃ……はふぅ……おちんちん汁をご飯に掛けてくれたら残さず食べるのにぃ……」
「あくふぅ……それなら私も今度からご飯お代わりするぅ……ひへはぁ……臭いだけじゃなくって味も大好きぃ……んふはぁ……お弁当のご飯にもおちんちん汁掛けて欲しいぃ……」
 俺は二人の発言に呆れながらも、キッチンで白米に向かって陰茎を扱く自分の姿を思い浮かべてみた。特定の状況下なら面白いことになりそうな気もするが、毎日強要されたら精魂尽きてしまう。ここは聞かなかったことにしよう。
「それより、もう身体洗ってもいいだろ? 早いところ風呂済ませて、部屋に行こうぜ」
 誤魔化すように俺がそう言うと、火凛は鼻の穴を膨らませながら拗ねた声を放ってきた。
「はふぁ……まだダメぇ……くふぅ……まだ嗅ぎ始めたばっかりなんだからぁ……」
「んふかはぁ……兄ぃ兄ぃそろそろ舐めたいよぉ……あはふうぅ……お口でおちんちんのお掃除させてぇ……ふひはあっ……一生懸命するからぁ……」
 指の動きは見えないものの、凛音の方は股間の辺りから大きな水音を立て続けている。そろそろ三度目の絶頂が近いのかもしれない。
「んはぁ……じゃあ凛音は前ねぇ……んんぁ……私はナギのお尻舐めるからぁ……」
「はくあふぅ……私も兄ぃ兄ぃのお尻舐めてみたぁい……んあふあっ……姉ぇ姉ぇ半分こしよぉ……うはくふぅ……タマタマも一個ずつぅ……」
二人の両親がこの姿を見たらどんな顔をするだろう、と苦笑いしながら、俺はその要望を叶えてやるべく椅子から立ち上がった。
   ★★★
 風呂場での濃厚な奉仕を受け、実姉妹によるソープマット上での貝合わせの鑑賞を経てから、俺は性交部屋へ凛音を連れ込んだ。ちなみに風呂場で俺が射精したのは四回、恐らく火凛が果てたのは七回、凛音が達したのは十三回というところだろう。それでも火凛にキッチンで軽食と酒の用意をさせている間に凛音にしゃぶらせていると、一物はどんどん硬度を増してくる。まだ本日は一度も誰の膣内にも、及び腸内へ挿入していない為、余力は充分にありそうだ。
「んぺおっ……はぐっ……んぶもっ……もぐむっ……ぷはぁ……美味しいぃ……あはぁ……おちんちん美味しいぃ……はむっ……ぶちゅっ……んえおっ……んぼごっ……」
 未成熟な身体から甘い体臭を振り撒きながら、凛音は心底愛おしそうに陰茎を口に咥え、ソファに座った俺へと媚びた視線を送ってくる。性交が待ち遠しくて仕方ないのだろう、床の上に正座したまま腰を切なそうにくねらせてもいる。火凛が食物を運んでくるまで時間はかかるだろうし、この辺で一旦交わっておいてやった方がいいのかもしれない。
「いいぞ、入れても。その代わり、自分で入れて自分で動け」
 俺がそう言うと、凛音は満面の笑みを浮かべていそいそと腰の上へと乗ってきた。小さな乳首を俺の胸へと擦り付けながら、一物を掴んで膣口へと押し当てると、躊躇もせずに体内へ取り込んでいく。
「あふはあっ……兄ぃ兄ぃのおちんちん気持ちいいっ……はくふっ……おまんこが拡がってくうっ……くふうっ……おちんちん好き好き大好きいっ……」
 普段は利発そうな瞳を濁らせて腰を振り始めると同時に、凛音は俺の片手を取って自身の淫核へと導いた。弄って欲しいということらしい。やれやれ、と思いながら愛液に濡れたそこを指の腹で擦ってやると、その速度に合わせるかのように腰の動きを加速させていく。
「あくうっ……兄ぃ兄ぃ気持ちいいよおっ……んんあっ……お豆もおまんこも気持ちいいっ……はううっ……もうイっちゃうよおっ……」
 幾ら何でも達するのが早過ぎるだろうとは思ったが、考えてみれば挿入に関してはずっとお預け状態だったのだ、無理もない。俺は凛音の額にキスをしてから、穏やかに笑いつつ指先の動きを速めた。
「我慢しなくていいぞ。何度でも好きなだけイっていいんだからな?」
 その言葉に安心したのか、凛音は一瞬だけ素の表情に戻って嬉しそうに笑うと、次いで白痴のような顔付きになって反復運動に没頭し始めた。発達途上の淫核を堅く勃起させながら愛液を漏らし、膣壁を不規則に蠢かせて陰茎を締め付けてくる。
「んふはあっ……指とおちんちん気持ちいい気持ちいい気持ちいいっ……くふはうっ……兄ぃ兄ぃ大好き大……あっ……あひっ……んかはへあっ……イくイくイくイくイくイくイくううっ……きつきつおまんこおっ……イっ……くううううううっ!」
 一物を呑み込んだ状態で腰を何度か前後に跳ね上げると、凛音は接合部に大量の淫蜜を溢れさせながら抱きついてきた。余韻に浸っているのだろう、痙攣したように全身を小さく震えさせている。
「かふうっ……すごぉく気持ちぃ……んはあっ……よかったぁ……」
「何だよ、もうご馳走様か?」
 俺がそう言って小さな尻たぶを撫でてやると、凛音はふるふると横に首を振りながら改めて腰を動かし始めた。
     ★★★
「はくふへあっ……兄ぃ兄ぃまたイくイっちゃううっ……あひくはへぇ……おまんこが溶けちゃううっ……んくはひいっ……イくイくイっくううううううっ!」
 座位の状態で五度、六度と一方的に果てながらも、凛音は休息を願い出ることもなく夢中になって腰を使っている。半笑いのような表情で口から涎を垂らしたまま、自らの指で淫核を摘み上げ、もう片方の手は後ろに回して尻穴を穿っているらしい。辺りに撒き散らされた体液の量からすると、陰茎を膣に取り込んだまま何度か潮でも吹いたか、無色の小便を垂れ流してもいるようだ。
「大丈夫か? 少し休んで水分補給した方がいいんじゃねえのか? 濡れ過ぎだろうが」
「うくひはあっ……だって動かすのもおまんこ汁も止まんないんだもぉんっ……かはくふあっ……でも全部兄ぃ兄ぃのなのおっ……あはふひあっ……兄ぃ兄ぃだけのおまんこ汁うっ……」
 別に幼蜜の所有権を尋ねたわけではなかったのだが、凛音はそう言って更に身体を密着させると、俺の乳首をぺろぺろと舐め始めた。無論、腰の動きはそのままだ。
「んくぱへあっ……べおあふあっ……兄ぃ兄ぃ……れおはくうっ……兄ぃ兄ぃっ……」
 唾液に塗れた小さな舌のくすぐったさと心地良さに酔いつつ、俺は凛音の動きに合わせて抽送を始めることにした。同時に尻に手を回して当人の指を払い、代わりに荒々しく尻穴を解してやる。
「あむれくはぁ……そこも兄ぃ兄ぃのなのおっ……んれろふあっ……兄ぃ兄ぃだけのお尻おまんこおっ……はぷろんろれっ……いつでも好きな時に使ってえっ……」
 ここまで一途なことを言われたら、それなりのお返しをしてやらなければならない。一切の加減をせずに膣と腸を嬲り尽くしてやろうと小さな身体を強く抱き寄せた瞬間、部屋のドアを開けてキャスター付きのキッチンワゴンと共に火凛が入ってきた。
 ワゴンの上を見ると、大皿には揚げ物や炒め物、チーズやクラッカーなど各種の食物が山のように盛られている。簡単な物でいい、と事前に言っておいたのだが、それなりの時間を掛けて手の込んだ物も作ってくれたようだ。下の段の瓶ビールや日本酒の一升瓶、ジュースのペットボトル等は室内にある小型冷蔵庫への補充用だろう。
「……まあ、先にしてるだろうなとは思ってたけど、ちょっとやり過ぎなんじゃないの? 凛音、完全に出来上がってんじゃない」
 呆れ顔でそう言うと、火凛は大皿をテーブルの上へと置き、次いで取り皿や箸、グラスを並べ始めた。サービスのつもりか本人の趣味かは知らないが、裸の上からフリルの付いた白いエプロンだけを纏っており、時折横乳や臀部が露わになっている。思わずその眺めに見とれていると、凛音が一際激しく腰を振り立てながら拗ねた声を放ってきた。
「ふくはうあっ……兄ぃ兄ぃ続きぃ……はうひはあっ……兄ぃ兄ぃもおまんこホジホジしてえっ……」
   ★★★
[2010年09月24日] カテゴリ:【SS】龍神寵愛録 | TB(-) | CM(-)
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